ハイスクールD×D モンスターでクリーチャーな俺   作:misuta

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※今回は残虐なシーンがあるので苦手な方はご注意。


第31話

創られし生物は化物也(モンスター・オブ・クリーチャー)禁手(バランスブレイク)

 

 

ロビー君の言葉が俺の中に響くと同時にネメシスの変身が解除される。

敵の目の前で変身を解くのは自殺行為だと思うだろうが、心配はいらない。

既に右手に3枚、左手に2枚のマスクを手にしていた俺はそれを地面に放り込む。

あの下衆野郎は俺を警戒していたがすぐに分身して攻撃態勢を取って向かってくる。

 

「馬鹿めが! 変身を解くとは焼きが回ったか!!」

「死にかけて頭がおかしくなったとも言うべきか?」

「これ以上僕の手を煩わせるな!」

「下等生物らしく大人しく死ね!!」

 

ジナディン達がそう叫んで全員で突撃してくる、本来なら避けなければ俺は死んでしまうだろう。

だが、その必要はない。俺の神器は、進化しているのだから。

 

「Ready!」「Action!」

「「「「!?」」」」

 

突然俺を中心に吹き荒れる旋風、いや鎌鼬はジナディン達を切り裂いて弾き出した。

いつの間にか俺の目の前には5人の影が並んでいる。

巨大なハンマーを持った、ボロボロの布で顔を隠している大男。

ガスマスクを被り、背中に大型タンクを背負った男。

全身に赤いタトゥーを入れ、両手に斧を持った男。

そしてデカいハサミのような武器を持ち、雑技団のような衣装を着た男女のペア。

全員が俺の方へ向くとそれぞれ名乗りながら跪く。

 

Sledgehammer(ハンマー男)・リチャード。御身の前に」

Corroder(硫酸男)・ジョン。御身の前に」

Chopper(斧男)・ハーベイ。御身の前に」

Scissorman(シザーマン)・ルディ。御身の前に」

Scissorwoman(シザーウーマン)・ジャニス。御身の前に」

 

「「「「「我らが主よ、ご命令を」」」」」

 

全員が声を合わせてそう言うと俺に視線を集める。

俺はジナディンに向けて人差し指を指してから親指を地面に向けて降ろす。

わかりやすく言えば、奴を蹂躙しろ。手段は一切問わない、好きにやれ!

言葉では出せないが、こいつらは俺の神器だ。すぐに行動へ出る。

 

「「「「「はっ!」」」」」

 

その一言で全員姿を消して、それぞれ分身しているジナディンの許へと現れて戦い始めた。

俺は地面に手を置くと辺り一帯に巨大な時計が地面に現れ周囲は光の壁で覆われる。

自分が変身しない代わりに多重の召喚、そして召喚した奴の行動が限定される代わりに敵を逃がさない。

一対一に特化していた【創られし生物は化物也】とは違い、集団戦に特化したこの神器。

 

名は【創られし者達の仮面舞踏会(マスカレイド・オブ・クリーチャーズ)

 

 

 

「何だ、この馬鹿げたパワーは!?」

「グハハハハハッ! そんなもんか? 主をイジメていた時の勢いはどうした!?」

「ぐっ!」

 

リチャードが相手にしているのはパワー型の分身体。

ハンマーを振らせまいと柄を持って力比べをしているが、リチャードの方が圧倒的に強い。

向こうも全力で対抗するが簡単に振り切られてしまい、隙だらけになった瞬間ハンマーの一撃が腹に思いきり撃ち込まれる。

そのまま吹き飛ばされた分身体は見えない壁に叩きつけられるとよろよろしながらも立ち上がろうとするが、

目の前には邪悪な笑みを浮かべたリチャードがハンマーを振り上げていた。

 

「今度は俺が、お前をイジメてやろう」

 

 

 

「ぐあぁぁぁぁっ!? め、目がぁぁぁ!?」

「何だ、お前は頑丈が取り柄なんだろ? どうした、少しは耐えてみろよ?」

 

ジョンは防御型の分身体と戦っていた筈だが、突然分身体は顔を抑えて何やら喚いていた。

こいつの武器は硫酸…しかも人外でも溶かせるくらい特別製らしい。

そんな物を目に掛けられたら…既に奴は目から血を流して失明しているようだ。

何とか立ち上がって破れかぶれに攻撃するもジョンに当たるはずもなく、逆に蹴り飛ばされて転がっていく。

 

「疲れただろう? 風呂でもどうだぁ?」

 

 

 

「僕の速さについてこれる、だと!?」

「おいおい、そのくらいで俺と速さ比べか?」

 

ハーベイはスピード型の分身体の速さに合わせて戦っている。器用に両手の斧で奴の短剣による攻撃をいなしながら。

分身体は自前のスピードで一度距離を取ろうとするとハーベイは斧を投げて牽制し、見えない壁を蹴り空中へ舞う。

投擲された斧を躱した隙を突かれた分身体はハーベイに顔面を蹴られて完全に足を止めてしまった。

しまったと思ったのだろう、しかしもうその時には目の前にハーベイが斧を構えていた。

 

「我が主を愚弄した罪は重いぞ!」

 

 

 

「さーて、さてさてさて! 二人がかりは卑怯とか、そんなつまらん事を言うまいな!」

「お前は主を4人がかりで嬲っていたものね、チョキチョキ!」

「ほざくな!」

 

一番後ろにいた魔力特化型の分身体の目の前には両手の刃物を振り回しながらハイテンションに煽るルディとジャニス。

プライドが高い奴にはこの煽りは耐えきれないのか、魔力に物を言わせてレーザーを放つが二人はオーバーな動きで躱していく。

まるで何かの劇団のように息をピッタリ合わせて避け続けて、一瞬で分身体に接近して両手の刃物を合体させて手足を狙う。

何とか回避しようとしたが、間に合わずに手足はざっくりと深い切り傷を負った。

 

「うっ、人間ごときの神器風情が…!」

「なぁなぁ」「ねぇねぇ」

「「怒った?」」

「貴様らぁぁぁっ!!」

 

さらに煽っていく二人に分身体はさらに魔法を増やして攻撃を激しくしていく。

ん? こっちにも魔法の攻撃が!?

するとジャニスがテレポートして俺をひょいっと抱えると攻撃から避ける。

まさかのお姫様抱っこにびっくりしたが…ありがとう、助かった。

 

「主様、危険な目に合わせてごめんない…すぐにあいつを、バラバラに切り刻んできまーす!」

 

俺をそっと降ろしながらそう言ってまたテレポートをした。するとすぐに向こうであの旋風と砂嵐が吹き荒れた。

それと同時に巨大な刃みたいな光も見えると同時に分身体の悲鳴も聞こえる…恐らくあの砂嵐の中でえげつない事が起きているんだろうな。

すると、地面に描かれた時計から鐘の音が聞こえた。

これは俺の禁手化展開の限界が近い合図…全員遊びは終わりだ、すぐに片付けろ!

 

 

 

「うおぉぉぉっ!」

「まっ待て、やめ―」

 

「ふははは、硫酸風呂の湯加減はどうだぁ?」

「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!」

 

「死ぬがいい!」

「た、たすけ…っ!?」

 

リチャードは、片手で分身体の首を掴んで空中へ放ると全力でハンマーを振り下ろして分身の頭をかち割って殴殺し、

ジョンはドラム缶を召喚すると動けない分身体を放り込んで硫酸を大量にドラムカンの中へとぶち込んで溶かし、

ハーベイは分身体に逃げられないように片足を掴むとそのまま引きずり込んでもう片手の斧で奴の首を刎ね飛ばした。

そして、残ったのは…。

 

「ひゃははははは!」

「きゃははははは!」

「や、やめろ! やめてくれ!!」

 

旋風と砂嵐が治まって見えたのは、巨大にギロチンの刃が縦に振り子運動しているその真下に拘束されているのは手足を切断された分身体…いや、ジナディン本体だった。

抵抗しようにも手足は既に無く、ひたすら目の前のギロチンに恐怖していた。

因みに二人は愉快に笑いながら踊っていた…楽しそうで何より。

俺はルディに処刑するのを待つように手で制して、奴の許へ向かう。

 

こいつが何かしらの組織で動いているのは確かだ。

そして、何故こいつが俺の神器の能力を知っている? エイリアンは初見で推測していたが、ネメシスの特性は熟知していた。

絶対俺の情報を売った奴が絶対いるはずだ。

真っ先に浮かぶのはアザゼルさんだが、もしあの人が流したとならばエイリアンの特性も知っていなければおかしい。

 

「主様からの尋問だ、答えなければ拷問になるぞ?」

「誰が人間如きに話すものか…あぁぁぁ耳が、耳がぁぁぁ!!」

「私達は拷問でもいいんだよぉ? きゃははっ!!」

 

俺を睨みながらルディの言葉を拒否しようとするとジャニスに片耳を切り取られた。

悪いな、俺はその辺のブレーキはぶっ壊れているから本気で拷問するぞ?

リチャード達が戻ってくると分身体の死体を引き摺るとジナディンに見せつける。

それを見ると完全に顔を青くして喚く事はなくなった。

 

その後、いくつか尋問して色々と情報を手に入れた。

こいつらは禍の団(カオス・ブリケード)という、大雑把に言っちまえば三大陣営の和平や協調路線に反対し破壊と混乱を振りまく過激派のテロリストだ。

んで、このテロリスト共は一枚岩でなく色々と派閥があるらしい。

ジナディン達は「真なる魔王の血族」としてサーゼクスさんやセラフォルーさん達を排除して自分たちの世界を作るのが目的と。

その為にオーフィスという無限の力を持つ龍の力を借りてとか…他力本願かよこいつら。

 

そして、俺の情報を売った奴もわかった。

確かにネメシスの力を見ていたな、コカビエルを追い詰めた所も。

何のつもりか知らんが、俺達を裏切るなんて覚悟は出来ているんだろうな?

白龍皇、ヴァーリ!

 

「もう話せるだけ話した! だから僕を助けてくれ!!」

 

は? 何を言ってやがる。誰も助けてやるなんて一言も言ってねぇぞ?

てめぇはさっきまで何を言っていたか忘れたのか?

俺を子供だと、家族だと言ってくれた人を犯したいとか好き勝手言ったのは何処のどいつだぁ!?

もうてめぇの命乞いすらも聞きたくねぇ。俺はギロチン台のレバーに手をかける。

 

「やめてやめてやめてやめてぇぇぇぇぇ!!」

 

黙れ。

 

俺がレバーを思いきり引くとギロチンは振り子運動を止めてそのまま垂直に落ちた。

汚ぇ断末魔と共にデカい音を立ててジナディンは切断された…縦にな。

すると奴から魂みたいなものが浮かび上がるが、それは地面の時計へと吸い込まれていく。

その時も奴の断末魔が響いたが吸い込まると同時に消えていった。

 

この神器に殺された奴はどうやら魂ごと神器に取り込まれて永遠に苦しむらしい。

同情はしない、俺を全力で怒らせた奴の末路には相応しいとも思う。

すると神器の限界も来たのか地面の時計が消えていき、5人も徐々に消えていく。

 

「時間、です」

「今宵は我らを召喚して頂き、感謝いたします」

「我らは時計台(クロックタワー)の魔の配下」

「御用があればいつでも馳せ参じます」

「いつでもお呼びくださいな!」

 

それぞれそう言うと消えていき、マスクになると俺の手元に戻る。

これが、俺の禁手【創られし者達の仮面舞踏会(マスカレイド・オブ・クリーチャーズ)】。ようやく俺もイッセー達に追いついた、か。

さて、喜んでいる暇はねぇ。

小猫やギャスパーを助けねぇと…走って向かおうとしても神器の負担による疲れと先ほどのダメージで体がかなり重い。

足を引きずるように何とか旧校舎へ向かうとすると、出入り口からイッセーとリアスが小猫とギャスバーを連れて出てきた。

 

 

 

「剛先輩!?」

「っ! 酷い怪我…!」

「先輩死んじゃ嫌ですぅぅぅ!」

「剛! しっかりしなさい!」

 

大丈夫だ、心配いらねぇよって…しまった。

筆談用のボードとペンがねぇから話すことができない俺はそのまま小猫に担がれてしまう。

本当にこういう時に喋れねぇのは本当に不便で困る。

言いたい事があるのに言えないのはもどかしいと思いながら俺は運ばれていった。




【創られし者の仮面舞踏会】
マスカレイド・オブ・クリーチャーズ

モンスター・オブ・クリーチャーがバランスブレイクする事によって進化した神器。
コンセプトは「一斉ボスラッシュによる集団リンチ」
剛が召喚するクリーチャーのマスクを地面に投げることで召喚し、
地面に手を置いて辺り一帯を「舞台(ステージ)」として設定することで発動する。
発動したら敵を全滅させるか神器保有者の剛が任意で解くか剛を殺さない限りは誰も出られないし入れない。
なお、剛は変身ができないので必ず護衛が必要なのが難点。

今回のステージは『クロックタワー』だが、種類はいくつもある模様。


閲覧ありがとうございます。

長らくお待たせしまして申し訳ありません。
皆様でいくつか予想していただいた方もいましたが剛の禁手化はいかがでしたでしょうか?
楽しんで頂ければ幸いですし、皆様の感想や評価でのんびりですが頑張っていこうとは思っていますのでよろしくお願いします。

そして今回はあのカプコンの名(迷)作で名高い「クロックタワー3」の奴らを出してみました。
あいつらアホですしすぐ気絶しますが、主人公(アリッサ)でないと倒せない不死身と地味にチートです。
今作では剛の配下としてキッチリと働きます。

それでは、また
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