IB《インフィニット・ビーストアーツ》   作:ネヘモス

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何とか連続投稿できたぜ(;・ω・)


修行その弐 ゾワゾワ!?激獣ライガー拳!

 

「せ、1999…、に、2000…!!」

 

スクラッチ本社に来て1ヶ月、一夏はジャンが言っていたトレーニングを淡々とこなしていた。とは言っても体力づくりの基礎トレーニングばかりで難しい修行ではなかった。

 

回数を除けばだが…。

 

「マスタージャンの『基礎トレーニング2000』を軽々とこなすなんて…」

 

「流石一夏さん♪」

 

「…力馬鹿」

 

基礎トレーニング2000…、それは片腕立て伏せと腹筋、背筋、スクワットを2000回こなすというジャンが行ってきた修行である。ちなみにこの後に鋼鉄の錘10kg入り雑巾による雑巾がけが待っている。

「暮らしの中に修行あり」、二代目マスタートライアングルの師匠・マスターシャーフーの意思を引き継いでいるらしい。

 

それを行おうとした一夏の様子が目に見えておかしくなった。

 

「…!?何だ、この胸騒ぎは…!?」

 

「一夏、蘭、簪!臨獣殿の残党が現れたわ。ママは引退してるし、マスタートライアングルは全員獣源郷の跡地に行ってる。私と蘭以外は激気が出せないから一夏と簪は一般人の避難を優先させて!!」

 

同じ頃、獣源郷の跡地でジャンが異変を感じていた。

 

「このゾワゾワ…、臨獣殿だ!」

 

「何でこんな時に来るの…」

 

「でも、僕達は戦えない」

 

上からジャン、ラン、レツの発言だが、マスターになった際に不闘の誓いを立てているので迂闊に手を出せない。だが、ジャンはそれとは別の心配をしていた。

 

「この臨気…、理央?」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

街に出ると大量のリンシーが人間を襲っていた。そして全身トゲトゲの怪人が1人。

 

「あー!人間の悲鳴、最っ高に染み渡るぜぇぇぇぇ!!」

 

「あれは、蟷螂拳?」

 

「てことは、マスタートライアングルが最初に倒したリンリンシー?」

 

もの陰に隠れて状況を整理する一夏達。

 

「一夏、簪。避難をお願い!行くよ、蘭!」

 

「了解!」

 

一夏達は二手に分かれて行動を開始した。

 

「そこまでよ、臨獣殿!!」

 

「師匠達の時と同じようにしてやるわ!」

 

何も知らないリンリンシーはこちらを向く。

 

「アァ!?何だとクソアマ共!この臨獣マンティス拳のマキリカに挑もうってのか!?」

 

まあ、傍から見たら無謀に等しい。だが、マキリカは知らない。この2人がとんでもない獣拳を使うことを。

なつめは両手のゲキチェンジャーを、蘭の右手のサイブレードを構える。

 

 

「滾れ、獣の力!」

 

「研ぎ澄ませ、獣の刃!」

 

「「ビースト・オン!!」」

 

なつめをスクラッチ社のマークが施されたオレンジのタスーツが包み込み、蘭を漢字の「手」を意識したスクラッチマイスターズのマークが施された白いスーツが包み込む。

さながらヒョウとサイが並び立つような激気が迸っていた。

 

「どんな時でも自分を曲げない、ランサーズハート!激獣レオパルド拳使い・ゲキオレンジ!!」

 

「才を磨いてどんな人をも魅了する、アメイジング・テクニック!激獣ライノセラス拳使い・ゲキチョッパー!!」

 

2人が名乗り終えると同時にマキリカに異変が起こった。

 

「調子に乗るなよ、小娘共ぉぉぉぉ!!」

 

濃密な臨気の奔流が2人を襲うが、

 

「激気研鑽!」

 

サイブレードをブレードモードにした蘭によりそれは阻まれる。だが、マキリカの様子は明らかにおかしかった。

 

「俺もあの時と違って、怒臨気を身につけてるのさ!甘かったな、激獣拳使い共!!」

 

怒臨気による攻撃が2人を襲う。辛うじて回避に成功したが、その余波が高層ビルに当たり、それを見事に倒壊させた。

 

「しまった!?」

 

「ありがとよー?オマエらが避けると思ったからまだまだオレは強くなれる!!」

 

万事休す、そんな事を考えていたその時。

 

ガオォォォォォォ!!

 

『!?』

 

激気とも臨気ともいえない妙な力がビルの破片を吹き飛ばした。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

一夏は高層ビルの人たちを避難させることに集中していた。

 

「よし、これで全員かな…?」

 

と、考えていると目の前に奇妙な人物が写った。その人物はウサギのような機械耳をつけているファンタジー的な服装の、自分のよく知る人物だった。

 

「何でここにいるかは敢えて聞きませんが、束さん避難してください。ここは危険なので」

 

篠ノ之束、ISを作って世界を狂わせた張本人。こんな時でなければ文句の一つくらい言っても良かったが今はそれどころではない。

 

「いっくん?いっくんは何のために力を求めるの?」

 

こんな時に何を言い出すのか。天才の思考は全くわからない。

 

「強いていえば理不尽な世界を壊すため、もう一つは大事な人を守るためですかね。それが例え」

 

濃密な怒臨気がビルを襲い、ビルの下敷きになりかけたその時。

 

『強きこと獅子のごとく、猛きことまた獅子のごとく。世界を制する者。我が名はーーー』

 

黒いマントを身に纏い、黒獅子のような姿に変貌を遂げる男が脳裏に写る。そして、一夏の潜在能力が開花した。

 

ガオォォォォォォ!!

 

激気でも臨気でもない力で現れた赤い獅子のような何かが崩れてくるビルの破片を全て破壊した。

 

「何だ!?今のは、臨気!?」

 

「何が、起きてるの…!?」

 

一夏から怖いくらい強い力を感じた。激気でもましてや臨気でもない力が溢れていた。

 

「強きこと虎のごとく」

 

赤い獅子の周りに黒い縞模様が浮かび上がる。

 

「猛きこと獅子のごとく」

 

虎と獅子が混じりあったそれは力を見せつけんと高々に吼える。

 

「滾れ、獣の力!ビースト・オン!!」

 

ゲキチェンジャーをなつめと同じように構え、その動きを模倣する。スクラッチ社のマークが施された黒いスーツが一夏の全身を覆う。

その姿をなつめは知っている。まるで、あの男がここにいる様だと。

 

「グローイング・イレギュラー、激獣ライガー拳使い・ゲキブラック!!」

 

一夏から放たれる気によって型どられたライガーは再び雄叫びを上げた。




ちなみにマスターの変遷は

なつめ:シャーフー→ラン→美希

蘭:シャーフー→レツ→ケン

簪:シャーフー→???

です。(簪は今から決める予定
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