Road to ポケモンマスター ~逆襲のポケモン編~ 作:鍋奉行Lv5
イエロー
「そう何度も一筋縄に上手くいける訳ないですよね。)
キクコ
「あんたみたいな若造にやられてたら四天王としての面目丸潰れだよ!
さぁ、次の遊び相手は誰だぁい?」
イエロー
「キングラー、行くよっ!!
【バブル光線】!」
キクコ
「避わして【ヘドロ攻撃】だっ!」
イエロー
「こっちも回避して"1万馬力の鉄槌"!…核を叩くんだ!!」
しかし、キングラーの鋏はベトベトンの厚く覆われたヘドロに弾かれてしまう
キクコ
「こっちは【身代わり】を多用したせいで、疲れてるんだ。
ここは回復するのが賢明かね!」
キクコは服についたポケットの中から、回復の薬を取り出す
イエロー
「(今ここで回復されたら、フシギバナの努力が水の泡だ!
それに、あの厄介なベトベトンをこれ以上相手にするのは不可能…。
またとないチャンスを逃すわけにはいかないっ!!)
キングラー、すぐに体勢を整えるんだ!
集中して…そして回復の薬に向かって【水鉄砲】っ!!」
キングラーは目を凝らし、回復の薬一点に目掛けて【水鉄砲】を放つ
キクコ
「うわっ、何だい!?回復を邪魔しおって!
あたしゃぁもう怒ったよ!?ベトベトン、【破壊光線】でその蟹をおいしく調理してやりな!!!」
イエロー
「キングラー、集中を切らさないで…攻撃する瞬間に核が移動することはないはずだ。
僕達はこの技に賭ける!"地獄の裁断"!!」
イエローはヨクアタールを投げ与える
【破壊光線】を喰らいつつも、その光線をキングラーの巨大な鋏が切り裂いていく
そして…"ズバッ"という鋭く質感ある音と共にベトベトンの体は何かが抜けたようにドロッと溶けていく
一方のキングラーもまた、強烈な一撃を諸に受けた為、戦闘不能
キクコ
「これぞ玉砕覚悟だね!あんたも見かけによらず、肝が据わってるじゃないか!ヒヒヒ!!」
イエロー
「ありがとう、キングラー。
4匹目…次はピカチュウ、君だ!!」
キクコ
「軽く翻弄してやるさね!
行きな、ゴルバット!【嫌な音】!!」
ピカチュウ
「~っ!」
耳の奥にまで響く音波はピカチュウの聴覚を狂わせることで、位置を特定しづらくさせる
キクコ
「さらに…【黒い霧】!
これで視覚と聴覚の機能を失った。そいつに勝機はないよっ!!
ゴルバット、【噛みつく】でとどめをさしてやりな!!」
イエロー
「ピカチュウ、闇雲にでもいい、ここは走り回るんだ!」
ピカチュウ
「?」
当然、イエローの言葉がピカチュウに通じるはずもなかった…
目で見ることも、【嫌な音】の残響で耳で感じることさえもできない
キクコ
「ヒーヒッヒッヒッ!!!
どうすることもできない無様な姿は憐れ、滑稽だねぇ~!
いくら研究を積み重ねようと、結局最後は実力がものを言うのさ!」
あっけなくピカチュウはゴルバットに捕まり、腕を噛まれてしまう
キクコ
「その程度であたしを救うって!?冗談は程々にしな!!
だいたい、ピカチュウなんかで戦うのが間違ってるんだよ。"高み"を目指すならライチュウに進化して能力を上げるのが筋ってもんだ!」
暗闇の中、その言葉にピクッと反応するイエロー
ピカチュウの悲痛な叫び声だけが聴こえる
イエロー
「ポケモンは一匹一匹に個性があるんです…。
調べても調べきれない程の力が秘められてるんです…。
だから僕は自分の道を決めた!!」
キクコ
「?」
イエロー
「博士が切り拓いたポケモンの世界を、僕のこの手でさらに広く、さらに深く!!
誰も知らないデータをいつか多くのトレーナーに流布することをっ!!」
キクコ
「…っ!
…口先だけならいくらでも大それた事は言える。
まずは現実を見なっ!ゴルバットの【噛みつく】は1度に300ccもの血を吸い取る、ピカチュウは終わりさ!」
ピカチュウの腕は徐々に毒々しく変色していく
イエロー
「ピカチュウ、よく耐えてくれたね…よし、反撃の時間だ!」
キクコ
「何だって!?」
痛覚が全体に行き渡り、最早噛まれた部分は動かすことさえできなかった
…にも関わらず、勝利を確信したかのような笑みがこぼれた
ピカチュウ「!!」
ピカチュウからの合図のような鳴き声をイエローは待っていた
それは"指示をくれ"と言っているような…
イエロー
「よしっ!!痛みなんて消し飛ばすんだ!
再び体に電気(エネルギー)が流れる時、ピカチュウは甦る!【電磁波】!!」
接触していたゴルバットは電気を体内に流され、咄嗟に離れる
キクコ
「ゴルバット、見事な判断だよ!!
慌てることはない…相手はこっちの姿は見えていないんだから!!
落ち着いて【鎌鼬】で仕留めなっ!」
イエロー
「姿は見えなくても位置は確認できるんです。
さっきの【電磁波】…ゴルバットを1度退ける為に使っただけじゃない!
同時にゴルバットに、こっそり-の電子を送ったんです!!」
キクコ
「どういうことだい!?」
イエロー
「つまり…後は+の電子を送れば、必然的に電流が生まれる!!
ピカチュウ、【雷】っ!!!」
轟音が鳴り響き、ピカチュウの発生させた【雷】は一直線にゴルバットに流れ込み、大ダメージを与え再起不能にした
霧が次第に晴れ、2人のトレーナーとポケモンの姿がぼんやりと映る
キクコ
「(あれは…っ!!)」
キクコの目には若かりし頃のオーキドの姿がイエローと重なって見えた
キクコ
「そうかい、あんたらは正真正銘の師弟だよ!!
何だい、まるであいつと闘ってるみたいさね。
昔の血がたぎってきたよーっ!ヒーッヒッヒッ!!!」
厭わしいはずのオーキドの姿がイエローとシンクロした
それを見てキクコは何を思う…!