危険な提督と娘達   作:片栗虎

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長門のエロさは伝わりにくものだ。


蜘蛛の糸02

長門さんは担架で運ばれてしまった。

 

「あぁ、長門ったらホントに可愛いわぁ」

 

陸奥秘書艦は恍惚とした表情で運ばれる長門さんを眺めている、どうやらコイツもある種の天才……所謂変態であった。

 

「それで?この私をわざわざ呼び出したんだ、それなりに重要な要件があるのだろ?」

 

「あ?いきなり舐めた口聞かないで貰えます?」

 

おふぅ!人を虫けらとしか見ていない様な雑な視線が俺の被虐心をくすぐる。

 

流石は海軍元帥の秘書艦を勤めるだけのことはある。

 

「申し訳ありません、どうぞこの下僕めに何なりとお申し付け下さいまし……」

 

さあ!どうだ!この従順な奴隷の様な対応!!どう切り返す?

 

俺の胸は今まで感じたことの無い卑猥な気持ちで満たされていった。

 

「きもっ、もう喋らないでもらえる?部屋の空気がよどんでしまうから」

 

くっ!

 

「……」

 

俺は頑なに口を閉ざす。

 

「要件は一つだけ、1か月後に行われる大規模掃討作戦への日本海軍の参加が決定したわ、詳しくは手元の資料で確認して……さっさと消えなさい」

 

一目散に部屋を飛び出した!!何故だか俺の頬には熱いものが流れていた。

 

陸奥秘書艦……覚えておこう……

 

 

 

 

 

 

鎮守府会議室

 

「と言うわけだ!何か質問はあるかね?」

 

俺がこれ迄の経緯を簡潔に伝えると、全員の手があがる。

 

ふむ、此処に来てようやく我が艦隊の連中も真面目に現実と向き合う事を覚えたようで感心な事だ。

 

「よし、では多摩?」

 

「何で提督は泣いてるにゃん?」

 

「!!!」

 

そう、俺はあの悔しさと快楽の交差点で悲痛の涙を流した、今に至ってもなお枯れること無く流れ続けていたのだ。

 

「くっ……最強の好敵手に出会えたっとだけ言っておこう」

 

いつか、いつか必ずあの女をヒーヒー言わせてみせる!!

 

「他に……他に質問は?」

 

俺は溢れる涙を袖で拭いながら続けた。

 

せっかく真面目になった彼女達に文字どおり水を差すわけにはいかないからな。

 

「……」

 

「……他は?」

 

「……」

 

「……」

 

成る程、平常運転で俺は嬉しいぞ?

 

「他には無いようなので続ける」

 

くっ!悔しくなんて、ないんだからね!!!!

 

「この大規模掃討作戦、通称 M 作戦はM島に集結しつつある深海棲艦の主力部隊を空母艦載機による強襲攻撃と同時に戦艦の長距離射撃で敵の大部分を掃討、その後敵の残存勢力を殲滅する作戦である!」

 

ふぅ、久しぶりの長台詞は顎の関節に響くぜ……

 

「我々の艦隊は攻撃開始後にM島に向けてやってるく敵の援軍の足止め及び殲滅だ!!名付けて!!」

 

【蜘蛛の糸切断作戦】

 

「と言うわけだ!!」

 

俺の話が終わると同時に手が上がる。

 

「加賀さん?どうした?」

 

「敵の援軍を足止め及び殲滅とありますが、その任務を私たちだけで行うのですか?敵の戦力は?そもそも援軍の進行ルートは解っているのですか?」

 

「…… 」

 

「まさかそんな程度の事も考えずに妄想だけでこんな無謀な作戦を考えたわけじゃないですよね?」

 

「う……」

 

「う?」

 

「うるせー!!こんなもんは出たとこ勝負なんだよ!日本の特攻魂を嘗めるなよ!!!ばーっと行ってどかっとやっつければそれで解決なんだよ!!!どうだ!!いかにおつむの弱い加賀さんでも理解できたか?」

 

「……」

 

ふふふ、加賀さんが驚きおののいているぜ?いい気味だ!!

 

「な~るほどねぇー、当たって砕けて海の藻屑作戦だねー?解りやすくて涙がでるね?」

 

流石は北上さんだ!理解が早い!!

 

「ちょっ!ちょっと貴女はそれで良いの?」

 

「いやー、正直この男をぶっ殺してもう少しマシな提督と交換したいけどさー、時間も無いみたいだしねー……最悪作戦中に殺して撤退すればいいし」

 

何やら不穏なことを言っているようだが、加賀さんも北上さんに同賛してくれた様でなによりだ。

 

「そんなわけで我々は来月の作戦に向けて!!レベリングを実施しようと思う!」

 

その時の響以外の艦娘達の嫌そうな表情は今でも忘れられない

 

終わっとけ!

 

 




後方の憂いを断つ!
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