後ロンがキャラ崩壊します。
獣源郷、トライアングルの大樹があった跡地にて、ジャン達3人はある違和感の正体を突き詰めるべく、その跡地に向かっていった。
ことの始まりは、IS学園のある島からさほど遠くない場所にある離島、姫神島で奇妙な雛が発見されたことがきっかけだった。それを聞いたジャンは慟哭丸の中のロンに呼ばれ、意識を沈めていった。
慟哭丸の中でジャンは久しぶりにロンの本来の姿と相見える。
「3年ぶりですね、漢堂ジャン」
「要件があるなら手短に済ませろ、俺は忙しいんだよ!」
「おや、折角世界の危機を教えようとしたのに、残念ですね」
世界の危機、その言葉がジャンを慟哭丸の中に引き止めた。
「聞き分けが良くて助かります。では漢堂ジャン、マスタートライアングルと共に獣源郷を目指しなさい。そこに道は開かれます」
そして現在に至る。
「ジャン、本当に信じて良かったの?」
「これでロンが復活なんて事になったら…」
「それは無い。アイツからゾワゾワを感じなくなった」
レツとランは未だに半信半疑のようだ。すると、
『激獣拳を継ぐ若者よ。我の元に来れ』
「この感じは…!獣力開化の時と同じニキニキだ!」
ジャンがどこかに走り去る。レツとランがそれを追う。
そして、ジャン達3人は奇妙な遺跡に辿りついた。
「ここから声がした」
「でも、行き止まりよ?」
そう。ランが言う通りこの先は行き止まりだ。すると、レツが遺跡の扉の違和感に気がつく。
「これは、ルーン文字か?」
「レツ、るーんもじって何だ?これのことか?」
遺跡の扉に刻まれた奇怪な文字、ルーン文字を初めて見るジャン。すると、
「わざわいの、かげ、めざめるとき、せいなるけんし、ごにんつどいて、これをうちくだかん?」
ジャンがそれを読み始めた。
「ジャン、それ読めるの?」
「読めるなら、続きを読めるか?」
「ちょっと待て!えっと、後読めるのは、ここだけだ。しろきとらよ、わがもとにいたるべし…」
そして、レツとランがジャンの周りから消えた。
「どこだ!?ここは!!」
『聖獣拳の使い手が集う場所ですよ、漢堂ジャン。いや、聖獣白虎拳の継承者よ』
その声は慟哭丸の中にいるはずの存在の声だった。
「ロン!お前、俺を騙したのか!?」
『落ち着きなさい、漢堂ジャン。私は何も騙してはいない。今朝、奇妙な雛が発見されたと言ってましたね?』
「おう、それがどうした?」
『いいですか?落ち着いてよく聞きなさい。あの雛の名前はギャオス、人を襲う化物です』
人を襲う化物、この言葉がジャンの心を締め付ける。
『何でそんなのがいるんだ、という顔をしていますね?でも、あなたも気づいていたのでは?臨獣殿とは違う理由のない悪意に』
「待って!頭がバカーンってなりそうだ…」
ロンの話をまとめるとこうだ。
まず、姫神島で発見された雛はギャオスと言う人を襲う化物。
そして、それを止めるために作られた激獣拳の先にある獣拳「聖獣拳」の存在。
更にジャンはそれを扱う5人の1人で「聖獣白虎拳」を継承している。
「でも、どうして俺が…」
『簡単でしょう?あなたはあの白虎のダンの血を引いているのですから』
ジャンの記憶が正しいならこれは四神になぞらえて作られた獣拳だということは分かった。
「でも、他の奴らはいつ目覚めるんだ?」
『青龍は私、と言いたいのですがこれは、後継者を探さねばなりませんね。今分かってる範囲だと、織斑一夏。彼が聖獣麒麟拳の使い手に選ばれているという事でしょうか』
目覚めてはいませんが、とロンがため息をつく。
『とにかく、姫神島の近くで生活するハメになるのですから気をつけなさい、漢堂ジャン』
「おう、分かった!」
そして、ジャンの意識は現実に戻される。
「ジャン!?大丈夫?」
「ラン…?レツ…?」
「突然倒れるからびっくりしたぞ。で?何があったんだ?」
「そうだ!」
ジャンは2人にロンの言っていたことを全て話した。
「つまり、災いの影と呼ばれる化物が復活しようとしていて、それを倒すための聖獣拳使いを探さなければならない…」
「で、その1人がジャン、もう1人が一夏でいいのね?」
「そう言えば、ロンがついでにこんな事を言ってたぞ?」
『後、あなたが誤って動かしたISは激気に反応しますから、動かないことはないはずですが?』
ロン曰く、男でもISを操縦できる人種とできない人種がいるらしい。その違いは激気を持つか、持たざるか。
しかし、それでも弱い激気には反応しないため、ジャンと一夏のみが反応してるという。
そうこうしてるうちに美希から通信が入った。
『ジャン!ラン!レツ!そろそろ帰ってきなさい、明日の学校遅れたらただじゃ置かないわよ?』
「やべぇ!?急ぐぞ、レツ!ラン!」
急いでスクラッチに帰るジャン達マスタートライアングルだった。
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翌日、IS学園。
「織斑一夏です。よくわからないけどISを動かしてしまいました。一応獣拳使いです。よろしくお願いします」
自己紹介を終えて席に着く。
『ねえ聞いた?今の』
『今時獣拳なんて使う人いるの?』
『使えてもISには勝てないよね』
「ほう?それは激獣リザード拳使いの私に喧嘩を売ってると解釈していいのだな?」
トカゲ、というかデカいコモドドラゴンの激気を放ちながら
「咆咆弾!」
ガオォォォォ!!
それよりも一回りも二回りもデカい赤い虎がトカゲを襲い、激気を相殺した。
「初日から遅刻とは、いい度胸で…だな。師し…漢堂」
一応ここでは織斑先生として言葉使いを矯正してるようだ。まだところどころしどろもどろの所があったが。
「明日から気をつける!俺はジャン!漢堂ジャン!虎の子で激獣タイガー拳使いだ!!」
IS学園でも師匠は相変わらずか、とこれからどうなるかを想像していた一夏であった。
一方、職員室では、
「えっと、獣拳基礎の講師を務めます、深見レツです」
「同じく宇崎ランです。よろしくお願いします」
ジャン達は再び戦いの中に身を投じていく。果たして、聖獣拳の使い手を見つけるのとはできるのか?
碑文の文字
災いの影 目醒める時 聖なる拳士 5人集いて これを打ち砕かん
白き虎よ 我が元に至るべし