Road to ポケモンマスター ~逆襲のポケモン編~ 作:鍋奉行Lv5
レッド
「…カブトプス!!」
カンナ
「(攻撃は同時だった。へたしたら…)」
ルージュラは腹を抱えて膝まずく
斬撃によるダメージとその上にEBによる凍傷が重なってしまったのだ
カンナ
「これ以上闘わせることはできない、戻りなさいルージュラ!
さぁ…カブトプスはどうかしら?」
カブトプスは立ったままピクリとも動かない
そして、グラッとまるで石像が倒れるかのように硬直したまま崩れた
レッド
「くっ…、ルージュラから受けた氷のダメージが知らず知らずの間に蓄積されてたのか。
体温が低下しちまって…ごめんな、カブトプス。」
カンナ
「ふぅ。(これで倒れなかったら劣勢に立たされてたわ。
…って、私は何を安心してるの!?
仮にこの勝負がチャンピオンリーグのものだとしたら…!!
レッド君は自覚していないみたいだけど、彼は既に私達のステージと同じレベルにまで達している!)
フフフ…。」
レッド
「何が可笑しいんですか?
寒すぎて遂に頭がおかしくなっちゃったんです?」
カンナ
「そうかもねっ!!
それはともかく、残すは3対2。
この状況をひっくり返せるかしら?」
レッド
「今頃、親父やワタルさん、グリーンとイエローも皆死にものぐるいで頑張ってるはずです…。
俺一人だけ怠けていい訳ないですからね!
だから頼む、お前が逆転の道を作ってくれっ、サンダース!!!」
ボールから稲妻が走り、サンダースが飛び出す
カンナ
「ならばこっちは、ヤドランでいこうかしら!!」
レッド
「どっちが先にペース乱されるか、勝負っす!!
サンダース、【電光石火】!」
目にも止まらぬ俊足で一気にヤドランとの距離を詰める
カンナ
「さすが、リーグを賑わせただけのスピードね!
やるじゃない…けど、【金縛り】で動きを封じなさい!!」
レッド
「させないっ…!【砂かけ】で翻弄するんだ!」
ヤドランが瞬き一回するその隙にサンダースは背後を取る
カンナ
「なっ…!!」
レッド
「【雷】!!!」
カンナ
「【ド忘れ】!」
雷がヤドランの身体を貫く…
微動だにしないヤドランに場は静まり、吹雪く音だけが耳に入ってくる
レッド
「(…やったか!?)」
カンナ
「【サイコキネシス】っ!!」
強い思念で吹き飛ばされるサンダース
レッド
「サンダース!!
…どうして?確かに【雷】はヤドランにダメージを与えた筈なのに。
(ただ、疑問に残るのはやられる前にカンナさんが発した技…。この吹雪のせいで聞き取れなかったが。)」
カンナ
「不思議そうな顔をしてるから特別にネタばらししてあげる。
答えは【ド忘れ】。尻尾のシェルダーが噛みつくその痛みで、受けたダメージさえも忘れることができるの!」
レッド
「そうか思い出した…!似たような技をパープルのカビゴンが使ってたっけ。
ただ、あいつのと異なるのは回復しない点だ。ダメージは絶対に溜まっていく!サンダース、"劈く避雷針"!!」
カンナ
「ただの【ミサイル針】っ?
…違うっ!微かに電撃を帯びてるのが見えるわ!!」
EBの構造を即座に見抜いたカンナは流石とも言えるが、対策練る暇もなくヤドランに突き刺さる
レッド
「これで決める…"雷脚一閃"っ!!!」
カンナ
「【ド忘れ】で一時的にでも防ぐのよ!
(けれど、レッド君の言った通り、その場しのぎの痛み止めにしかならない!)」
海に投げ出され、沈んでいくヤドラン
既に麻痺状態になり、泳ぐのもままならない
カンナ
「次は…」
レッド
「カンナさん、次は無いですよ!?
今ヤドランがいるのは水中。あなた達が闘ってるのは電気タイプですよ?」
カンナ
「まさかっ!!」
レッド
「サンダース、【10万ボルト】を海に撃て!
感電させれば勝ったも同然!!」
電撃が迸り、海が荒れる
プカ~ッと浮いてくるヤドラン
レッド
「今度は戦闘不能…ですよね?」
カンナ
「そうね、やられたわ。
戻りなさい、ヤドラン!
ここまで熱い戦い…君は父親に似て、私と相性最悪だわ?」
レッド
「それってどういう事ですか?俺の事嫌いって意味ですかぁぁ!?」
カンナ
「深く考えすぎよ!あなた達は大好きよ!笑
さっ、次は私が大事に育ててきた相棒…。ラプラス、炎も凍らしてしまうあなたの美氷をレッド君達に魅せてあげるのよ!!」
レッド
「ラプラスか、対峙するのは2度目だな…。
サンダース、"劈く避雷針"で先制攻撃っ!!」
カンナ
「 ここは水のフィールド…電気タイプ相手は自ら死ににいくようなもの。
でも、もしこの海が味方についてくれるならこれほど心強いものはない!!
ラプラス、【波乗り】!!」
20番水道の大海原がサンダースに向け雪崩れ込んでくる
レッド
「で、でかすぎる…!
だけど、海は海!電導すればラプラスも一撃ですよ!?」
カンナ
「それは触れればの話…、通さなければいいのよ!!
ラプラス、【リフレクター】!!」
海を覆う超巨大な【リフレクター】の前に、サンダースのEBは弾かれる
レッド
「この数を防いだのか!?」
サンダースはマイナスの世界である海氷に飲み込まれ、流されてしまう
もがけどもがけど海面に辿り着くことができない
こうなれば、ラプラスの独壇場だった
カンナ
「【捨て身タックル】!!」
身動きとれない上に重たい衝撃を喰らったサンダースはさらに深淵へと下降していく
カンナ
「双子島を活動拠点としてる私は常に自然との脅威に直面している…。
豪雪地帯の雪崩は勿論、海だって色んな顔をもってるわ。
皆に癒しを与える綺麗な一面もあれば、誰にも気づいてくれることのない静かな暗闇だってある。
そんな危険な場所で大切なのは'バディ'よ?サンダースはあなたに救いを求めてるはず…!!」
レッド
「カンナさん…!
(想いを1つにするんだ…。)
サンダース、このスピーダーを受け取ってくれぇっっ!!」
どこにいるのかも分からない大海にレッドはスピーダーを投げ入れる
ゆっくりと沈んでいくその先にサンダースはいるのか!?