東家 井上純 25000
南家 天江衣 25000
西家 龍門渕透華 25000
北家 鷲巣衣和緒 25000
東一局 親・純 ドラ・{3}
純配牌
{一二六七八337④北白中中 ツモ 白 打 北}
純…速さと打点を見込める好配牌。
(ドラ対子に特急券二つ…なかなかだ。鳴いて連荘といきたい。)
「…リーチ」
しかし三巡目そうそうに北家鷲巣からリーチがかかる。
鷲巣捨牌
{南南横8}
(ぐ…早い…こっちはまだろくに手も進んでねえのに…)
純はとりあえず今引いた西をツモ切りする。順目が早く、待ちもおおよその打点も読めない。
(く…)
(勝負できませんわ…)
衣も透華も比較的安全な牌を切って凌ぐ。
「一発…」
だがあっさり鷲巣がツモ上がった。
鷲巣手牌
{①①②②③③④⑤⑥⑥⑥⑥⑦ ツモ ⑦}
(メンチン!?)
三巡目のリーチでメンチン五面待ち。常人なら偶然だが鷲巣だけは別。必然的に高打点の手を引き寄せて上がってくる。
(まずい…裏に5筒でも見えたら…)
この時点でリーチ一発ツモメンチンイーペーコーで倍満。裏が1枚でも乗れば三倍満に達し、5筒ならば裏4となり文句なく数え役満となる。
鷲巣の手が無造作に裏ドラに伸びる。
(乗るな!乗るんじゃねえ!)
そんな純の執念にも似た祈りが通じたのか裏ドラ表示牌は発…裏は乗らず倍満止まり。
「……4000・8000」
少し声のトーンを落とした鷲巣が点数申告を行う。
(ふぅ…助かっ…てねえな。いきなり倍満親っかぶりかよ。マズイな…今の上がりで流れがかなり傾いた…)
東家 井上純 17000(ー8000)
南家 天江衣 21000(ー4000)
西家 龍門渕透華 21000(ー4000)
北家 鷲巣衣和緒 41000(+16000)
東二局 親・衣 ドラ・{六}
「わーい。衣の親番だ~」
衣は親番がよほど好きなのかサイコロを回しつつはしゃいでいる。
配牌が配られ、鷲巣は理牌しつつ先程の局を振り返っていた。
(一発ツモとはいえ平和がつかぬ安め…更に裏も乗らなかった。誰かが儂の豪運を僅かに歪ませている…猪口才…)
鷲巣配牌
{一六六六七5667赤⑤⑥⑥北 ツモ ⑦}
配牌からドラが暗刻…それに三色同順、三色同刻などいくらでも高くなりそうな好配牌と流石の豪運ぶりを見せる。鷲巣はまず一萬を切り出した。
六巡目
鷲巣手牌 {六六六七56677赤⑤⑥⑦北 ツモ 5}
あっさり鷲巣テンパイ。高め三色の理想的な三面待ち。打点を考えればリーチをする必要はないのだが…
(ダマで放出を待つなど…儂らしくないじゃろ。ここは当然)
「リーチ!」
鷲巣北切りリーチ。これに反応したのは衣と純だ。
(間違いない。さっきより強大な手…)
(流石に放っちゃおけねえな…さっき上がられた以上かなりの手になっているはず…)
純手牌
{一五五八八446④④南北北}
「…その北ポン」
純は北を鳴き打一萬とする。一発消しにはなるものの七対子イーシャンテンを崩す一見不可解な鳴き。安牌が減り手牌も短くなる。
しかしこの不可解な鳴きこそが純のプレイスタイルである。
(ぬ…ずらされたか…)
鷲巣ツモれず。河に9が打たれた。そして鷲巣の本来のツモは純のもとへ。
純手牌
{五五八八446④④南 ツモ 赤五 副露 横北北北} 打 {6}
純はイーシャンテンに持ち直す。鳴きを入れなければ鷲巣が赤五萬をツモ上がっていた。
仮想鷲巣上がり形
{六六六七556677赤⑤⑥⑦ ツモ 赤五}
メンタンピン一発ツモイーペーコー三色ドラ5…裏なしでも数え役満。ほぼ勝負が決まっていた。結果的に鳴くのが正解だった。
そして次順4筒をツモり、純は八萬、4索待ちでテンパイ。数巡後リーチしている鷲巣から4索がこぼれる。
「ロン!トイトイ北ドラで8000!」
純手牌
{五五赤五八八44④④④ ロン 4 副露 横北北北}
(よし!この上がりは点数以上に大きい。これで流れが変わるはず。)
(儂の上がり牌を5枚使いか…ずらされた程度で上がれぬとは。我ながら情けない…)
「衣の親番が終わってしまった…」
「半荘ですからもう1回親が来ますわよ…」
北家 井上純 26000(+9000)
東家 天江衣 21000
南家 龍門渕透華 21000
西家 鷲巣衣和緒 32000(ー9000)
東三局 親・透華 ドラ・{西}
鷲巣配牌
{一二三12578②東北白中 ツモ 9} 打 {北}
(配牌が悪い…)
鷲巣の配牌は先程の軽いタンピン系とは異なりチャンタ系。無駄な牌も多くテンパイまで時間がかかる…と思われた。
七巡目
鷲巣手牌
{一二三1235789②⑨白 ツモ ⑨ 打 白}
先程より順目がかかったが好形のイーシャンテンにこぎつけていた。
「ポンですわ!」
ここでここまで上がっていない透華が鷲巣の打った白に飛びつく。
透華手牌
{四四四45⑦⑦⑧西西西 副露 白白横白 打 ⑧}
(さあこれを上がって連荘でしてよ!)
白ドラ3のテンパイ。3、6索の両面待ち。面前なら三暗刻か役満四暗刻も狙える牌勢だが、鳴いて親満でよしと考えた現実的なデジタルの打ち手なら当然の鳴き。
だがこの鳴きで鷲巣に余計なツモを送ってしまった。
鷲巣手牌
{一二三1235789②⑨⑨ ツモ 4 打②}
鷲巣も4引きで高め一通のテンパイ。しかもなんの因果か透華とオナテンの3、6索の両面待ち。常人なら先程の上がりを見てひよってしまいダマにでもしてしまうが…
「リーチ!」
(儂がひよるわけなかろう…それが狙いじゃろうがの…)
(マジかよ!さっきより遅いとはいえ手が出来上がるとは…しかも…)
鷲巣捨牌
{北東東1中七}
{横②}
(捨牌はほぼ手出し。つまり無駄ヅモが少ないということだ。さっきのメンチンといいこいつなんてツキしてやがるこいつ。)
純は鷲巣の強さの真髄に気づきつつあった。
(鳴くしかないか。このままだと間違いなく一発ツモだ…)「…チー」
純手牌
{四五五23889②白南 副露 横②③④ 打 南}
(相変わらず妙な鳴きをしてきますわね…)
(上がるためではなくツモをずらすためだけの鳴きとは…面白い…)
純、リーチに対してやはり不可解な出来面子鳴き。透華は変わらない純のスタイルに多少呆れ気味だが、鷲巣はツモずらしを散々使った鷲巣麻雀を思い出していた。
「ツモ」
鷲巣手牌
{一二三12345789⑨⑨ ツモ 6}
上がったのは鷲巣。高めのメンピンツモ一通…裏が九萬でハネ満。この上がりに苛立ちを隠さないのは透華である。
(ずらしてもあがられるか…)
(オナテン…という事は純が鳴かなければ私がツモっていた6索!純~)
(やべえ…なにかしたか…めちゃくちゃ睨まれてるな…)
西家 井上純 23000(ー3000)
北家 天江衣 18000(ー3000)
東家 龍門渕透華 15000(ー6000)
南家 鷲巣衣和緒 44000(+12000)
東四局はこの上がりを逃してペースを崩した透華が純にタンヤオドラ2を振り込んだ。これによりますます透華が不機嫌になったことは言うまでもない。
東場終了時
南家 井上純 26900(+3900)
西家 天江衣 18000
北家 龍門渕透華 11100(ー3900)
東家 鷲巣衣和緒 44000
(うっ…)
(…来たか…)
(ほう…ここまで大人しかったが…)
瞬間卓上の3人を謎の圧迫感が襲った。寒くもないのに身震いが止まらない。それは1人の少女から発せられていた。
「待たせて悪かったな衣和緒…そろそろ御戸開きといこうか…」
間違いなく荒れる南場が始まる。
「ところで国広くんと智紀は?」
「……遅れてくるそうですわ……」
忘れてたわけではありません。絶対に。
書き溜めはここまでです。自宅のPCが壊れているためまた溜まったら投稿します。