ハイスクールD×D モンスターでクリーチャーな俺 作:misuta
あとオリジナル敵が出ます。
放課後、俺とイッセーは朱乃に呼ばれて石段を歩いていた。
てっきりこいつが何かやらかしたんだろうかと思っていたら違うらしい。
「すっげぇ長い石段ですね」
『山の神社って大体こんな感じだよな。意味がある所にはあるらしいが』
「へぇー。ところで神社って悪魔にとって超アウェーですけど、朱乃先輩は何でこんな所に呼んだんですかね?」
『さぁな。でもあいつがここに住んでいるのは知っている』
「マジですか!? 先輩たち、そんな仲なんですか!?」
『うるせぇ。飯に御呼ばれされたから行った事あるだけだ』
コカビエルとの戦いの後に俺の家で寝てた時はあったけどな。
しかも小猫もいたし…これ学園で知れ渡ったら大変な奴だわ。
喋る言葉が出ないけどな!
あー…せめてネメシスくらいでいいから喋れたらなぁ。
「いらっしゃいませ、お待ちしていましたわ。お二人とも」
そう言って俺らを出迎えてくれたのは巫女服姿の朱乃だった。
リアスはどうやら会談に向けて最後の打ち合わせでいないらしい。
それで朱乃はとある方をお出迎えする為に別行動していると。
とある方? アザゼルさんか?
石段を登り切って神社に到着すると俺と朱乃は普通に鳥居を抜けていくがイッセーは少し躊躇していた。
ここは先代の神主さんが亡くなって無人となった神社をリアスが朱乃の為に確保してくれたらしい。
だから神社としての効力は無くなっているから悪魔でも大丈夫だとの事。
それを聞いてイッセーは恐る恐る鳥居を抜けた。
「彼らが赤龍帝とコカビエルを追い詰めた人間ですか」
「っ! 誰だ!?」
「初めまして、兵藤 一誠君。そして門星 剛君。私はミカエル、天使の長をしています」
上から聞こえた声にイッセーはそう叫んで身構えたら空が金色の光で埋め尽くされた。まぶしっ!?
見えたのは5対、つまり10枚の金色の翼。そしてミカエルという名前。
確か熾天使の1人だったよな。つまりは天使側のお偉いさんという事か。
人は良さそうだけど、どうも教会の連中に良い印象が無いからなぁ。
その後、挨拶はそこそこに神社の中で話を進めた。
どうやらミカエルさんの目的はイッセーにとある武器を授ける為だそうだ。
龍殺しの聖剣、アスカロン。
赤龍帝であるイッセーにはやばい代物だけどそれをくれると言うのなら悪い話ではないな。
因みに俺には何もなかったのが残念、まぁ貰っても困るけどな。
無事にイッセーがアスカロンを赤龍帝の篭手と融合したのを確認したらミカエルさんは消えていった。
まぁ、近日中に会談があるから忙しいんだろうな。サーゼクスさんも忙しいみたいだし、アザゼルさんは知らんが。
『あれ、イッセーは?』
「イッセー君ならギャスパー君の特訓の為にと学校へ戻られましたわ」
『あいつらも熱心だな』
「そうですわね。さぁ、お茶をどうぞ」
『あぁ、頂きます』
ミカエルさんが帰った後、俺はお手洗いへ行ってたらイッセーも姿を消していた。
あれからギャスパーは少しずつ頑張っているようで、おっかなびっくりではあるが俺と話そうともしている。
イッセーの気持ちに応えようと努力しているのは本当に良い事だ。とりあえずギャスパーの力を悪用しようとしたイッセーには説教(物理)したから大丈夫だろう。
煎れてもらったお茶を飲みながら俺は朱乃に対して薄々と気付いたことがある。
まるで何かを言おうか言うまいか、少し躊躇っているようにも見える。
ならば、俺から切っ掛けを作ってやろう。
『朱乃、話したい事があるなら聞くぞ?』
「!! 御見通し、だったのですね」
『ギャスパーじゃないが俺も昔は忌み嫌われてて、他人の顔を窺って過ごしていたんだ。お前が今、どうしようか躊躇っているのはわかる』
「そう、ですか」
『話したくないなら野暮な詮索はしねぇ。でも、お前が話すというのなら俺はきっちりと聞いてそれを受け止めてやる』
真っ直ぐ俺は朱乃の眼を見ながらボードを見せるとゆっくりとだが話し始めた。
朱乃は堕天使の幹部、バラキエルと人間の間で生まれた子供…つまりハーフだという事だった。
何となく、堕天使に対して何かあるとは思っていたが、まさか血縁関係であったとは俺は想定していなかった。
てっきりイッセーの様に堕天使に殺されたか…よくよく考えたらここに朱乃の家族がいない。
そこから考え得る事はある程度想像できる。そうか、お前も家族が…。
ゆっくり立ち上がり、俺に背を向けて巫女服を肌蹴させるとバサッと音を立てて現れたのは見慣れた「悪魔の翼」と「堕天使の翼」だった。
人間と堕天使のハーフが悪魔になればそれぞれの翼を持つ者へとなるのか。
俺はその相反する翼を生えた背中を見つめて考えていると朱乃は自嘲するかのように言った。
それは自らを俺を突き放そうとしているかのように。
「この黒い翼が嫌で、私はリアスと出会い悪魔になったの」
どうしようもないと謂わんばかりに諦めかけて自棄になりそうな言葉は、
「けれども、その結果が悪魔の翼と堕天使の翼を併せ持った悍ましい生き物。穢れた血を持つ私にはお似合いかもしれません」
俺の過去…ガキの頃と重なって、外面は泣いてはいないけど心は崩れそうな程泣いている。
「貴方も堕天使がお嫌いでしょう? イッセー君やアーシアちゃんを手に掛け、貴方も殺されかけ、それもこの町を破壊しようとした堕天使の血が入っている女なんて…」
もしに俺自身の声があるなら、朱乃に向かってこう言いたい。「ふざけるな!!」と。
「剛君、何を!?」
俺は机を叩く勢いで立ち上がると顔の包帯を掴んで無理矢理取った。
現われたのは未だに火傷で醜く爛れた顔面を朱乃は驚きながらもそれを見た。
今までこんな顔は他人に見せるモノではないと思っていた俺は何があっても包帯は取らないでいた。
イッセーや佑斗と風呂入った時もタオルで隠すくらい徹底して見せなかった。
『悍ましいだろ? 醜いだろ? 俺を捨てた親戚達が化物だと罵った顔だ』
『誰もが俺に目を背けて陰でも言われた。【化物】だと』
『死のうとも思っていた時もあった。けど俺は生きる事を選んだ』
『俺を家族だと! そう言ってくれた人がいたから俺は少しずつ前を向く事が出来た!』
手持ちのボードでは長い文章は書けない。それでも俺の伝えられる言葉はしっかり伝えたい。
俺はグレイフィアさんの言葉に救われた、ならば俺も救えるように言葉を差し出す!
「でも私は堕天使の血が…」
『そんなの関係ねぇ、姫島朱乃は姫島朱乃だ! 堕天使の血が流れようともな! 』
「私は、私…」
『お前が勇気を持って話してくれたからこそ俺もこの素顔を晒した』
最後に俺は朱乃の目の前に座り込み、あいつの眼を真っ直ぐ見つめながら最後の言葉を書いたボードを掲げた。
『俺は朱乃の『全て』を受け入れる! だからお前もこんな醜い俺の『全て』を受け入れてくれないか?』
次の瞬間、俺の胸にドンっと衝撃が走った。
朱乃が俺に抱きついて震えて、嗚咽の声を上げている。
参ったな、女を泣かせるなんざ男として失格なんだが…俺が出来るのは優しく抱きしめてやる事しか出来ねぇ。
でもこれで朱乃のトラウマが少しでも解消してくれれば、それでいい。
「ありがとう…剛君」
ようやく落ち着いた朱乃が俺から離れ、お礼を言った。
お互い向き合って座っていると朱乃は少し恥ずかしそうにしている姿はすごい可愛い。
美人系なのに可愛いとか反則じゃね?
よくよく考えてみたら俺がさっき書いた言葉…告白みたいだな!?
『というかプロポーズじゃない?』
『おわぁ!?Σ(゚Д゚;) 今まで黙ってたのにどうした!?』
『そりゃあ空気読むよぉ! 宿主の一世一代の大勝負、みんなで見守っていたんだから!!』
『そんな大げさな…(;´Д`)』
プロポーズだなんて。そもそも俺みたいな人間じゃあ釣り合わないだろうが。
相手は将来有望なグレモリー眷属の女王だぞ。
やばい何か今更恥ずかしくなってきた…!
「剛君、先程のお返事だけども…」
『あぁ、あれは…その何というか…変な事言っちまってすまねぇ!』
「私も貴方の全てを受け入れるわ。そのお顔も私にはとても愛らしく思います」
そう言って朱乃は両手で俺の顔に触れて、顔に近づけてそっと頬に口づけた。
いきなりの事に俺は頭が真っ白になり固まってしまった。
するとガタッと音がして急いで振り向くと様子を見に来たであろうリアスもいた。
どうやら先程のを見ていたらしい…マジか。
すごい動揺しているであろうリアスは顔を赤くしながら訊いてきた。
「ふ、二人とも…一体何していたのかしら?」
「うふふ、男女がいるのなら想像できると思いますが部長には刺激が強かったかしら?」
「なっ!?」
『ふぁっ!?』
何でここでリアスを煽るんですかねぇ!?
先程の素であろう口調からいつも通りのドSになっているし!
やめて! リアスがめっちゃプルプルしているから!
「私だってイッセーと…」とか小声で聞こえるし、これ確実に俺も巻き込まれ―――
「あなた達! 正座ぁっ!!」
あ、はい。
このあと滅茶苦茶足が痺れるまで説教された。
解せぬ。
次の日にはめっちゃ不機嫌な小猫に脛を蹴られた。
大いに解せぬ。
来るべき会談の日。
俺は小猫とギャスパーが暴走しないようにお守り役として部室で待機している。
本当ならコカビエルを追い詰めた協力者として会談に顔を出すべきだと言われてはいるが、ネームバリューとしては赤龍帝であるイッセーがいればいいだろう。
それに俺は手柄が欲しくて戦った訳ではない。
住んでいる街が滅茶苦茶になったら生活できないし、コカビエルに関してはリベンジしたかったからだ。
『という訳でギャスパーよ。今日はここで俺と小猫とお前でお菓子パーリィ(巻き舌)だ!』
「お菓子パーリィ(巻き舌)だよ、ギャー君」
「は、はい! パリィ(巻き舌ならず)ですね!」
何その一撃必殺を込めたカウンターみたいなの。
まぁそんな事はどうでもいい。今日はこの日の為に…手作りホールケーキ(苺たっぷりショートケーキ)用意しましたぁ!!
小猫は段ボールいっぱいにお菓子を出してくれたし、これはまさに宴だ!
あとはお茶さえ煎れればお祭りワッショイ!!
俺はお茶を煎れようと立ち上がった瞬間に何かを感じた。
おいロビー君、数は10って所か?
『さすが宿主、正解だよ! 因みに魔術師っぽい感じだから遠距離攻撃には注意!』
ならミショナリーで行こう、さぁ暴れるぞ。
俺の楽しみなお菓子パーリィを邪魔しにきた事、後悔させてやる。
「何だ、こいつは!?」
「グルルルルル!!」
「動きが速い!…ぎゃあ!?」
外へ出ると悪趣味な格好をした女達が旧校舎を囲んでいた。
ドアを開けた瞬間にトンファーの刃で2人程斬りつけてから蹴り飛ばしてやった。
残った連中がフードからビームを出すも常に動き続けているミショナリーには当たる事が無い。
ここで突破口を開いてから新校舎へ逃げ込んで纏まった方がいいだろう。
「少しはやるじゃないか! 人間にしては、な!!」
「グルル!?」
突然声が聞こえた方へ向くと魔力で出来た球が飛んできたので左へ跳んで避けた。
だが確かに避けたはずなのに背後に強い痛みを感じ、俺は前へ転がったがすぐに起きる。
何故避けたのに当たった!? すると目の前にいたのは…。
「人間風情には勿体ないが名乗らせてもらおう! 僕の名はジナディン・レヴィアタン! 旧魔王レヴィアタンの末裔である!!」
褐色の肌をした男が盛大に名乗りを上げていた。だが、おかしいのはここからだ。
その名乗りを上げた同じ顔をした男が「4人」いる…似ているとかそんなのではない、全くの同一人物だった。
『何か宿主と戦う相手って変なの多くない?』
『知らんがな(´・ω・`)』
『もうちょっと僕の可愛さと勝負できる敵が欲しいよね!(ドヤァ)』
『( ゚д゚)、ペッ』
『そういう事するから変なのが来るんだと僕は思うな!?』
閲覧ありがとうございます。
ようやく戦闘シーンに入れました…テンポが悪くて猛省です。
今回はオリジナル敵として出させて頂きました「ジナディン・レヴィアタン」は設定としてはカテレアの弟です。
こいつは強敵(生贄←)ですので剛が苦戦(蹂躙)します!
次回はいよいよアレ出せますのでお楽しみに!
それでは、また。