「あ、提督?もうーなんなのさー?……良いけどさ」
「最後まで諦めるな!!!諸君には私が憑いている!!!」
「ヤバイにゃ、早く除霊するにゃ!」
多摩が慌てて祈祷を始めるがここはスルーさせて貰おう。
「所詮この世は弱肉強食。強ければ生き弱ければ死ぬ」
ししお……鋼鉄水鬼が俺に向かって一気に距離を詰める。
そのスピードは神速を越えているだろう……。
「司令官さん!!逃げてください!!敵の得物は無限刃と言って刃こぼれしてる刀です!!」
大潮が雑な解説をしてくれる、有り難いものだ。
「心配は無用だ!!!」
俺は鎮守府を離れるときに駆逐艦【相楽】から貰った手投げ式の炸裂弾をと取りだし、一直線に此方には突進してくる鋼鉄水鬼に目掛けて投げつけてやった。
「馬鹿め!!その程度の炸裂弾など!外部装甲は壊せても……」
物凄い爆音と共に高らかたと空に舞うキノコ雲……。
圧倒的であった。
あまりの爆風に俺は吹き飛ばされた。
「司令官さん!お任せください!支えてみせます!!」
俺の背中に柔い感触が伝わる。
「大潮……すまない」
「司令官さんの背中ってぽかぽかしますね?」
これが逆の立場で、大潮の背中ってぽかぽかしますね?などと言ったら他の艦娘達に二度と話しかけては貰えないだろう……。
気のせいか響の視線がめちゃくちゃ痛いぞ?
「
「決まってるだろ、閻魔相手に地獄の国取りだ!」
よく分からない捨て台詞を残して鋼鉄水鬼は海底へと沈んでいった。
「終わったな……」
俺達はこの世紀の一戦を見事勝利したのだ。
しかし、この偉大なる勝利には尊い犠牲が有ったことを我々は忘れてはいけない……。
「全員!陸奥秘書艦に敬礼!!」
cast
提督
武蔵
響
多摩
加賀さん
CCO
「提督!第1艦隊から救援要請だにゃ!!」
俺が脳内でエンディングを始めていると、多摩の焦り混じりの声が響く。
「な、なにぃ!!レ級は確かに大和型の主砲の餌食になったはず……いや、確かに最後までは確認していなかったが……」
あの大火力の中でも生き延びる事が出来ると言うのか?
「被害は甚大にゃ!長門中破!武蔵大破!!大和小破!加賀、赤城共に無傷にゃ!!!」
ば!ばかな!!!
何故空母が無傷なんだ!?
「兎に角第1艦隊とすぐに合流だ!もうこれ以上犠牲を出すわけにはいかないぞ!!」
陸奥秘書艦には悪いが犠牲者が彼女で良かった……大潮や武蔵だったら俺は正気を保てる自信が無い……。
俺は第2艦隊と共に踵を返して、高らかたと黒煙が舞う正に地獄と呼ぶに相応しい戦場に赴く……。
これが俺の最後の戦場になるかも知れん……。
俺はいつの間にか乗っていた回天を操縦し皆の後を追った。
もうすぐ終わりそうだな。