ハイスクールD×D モンスターでクリーチャーな俺 作:misuta
「じゃあそろそろ行くわ。夕飯は作っておいたからちゃんと食べるのよ?」
『ありがとうございます。グレイフィアさんの料理はいつも楽しみにしてます』
「ごめんなさい、本当はもう少し居てあげたかったのだけど…」
『いえいえ、ミリキャス君が待ってますからね』
あの後、グレイフィアさんは俺の家で夕飯を作ってくれた。
母親がいない俺にとって誰かが作ってくれた飯をありつけるのは本当にありがたい。
しかし、グレイフィアさんには仕事とお子さんであるミリキャス君がいる。
俺なんかの為に時間を割いてくれるなんて感謝しきれない。
「剛君、今自分なんかの為にって思ったでしょ?」
『…はい』
「確かに私は本来は血縁関係はない、ただの後見人よ。でも私にとってあなたも大事な子供。
そうやって無意識に自分を卑下する癖は感心しないわ」
『…わかりました』
「今の剛君にはお嬢様達が、あなたを大切に想う仲間がいるんだから。
それにあなたには前向きに生きて欲しい…亡くなられたご両親もきっとそう願っている筈よ」
俺の頬に両手を添えて優しく微笑むグレイフィアさんに何だか懐かしさを感じた。
初めて俺と会った時もこうやって微笑んでくれたっけか。
ふと、昔を思い出した。
あれは6年前、俺は火事で両親、家、顔、声…全てを失った。
入院して生死を彷徨っていた時に少しだけ意識が戻った時に聞こえたのは親戚達の声。
『おい、見たか? あの火傷で爛れた顔、皮膚移植も無理らしい』
『醜くて気持ち悪い…化物みたい!』
『どうする? うちは引き取らんぞ、あんなのを養う余裕はない』
『あたしだって嫌よ! あんなのがいたらうちの子がいじめられるわ!』
『しかもショックで障がいを負う可能性もあるらしい』
『はぁ? 余計にお荷物じゃないか』
『仕方ない、施設に入れよう。口裏はしっかり合わせろよ?』
『あいつらの遺産は?』
『何、俺に任せておけ。こいつには全て燃えたと言えばわかるまい』
昔は優しく遊んでくれたりしていた親戚達の本心が聞こえた時には俺は静かに涙を流しながらまた意識を失った。
この時から自分の価値という物が無いんだと思い始めた。
退院した後、やはり俺は養護施設へ入れられた。
あの時の親戚の仮面被った顔と猫を被ったような声、上っ面だけの言葉は今でも忘れられない。
あれから一度たりとも会っていない…事実上の絶縁だろう。
中学時代もこんな顔と障がい、そして成長してデカい体も相まって誰も寄ってこなかった。
遊ぶ友達もいないし、施設内の子供にも怖がられている。
多感な時期にこんな生活していた所為か既に捻くれていたのかもしれない。
だが、そんな時に俺の人生の転機が訪れた。
突然現れたのは銀色の髪に眼鏡をかけた綺麗な女性。
その人は優しく微笑んで俺の手を両手で握りながらこう言った。
「初めまして、あなたの後見人の岐富 麗と言います。よろしくね、剛君」
「剛君…?」
『あ…いえ、初めてグレイフィアさんとお会いした時を思い出しまして』
「ふふ、あの頃の剛君は荒んでいたものね」
『…あの時は色々とご迷惑を掛けました』
「年頃の男の子だもの。仕方ないわ」
そう、あの時の俺は半分捻くれ者だったからよくグレイフィアさんに反抗をしていた。
しかし相手が相手だ。
その都度、俺は長時間の正座と説教を喰らっていたし、暴力で訴えようものなら…。
よし、この話は止めよう! 今にして思うと魔王様の奥方に喧嘩を売った俺が馬鹿だった!!
公開授業の前日、いつも通り登校する為に歩いていると門の前にオカルト研究部の皆と見慣れない奴がいた。
暗めの銀髪にやたらとパンクなファッションの男…何処の父兄だ、公開授業は明日だぞ?
しかもそんな攻めた服装で…これはお子さん恥ずかしいわなぁ。
近くまで来ると、どうやらひと悶着ありそうな雰囲気。
「剛先輩!」
『イッセー、そいつは誰だ?』
「久しぶりだな、門星 剛。俺はヴァーリ、白龍皇だ」
『あなたが白龍皇…あの時は助けて頂いてありがとうございます』
「気にするな。おかげで面白い物を見させてもらったからな。あと敬語は不要だ」
面白い物…俺の神器の事だろう。
アザゼルさんからヴァーリの事は聞いている。戦う事が好きな奴だと。
まさかここでイッセーと戦うとか言うつもり…ではなさそうだな。
どうやら挨拶に来たらしいが真意はどうなのかわからない。
するとヴァーリは俺の顔をじっと見て何かに納得したのか、「なるほど」と呟いた。
「人間だが禁手化へ至らずにコカビエルを追い込んだその実力と神器…興味深いな」
「白龍皇、言っておくけれど彼に手を出すのも許さないわよ?」
「わかっているさ、じゃあな」
そう言って立ち去るヴァーリの姿を見送ってから気づいた。
俺の右手がいつのまにかタイラントの覆面を出していた事を。
アイツの闘志に体が反応していたのか、それともロビー君が勝手に出したのか。
当のロビー君に聞いても『そろそろ、かな』と呟くだけだった。
そして公開授業、当日になった訳だがとりあえずサーゼクスさんとグレイフィアさんに挨拶は勿論。
リアスの父親と初めて御逢いして挨拶した時はかなりビックリした。
だって、めっちゃくちゃ若く見えるんだもん。
でもこうして見るとサーゼクスさんとそっくりだわ。
ちょい厳しそうな感じに見えるけど普通に良い人(悪魔)でした。
今日の公開授業は数学の授業だった。
結構難しい所まで進んでいたけど予習はしてあったから問題解答を指されても問題なく正解した。
口答は指されないけど黒板での問題解く時とかは指されやすいからな。
グレイフィアさんがビデオに撮りながら少し微笑んでいた。やったぜ。
授業が終わり、イッセー達と合流していると手には粘土で作ったリアス像があった。
すげぇ、めっちゃよく出来てる!
しかも裸体で作られているけどこんなナイスバディなのk…痛っ!?
今俺の手に静電気が走った! 夏だぞ!?
後ろ向くといつもの笑みを浮かべた朱乃がいた。
…違うよね?
すると体育館の方へ走っていく男子生徒達の姿が見えた。
魔女っ娘の撮影会ぃ? ミルたんが来たのかな?
不思議に思っているとリアスと朱乃の反応を見るともしかして知り合いなのか?
そう思って俺らも体育館へ行く事にした。
「もう一枚お願いしまーす!」
「視線をこっちに!」
『うわぁ…(;゚Д゚)』
うわぁ…。
ガチで撮影会やってるよ。しかも魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティブのコスだわ。
何で詳しいって? 俺のお隣さん、ミルたんやぞ?
グッズの買い物も付き合ったし、鑑賞会もしてるんだぞ。
いや、実際に面白いからオススメだぞアレ。
心の中で宣伝をしていると匙がやって来て解散をさせた。
しっかり生徒会として活躍しているな。さすがソーナの兵士。
しかしこのミルキーコスの人、誰かに似ているんだよな…。
と思っていると入り口からソーナがやってきた。すると。
「ソーナちゃん!」
「っ!?」
ミルキーコスの人がソーナに気づいて名前を呼ぶと駆け寄っていく。
ん? もしかしてソーナのご家族の方ですか?
俺が何となく気づくと朱乃が教えてくれた。
この方はセラフォルー・レヴィアタンさん。ソーナの姉であり、四大魔王の一人だと…え!?
サーゼクスさんと同じ役職なの!? パッと見で魔法少女にしか見えないよ!?
しかも超ど級のシスコン…コカビエルの時に呼んでたら間違いなくアザゼルさんに戦争吹っ掛ける恐れがあるらしい。
それで外交担当だとか…外交とは!?
魔王ってキャラが濃くないとなれないって規約でもあるのかな?
『白龍皇め、言ってくれるね~』
『禁手化ヲセネバ用ハ無イヨウナ言イ方ダッタナ』
『………』
『シャァァァ…!』
『なら、見せてあげようじゃないか。僕らの【禁手化】を』
閲覧ありがとうございます。
安○先生、早く戦闘(蹂躙)シーンが…書きたいです。
聖剣編は蹂躙出来なかったのでその分、今回はクリーチャー達の蹂躙を思う存分やってやろうと考えています。
さて、今回は誰が剛の堪忍袋の緒をブチ切れさせるか…?
色々と楽しみにして頂ければ幸いです。
それでは、また。