勝ち抜き戦……。
このwordがこの戦いにおいて大きなweightを占める重要なfactorである、藪からスティックである。
「先鋒は私が行きますね?」
妙高さんがずずいっと前に出ようとする。
「待って、順番は私に決めさせてくれないか?」
妙高さんの元上司(偽)だった響(ヴェールヌイ)が妙高の腕を掴む。
子供がお母さんの腕を掴んでいるように見えて、微笑ましく思えるな。
「先鋒は私、次鋒が武蔵、中堅に妙高さんだ」
「ヴェールヌイさん?その順番に理由がありますか?」
顔では笑顔を保っているが、その内心は怒りに震えているのだろうか?妙高さんが響(ヴェールヌイ)に食ってかかる。
「勿論、まず敵の正体が分からない段階でこちらの最強の手駒を出すのはあまり賢い選択ではないと思う」
「成程な、敵が思わぬ強敵だった場合妙高と言えど初見で倒せるかは分からないか……」
武蔵ですら理解出来た理屈だ、妙高さんも頭では理解したのだろう。
「まずは私が捨て石になって敵の戦力を少しでも見極めるよ」
「そうですか、ヴェールヌイさんの話は理解しました……ですが、この戦いで全ての決着をつける必然性はありません、無理だと判断したら私が止めますからね?腕ずくでね」
響(ヴェールヌイ)は無言で頷いた。
「あの、俺とレ級の順番は?」
「「「………………」」」
武蔵と妙高さんと響(ヴェールヌイ)は何も言わない……。
くっ、なんだこの刺すような視線は……。
「ワタシが副将、オマエが大将でイイな?」
いたたまれなくなったのか、はたまた空気を読まないだけなのか、レ級が俺を指差して言った。
レ級……お前って意外といい奴なのか?泣けてくるぜ……。
「ワタシマデ回ってきたら全てオワラセルヨ?アイツらはワタシニトッテモコロスに価するカラね?」
なんだか物騒な事を言っているがこの際どうだって良いぜ!
「オラー!!偽物!!こっちはメンバーが決まったぜ!!」
「……やれやれ、この無敵艦隊の提督を偽物扱いか?冗談はその短小包茎の一物だけにしやがれよ?」
そう言いながら再び闘技会場にやって来た男は全裸だった。
「……何故全裸なんだ?」
思わず普通に突っ込んでしまった。
「馬鹿め!男が闘う姿はいつの世であっても全裸に裸足、これが正装だろう?」
意味の分からない言動に吐き気すらもよおす。
いくら俺でも花も恥じらう艦娘達の前で全裸になったりはしない、やはりこいつは偽物か?
「うむ!相変わらずの未通女ちゃんのようだな?武蔵よ!」
男の発言に俺は思わず武蔵を見てしまう、武蔵は野郎から目を逸らして顔を赤く染めている。
俺は思わずときめいてしまった。
「最初の相手はお前か?」
響(ヴェールヌイ)は艤装を持たずに舞台(リング)の中央
でウォーミングアップをしている。
「ほぅ?先鋒は響か……相変わらずの未成熟っぷりにお父さん嬉し涙が先っちょから零れそうだよ?ふふふ」
なんつーハレンチなセクハラ、響(ヴェールヌイ)の表情からは殺意の波動が滲み出ていた。
「勿論俺様は提督だ、故に大将をつとめさせてもらうのは必然だ、そしてこちらの先鋒は……」
待て次回!!
次回!遂に戦いの火蓋が切って落とされる!!