二年前までの男子インターミドルといえば、三強の時代だった。
始まりは四年前、当時十四歳だった三人の少年たちが圧倒的な強さでトーナメントを勝ち上がった。参加人数が多く、出場者のレベルも高いことで有名なミッドチルダ中央部で、まさに格の違う戦いを繰り広げ、観るものを熱くさせたのは記憶に新しい。この時三人のことを「三強」と呼んだ。
ほかの出場者も彼らに負けまいと挑んだはずだが、誰一人として三強の一角すら崩せなかった。いい試合をした、というものがほとんどなかったことからも彼らの強さがどれほど飛びぬけていたかがうかがえる。
故に事実上、世界大会決勝戦がミッドチルダ中央代表決定戦になってしまうのは仕方のないことだったといえる。
世界最強決定戦が一都市代表決定戦と同じなど本当はあり得ない話だが、実際にはミッドチルダ代表となった三強が世界大会を三年連続で制している。ここで面白いのはチャンピオンとなった三強が毎年変わったことだ。互いの実力が拮抗していた故の結果だろう。三強も互いにしのぎを削っていたということである。
そして、皆が思ったはずだ。
三強は三強でしか倒せない…。
だから、昨年は三強のだれが二度目の優勝を手にするのかに注目が集まっていた。雑誌も評論家も三強の誰々が有利だとか不利だとかそんな予想を立てた。もちろん私も。
この記事を読んでいる人ならば全員同じような予想を立てたのではないだろうか。
しかし――予想は覆された。
三強の――敗北によって。
これまで、ほかの三強以外では無敗を誇った三強が全員都市本戦準々決勝で敗退。周囲を驚愕させた。そんな周囲の驚愕をよそにトーナメントは進み、さらなる驚愕が起こる。チャンピオンとなったのは三強を破った人物ではなかったのである。そして新たなミッドチルダ代表となったその人物は世界代表選で優勝し、ミッドチルダ代表四連覇の栄誉を持ち帰った。
そしてこの世界大会の後、
「三強」は「三皇」と呼ばれるようになり、
三強を破った三人、
新たなチャンピオン、
チャンピオンと名勝負を演じた都市本戦五位、
この五人を「三皇」に対し、「五帝」と呼ぶようになった。
ここまでが今よく聞く男子インターミドルの「三皇五帝」の歴史である。
今年は三皇の反撃か、五帝による蹂躙か。
インターミドルが非常に楽しみである。
と締めるところだが……。最後にこの一文を追加させていただくことにする。
それとも――新星による三皇五帝の撃滅か。
~~某雑誌記事より抜粋~~
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