あらゆる艦種の中でも最大級の装甲を誇る戦艦に対して、一撃で致命傷を与える破壊力……。
甲標的艦等では指先1つで木っ端微塵だな……。
俺は少しづつ後方へ移動した。
後方へ?
いや、正確には前方だった。
シャルルがやって来たのは後方のM島の方からだ……、そして目の前にいる敵も同じ方向からやって来たのだ。
……M島の世界連合艦隊を全滅させて来たのだ……。
……あれ?
俺はふと今回の作戦の内容を思い返した。
「………………」
「司令官さん?」
俺はいつの間にやら第1艦隊の所まで後退していた。
後退?
いや、正確には前進か?
「大潮、今回の作戦の内容は覚えているか?」
俺は既に忘れてしまっていた。
自慢では無いが俺は興味の無いことは2秒で忘れる……。
「本来は敵の増援部隊の足止め、殲滅……でしたよね?」
大潮も流石に動揺は隠しきれてはいない、涙こそ見せてはいないが、顔は青ざめ苦虫を噛み潰した様に表情を曇らせている。
「そうだ!その通りだ!!だとしたら不味いことになったのではないか?」
「ハラショー、司令官の言うとおりだよ?」
ロシア人が割って入る。
「前方から数隻の深海棲艦が接近している……」
響が言い終わらないうちに水飛沫があちこちで舞う。
「敵の砲撃!!全員!迎撃するわよ!!」
指揮官であり提督である俺の台詞を全て奪ったのは暁だった。
ふっ、しばらく見ないうちに大きくなったもんだ……。
俺は無言で潜水を開始した。
「さてと……」
俺は小さめのノートパソコンを取り出すと電源をいれる。
我が艦隊の艤装には超小型カメラが内蔵されている。
取り合えず戦況を見極めて正確な指示をだすべく、水深15m地点で待機することにした。
先ずは響の帽子に内蔵されたカメラの映像をだしてみる。
「……」
見た事もないような深海棲艦が全部で3体……。
俺は手元のタブレットを使い、深海棲艦の資料を表示した。
まずはあの頭に核廃棄物を乗せた深海棲艦、少し前に沈没して大勢の死者をだし、その怨念によって深海棲艦と化したと言う説が有力の貨客棲鬼。
そして頭に両肩に補給物資を乗せているほっぽちゃんがグラサンをかけている様な奴が貨客棲姫。
一番後ろでふてぶてしく構えているのが明治時代に東京湾で沈んだと言われている、鋼鉄水鬼!!!
まさかこんなレア艦が勢揃いするとは……。
この3体は世界的に見ても目撃例が極端に少ない深海棲艦だ。
「なんだ?コイツらは……姉さん、大潮?知っているかい?」
「……レディにだって解らないことはあるわ!!」
「えーとぉ、初めて見る敵です」
流石はレア艦だ!!誰も知らねぇぞ!!!!
続く!!!
ギャグではないな