比企谷くんには友達がいない。のか?   作:バリャス

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比企谷くんが比企谷してないよ!
それにしてもおかしい…。湯神くんと八幡の絡みを書きたいのになぜか綿貫さんとしか絡めていない…。はやくなんとかしないと…。


二話 野球部の呼び出し

門田「あの、ちょっといいですか?」

 

昼休み。俺は洗面所に向かうべく廊下を歩いていたら、金髪の少年に声をかけられた。

 

金髪の少年の後ろに、おそらく三年生と思われる男二人が、なぜか怖い形相で立っている。

 

なんだろうか?俺こんな奴ら知らんぞ。

 

俺は仕方なく足を止めた。無視してもいいのだが、後でなんか言われるのもそれはそれで面倒くさいし。

 

比企谷「はあ」

 

俺が聞く体制に入ったのを見ると、金髪の少年が口を開く。

 

門田「二年の女子で綿貫ちひろって方を探しているんですが、知ってる人がいなくて…、ご存知じゃありませんか?」

 

なんだただの人探しか。警戒して損した。

 

比企谷「知らないっす。じゃあそういうことで」

 

綿貫ちひろ?どっかで聞いたような名前だな。たしか転校生がそんな名前だったか?

 

俺が歩き出そうとすると、金髪の少年の後ろにいた男が、俺の肩に手を置き、俺が歩くのを制止してきた。

 

岩木「ちょっと待て、誰か知ってそうなやつを連れてこい」

 

いや誰だよ知ってそうなやつって、無茶振りにもほどがあるでしょ。

 

比企谷「はあ。ところでその綿貫があなたたちになんかしたんっすか?」

 

俺が言うと相手側の男は一層苛立ちを見せた。

 

岩木「お前には関係ないだろ」

 

ごもっともで。確かに関係ないが、なんかムカつくなこいつ。

 

俺はいつも以上に目を腐らせながら、男の方を見た。

 

比企谷「自分の意見は押し通すのに、こっちの質問には答えないって常識を疑いますね」

 

俺の挑発的な言葉を聞くと、男は俺の胸ぐらを掴んできた。

 

岩木「あんま調子乗ってんじゃねぇぞ」

 

えらく感情的なやつだな、周りの目とか気にしねぇのかよ。

 

門田「や、やりすぎですよ」

 

金髪の少年が男に声をかける。しかし、なおも男は俺の胸ぐらを離さない。

 

俺は男の方を冷めた目で見続けた。

 

岩木「このっ!」

 

男が拳を上げたところで後ろから声がかけられる。

 

綿貫「ちょっ、ちょっと比企谷くんに何してるんですか!」

 

件の転校生。綿貫ちひろがこちらに急ぎ足で近づいてくる。

 

男は舌打ちをしながら俺の胸ぐらを離した。綿貫はそのまま俺の近くまで足を運ぶ。

 

綿貫「比企谷くん大丈夫?」

 

比企谷「ああ、悪いな」

 

心配されるのにあまり耐性のない俺は、スッと綿貫から少し離れ礼を言う。

 

男は怖い目でこちらを見ている。

 

しかしこの状況はあまりよろしくない気がする。

 

門田「え、えっと、そうだ!」

 

金髪の少年がこちらに歩いてきて、綿貫に声をかける。

 

門田「綿貫ちひろさんって知りませんか?」

 

この空気をなんとかするために、本来の目的を遂行しようとしている。しかしこれはまずい。

 

綿貫「え?私?」

 

綿貫は自分の名前をだされ、動揺の色を見せている。

 

ここは戦略的撤退しかない!

 

比企谷「それじゃ、俺は用があるのでここら辺で」

 

俺が歩き出すと、俺の制服の襟を男が掴んできたため、俺はグェッと変な声を上げてしまう。

 

男は俺の襟を掴んだまま、綿貫に声をかけた。

 

岩木「そうか、あんたが綿貫ちひろか。ところでこいつは知り合いか?」

 

俺の額に変な汗が滲み出できた。男の問いかけで、綿貫は同じクラスであることを男に伝えてしまう。

 

岩木「あんた、こいつを連れて放課後野球部の部室までこい」

 

なんだと!?昨日に引き続いて今日も放課後に用事が!

 

綿貫の方を見てみると、顔を青ざめさせている、一体綿貫は何をしたんだ。

 

俺は無駄だと分かりながらも、とりあえず抵抗してみることにした。

 

比企谷「ちょっと待ってください、目的の人物も見つかったわけだし、俺はいらないですよね」

 

男は俺の言葉には耳を貸さず、俺の制服の襟を離すと廊下を歩き去っていく。

 

比企谷「どんだけ怒ってるんだよ…」

 

俺が呆れた表情で奴らの背中を見ていると、俺の制服の裾を誰かが掴む。

 

綿貫「どうしよう。私何かしたのかな…」

 

綿貫は相変わらず顔を青ざめさせている。どうやら綿貫自身に身に覚えはないようだ。

 

相手の男もかなり沸点低そうだったし、変な逆恨みでも受けてるのかもな。

 

比企谷「ま、あれだな。無視してりゃいいだろ」

 

綿貫「いや!無視したらもっと大変な事になっちゃうよ!」

 

大変な事って言っても、相手はただの一生徒だしなぁ。

 

俺は泣きそうになっている綿貫を横目に歩き始める。綿貫も俺に続いて歩みを進める。

 

綿貫「転校してきたばっかりなのにどうしてこんな目に…」

 

比企谷「まあ人生なんてそんなもんだ。っていうか俺洗面所に向かってるんだが、まさか付いてくる気か?」

 

俺がそう言うと、綿貫は泣きながら教室の方へ去っていった。

 

そのうちいい事も起きるさ☆

 

心の中で綿貫を励ましていると、校内にチャイムが鳴り響く。

 

ト、トイレ行けなかった。

 

俺は今日の昼休みを台無しにしてくれた野球部と思われし男を呪いながら、しぶしぶ教室へと足を進めた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

放課後になり、今日も楽しいスクールライフが終わりを迎える。

 

さて、帰るか!

 

俺が鞄を持ち上げ教室を出ようとすると、何者かに腕を掴まれる。

 

比企谷「なんだ?今日は掃除当番じゃないぞ?」

 

俺の腕を掴んでいる手の主の綿貫は呆れた顔をしていた。

 

学校案内も昨日終わらせたし、俺の帰りを邪魔する理由が他にあると言うのか?

 

綿貫「野球部の件、忘れたわけじゃないよね?」

 

比企谷「忘れてはいないが、行く気もない」

 

どうして俺が放課後の時間を使ってまであんな奴らの元に行かねばならないんだ。

 

綿貫「それじゃ私が困るの!比企谷くんも連れてこいって言われてるんだから。それに一人じゃ怖いし!」

 

それが本音かい。まあ確かに女子があんな男共の巣窟に一人で行くのは危険なのかもしれない。

 

比企谷「なら交換条件だ。俺が合図をしたらあの野球部の男をぶん殴れ」

 

綿貫「なんで!?できないよ!」

 

なんだかんだあってとりあえず野球部の部室に行く事になった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

さて、野球部の部室前まで来てしまったわけだが。

 

は、入りたくねぇ〜。

 

俺が入るのを渋っていると、綿貫が俺の背中を押してくる。

 

綿貫「ほら、早くしないと帰るのも遅くなっちゃうよ!」

 

比企谷「ならお前が先に入れよ!」

 

俺が抗議の声を出していると、野球部の部室のドアが勝手に開いた。なんだよ自動ドアとか最近の野球部はすげぇな。

 

もちろん自動ドアなわけはなく、ドアの前には今日の昼休みの男が鬼の形相で立っていた。

 

岩木「何部室前でいちゃついてくれてんだ」

 

比企谷「い、いや、今入ろうしてたところなんです」

 

俺と綿貫はしぶしぶ部室の中に入る。

 

部室の中には俺以外に、今日の昼休みにいた先輩らしき男が二人。そしてついでに体を震わせている綿貫が一人だ。

 

比企谷「で、結局何の用なんですか?」

 

俺が聞くと、男はこちらに一歩足を進めてきた。それにつられて俺も一歩下がってしまう。

 

この緊張感。久々の感覚だ…!

 

俺が厨二病を発動させていると、そんな空気をぶち壊すかのように、部室のドアが勢いよく開けられる。

 

門田「ちわ〜す」

 

呑気な声が部室内を響かせる。その声の主は昼休みにいた金髪の少年だった。

 

門田「えっ、あ、そっか」

 

この件の事を忘れていたようだし、どうやら金髪の少年は当事者ではないらしいな。

 

門田「すみませ…」

 

謝ろうとした金髪の少年を、誰かが押しのけて部室の中に入ってくる。

 

湯神「なにやってんださっさと入れ」

 

綿貫「湯神くん…」

 

部室の中に入ってきたのは湯神だった。そういえば湯神は野球部のエースだったな。

 

湯神はこちらを不思議そうに見ている。

 

湯神「転校生と…、誰かしらんが部外者がこんなところでなにやってんだ?」

 

一応同じクラスメイトなんだけどな。どうやら湯神は俺の事を知らないらしい、さすが俺だ。

 

綿貫「同じクラスの比企谷くんでしょ!?」

 

綿貫が俺の代わりにつっこむ。俺は別に気にしてないからいいんだけど。

 

怖い形相をした男が、俺たちを押しのけずいっと湯神の前に立ち塞がる。

 

岩木「今はとりこみ中だ。しばらくしてから出直せ」

 

湯神「それはできません。早く着替えないと練習時間が短くなります」

 

おいおいすげーな。同じ野球部の先輩相手でもある一歩も引いてない。

 

さすが俺が一目置いているだけあるぜ。って、俺は何様だよって感じだな。

 

岩木「いいから出ろ!!どうしてお前はいつもそういう事をきかねーんだよ」

 

男は湯神を外に出そうと実力行使にでる。しかし、湯神は負けじと意地でも出ようとしない。

 

門田「だ、ダメですよ先輩!湯神さんにケガさせたら今度の大会が…」

 

岩木「あーもう、くそ!!」

 

噂通り、この野球部は湯神でもっているらしいな。

 

男は諦めて湯神を離した。湯神は解放されると、スタスタと自分のロッカーに向かう。

 

いやはやさすがです。

 

金髪の少年は頭をおさえながら部室を後にした。

 

男は最初の立ち位置に戻り、話も戻す。しかし綿貫はロッカーに制服を掛けている湯神が気になるようだ。

 

岩木「あいつの事は無視しろ」

 

綿貫「は、はい」

 

岩木「まず、お前」

 

男は俺の方を指差してくる。なんとなく言われる事は分かっているので、俺は先手を打つ事にした。

 

比企谷「いやほんとすみません、まさか年上の方だったとは。年上の方だと知っていたらあんな失礼なことしなかったんですけど」

 

俺は頭を下げながら謝罪をする。どうせ年上に対する礼儀がなってないとかそんな話をされるのだろう。

 

比企谷「なんなら土下座でも靴なめでもなんでもします」

 

俺の言葉を聞くと、男達(綿貫含む)は若干引いている。

 

綿貫「か、かっこわる…」

 

プライドはないのかって?これが俺のプライドさ。

 

岩木「そ、そうか、分かってるならまあいい。じゃあ一つ頼みたいことがあるからちょっと待ってろ」

 

頼みたい事?なんだろうか?痛いことじゃないといいな。

 

男は俺から綿貫へ視線を移す。

 

岩木「これを見ろ」

 

男はおもむろに携帯を取り出し、とある写真を綿貫に見せている。

 

俺もちらっと視線だけで覗き込むと、どうやら自転車の写真のようだ。

 

岩木「わたぬきちひろ。あんたの名前、あんたの自転車だな?」

 

綿貫「はい…」

 

どうやら綿貫は自分の自転車に名前を書いているらしい、変なことではないが今時珍しいな。

 

岩木「今朝、俺とコイツのチャリが風紀の岩元に没収されたんだ」

 

あっ、コイツと言うのは実はずっと岩木の隣にいた先輩である。一言も喋ってないからなんでいるのかと思っていたがそう言うことか。彼のことは空気さんと呼ぼう。

 

岩木「お前らの自転車はいつも駐輪ラックから外れて停めてあるから迷惑だ!ってな」

 

岩木「おかしいよな…。俺らはいつもちゃんと停めてたのに…。駐輪場に見に行ったら、俺のチャリが置いてあった場所にあんたのチャリがあるし、おかしいよな…」

 

男はすごい形相で綿貫を睨みつけている。対する綿貫はひたすら顔を青くしている。女の子相手に容赦ねぇな。

 

それにしても、人の自転車どかして自分の自転車停めるなんて、以外にやるじゃねぇか。

 

比企谷「綿貫ってけっこうやんちゃなんだな」

 

綿貫「やんちゃって…」

 

岩木「で?どうなんだ?お前がやったんだろ?」

 

男が迫ってくると、綿貫は勢いよく頭をさげる。

 

綿貫「私が自分の自転車を停めるためにどけました!すみません!!」

 

男も女の子にそこまで強く当たる気は無かったらしく。携帯をしまいながら「これからはどかすのをやめてくれよ」と言って話は終わった。

 

いつの間にか湯神の姿はなくなっている。どうやら練習に行ったようだ。

 

岩木「あんたはもう帰っていいぞ」

 

あんたはってことは俺は残れってか。まあ先ほどの頼みたいことってやつだろうが。ったく、帰ってアニメ見たいってのに。

 

綿貫「は、はい。でも比企谷くんは?」

 

岩木「ああ、まあちょっと頼みごとがあるだけだからすぐ帰すさ」

 

綿貫「だったら待ってます」

 

なんだ?俺になんか用でもあるのか?まさか今日の鬱憤を晴らすため、俺に殴る蹴るなどの暴行を…?

 

以外にやんちゃってことも分かったし、ありえなくはない!

 

比企谷「いや帰れすぐ帰れ」

 

綿貫「なんで比企谷くんが!?」

 

綿貫がツッコミを入れてると、男が無理やり話を続ける。

 

岩木「どっちでもいい、俺も練習あるしさっさと終わらせるぞ」

 

いやいや、あなたのせいでしょうに。まあ、早く終わらせたいと言うのには同感なので、俺はおとなしく耳を傾ける。

 

男は鞄から原稿用紙を取り出し、俺に渡してくる。

 

岩木「これ反省文。明日から一週間毎日書けって言われてな、大会近いし困るんだよ。だから代わりにやっといてくれ」

 

空気さん「俺の分も頼むわ」

 

なるほど、まあ反省文書くぐらいならどうってことないし、何よりこれ以上の面倒事はごめんだ。

 

俺は原稿用紙を受け取り自分の鞄に入れる。

 

比企谷「分かりました」

 

岩木「頼んだぞ、放課後俺のところに持ってきてくれ。じゃあ練習あるから」

 

そう言うと、男たちは俺と綿貫を部室から追い出す。自分の要件が終わったらさっさと追い出すとは、相変わらず常識のなってない先輩だ。

 

追い出された部室の前で、突然綿貫が俺に謝ってくる。

 

綿貫「ごめん、私のせいで。反省文、私も手伝うから」

 

勝手に同情されても困るんだけどな。俺が勝手にやったことに対して、綿貫が責任を感じることはない。

 

比企谷「別にお前のせいじゃねえよ。だから気にされても困る」

 

俺は頭を下げている綿貫に頭をあげるように言う。

 

比企谷「それに、反省文は書くの得意なんだよ。むしろ好きまである」

 

比企谷「だからお前にはやらせん!」

 

俺は帰るために歩きだした。アニメ見る時間がなくなっちまうからな!今期は面白いの多くて困るぜ!

 

綿貫「あ、相変わらず変な人だ…」

 

綿貫も俺の後ろについて歩き始める。ふと、俺は気になった事を彼女に問いかけた。

 

比企谷「そう言えば、なんで綿貫はあいつの自転車をどかしたりしたんだ?」

 

俺は綿貫と会って二日だし、綿貫の事はなにも知らないが、とても人の自転車をどかして自分の自転車を停めるような奴には見えない。

 

綿貫「ああ…、うーんとね、あの人たち三年生なのに二年生の自転車置き場に停めててね、私は自転車を置けなかったの。そこでたまたま通りかかった湯神くんが三年生の自転車をどかしてくれてね。それがあの先輩のだったみたい」

 

は〜ん、そう言う事。だったらやっぱりただの逆恨みじゃねぇか。

 

俺はおもむろに先ほど先輩達に渡された原稿用紙を鞄から取り出した。

 

比企谷「なんか一気に反省文書くの面倒くなった」

 

俺は原稿用紙を丸める。

 

綿貫「ちょっ、ちょっと!なにしてるの!?」

 

俺は彼女の言葉を無視し、近くのゴミ箱に思いっきり投げ込んだ。

 

比企谷「さて、帰るか」

 

俺はまたまた青い顔をして棒立ちしている綿貫を置いて、さっさと帰路に着いた。

 

後ろから綿貫の叫び声が聞こえてくる。よく聞こえないが、また明日!的な事を言っているに違いないな、うん。




文章って難しい!セリフだけならまだなんとかなるとおもうんですけどねぇ…。あっ、リクエスト等ありましたら受け付けます。
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