あたしと比企谷の友達Diary   作:ぶーちゃん☆

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ダブルデート編
日記12ページ目 秋の夜長の長電話


 

 

 

 友人との通話を終え、そのまま勢い良くベッドに寝そべった。

 ぼふっと毛布に埋まり、ベッドのスプリングで優しく上下に揺すられると、はぁ〜……と安堵の溜め息が口から溢れだす。

 

 ふと横に視線をやると、ベッド脇のキャビネットの上に置いてある鏡に映った自分の顔が、嬉しそうにニヤついているのを発見してしまい、可笑しくなってさらに口角が上がってしまう。

 

「ひひっ」

 

 

 ──そっかぁ、マジで良かったぁ……!

 

 覚悟を決めてそれだけのことをやってのけた相模さんを元凶と言ってしまうのはちょっと心苦しいけど、それでもやっぱりこの件に関しては元凶と言わざるを得ない相模さんにそんな変化があったのであれば、比企谷の悪い噂や、学校一の嫌われ者とやらの不名誉な汚名も、じきに削がれていくことだろう。

 

 ま、元々はあのバカが自分を投げ出し自ら進んで招いた事態だし、自業自得ではあるとも思うけど、それでも、これでとても大切な友達の気持ちが少しでも楽になるのかなぁ……楽になるといいなぁ……、って思ったら、どうしたって勝手に頬が緩んじゃうってもんだよね。

 

 相も変わらずだらしなく弛みきった我が顔を横目に見ながら、それにしてもあたしって比企谷大好き過ぎでしょ! なんて、少しだけ呆れてしまう自分もいる。

 中学の時はあれだけ“つまんないヤツ”って認識しかなかったってのに、人の気持ちってホント分かんないもんだなぁ。

 ……まぁそりゃあんな現場に遭遇しちゃったら、心が動かされちゃってもしょうがないよね。

 

 それにしても再会してから、まだ数えるほどしか会ってないのに、あたしってば比企谷の事こんなに大好き過ぎて大丈夫なのかな? もしこれがライクじゃなくてラブになっちゃったらどーしよ?

 

 ぷっ、あたしが比企谷に恋心とかウケる! ま、でももしそうなっちゃった時はそうなっちゃった時だよねー。今からそんなこと考えてたってどうにもなんないし、なっちゃったらなっちゃったでしゃーない。そのとき考えればいっか。あたしが恋に悩む姿とか、それはそれでウケるし。

 

「それはそうと……」

 

 相模さんもマジびっくりだよね。ちょっと侮ってたかな。

 自惚れるつもりなんてさらさら無いけど、それでもあの日あたしと話したことで、相模さんにとって何かしらのいい影響の一端になれていたのだとしたら、こんなに嬉しいことってないよね。

 …………うん。あのときは冗談半分で言ったけど、今ならホントに友達になりたいかも。

 

 よし! もし今度またどっかで見かけたら、比企谷ん時みたいに友達申請してみよっかなー! なんて、そんなことを思いながらニヤニヤとベッドに横たわるあたしは、久し振りに晴れ晴れとした気持ちになれたこの素晴らしい夜に別れを告げて、ゆっくりと瞳を閉じるのだった。

 

 

 ──おやすみ、比企谷。今夜は久し振りにゆっくり眠ってね。

 

 

× × ×

 

 

「おはよー、かおり。なんか今日は朝からご機嫌なご様子じゃーん」

 

 翌日、あたしが教室に入ると同時に千佳からお声が掛かった。

 

「おいっ〜す千佳。開口一番であたしの気持ちを言い当てるとかウケる」

 

「そりゃそんだけニヤついてりゃ〜ねー。なんかいいことでもあったの?」

 

 ん? あたし朝からそんなに分かりやすい顔してんだー。単純すぎウケる。

 すると千佳は何かを思い出したかのように「あっ」と声をあげる。

 

「そか、そーいや昨日は総武高校の体育祭だったんだっけ? ほっほぅ、そっかそっか。じゃあゆうべは久し振りに比企谷くんとゆっくり電話とかできたんだぁ」

 

 なんだかあたしの顔をいやらしい顔で覗き込んでくる我が友は若干ウザい。なに、その腹立つ顔。

 

「まぁそーなんだけど、なにその顔。なんかウケるくらいニヤニヤしてんだけど」

 

「えー? そりゃあ、だって……ねぇ?」

 

「?」

 

 ……ねぇ? って言われても分からんっちゅーの。なんだろ? いつにも増してウザいな千佳のヤツ。

 

「ふふっ、かおりってば愛(う)いヤツよのぉ」

 

「……? なに言ってんの? 大丈夫?」

 

 可哀想なものでも見るかのような目で千佳を見ると、こいつはやれやれ……と小馬鹿にするような苦笑いで、またしてもアメリカンなリアクションで肩を竦ませ首を左右に振る。流行ってんの? それ。

 

「あー、かおりちゃんにはまだ難しいんでちゅかね〜? ……ま、あんたがそれでいいならまだいっか。……そんなことよりさ!」

 

「いやいやそんなことじゃないっての! まだいいってなに!? すごい気になるんだけど!?」

 

 なによかおりちゃんにはまだ難しいって。しかも赤ちゃん言葉まで使われてたし、なんかあたしすごい馬鹿にされてない!?

 

「いいじゃんいいじゃん、細かいことなんか気にすんなって〜。でさ、体育祭終わって比企谷くんと電話したんならさー、例の件どうなった!?」

 

「……千佳から振ってきたくせにあたしの疑問は流すの……? ……ったく」

 

 ……どうやらすでにあたしの疑問は却下らしい。すでにこの子の目は違うモノを見据えてキラキラしてる。

 もうこうなっちゃったらあたしの言うことなんか聞きゃしないからなー、こいつ。どうせこれだけキラキラさせてるってことは“アレ”だろうし。

 

 ま、細かいこと気にすんなって言われちゃったら、あたしとしては折れざるを得ないよね。また今度聞けばいーや。

 

「……葉山くんとのダブルデートでしょ……? アレ、まだ聞いてないから」

 

「えー、昨日電話したんでしょ? 聞くだけ聞いてくれれば良かったのにー。……あとなんでそんなに不機嫌なの?」

 

 そりゃ不機嫌にもなるっつーの。アホ千佳。

 あたしはじとっとひと睨みして軽く溜め息を吐き出してから、簡潔に要件を述べる。

 

「だってさ、昨日は久し振りにゆっくり休んで欲しかったし、それに」

 

 そしてあたしは、つい今しがたまでの不機嫌さなんて一瞬にして吹き飛ばし、ひひっと笑いながらこう言う。

 

「昨日はそれどころじゃないくらい、超いい話を聞けたからねー。だからとりあえずダブルデートの件なんてどーでもよくなっちゃったって感じかな」

 

「ふっふーん、なるほどなるほどー。だから朝からそんなに上機嫌なわけだ」

 

「まぁねー」

 

「じゃあしょうがないね」

 

 そう言って優しい笑顔を向けてくれる千佳。

 相模さんに会ったことは誰にも話せない。絶対に誰にも話さないと約束した以上、それは一切関係のない千佳とて例外じゃない。

 だからこういうとき、あたしの事情に配慮してくれているのか、余計な詮索をしてこない千佳の存在はとても有難い。

 ……ふむ。あたしに欠けてるトコってこういうトコなんだろうな。比企谷にも無遠慮無配慮無神経のデリカシーのカケラもないどうしようもない奴って言われたしなー。……ってかいま思うと比企谷辛辣すぎじゃない? ウケる。

 

「んじゃまぁ仕方ないな」

 

 だからあたしはこの有難い友達の希望を、少しは叶えてやろうかな。せめて聞いてあげるくらいはね。

 

「今夜にでも聞いてあげっから、ちょっと待っててよ」

 

 親指をびしぃっと立ててウインクするあたしに、千佳はニヤリと笑ってこう言うのだった。

 

「どうせかおりだって比企谷くんとお出掛けしたいだけのくせにー。ま、よろしくね。期待しないで超楽しみに待ってるよ」

 

 ……期待してないんだか超楽しみにしてんだかどっちよ?

 そんな相反するセリフを聞いて、あたしは苦笑いを浮かべながら千佳の脳天に軽くチョップを食らわすのだった。

 

 

× × ×

 

 

「ってワケなんだけどさー、どうにかなんない?」

 

『……いやなんでだよ。だから俺と葉山は知り合い……ではあるかもだが、一切関係ねぇから。……つーかゆうべお願いがあるとか言ってたのってこれかよ……』

 

 その日の夜、あたしは比企谷に電話でダブルデートの提案をしていた。

 今日総武は振替休日で休みだから、ホントは学校帰りに比企谷んちに寄ろうかな? とかも考えたんだけど、たぶん比企谷はお疲れで、一日中ダラダラ過ごしたいだろうなーと思って我慢しといたのだ。

 やばいあたしって結構良妻賢母の素質あんじゃない?

 

『……とにかくぜってー無理だ。嫌だ。不可能だ』

 

 そんな良妻賢母なあたしの耳に無情に響く比企谷の拒否権の行使。

 

「……あははー、だ、だよねー……まぁそうだろうなって思ってたし、比企谷が嫌なら無理にとは言わないから気にしないで」

 

 そりゃそうよね。まぁ分かってたし。だから最初から別に期待はして無かったんだけど、なんでか張りの無い声で返してしまう。

 なんだかんだ言って、あたしも比企谷と遊びに行くのを結構楽しみにしてたっぽい。

 

『……んだよ、折本にしてはやけに物分かりがいいじゃねーかよ……もっとしつこく言ってくるかと思ったんだがな』

 

 おっと! どうやら元気の無い声で答えちゃったのが気になってるみたい。

 なんか元気の無いトコ見せて同情を誘うとかって狡い行為はあたしの主義に反するし、比企谷にそう思われたくもない。

 だからあたしはちょっとガッカリしちゃった気持ちなんか遠くに吹き飛ばして、あたしらしく元気に返そう。

 

「んーん? マジでだいじょぶだいじょ…」

 

『ちょっとお兄ちゃん! さっきからずっとご飯だって言ってんでしょ!? ……あ! もしかしてそれ折本先輩と話してんの!?』

 

『うおっ! いきなり入ってくんじゃねーよ!』

 

 うわっ……! び、びっくりしたぁ……!

 バタンってドアが開く音と共に突然女の子の声が聞こえて、何事かと思ったら、どうやら比企谷の妹ちゃんが部屋に飛び込んできたみたい。

 

『お兄ちゃんちょっとそれ代わって!』

 

『え? おい、ちょ!? なんで!?』

 

 比企谷の抵抗むなしく、スマホは妹ちゃんに奪われたようだ。

 タタッと走る音と部屋の扉が閉まる音。そして遠くから「ちょっと小町ちゃん!?」と、まるでお母さんのように慌てる比企谷の声がスマホから漏れてくる。

 たぶん比企谷の隣の部屋であろうドアが開けられ、そのドアが静かにパタンと閉まった音がしてからしばらくののち、スマホからはとてもとても遠慮がちな声が聞こえてくるのだった。

 

『……あの、折本先輩……ですよね。……そのっ、……先日は大変失礼しました……!』

 

 

 ……へ?

 

 

× × ×

 

 

「え、と……え? どゆこと?」

 

 妹ちゃんからの突然の謝罪に事態が飲み込めないあたしは、ぽけ〜っと間抜けな声を出してしまった。

 

『あ! いきなりごめんなさい! えと……まずは、わたしは比企谷八幡の妹をやってる小町と申します』

 

「うん、知ってるよー。一年だけだけど中学一緒だったもんね」

 

『はい』

 

 仲間内で「なんか小動物みたいで可愛い一年が入って来たんだけど、なんかあんなに可愛いのにあの比企谷の妹らしいよ〜」なんて話題になってた子だから良く知ってるんだよね。

 見た目も可愛いし超元気だし社交性も高いしで、兄とのギャップがありすぎて結構ウケたっけな。

 まぁ見た目に関しては、今にして思えば比企谷も結構カッコいいと思うから納得なんだけど、なにせ性格がね。

 

「えと、それでその妹ちゃんが、なんでいきなり謝んの? あたし別に妹ちゃんに謝られるような憶えがないんだけど」

 

『やー……それはですね……。先日兄の部屋で鉢合わせしちゃった時に、かなり失礼な態度を取ってしまったかな……と』

 

 そう本当に申し訳なさそうに妹ちゃんは言う。

 

 ……うん。まぁ確かにあの社交性の高い比企谷の妹にしては、物凄く余所行きなやり取りだったかも知んないな。

 んー、でも……

 

「そんなこと無いって! だって妹ちゃんて比企谷のこと大好きなんでしょ? そんな大好きな兄貴の部屋で変な女がごろごろしてたら、そりゃびっくりしてよそよそしくもなっちゃうって。むしろあの場面でちゃんと挨拶とか出来たことに感心しちゃうくらいだよ。あたしだったらびっくりして即ドア閉めちゃうレベル。あはは〜」

 

 ホント嘘でもなんでもなく感心しちゃう。あたしが中学の頃なんて、あんなにしっかりした子じゃ無かったもん。なんなら未だに妹ちゃんほどしっかりして無いっていうね。ウケる。

 

『……でも、それだけじゃ』

 

 聞き取りづらいけど、妹ちゃんはまだもごもごとなにかを言い掛けている。

 ……もしかしたら、社交性の高いこの妹ちゃんのあの余所行きの態度には、まだなにかがあるのかも知れない。

 でもあたしとしては、むしろ大切な友達の可愛い妹にこんな申し訳なさそうな態度を取らせてしまっている自分がムカつく。

 

「ホント気にしないで? 比企谷の妹ちゃんにそんな風に接しられたらあたしもツラいしさ。あたしはいま比企谷が凄い大切な友達だって思ってるから、出来れば妹ちゃんとも仲良くしたいな。ダメ、かな」

 

『そんなこと無いです! 小町も折本先輩と仲良くなりたいです!』

 

「マジで!? 超嬉しいんだけど! ……えっと、じゃあ妹ちゃんもあたしの友達になってくれるかな」

 

『はい! よろしくお願いします! …………えと……じゃ、じゃあ今度からかおりさんって呼んでもいいですか?』

 

「いーよいーよ! むしろ比企谷の妹ちゃんに折本先輩とか呼ばれる方がやだったんだよねー。じゃあこれからはあたしも小町ちゃんでいいかな」

 

『もちろんです! じゃあこれからよろしくです! かおりさん』

 

「うん! 小町ちゃんよろしくねー」

 

 

 よかったぁ……妹ちゃんらしく元気になってくれて。

 

 

 ──こうしてラッキーなことに、あたしにまた素敵な友達が出来た。

 さっきの小町ちゃんの態度からして、もしかしたら小町ちゃんにはまだあたしに何か言いたいことがあるのかも知れない。

 でもこうして友達になれたことだし、そういうのもいずれ話してくれるといいな。

 

 

× × ×

 

 

 それからしばらくの間、あたしと小町ちゃんは新しい友達らしく他愛のない雑談で盛り上がった。

 てかよくよく考えたらそれって比企谷の携帯だよね。持ち主完全放置で盛り上がっちゃうとかウケる!

 

『時にかおりさん』

 

 自己紹介代わりの自分たちの近況報告とかで盛り上がっていた時、不意に小町ちゃんは話題を転換した。

 

「どしたの?」

 

『そういえばすっかり忘れてたんですけど、さっき兄の部屋に入る前に、アホみたいにめんどくさそうに「無理、嫌、不可能」とかしょーもないボヤキが聞こえてた気がするんですけど、もしかしてウチの愚兄がなにかご迷惑とかお掛けしてませんでした!?』

 

 愚兄って……。小町ちゃんて比企谷大好きなくせに物言いは辛辣だなー。好きだからこその裏表の無い愛情ってことなのかな?

 

「あ、違う違う。それは比企谷じゃなくて、あたしが比企谷に迷惑かけてたんだよね」

 

『かおりさんが? もし差し支えなければ教えていただけますか?』

 

「あ、うん。いーよ。小町ちゃんてさ、葉山くんって知ってる? あたしの友達にミーハーな子が居てさぁ……」

 

 そしてあたしは事の経緯を小町ちゃんに話した。

 千佳のミーハー心からくるダブルデートのお願い。そのお願いを上手く使って、絶対に外に出たがらない比企谷を上手いこと外に連れ出せたらいいなぁ、っていうあたしの希望的観測。そしてそれが敢えなく断られたってこと。

 まぁ隠すようなことでも無いしね。

 

 すると小町ちゃんはしきりにふむふむ言うと、深い深い溜め息を吐いた。

 

『はぁぁぁ〜……まったく、あのごみぃちゃんは……』

 

 ごみぃちゃんって……小町ちゃん比企谷に厳しすぎでしょ。ホントいい兄妹だなぁ。

 

『分かりましたかおりさん。その件に関しては小町がなんとかします!』

 

「……え? マジ……!?」

 

『はい! こういう機会はごみぃちゃんにとってもとても有益な機会だと思うのです。なので小町に任せてください』

 

 ……マジ……? で、でもどうやらシスコンっぽい比企谷なら、小町ちゃんからのお願いなら聞いてくれるのかも……

 

「あ、いや……でもさ、あたしは比企谷がホントに嫌なら、無理に連れ出したいとは思わないんだー。無理矢理付き合わされたって比企谷つまんないだろうし」

 

 あたしがそう言うと、小町ちゃんはふふんと笑ってこんなことを言ってくれた。

 

『大丈夫ですよ、かおりさん。兄はああ見えて意外とかおりさんを気に入ってるみたいなんですよね。文句ばっか言ってても、たぶん遊びに行ったら行ったで楽しんじゃうと思いますよ? こないだなんか「折本は俺の大事な友達だっ! ドンッ」とか宣言してましたし』

 

 

 ──うそ……? 比企谷がそんなこと言ったの……?

 それを聞いたあたしは、なんか知んないけど胸がぽかぽかしてきたのを感じた。

 

 ……へへー、そっかそっか、比企谷め。なんだかんだ言ってちゃんとあたしを大事な友達とか思ってくれてるんだー。第三者から聞かされると、また違ったむずむず感があるんだな、こういうのって。

 やっばい! なんか超嬉しいぞ? すっごいドキドキすんだけど! なにこれウケる!

 

「……じゃあ、小町ちゃんにお願いしちゃってもいっかな」

 

『はい! 小町におまかせ☆』

 

 

 元気にそう宣言した小町ちゃんとの通話を終えてベッドに勢いよく倒れこむ。

 ぼふっと毛布に埋まり、ベッドのスプリングで優しく上下に揺すられたあたしは、今日もキャビネットの上に置いた鏡に映った自分のだらしない顔を発見して思わずぷっと吹き出した。

 

 二日連続、同じようなシチュエーションで鏡に映った顔は、昨日と同じようにニヤニヤと口角が上がってるんだけど、唯一昨日の顔とは違う点がある。

 あたしは昨日とはちょっと異なる自分の顔を見ながら、ぽそりとこう独りごちるのだった。

 

 

 

「……なんでこんなに顔赤いんだろ?」

 

 

 

続く

 

 






ありがとうございました!

なんかラスト辺りが先日短編集で書いた展開とかぶっちゃいました(苦笑)さすがに「かしこまち」ではないですけどもw
今まであんまり小町って使って来なかったんですけど、八幡を動かすのには小町って便利☆


でも構想はこっちが先なんですよ(汗)?
こういう展開にする為に折本を八幡の家に行かせて小町と遭遇させて、さらには小町視点も書いたんですよね(^皿^)

きちんと小町を掘り下げないでいきなりデートの協力とかさせたら、小町が可愛い女の子なら誰でも見境無くお義姉ちゃん候補にしちゃおうとする軽薄な子に見えちゃうと思ったので(^^;)



それではまた次回お会いいたしましょう♪

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