1月23日の夜!
刻輪台を出てからおよそ1ヶ月が経過した。
「司令官さん!これも買っていきましょう!」
とある港町に寄港した俺達は買い出しの為に町中を散策している。
大潮は俺と2人きりで買い出しする事になり、普段以上にはしゃいでいる。
「響ちゃんは紅茶とジャムが好きなんですよー!」
ほぅ、所謂ロシアンティーと言うやつか?
俺の性欲が回復したら、紅茶にいけないお薬でも仕込んで飲ませてみるか……。
俺はエロい妄想に浸ってみたが、全く興奮を覚えることも無く、買い出しは何事も無く終わろうとしていた。
「司令官さん!!」
突然大潮が立ち止まり、ある一点を凝視しだす。
やれやれだ、子供という生き物は何にでも興味を抱く習性があるらしい……。
やれやれ系主人公を目指す俺を後押しするが如く、大潮はその場を動かない。
「どうした?犬のうんこでも踏んだか?」
紳士的なウィットに富んだジョーク等をかまして、大潮のクビレの少ない腰周りに手を伸ばした。
大潮はパシッといい音を響かせ、俺の手首を掴みそのままひねり上げた。
「うおっつ!?」
想像の外を行く出来事に対して、軽く悲鳴を上げてしまった。
「司令官さん!!コレですよ!!これに一緒に出場しましょう!!!」
うるせーっ!?
大潮は耳鳴りがする程の声量で大はしゃぎする。
「一緒にってコイツは……」
大潮の指さす張り紙には、カップルバトル!oneday tournamentとシャレオツな文字で書かれていた。
「カップルバトル?」
張り紙には武器の使用以外何でもありの、タッグメンバーリトゥードとも書かれている。
「いや、流石に駄目じゃないか?艦娘は普通の人間と比べて身体能力が桁違いに高いだろ?」
俺は、キラキラと瞳を輝かせる大潮の幻想をぶち壊すための破壊活動を開始した。
「大丈夫です!ココに人種や性別問いませんと書いてありますよ!?」
俺の返しを予想していたのか、大潮は張り紙の隅に書かれた一文を指さす。
「……賞金1000万!」
小さな街の企画にしては賞金の額がなみじゃねえ!!
俺は一旦深呼吸をして頭の中を整理した。
艦娘はそもそも人間とは根本的な体の造りから全くの別物だ、数百Kgにも及ぶ砲台や魚雷を装備しながら自由に動き回る事が出来る程である。
つまり、俺達が出場すれば大潮1人で優勝確実と言う事か……。
「よし!大潮!いっちょ出るとするか?」
「はい!!!」
大潮は俺の腕をひねり上げたまま、全身全霊で喜びを表現する。
俺の右腕が悲鳴を上げながら引きちぎれたのは、言うまでもないことであった。
俺は痛みで失禁しながらも、自身の体が不死身の深海提督であることを心から感謝したのだった。
待て次回!
今から家に帰れるか心配です。