危険な提督と娘達   作:片栗虎

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今回はレ級視点になります。


異端児 レ級

「ウソダロウ?こんなワタシが傷ツケラレルナンテ……」

 

私の体は46cm砲の直撃を2発くらい轟沈寸前にまで追い込まれてしまった。

 

「ふっ、不用意に我々の目の前に現れるとは……」

 

「武蔵、油断は禁物……満身は敵ですよ?」

 

くっ……コノママジャ……遊ベナクナッチャウジャナイカ?

 

殆ど自由が利かない身体をゆっくりと起こす……。

 

ヤハリか、日本ノ海軍ハレベルガケタチガイダ……。

 

「ダケド……コンナトコロデワタシの遊ビヲ……終ワラセルコトナンテ……デキナイヨ!!!」

 

破損はしているが、辛うじて使用可能な艦載機発着用甲板を使い数機の艦載機を飛ばすと同時に残り2発の魚雷を発射する。

 

ダイジョウブタ……爆煙ト水飛沫デ視界ハ遮ラレテイル……。

 

私ノ目ハ熱源を探知デキル……コレガ私ト貴様ラノ覆り用ノナイ決定的ナ実力差ナンダヨ!!

 

「アハハハッ!!!ゴミクズミタイニ……四散シロッッ!!!」

 

「な!!馬鹿な!!!」

 

「武蔵!長門さん!!」

 

「や!大和!?」

 

…………我ナガラ殺シテヤリタクナルクライの威力ダ……全員辛ウジテ生キテイヤガル……。

 

「ぐおっ!」

「武蔵さん?長門元帥?」

 

クッ、しかも空母はピンピンシテイヤガル……。

 

 

「加賀!すぐに提督さんの居る第2艦隊に打電を打って!!敵は未だに健在よ!!」

丼飯を抱えた赤城がもう一人の空母に指示を出している。

 

アイツ……不味いな……流石二モウ弾薬モ無イ……。

 

空母2隻ヲ相手二スル余力ハ残サレテハイナイ……。

 

「赤城さん、どうしますか?私たちだけで深海棲艦を仕留められると思う?」

 

「レ級の姿が見えない以上は距離を置いた方が賢明です」

 

「流石だわ赤城さん……」

 

………………。

 

どうやら敵は此方に攻めてくる事は無いようだ。

 

「タスカッタ……」

 

無意識に声をもらしてしまった。

 

フッ……私トシタコトガ、情ケナイ有り様だな……。

 

姫ヤ水鬼二馬鹿ニサレルノモ当然ダネ……挟撃作戦ダッテイウノニ、ワタシにツイテキタノガアノ雑魚3隻ダケ……。

 

私は自らの人望の無さに落胆しつつ空を見上げる。

 

私を畏れ関わろうとしない姫や水鬼を見返す、それだけのために立てられた計画……。

 

私の意地の為だけに数十隻の艦娘を沈めた……此処で私が沈むのは運命だったのかも知れない……。

 

「アイツラハ……モウ沈ンダノカナ……」

 

私は私に付き合ってくれた名前も思い出せない3隻の事を考える……。

 

「轟沈って……苦シイノカナ」

 

幾多ノ艦娘ヲ轟沈サセテキタ私ガ死ヲ怖レル資格ナンテ無イカナ……。

 

デモ……コンナ形デ怯エテル最後ナンテ……私ラシクナイカ……。

 

「最後ノ最後二モウ一花……」

 

私は最後に残された私の武器である尾を鋭利な刃へと変化させて構える。

 

「咲カセテアゲルヨ!!!」

 

しっぽも身体も限界が近いのだろう、動く度に身体中の全ての器官が壊死していくように全身に激痛が走る……。

 

「肉弾戦ナンテ、初メテヤルケド……一人クライハ!!地獄二道連レデキルヨネ!?」

 

私は黒煙を掻き分けて、雑談をしている空母目掛けて突進した。

 

「皆さん!!!御無事ですか!」

 

突然黒煙を隔てた私の目の前に小さな影が現れた。

 

「第2艦隊到着しましたぁ!!!敵はどこですかー?」

 

これは、私に訪れた最初で最後の神の恵みと言うやつだった。

 

 




カタカナめんどいぜ!
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