その後、ローソンの最深部で気絶した神通達を発見、すぐに保護しローソンを脱出した。
「多磨と私でローソン内部を探索したが、敵の居た痕跡すらなかった、レ級よ?何があったのだ?」
先程目を覚ましたばかりのレ級は、軽く欠伸をしながら鼻息を荒くする武蔵から少し離れる。
「ウーン……コイツ……」
レ級は自慢の砲塔付き尻尾で俺を指す。
「はえ?」
とんでもなく間の抜けた声で反応してしてしまった。
「コイツにソックリのヤツと戦闘になったンダケド、神通と大潮は油断シテタミタイデ気絶させられたんだ」
俺そっくり?俺のようなイケてるメンズは世界でも唯一無二、天下無双のはず……。
「ヴェールヌイは殺す気で戦って、ワタシも加勢シタンダケど……」
流石は俺のヴェールヌイだ、俺の偽物を瞬時に見破ったという事だな?
「うぅ、まだ気分が悪いな……」
先程まで北上さんに抱きかかえられていた響(ヴェールヌイ)が目を覚ました。
ふむ、偽物とはいえ主人であるこの俺とソックリの奴と戦うのは、いかに響であっても辛かったようだな?
俺は何も言わず響の頭を撫でてやろうと手を伸ばす。
「うぼっ!?」
響は俺の差し出した右腕に、見事なまでのカウンターブローを右脇腹に打ち込んできた。
肋骨が数本破壊された音がする。
「気安く触らないでくれ、気持ち悪い……」
「ほぅ、それで2人を相手にしたこのクズの偽物はどうなったのだ?」
褐色ダブルインパクトが分かりきった質問をレ級に投げ掛ける。
この2人を相手に生き残れるヤツなど、不死身の俺以外にいるはずもない、常識的に考えてな?
俺は痛む脇腹を押さえて立ち上がる。
こんな時に眠ってはいられないぜ。
「うぅ……もう少しって所で、オオシオヲ人質にトラレタ……」
レ級は暗い表情を浮かべて俯いてしまった。
「成程、それで全員気絶していたわけだ」
またしても武蔵が分かりきった事を、自慢げに言い放った。
「はっ!!レ級も気絶していたのかい!?」
響(ヴェールヌイ)が急に慌て始める。
「え?あぁ、そうだ、神通とヴェールヌイ、レ級の3名はローソンの最深部で仲良く寝ていたぞ?」
やや響(ヴェールヌイ)に気圧されながら武蔵が応えた。
元帥となった今でも、急な展開について行くのが苦手な様だな?
「どうした響?そんなに青ざめた顔をして?」
俺は務めて冷静に優しく響に問い掛ける。
が……。
「あべし!!」
響(ヴェールヌイ)の左フックが俺の鎖骨を粉砕した!!
「何でお前が何も気が付かないんだ!?ホントに殺されたいのかい!?」
「へ?」
響(ヴェールヌイ)の剣幕に対して、俺は何も言えなかった。
猛獣を前にした人間も恐らく今の俺と同じように、恐怖にすくみあがって動けなくなってしまうのだろう。
「大潮はどこにいるんだ!!」
響(ヴェールヌイ)は俺の折れて突き出た鎖骨を掴んだ。
「ローソンには居なかったのか!?」
そして乱暴に揺さぶられる。
「ふべべ……ぶべ」
俺は薄れゆく意識の中、響(ヴェールヌイ)の泣き顔を見た。
待て次回!!
あと少しで完結すると思います。
最後まで気長にお待ちくだちぃ