「「やしなって」」   作:風邪薬力

22 / 22
灰被りは魔法使いを見つけ、魔法使いはシンデレラを見つけた

 

「パパー、すきー」

 

「はいはい。宿題はやったか?」

 

「やったよー。だからパパの膝に休みにきたの」

 

「しょうがないな」

 

「んふー。おーちーつーくー」

 

「おちるなよ」

 

「ふぁーい」

 

「八幡、ちょっといい?」

 

「ん、空悪いけど…」

 

「…」

 

「おーい、空?」

 

「ママのとこ行っちゃうの…?」

 

「うぐ…ちょっと離れるだけだ…」

 

「そらー、八幡の邪魔しないの」

 

「うー!ママばっかずるいよ!せっかくパパと休みなのにー!」

 

「ママだって八幡と一緒にいたいの。独り占めはだーめ」

 

「ずるいもん…」

 

「あーはいはい。2人とも仲良くな。杏も後でいいか?」

 

「はぁ…もう仕方ないな…八幡は」

 

「やったー!じゃあパパのひざー」

 

「…杏はどこに座ればいいのさー」

 

「横じゃ駄目か?」

 

「むー、しょうがない我慢してやるかぁ…」

 

「へへ、勝ったー」

 

「今度はママが膝だからね」

 

 

愛しい家族。

娘も可愛いしまだ幼稚園に通いだしたばかりの息子も可愛い。

今はもう寝ちゃってるけど。

私と空の間で暗黙のルールがある。

八幡が仕事の日は帰ってきてもあまり甘えすぎないようにしようって事。

まあそんなこと決めてても八幡は空を可愛がるし、私の事も甘やかしてくれるけど。

自分たちから言い出して八幡を困らせないようにって事だね。

八幡は身内には甘々だから私達から甘えると際限無くなっちゃうし。

だからこそ休みの日の夜は至福の時間だ。

昼は家族みんなで遊びに行ったり家でゴロゴロしたりして、夜は静かにそばに居る。

皆この時間が好きだもんね。

八幡が膝に座った空の頭を撫でてる。いいなぁ。

私も大人になったとは言えその場所が好き。

幸いにも身体が大きくならなかったから私もまだそこに収まるんだからね。

好きな人に後ろから包まれる感触は幸福そのものだ。

もちろん八幡も好きみたい。

2人きりの時は時々そういうふうなことしてあげてる。

膝の上には乗せてあげられなかったけどね。

ソファで家族3人他愛もない会話をする。

小学校でこんな事があったとか、担当のアイドルがテレビ出演するとか色々。

私は2人の顔を見る。

皆笑顔だ。

こんな家族をつくれて幸せだと思う。

八幡に出会えて良かった。

 

「杏?なんか凄い嬉しそうだな」

ふと私を見た八幡が言う。

「ふふ、八幡だって嬉しそうな顔してるじゃん。それとそらー?そろそろ代わりなさい」

「うー…わかったー。でもパパは空のだからねー」

ムスッとした顔でそんな事を言う。

全くファザコンが酷くない?

この子大きくなって彼氏とかちゃんとつくれるかな…?

まあ八幡よりいい男なんていないけどね!

「ふっふーん、八幡はママのだよ。残念だったね、空」

「ずるい!もう、ママ嫌い!」

「空、ママの引退ライブ限定の写真あるけどみるか?」

「え!?みる!見せてー」

思わず笑い出す。

空は私のライブが大好きで八幡も好きだけど私の事も大好きだ。

だから八幡を取り合う時は喧嘩するみたいになるけど、すぐに八幡が餌を出す。

純粋な空は私を嫌いと言いながら私の写真やライブ映像で笑顔になる。

わかりやすくていい子。

八幡に似て口が達者なこともあるけどそれ以上に人の感情にまっすぐだ。

好きだったら好きって言うし嫌いだったら嫌いっていう。

あと私にも似てる。

基本自分から動こうとしないし、もし動くとしたら自分がしたい事としなきゃ行けないことだけだ。

変なとこ似ちゃったのかなー?

「ねえねえ、どんなの?ライブ中のやつ?」

「聞いて驚け、パパの携帯にしかない超レアなオフショットだ」

「うーわー!なんで教えてくれなかったの?はやくみーせーてー」

皆で笑顔になる。

楽しいなぁ。

幸せだ。

私は八幡との出会いを思い出す。

お互いにやしなって!だなんて言い合って。

結局八幡が私に負けて八幡が養うことになった。

いつかからかってやろうと思って言ったことがある。

夢が叶わなくて残念だね?って。

そしたら八幡は

 

夢なら新しいのが出来た。教えてやらないけどな。

 

笑いながらそんな事を言った。

教えてはくれなかったけどその笑顔でどんなものかは察しがついた。

だから余計に幸せになって思いっきり抱きついてやった。

 

 

昔八幡が言ってた青春とは嘘であるって言葉。

私はそうは思わない。

だって私の青春は嘘じゃなかったから。

八幡だって今ならそう言ってくれるよね?

だから八幡の真似をしてこう言おう。

 

私の青春ラブコメは間違っていない。

 

 

 

 







終わったー!

遅くなってごめんなさい!
この歳で三徹することになるとは思いませんでした笑

衝動的に始めたこととはいえ何とか終わって安心してます。
お付き合いいただきありがとうございました!

私の作品はいい感想しか貰えなくて、もちろん嬉しいですけど低い評価の感想も聞きたいですね。
もっと良くしていきたいので。

それでは皆さんまた、近いうちに、お会いしたいと思います。
やーみーのーまー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

そうして、一色いろはは本物を知る(作者:達吉)(原作:やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 )

ストーカー被害に遭い、奉仕部へと駆け込むいろは。解決のため八幡が偽装彼氏となるが、事態はより複雑な状況へと…。▼(多少の下ネタ・暴力描写等を含むため、保険としてR-15タグを指定しております)▼いろはす視点もしくは八幡視点メインのお話です。主役は原作組ですが、モブとしてオリキャラも使用しています。▼原作準拠、10.5巻お出掛けイベント後というイメージでお読み…


総合評価:16524/評価:9.05/完結:47話/更新日時:2018年06月02日(土) 08:00 小説情報

言語系チート授かったのでvtuber始めました(作者:gnovel)(オリジナル現代/コメディ)

転生したら言語系のチート授かったので多言語系vtuberになった主人公▼しかしその多言語には地球の言語以外にも含まれている様で……?▼これは多言語チートを授かった主人公がvtuberをやりつつも、周りに蔓延る魑魅魍魎・上位存在に悩まされつつ、胃を痛める話です。vtuber要素が若干少なめです。▼


総合評価:33715/評価:8.1/連載:40話/更新日時:2023年02月20日(月) 09:00 小説情報

やはり俺がVtuberになるのはまちがっている。(作者:人生変化論)(原作:やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。)

突如としてVtuberにスカウトされた少年、比企谷八幡。▼これはぼっち系Vtuberとしてデビューしたのに、いつのまにかガチ恋勢に囲まれたり大型コラボの司会に呼ばれたりする話である。▼※アンチっぽい題材ですがアンチはありません。ご了承ください。▼アリス・オミソルシルちゃんのイラストを頂いました。絵師様のお名前につきましては希望により匿名とさせていただきます。…


総合評価:18188/評価:8.71/連載:26話/更新日時:2026年07月05日(日) 21:00 小説情報

個性:ブロリーmad(作者:伝説の超ブロリスト(自称))(原作:僕のヒーローアカデミア)

オリ主(転生者)が個性『ブロリーmad』でヴィランを岩盤したりデデーン☆したりする話。▼


総合評価:2200/評価:8.03/連載:21話/更新日時:2026年07月05日(日) 00:00 小説情報

底辺Vtuber昔やり込んだロボゲーの続編でバズり散らかす(作者:オタリオン)(オリジナル現代/冒険・バトル)

底辺Vtuberの根黒万太郎。▼十年前にやり込んでいたロボゲーの続編やったら動きが変態過ぎて大バズり!▼闘争を求めてやって来る強き変態たちに万太郎は更なるバズりを求める。▼果たして、万太郎は底辺を卒業しトップVtuberとなれるのか?▼(☆):他者視点有りのマークです。▼※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。


総合評価:1325/評価:7.8/連載:69話/更新日時:2026年07月01日(水) 17:23 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>