ハイスクールD×D モンスターでクリーチャーな俺 作:misuta
あの後、俺は戦いに参加は出来なかった。
校舎前に運ばれた俺はサーゼクスさん達が展開しているバリアの中へ避難させられた。
怪我と疲労でボロボロの俺を見たグレイフィアさんはすぐに駆け寄って診てくれた。
ジナディンから得た情報を伝えようとしたが、寝てなさいと言われ手から魔法陣が出てそれを当てられるとそのまま眠りについてしまう。
気づくと俺はいつもの血と錆に汚れた遊園地のベンチで横になって寝ていた。
ゆっくり起き上がって、ふと隣のベンチを見るとロビー君が座っている。
あいつも俺に気づいたのか拍手をしながら出迎えてくれた。
『やぁ、宿主。神器の禁手への進化おめでとう♪』
『そんな悠長な事言ってて大丈夫なのか? どう見ても劣勢だろ!?』
『大丈夫じゃないの? どの道、宿主が戦えてもすぐに限界は来ていたからあの悪魔の判断は正しかったと思うよ』
ロビー君の言葉に多少は納得していたが、それでも悔しい気持ちもある。
わかってはいた。あのまま戦い続けていれば途中で変身が解けて倒れていたことなんざ。
でもイッセーは、ライザーやコカビエルらと戦っていた時は最後まで戦っていた。
あいつが悪魔で俺が人間だからとか、そんな事で甘えていたんじゃ先輩として面目がねぇ!
『おい、ロビー君』
『もっと鍛えるから誰かと遊ばせろ、でしょ? 全くすごくわかりやすいなぁ宿主は』
『うるせぇ。面子は…時計塔の奴らを全員呼べ、戦闘態勢でだ』
『んー? いきなり彼らを? 』
『タイラント、ミショナリー、処刑マジニは覆面になって俺の許へ来い』
俺がそう指示すると3枚の覆面が飛んできて俺の手元へと渡る。
そして遊園地の中心の広場から時計塔が出現されると鐘の音が響き渡ると共に全員が出てくる。
俺の指示を聞いていたのか既に全員戦闘態勢に入っていた。
そして俺もタイラントに変身してすぐにスーパータイラントへと変化させ、全員に命令する。
遠慮なく、殺す気でかかってこいと。
「…?」
「剛君、目が覚めましたね!」
「先輩…よかった」
時計塔の奴らに100回程ぶち殺されたくらいでふと目覚めると、そこは俺の自宅だった。
布団で寝ていた俺の傍には朱乃と小猫が座っているのが見えた…どうやらまた手間を掛けちまったみたいだ。
ゆっくり体を起こすと怪我は既に治っているようで、あの戦いから丸一日は経っているとの事。
こうしているという事はどうやら戦いは無事に勝てたようだ。
二人から話を俺が眠った後、やはりジナディンの言う通りヴァーリが裏切ったか。
それでイッセーと一騎討ちする為にあいつの両親を殺すと宣言した…そりゃあ誰だってブチ切れる。
でもイッセーは戦いながらも成長してヴァーリを打ち破る事が出来たっと。
全く…ようやくこっちが禁手出来たと思ったらまーた離されたかぁ。
ヴァーリの白龍皇の力すらも取り込んだとか規格外にも程があるだろうが、無茶しやがって馬鹿野郎。
でもよくやった。流石だよイッセーは。
『事情はわかった…二人とも大変だったのに看病してくれてありがとうな』
「そんな事ないですわ、あなたの為ですもの」
「私たちはこれからここに一緒に住むんですから看病くらいは当然です」
『そっか、一緒に住むのか。 ち ょ っ と 待 っ て ぇ ? 』
小猫の言葉に動揺した俺はホワイトボードの文字が途中ちょっと変になったが何とか読めるだろう。
どうやらその後の話でまずはアザゼルさんがオカルト研究部の顧問になったと。
何やってんのあの自由人…まぁ俺たちの神器をしっかり成長させる為だというのは納得するけど。
そんで問題はこっからだ。
イッセーの神器のパワーアップにはスケベ心が必要でその為にゼノヴィアがイッセーの家で居候するのも変な話だが、まぁアーシアがいるからまだいい。
そんで何故二人は俺の家に? 俺はスケベでパワーアップせんぞ?
「グレイフィア様から直接頼まれましたの」
「先輩はすぐに無茶をするから普段の生活から見張って欲しいと言われました」
『グレイフィアさんから言われたら何も言えねぇじゃないですかやだー』
そりゃあ断れないよね! 俺も嫌だなんて言ったらグレイフィアさんからお説教をされるからな!
まぁ俺の体がデカいから広めの物件だし、物置にしてた部屋を片付ければ女性用の部屋は何とか確保できるか…?
ゴムレス達は元々俺の寝室かリビングで寝てるからプライベートは大丈夫だろ。
何を慌てているって? 美人二人がいきなり今日から暮らすんだから慌てるだろうが!?
『あー…何て言えばいいかわからんが。こんな奴と一緒に暮らすことになってすまんがよろしく頼む』
「先輩はこんな奴ではないですし、謝る事はないです」
「えぇ、剛君は素敵で優しい方ですもの。私達も貴方と一緒に住めるのはとても嬉しいですわ」
『そうか…ありがとうな』
こうして今まで一人で暮らしていた俺にいきなり同居人が二人も増えた。
神器を発現してから驚くほど俺の生活は変わっていく。
戦う事で痛みや苦しい事などもあるがこうして一緒にいてくれる仲間が増えていくのはとても嬉しい。
だから俺は強くなりたい。愛するこの生活を護る為にも。
『二人には隣の物置を部屋として使ってくれ。今片付けるから』
「そう言うと思いまして色々とお掃除させていただきましたわ」
「そしたら先輩のコレクションも見つけてしまいまして…先輩もえっちなんですね」
「あらあら、剛君も男の子なんですから女体に興味を持つのは当然ですわ」
『 ! ? 』
「おー、会談の時はご苦労さん。カテレアの弟ジナディンの相手は大変だったろ?」
『正直な話、あいつが油断して俺を怒らせてくれて良かったですよ』
「あの連中は人間なんざ玩具以下として扱うからな、それがお前の禁手化を引き起こしちまったと」
『あれ、何で俺が禁手したの知っているんです?』
「あんな鐘の音を響かせてカテレアと似た魔力が突然消えればわかるに決まってる」
今オカルト研究部の部室には俺とアザゼルさんだけで話している。
ジナディンから拷問で得た情報を報告するとちゃんと合っていたようだ。
俺達の役に立ってよかったな、でも許さんから神器の中で苦しめ。
というか、どんな感じで苦しんでいるんだろうか? 気になるけど聞くのも怖いから止めとこ。
「とりあえずお前さんの禁手についてはレポートでまとめてくれ。新しい化物達の情報もな」
『わかりました。しかし本当に俺たちの神器をしっかり見てくれるんですね』
「おぅ、大船に乗ったつもりでいてくれや。そうだ剛に渡すものがあるんだった」
そう言ってアザゼルさんが取り出したのは黄色いビー玉サイズの水晶玉と、黒い首に巻けそうな装置…咽喉マイクだ。
咽喉マイクは喉元に装着して、声を出した際に喉元の振動を拾って音声を相手側に届けるもの。
しかし咽頭が無いわけでもなく心理的な部分で声が出せない俺には無用の長物では?
そう考えているとアザゼルさんが説明してくれた。
「こいつは俺が作ったものだ。コカビエルの時と今回の働きの報酬として受け取ってくれ」
『それはありがたいですが、喋れないのに咽喉マイクは無意味では?』
「そこは使ってみてのお楽しみだ、まずはそのマイクを付けろ」
促されるまま咽喉マイクを装着する。コードが無いから着けた所で邪魔に感じることはない。
そして今度は水晶玉を喉に当てろと言われ、同様にやってみると水晶玉が光って俺の喉に吸い込まれていく。
突然のことに驚いたがアザゼルさんの「成功だな」という言葉に大丈夫だと信じたい。
するとアザゼルさんが俺のホワイトボードを取り上げて何かを書いて俺に見せた。
「これを大きい声でハッキリと読んでみろ」
そこには「アザゼル提督は天才」と書いてあった。人に何を読ませんだ、このおっさんは。
それに長年声を出す訓練しても出ないのにそんな都合のいいことが起きるわけがないから適当に言ってみよ。
『ネコと和k…キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!』
「待て、お前は今何を言おうとした?」
今俺の口から声が出た!
まるで〇っくりみたいな合成音声だけど確かに俺が! 喋った!!
俺がいきなり喋れた事に困惑しているとアザゼルさんは笑いながら話してくれた。
これはの声帯や咽喉と連動して合成音声で喋れるようにした人工神器の応用品だと。
情報を伝達する時に俺が負傷して筆談が出来なかったり戦闘時に誰かと連携や連絡する時に話せないのは痛い。
しかし、これなら例え何に変身しても話す事ができるようにもなるから情報伝達が捗る。
『ありがとうございます! 長年のトラウマが一つ解消されました…!』
「あぁ、でも学校や私生活では筆談にした方がいいぞ。あくまで試作の人工神器だからな」
『確かに人間のとは違う技術ですからね、気をつけます』
そうこう話しているとリアス達が部室へやって来た。
朱乃と小猫から話は聞いていたがみんな無事で良かった…限界を超えて戦ったイッセーも元気そうだ。
せっかくだから筆談で無く、きちんと話してみるか。
『よう、心配かけてすまなかったな。門星 剛、復活したぜ!』
そしたらオカルト研究部の部室にキェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!という声が響いた。
俺もさっき叫んだけどうるせぇ…でも楽しいな。そんな仲間たちに囲まれた俺は思わず笑ってしまった。
【停止教室のヴァンパイア編 完】
「ものの見事に時計塔の奴らにボッコボコにされたねぇ」
『待て、本当に不死身かあいつら?』
「神に封印される前はとある一族にしか倒せない存在だったよ?」
『なにそれこわい』
「でも今は宿主がいないと表にも出てこれないからねぇ」
『だから戦闘の時はあんなに張り切っていたのか…(震え声)』
閲覧ありがとうございます。
また暇を見つけてちょいちょい書いていきたいです。
その時はまたよろしくお願いいたします。
それではまた。