一連の凄惨な戦場の一部始終を静観していた提督は後にこう語る。
「えぇ、弾が加賀さんに向かって一直線に跳んでいきましたよ、20cmくらいあったかな?」
「普通の空母ならそれでお仕舞い、轟沈でしょうね?」
「でもそこが一航戦の最強の空母なんですね?こうやって手に持っていた零戦で弾を受け止めたんですわ、アレ握撃っていうんですって?後で知りましたよ」
「まぁ、相手も世界を支配している深海棲艦ですからね、このままでは終わりませんでしたよ」
「武蔵を1隻で足止めして残りで加賀さんに対して総攻撃を開始したんですよ」
「次々と放たれる砲撃で手持ちの艦載機は全て破壊されてしまい本人も中破してましたね」
「え?殺されると思ったかって?」
「はぁ……」
「やっぱり貴方はわかっていない、一航戦の加賀と言う空母を」
「しばらく茫然としてましたよ、そうとうショックを受けてたんでしょうね?」
「しばらくして加賀さんの目の色が変わった様な気がしたんですよ、こう、鬼気迫る表情と言うか……とにかくそこからは加賀さんの独壇場でしたね?」
「まず目の前の敵の目玉を握り潰しましたよ、凄い音がしましたよ」
「直ぐ様武蔵の46cm三連装砲を奪い取り次々と打ち緒としていきましたよ、武蔵ですか?えぇ、涙目で怯えてましたよ?」
「そのあと増援が数隻現れたのですが、もはや鬼神の如く暴れまわる加賀さんの相手にはなりませんでしたよ」
「結局敵の総数は10隻にも及んでましたが、時間にして僅か5分足らずで全滅でした」
「私ですか?勿論加賀さんの中破した姿を堪能しながら母なる海に命を還してましたよ」
「提督?そんなところでこそこそと何をしているのですか?」
凄惨な殺戮劇にピリオドを打ちシステム・通常モードを起動した加賀さんが返り血を袖で拭いながら現れた。
「驚いてくれな様だな?ま、もっともこの大型鋼鉄艦【煉獄】には俺のお小遣いの5分の3をつぎ込んだんだ、フ……もっと驚いてくれなきゃハリがねぇがな?どうだい加賀さん?惚れてくれるか?」
「あ、死に際に放った敵の炸裂弾が……」
「弩畜生がぁあぁぁ!」
煉獄轟沈……
そんなわけで僅かな犠牲のもとに見事初の実戦で勝利を納めた我が艦隊は、食糧難と言う窮地を辛くも脱することに成功したのである。
その日の夜、猛烈に泣き叫びながら四郎ラーメンをやけ食いする加賀さんの姿が目撃されている。
因みに多摩と響は俺と別れた後消えた大潮を探していたらしいが結局足取りは全く掴めず、響の表情は一層光を失っていた。
艦(感)
バキのクロスオーバーもの楽しんでいただきましたでしょうか?え?剣心?だれですかそれは?