夕方 池袋 某所
日が西の方に傾きかけている頃、池袋北口近くにある雑居ビルの一角でとある会議が行われていた。会場は一見するとヤクザの事務所のような感じの部屋だったが、どうも雰囲気が違っていた。まず会話が広東語と英語なのである。
「香港から逃げ出したはいいが、なぜ日本なんだ?ベトナムとか他にも行きようがあったろうに・・・しかも、
「仕方がないじゃないですか。今
若頭の言葉に組長らしき人物は苦い顔をした。
「じゃあ、なぜこの街なんだ?
「
「でもこの街だって安全ではないだろう・・・最近はストリートギャングが街中を闊歩しているって話だぞ。」
「それはストリートだけの話ですよ。店などは粟楠会という小規模のヤクザがシメているみたいです。我々は粟楠会をどう潰すかに集中しましょう。あとストリートの方も
「ふっ、この街を
同時刻 池袋西口公園
`池袋最凶`の平和島静雄はベンチで惰眠をむさぼっていた。
「アナタ、シズオって人デスカ?」
突然、片言の日本語で声をかけられた。
「だれだ、お前ら?臨也の野郎の差し金か?」
「イザヤ?サシガネ?言っているコトがワカリマセン」
「じゃあ違うか・・・てめえら何用だ?」
「あなたコロシ来ました」
「は?てめえ今なんつった?」
無言で男は懐からナイフを取り出し、平和島静雄を斬りつけにかかる。
「他人にドス向けていいと思ってンのか!あぁ!?」
平和島静雄は立ち上がり、近くにあった標識を抜き取り剣のように振り回した。
相手はこれを巧みによけたが、中国語で何かを叫び公園の茂みから仲間らしき男たちが武器をとって出てくる。
「チッ!仲間がいやがったのか、全員ブッ殺してやる!覚悟しろ!」
ガン!!ゴン!!と自販機やらポストやらが飛んだ。
今日も池袋は平和である。