今回の出来事によって埋葬機関はA.R.K.と敵対した
裏で繋がっていたらしいがユゼル含む数名の埋葬機関員はA.R.K.を利用した後、壊滅させ、さらにソウルイーターによって埋葬機関を統一させるつもりだったらしいがその動きも埋葬機関は掴んでたらしく、ユゼルはすでに見限られていたらしい
…ユゼルの後始末をうまいように利用されたが、この街に住む私達は眼中に無いのが幸いか、襲われる気配がない
スティア達はこの街を観光して帰ると言っていたが、相変わらずマイペース、気が知れないわ
真桜はユゼルを連行する為、早々と神教会に連絡をとり、私達に会わずに行ってしまった
理樹曰く後ろ髪を引かれるような感じはしてたらしい、立場上行かなければならなかったのだろう
───
輸送ヘリが降りてきてユゼルは他の神教会員によってヘリに入れられた
そこへ見送ろうと理樹が来た
「真桜、本当に黒葉達に会わなくて行くの?」
「ええ、私も神教会で事情聴取を受けなければなりませんからね」
「…大丈夫なの?」
「どうでしょうね、私情による戦闘行為に禁忌級に遭遇して見逃してしまいましたし、片瀬の人達にもこれでまた迷惑が…」
などと気苦労が絶えない真桜の深いため息
A.R.K.の飛空艇はまだあるのだが不可視で隠れている
真桜はわかっていて彼等を見逃したのだ
「あ、A.R.K.はきっと大丈夫ですよ、黒幕は捕らえましたし神教会が追う必要な組織じゃないって言いますから、彼等も被害者でしたし、ね」
「そっか、真桜も大変だね」
「副本部長ですからね、まぁ、今回は友人の為に動きましたから私は満足ですよ」
「そんなに大切に想ってるならまたいつでも来ればいいよ、きっと喜ぶと思うから」
「きっと会うと喧嘩しちゃいますが…そうですね、こちらが落ち着いたら必ず」
「副本部長ー!」
神教会員が真桜を呼んでいる
「では、行きますね」
「うん、気をつけて」
真桜は輸送ヘリに乗り込み、ヘリは飛び立つ…
───
今回の一件でアンリ達も苦労しているようだ
内部に敵がいたのだから、またこういった事がないように対策を練らないといけないし
そしてなにより理樹達に迷惑かけた、それに関しては理樹達は許しているのだが
アンリは納得してないようだ、しかし何をしてお詫びをすればいいのかわからないのも事実
───
A.R.K.食堂にて
A.R.K.の騎士たちが集められていた
「というわけで我々は迷惑を掛けた人々にどうやってお返しすればよいのでしょうか?」
「…金?」
「冬華よ、さすがにそれは無粋だ」
「そう…」
「はい、次、時雨とルヴェンス」
「え、うーん…」
ルヴェンスは悩んではいるがなんか出そうにない
「この忍者衣装を」
「時雨っち?」
「はいはーい!次!アルスとエフィルー!」
「恐縮ですが贈り物などは如何でしょうか?僭越ながらこのアルス、品物を選ばさせていただきました」
そう言い段ボールを重ねたエフィルが運んで来る
「ア、アルスさん、前見えな──きゃあ!?」
音を立て崩れる贈り物達…
「というプランがありました、どうぞ候補の一つに」
「ごめんなさーい!」
「次!音々、琴々、お願い」
しかし二人の返事がない
というか姿もない、あるのは置き手紙のみ、それをアンリは取る
「飽きたので買い物してきます…?あの二人ー!次ー!」
「おう!熊の木彫りよぉー!」
どこから出したのか巨大な熊の木彫りをディノンは取り出していた
「馬鹿ばっかり!なんでうちの騎士は馬鹿ばっかりなの!」
バンバンと机を叩くアンリ…
A.R.K.の夜は長い…
───
カイアは藤堂の穴埋め役としてA.R.K.アジンとして正式に騎士として決まった
白葉は彼に謝りたいと思っていた、サヤを救えなかったから
深夜展望ホールで修理作業をするカイアに白葉は会いに来た
「ん?白葉じゃないか、ダメだぞこんな遅くまで起きてちゃ」
「むぅ、カイアまで子供扱い…」
白葉は頬をふくらませ不機嫌になる
「ははは、それより用があって来たんじゃないのか?」
「あ、その…サヤさんの事で…」
「サヤ?サヤがどうしたんだ?」
「救ってあげられませんでした…約束したのに、私…」
「……」
カイアはポンポンと軽く白葉の頭を撫でるように叩く
「実はな、サヤに会ったんだ」
「え…!?」
クロノスはまがい物だった、それにソウルイーターは魂を喰らう者、蘇生させるわけじゃない
「幻覚だったのかわからないけどさ、ちゃんと会ったんだ」
「そ、それでサヤさんはなんて…」
「ありがとうって、恨んでなかったんだあいつは」
そう嬉しそうに笑う
「それとごめんな、白葉」
「どうして謝るんですか?」
「クロノスに意識を乗っ取られるって知ってたんだ、謝って済む問題じゃないってわかってるけど、俺は──」
白葉はそっと撫でていたカイアの手を握り微笑んだ
「でも黒葉守ってくれた…私である黒葉を守ってくれたから、それにカイアは私にいっぱい優しくしてくれました、嬉しかったですよ」
「白葉…」
「だから気にしちゃダメです、ね?」
「ありがとう…ありがとう白葉…」
───
黒葉は美冬とビルの屋上で夜風に当たっていた
「今回は迷惑を掛けたわね、貴方がいなかったら危なかったわ」
「気にする必要はない、言っただろう理樹のついでに守ると」
「律儀ね…」
「それはそうとお前たちの離れた身体だが、戻れそうなのか?」
「いくつか方法はあるのだけれど確実に安全な方法がないの
、だから今のままね」
「そうか、お前たちも大変だな」
「あら、心配してくれるのね、けれどね不便じゃないわ、触れて分かる事もあるのだから」
「…そうか」
美冬はその答えに満足したのか、満足そうに空を見上げた
満天の星空に心地が良い夜風、今夜ばかりは何も起こらず済みそうだ…
───
あれから数日後…A.R.K.は能力者を保護する旅を再開した
どうやら彼等の飛空艇、あれは高速移動用らしく、どこかはるか上空に街規模の飛空艇があるらしい、アンリ一人で魔法によって造りだしたとのことで驚きだ、彼女の方がよほど神様っぽい
結局白葉は神の化身ではなく、聖王礼装に適性が一番高いから狙われたらしい
そして彼らが旅立ちの時、白葉は少し寂しそうにしてたけれど、笑顔で見送っていた
私が知らずうちに彼女も大人になっているということなのだろう
そして私達は───
───
「黒葉、白葉」
駅前で集まった理樹と白葉と黒葉の三人
今日は白葉の為の買い物
「わざわざ待ち合わせなんて、少し驚いたよ」
「雰囲気作りも大切なんですよ、理樹さん」
「え、なにの?」
「しっかりとエスコートしてもらうわよ、理樹」
「あ、うん、任せてよ」
そう言った理樹見て、黒葉と白葉は互いに顔を見合わせ、黒葉が理樹の左腕と腕を組み白葉が理樹の右腕と腕を組んだ
「え、えーと、二人共?」
「たまにはこうやって子供になるのもいいですよね?」
「ふふ、少しは私も素直にならないとね」
また黒葉と白葉が互いに見合わせ笑った
その様子を見た理樹は幸せそうな二人を引き剥がそうとせず、微笑んだ
「行こうか、二人共」
彼にとって妹みたいなものだから抵抗はなかったのだろう
けれどそれでも二人は満足だった、幸せは掴み続ければ一生続くはずだと信じたから…
~end~