挿絵は聖杯さんに描いてもらいました!正直言うとあの挿絵超気にいってます。ゾクゾクするねぇ笑(某フィリップ風)
2月14日、バレンタインデー。この日は年に一度、男も女も輝く日!これを機に付き合い始めるカップルや、思いを込めたチョコレートを渡す女子も多いだろう。そんな非リア充以外からしてみれば最高のイベントであるこの日、親切高校ではとあるカップルのせいで、戦慄のバレンタインデーになるとは、誰も思いはしなかっただろう……。
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(ジリリリリ
アル「んぅ……。」
目覚まし時計のやかましい音で目覚めた俺が、最初に考えたのは朝ごはんでも新聞の事でも今日の学校の事でもなかった。
アル「今日、バレンタインデーか……。……リア充どもめ(小声)」
〜〜〜そして〜〜〜
アル「ふわぁ〜。」
別に今日がバレンタインデーだからといって何かが変わるわけでもない、俺はいつも通りの時間にいつも通りに下駄箱で上履きを履く……はずだった。
アル「…………!?アイエエエエエ!?ナンデ!?なんで俺の靴箱封鎖されてんの!?…………はっ!まさか……。」
こんな事をするのは一人しかいないだろう。今までこんな事はなかったが、考えてみれば『今日はバレンタインデーなのだ。』言いたいことわかるな?俺はすかさず彼奴に電話する。
(プルルル(ガチャ
天「もしもし……。」
アル「五十鈴?お前だろ俺の靴箱封鎖したの汗」
天「あっ、すまない、伝えるのを忘れていた。大丈夫、上履きは取っておいたから、今から渡しに行く。」
アル「いやそれもそうだけど!なんでこんな事したの?汗」
まあ大体想像つくけど汗
天「なんでって、今日はバレンタインデーだぞ!もし……私以外の奴がアルペジオにチョコレートを渡すなんてことがあったら……私は奴らに何をするかわからない!……だから未然に防いだ。」
アル「まあ、そんなところだと思ったけどさ汗 そんな心配すんなって。だって俺だぞ?俺みたいな奴にチョコレート渡すのって五十鈴ぐらいだぞ?」
天「俺……みたいな奴……?」
あっ、やべ、地雷踏んだ汗 地雷踏んだぞこれ汗
天「アルペジオはそんな価値の低い奴なんかじゃない!!!」
アル「うわっ!」
耳元から叫び声がきこえてきたのでびっくりして危うくスマホを落とすところだった汗
天「アルペジオは……私の大切な人だ……私を孤独から救ってくれた……優しい奴だ……。そんな誰にでも優しいアルペジオが、他の女から狙われないわけがない!!!そう思うと……不安で……怖くて…………。」
アル「わっ、わかったから泣かないで!」
傍から見たら問題だらけの彼女だと思うかもしれない。けど俺は別に不満があるわけじゃない。寧ろ俺の方から五十鈴に告白したんだ。勿論、今も五十鈴の事は大好きだ。こんな性格はしているが、その反面優しいところとかどんな事にでも必死に取り組む姿は俺の目標でもあるんだ。
〜〜〜そして〜〜〜
(ガラガラ
天「……!アルペジオ……。」
教室で五十鈴は一人で窓から外を眺めていた。目元は泣いた痕らしきものが見える。
アル「おはよう五十鈴。」
天「おはよう……。……あっ、アルペジオ。」
アル「ん?」
天「これ。」
アル「あっ!チョコレート!」
天「こんな物しか渡せなくてすまない。どうしても、私が作ったチョコを食べてほしくて……。」
アル「ううん、五十鈴のチョコレートってだけで俺は満足だよ。こんな嬉しいバレンタインのチョコは初めてだ。」
天「あ、ありがとう。い、一応言っておくが、チョコ以外には何も入ってないからな!心配しなくて大丈夫だ!」
アル「別に疑ってないよ笑」
天「一瞬、私の血を入れようか迷ったが……(小声)」
アル「ん?どうした?」
天「な、なんでもない。それで……食べて感想を聞かせてくれないか?」
アル「ん?今?」
天「い、今だ……。」
アル「わかった!(パクッ」
天「……(ソワソワ」
アル「うん!美味しい!」
天「そ、そうか、よかった……。」
アル「ありがとな!お返し待ってろよ!」
天「ああ、楽しみにしてる。」
アル「……あれ?」
天「どうした?」
アル「なんで俺のグローブがここに?」
天「アルペジオのグローブを取り出さないまま部室のロッカーを封鎖したらアルペジオに迷惑がかかるだろう……。だから教室に置いておいた。」
さっすが五十鈴!抜け目がないぜ!!汗
〜〜〜そして〜〜〜
アル「もう昼休みか〜。」
天「あ、アルペジオ!」
アル「ん?どうしたの五十鈴?」
天「誰からもチョコレート貰ってないよな!?私だけだよな!?」
アル「う、うん、誰からも貰ってないよ汗」
天「本当……?」
アル「ほんとだよ。」
天「そ、そうか……よかった……。」
アル「そんな心配しなくてもチョコレートなんて……」
少女A「あ、アルペジオ君!」
アル「……?なにかな?」
少女A「これ、バレンタインのチョコあげる!」
アル「!?」
少女A「そ、それじゃ!」(タッタッタッ
アル「……………………。」
後ろを振り向くのが非常に怖い。しかし、このままだと埒が明かないので、恐る恐る後ろを振り向いた瞬間……。
(ガシッ
アル「うわっ!」
突然五十鈴が俺に詰め寄ってきた。まあ、予想してたけどさ泣
天「アルペジオ……今……チョコレートを……。」
アル「い、五十鈴!落ち着いt」
天「許さない……あの泥棒猫……絶対にユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ。」
アル「お、落ち着いて!」
天「……アルペジオは……あの女から……チョコレートを貰って、嬉しいのか……?私があげたものよりも嬉しいのか!?私の事なんて……どうでもいいのか……?」
五十鈴は泣きながら俺の服を掴みかかってる。服だけだから痛みはないけど、これ多分凄い握力だと思う汗
アル「そ、そんなわけないだろ!?五十鈴のが一番に決まってるだろ!」
天「……本当だな……?」
アル「当たり前だろ?」
天「…………じゃあ。」
アル「?」
天「そのチョコレートを私に渡せ。」
アル「えっ?」
天「渡シテ。」
アル「アッハイ!渡シマス!渡シマス!」
そう言ってチョコレートを五十鈴に差し出した。もしこれを拒否したら世にも恐ろしいことになっていただろう汗
天「……すまないアルペジオ、私はちょっと用事があるからもう行く。」
アル「お、おう。頑張れよー。」
(タッタッタッ
アル「……嫌な予感しかしない汗」
〜〜〜その頃〜〜〜
天「……フヒッ、フヒヒヒヒ、ユルサナイ、私のアルペジオを奪おうとするなんて……絶対にユルサナイ……地の果てまで追ってやる……。アルペジオは私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ私のモノ……。」
翌日、俺にチョコレートをくれた少女Aがこの世の終わりのような顔をしていたという。
ヤンデレすずちんはいいぞ。