武蔵は妙高さんに担がれて退場した。
気を失ってはいたが、武蔵程のタフネスがあれば心配はいらないだろう。
「ふむ、相変わらず脳筋ばかりじゃな刻輪台は……」
「あぁ、やはり俺は知っているぞ!武蔵や加賀さんの事をな!」
やはり本物の刻輪台提督は俺で間違いない!武蔵や加賀さんは常にスデゴロだった!
「……いや、お主はわかっておらぬよ?」
利根さんが明後日の方向を眺めて小声ながら、確実に俺の耳に届くように囁いた。
「くっ……」
「おっと、つい本音がでてしまったか?すまぬすまぬ」
俺の恨み、嫉み、怨嗟、憎悪、自棄、破壊衝動などを感じ取ったのだろうか、利根さんが軽く拝み手しながら謝罪してきた。
「いや、気にしなくていい」
「ちがうのぅ?」
俺が寛大な心で利根さんを許してやろうとした時、俺の言葉を遮る様に利根さんが割り込んでくる。
「本来のおぬしであれば、そこはつけ上がって下卑た要求をしてくる所ではないか?ええ?」
ズズいっ!としてやったりとしたり顔をする利根さん。
「な、何を訳の分からんことを言っているんだ?今の俺は性欲0の不能提督だぞ?」
自分で言ってて死にたくなるぜ!
「そうじゃな?確かにお主は不能のインポ野郎じゃな?」
「ふっ、話が早くて助かる」
「では聞くが、なぜお主は不能なインポに成り下がったのじゃ?」
ぐぬぬ、不能なインポは成り下がったと言う事なのか?聖人となり人徳が増して人として昇華したと言うことは無いのか?
「……ぐぬぬ」
「憶えておらぬのならば教えてやろう、お主は武蔵に処刑され深海棲艦として復活した時から性欲が無くなった……ちがうかの?」
ちぃ、悔しいが利根さんの言う通りだ……全ては武蔵のせいじゃないか!1度は復讐しようともしたがあと1歩のところで玉砕した。
「処刑されたお主が深海棲艦となった、しかし刻輪台の提督が別に存在しておる……まだ、わからぬか?」
利根さんはかなり勿体ぶっているが、全く見当もつかないので何も言えない……一つだけ言える事がある。
「アイツは偽物で俺が本物の提督だ!それだけの事だな?」
「足りぬな、お主の底の浅い推理ではここまでじゃな……」
やれやれといった様子で両手を広げて首を軽く振る利根さん、明らかに俺の事を馬鹿にしているようだ。
「だ!だったら利根さんは奴が本物の提督で俺はただの深海棲艦とでも言うつもりか?」
はい!とでも返事しようものなら不能となったマイサンを無理矢理ねじ込んでやるぞ!!
俺は心の中で咆哮する。
「……本物の提督はあやつである事は間違い無い……」
俺は股間のジッパーに指をかける。
「しかし、お主も偽物という訳では無いぞ?ましてやタダの深海棲艦等では断じてない!」
「中田氏……もとい、お話中申し訳ないが、第3試合!!川内VS妙高!!」
待て次回ぃ!!!
サイコーデース!