魔法少女リリカルなのは -レジェンド・オブ・BraveBattleHEROs- 作:龍牙
コールの魔法は結構精神力を削る。…………と言うよりも複数の戦士達を召喚すると精神的に疲労が大きい。まあ、コールの魔法による召喚が今回が始めてだから力の消費が激しいだけかもしれないが。
「ここ最近は平和だったね」
『いや、闇の化身の配下は何体か動いていたぞ……』
「まあ、倒し損ねたジオン三魔団の事も気になるしね」
『『そうだな』』
スダ・ドアカワールドの伝説に存在するアルガス騎士団と言う強力な助っ人を得た事で、敵の物量にも有る程度対抗できる事が出来る様にもなった。
カードとして眠っている戦士達の声を聞く必要が有る為に新たな召喚はまだ出来ないが、それでも今の戦力でも十分に対抗できるだろう。
まあ、普段は號斗丸とゼロ以外の戦士達は今の所直接話しかけては来ないが。流石に目覚めた側からだとそれは騒がしすぎる。司自身静かな方が好きと言う訳ではないが、現在回収したカードの枚数を考えると、問題だろう。
「それに、闇の化身の呪いが無きゃ闇の化身以外は敵じゃ無いし、八神さんの呪いも調べる事が出来たしね、この休みの間に」
そう呟きながら手の中で回収したジュエルシードを玩ぶ。その際に新たな闇のMS『魔剣士ザクロード』と本来の姿である『モンスター・ザクトパス』との一戦も有ったが、ザクロードは號斗丸とアルガス騎士団の連携、正体を現したザクトパスはジュエルシードの力で水中を作り出したものの、水に飲み込まれる前に法術師ニューの電撃魔法による問答無用の回避不能の一撃+ゼロの
水中に飲み込まれる前に無理矢理炙り出されたのだから、強力なモンスターと言えど敵ではなかったのだろう。そして、最後にジュエルシードは法術師ニューの手によって封印された。
「楽勝だったね」
『まあ、キングガンダム……いや、その頃は『
何気に戦った本人から話を聞いているゼロだった。
「それにしても、下手に手を出すのは危険か……あの本」
『何かしらの契約が結ばれている以上、下手に手出しすると危険なのも仕方ないか』
『あの本について調べる必要も有るだろうな。それはお前達の専門だから任せるしかないな』
法術師ニュー曰く、『可能な限り調べる』そうだ。下手に手を出すとはやてにも危険が及ぶ可能性が有る為に気をつける必要が有る。
付け加えると、幾ら彼が魔法の
重ねて言うが號斗丸は武者な上に魔法と言う概念は天宮の国には無かったので、完全に無力だ。
「それにしても……温泉旅行だっけ、高町さん達」
『ああ。そんな事を話していたな』
『……少しだけどう言う物か興味有るな』
偶然にも司はそれを聞いた。幸か不幸かそれには誘われなかったので助かった。流石に家族ぐるみの旅行に参加だけは勘弁して欲しい。なのはの事は兎も角会いたくない人も居るのだし。
だが、現代社会勉強中の騎士勢はちょっとだけ温泉がどう言う物か興味は有るらしい。
『ん?』
「どうしたの?」
『いや、フェイト……と言っていたか? 彼女の魔力を感じたんだ』
「……丁度良いか、このジュエルシードを渡しに行こうか」
「『騎士変化!!!』」
ゼロの姿に変身し、司は部屋から飛び出していく。流石にジュエルシードの保管についてだけは問題が山積みの司とガンダム達だった。
単独で封印したのなら、なのはかフェイトに渡して管理して貰いたいという事だ。下手に家で発動されて住む家が被害を受けるのだけは勘弁して欲しい。
その頃、フェイトは酷く怯えているもう一人の女性と共にマンションの屋上に立っていた。その日はジュエルシードを集める様に頼まれた母親に定期報告に戻る日だ。ジュエルシードを集める際に危険な事も有ったが司の協力で乗り越えている。
「久しぶり、と言っても少し前に会ったか」
「「っ!?」」
転移しようとした時、後ろから声を掛けられて驚きながら振り返ると
「あんた、何者だい!?」
「ゼロガンダム……さん?」
「ああ。君の魔力を感じたんで此処に来たんだが、彼女は?」
警戒を露にする女性とは対照的にフェイトは何処か嬉しそうに彼を出迎える。
「まあ、正式に自己紹介もしていなかったな。オレは魔龍剣士ゼロガンダム。初めて会った時に見せたもう一つの姿の時は、武者號斗丸と言う。それと……」
そう言ってゼロは変身を解いて司の姿に戻る。
「ぼくは時野司って言うんだ」
「あっ、はい。二度も助けて貰っちゃってありがとう。こっちは使い魔の『アルフ』」
「あんたがフェイトを二度も助けてくれたのかい?」
「ま、まあ……」
妙にダークオーラを纏っているアルフと呼ばれた女性が聞いてくるとそう頷く事で答える。すると、
「ありがとう、ありがとう、本ッ当にありがとう!」
何故か必死に感謝されてしまった。
「えーと……今日はこれを引き取って貰いに来たんだけど……」
「あっ、ジュエルシード」
そう言って取り出したジュエルシードをフェイトに渡す。彼女のデバイス・バルディッシュに無事収納されて目的は達成された。
「それじゃ、ぼくはこれで」
「あっ! あの、今から母の所に行くんですけど、良かったら一緒に行きませんか? 母も貴方の事を話したら会ってみたいって言ってましたし」
そんな訳でフェイトに誘われるまま彼女の家……時の庭園と言う場所に向かったのだが、
「えっと……」
―……トォ……―
妙に悪役の居城みたいなデザインの家の中……母親の部屋のドアの前に立って居ると中から地獄の其処から聞こえて来るような呻き声が聞こえてきている。
フェイトがドアを開けるが……。
「あいつらぁ……よくもフェイトをぉ……」
修羅が居た。ジオン三魔団+呪術師メッサーラの写真に何度も怨念を込めて叩きつけられたナイフ。それを叩きつけている黒い髪の女性……それを見て無言のままフェイトはドアを閉める。
「ごめんね、ちょっと母さん取り込んでるみたい」
「え? あれがちょっと!? って、アルフさん大丈夫!?」
慣れているのか苦笑を浮べているフェイトと心底怯えているアルフ。
「フェイト!」
勢い良く扉が開かれて先程の女性が出てきてガバッと擬音が着くほどの勢いでフェイトを抱きしめる。
「怪我は無い、またあの変な連中に教われなかった!? あなた大人しいから母さん心配で心配で!」
「あ、あの母さん大丈夫。私を助けてくれた司くんも一緒に此処まで来たから……」
「え?」
そこで初めて彼女の視界の中に司の姿が入った様子だった。
「あ、あら、いらっしゃい。フェイトの母の『プレシア』よ。二度も娘の危ない所を助けてくれて本当にありがとう」
顔を真っ赤にして慌てて取り繕っているプレシアさんでした。フェイトも恥ずかしいのか顔を真っ赤にしている。
「帰ってきて貰って悪いんだけど、私はちょっとアルフとO☆HA☆NA☆SHIが有るの、司くんと一緒にちょっとお茶でもして待っててくれるかしら」
「うん。行こう、司」
「う、うん」
フェイトに見えない位置でアルフの頭部を鷲掴みにしてにこやかにフェイトに手を振るプレシア。そして、アルフが(フェイトに見えないように)引きずられて部屋の中に消えていく。
そして、フェイトに連れられて行く司だったが、ゼロと號斗丸には聞こえていた。
『あんたはぁ!!! フェイトの使い魔のくせに、何二度もあの子を危険に晒してるのよぉ!!! しかも、近くに居なかったですって!!! 彼が居なかったらどうなってた事かぁ!!!』
『ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ』
アルフの絶叫が響き渡っているが、この城の防音設備の機能故か人間を越える身体能力の彼等にしか聞こえていなかった。
プレシアさんフェイトちゃんに激甘に性格変貌中。一応、無印ラストへの複線だったりします。