歴史は常に変わり続ける
アルA「…………。」
皆さんこんにちは。アルペジオAだって自己紹介していたいところだが、ちょっとそういうわけにもいかない。何故なら今俺は……殺されそうだからだ汗
アルA「くっそ、あの野郎……いきなり襲撃してきやがって!しかも学校でだぞ!?しかもなんでこの世界線にいるんだよあいつが!?」
(ダーン
アルA「ッ!あぶねぇ……汗」
?「チッ……外れた……。」
アルA「おい!なんで俺を狙ってるのか知らないけどな、俺はお前のことよーっく知ってるんだ!大人しく暗殺をやめて正々堂々戦ったらどうだ!?」
?「…………それもそうね。」(スッ
アルA「やっと出てきたか。なんでお前がこの世界線にいるのか聞きたいところだが、それよりも先に聞きたい、なんで俺を殺そうとするんだ?」
?「……命令を受けたからよ。上の奴からね。」
アルA「上の奴…………CCRか!?」
?「はっ?なにそれ?」
アルA「とぼけたって無駄だ。お前はサイボーグだろう。言ったはずだ、俺はお前のことをよーっく知ってるってな。」
?「だから、CCRって何よ?私はそんなもの聞いたこともないわよ……?」
アルA「……はっ?じゃあ…………じゃあ聞くけどな、お前の名前、『白瀬芙喜子』じゃねーのか!?」
白「……!驚いた、あんた超能力者?……いや、超能力者か。」
アルA「(やっぱり、間違いなくこいつは白瀬だ……。けど、こいつ本当にCCRのこと知らなそうだし……。……!そうか、こいつが違う世界線の白瀬だっていうなら話は合う。違う世界線の白瀬だから生い立ちも違うって事になるな。けど……じゃあこいつはどうやってここに来たんだ……?こいつに世界線を超える能力はなかったはず……。)」
白「どうやらあんたが私のことを知ってることは嘘じゃないようね。なら……私もあんたに一つ教えてあげる。」
アルA「……?」
白「私があんたを殺そうとしてるのは…………未来のためよ、『歴史の破壊者さん』。」
アルA「未来のため……?歴史の破壊者……?」
白「…………私はね、あんたを殺すために作られたサイボーグ。誰に作られたかは……言えないけどね。そもそもね、貴方は本来の歴史にはいないはずの存在なの。」
アルA「な…に……?」
白「……私のいた世界線ではね、『カタストロフ』ってのが起きたらしいの。私を作った奴は具現化がなんとかって言ってたけど……私もよくは知らないわ。」
アルA「具現化?」
白「カタストロフはね。ある1人の男によって起こされたものらしいの。けど、その計画は結局失敗したらしいのよ。…………けどね、カタストロフ……いいや、具現化は存在が消える前に、ある物を生み出したの。それが…………貴方、『アルペジオ』なの。」
アルA「ッ!?」
白「具現化はね、簡単に言うと人の願いや思いを実態として表すものなの。もともとその具現化を引き起こした男の願いは、簡単に言うと世界の改変みたいな感じ。そして具現化はその男の望みを叶えるために、最後の最後に、世界を改変できる能力を持った、『アルペジオ』という存在を、ありとあらゆる世界線の過去にばらまいたの。その結果が今ってこと。あんただって知ってるでしょ?『本来死ぬはずだった神条紫杏がアルペジオによって救われた世界線があるって事を』。」
アル「ッ!」
白「それだけじゃない、『大江和那がアルペジオによって引き止められた世界線』や『芳槻さらをアルペジオが自分の身を体して守った世界線』もあるのを、貴方は知ってるはずよ。」
アルA「…………。」
白「その結果……未来に何が起こったと思う?」
アルA「まさか…………。」
白「そう……未来に矛盾、パラドックスが起こった。その結果、未来の建造物、人物、歴史が破壊と再生を繰り返して、滅茶苦茶になったのよ。」
アルA「そんな…………。」
白「つまり……私がここに来たのは、貴方を殺して未来を元ある形にするためよ。勿論、貴方を殺した後は他の世界線の貴方も殺しに行くわ。」
アルA「…………。」
白「さあ、覚悟は出来たかしら?(銃を構える)」
アルA「…………俺の、俺達の……やってきた事は……間違ってたのか……?」
白「…………さよなら……『K』。」
アルA「ッ!」
?「待ってください!」
白「……?」
アルA「桜空……?」
芳「……。」
白「あら、この世界線のアルペジオの彼女ちゃんかしら?……聞いてたでしょ、今の話。」
芳「……聞いてました。」
アルA「…………。」
白「なら、どうするべきかわかるわよね?貴方も可哀想ね、偽物の恋を今までしてきたんだから。でもそれももう終わ…」
芳「偽物じゃありません!!!」
白「……。」
芳「……確かに、本当なら私はアルペジオ君には……会えないのが本当の歴史なのかもしれない……。でも、私はその方が幸せだなんて絶対思いません!だって…………この想いは、紛れもないアルペジオ君が私にくれたものだから……アルペジオ君だから今の気持ちでいられるんです。恋してよかったって、アルペジオ君のことを好きになってよかったって!私には……これ以上の幸せは考えられません……偽物なんかじゃないんです……この想いは……。」
白「…………んでよ。」
芳「えっ?」
白「なんでよ!おかしいでしょ!?あんたはずっと、いるはずのない人に恋をしてたのよ!?そんなのおかしいに決まってるじゃない!偽物に決まってるじゃない!!!」
芳「白瀬さん…………。……さっき、言ってましたよね?」
白「えっ?」
芳「……私には、ちゃんと聞こえてました。白瀬さんが……アルペジオ君を殺そうとする前に…………白瀬さんが、別の名前を……『K』って人を呼んだこと……。」
白「あっ…………。」
芳「…………私の予想が正しかったら、それは……その人は……。」
白「ッ!!」(タッタッタッ
芳「あっ……!」
アルA「白瀬……。」
芳「…………白瀬さん……貴女は……。」
アルA「…………桜空。」
芳「あっ、大丈夫ですかアルペジオ君!怪我してませんか……?」
アルA「俺は大丈夫。…………。」
芳「…………アルペジオ君。」
アルA「ん?」(ギュッ
アルA「ちょっ、えっ?」
芳「…………さっきの言葉、嘘じゃないですよ。私は、アルペジオ君は間違ってないと思います。アルペジオ君は……きっと私達を幸せにするために来たんだと思います。B君やF君やGさんは紫杏さんを、C君はいつきちゃんを、D君は五十鈴さんをって、みんな、私達を幸せにするために来てくれたんだと思います。だから……私たちは幸せになれたんです。みんな、アルペジオ君たちのおかげなんです。だって……もしアルペジオ君がいなかったら……私はあの時……。紫杏さんだって、きっとあのまま遠い場所に行ってたし、殺されてたかも知れません……。」
アルA「あっ……。」
芳「……アルペジオ君がいなくてよかったって思った日なんてありません。絶対ありません。だって……アルペジオ君たちは、私達の大切な人だから。」
アルA「桜空……。」
?「その通りだ。」
アルA「……紫杏。」
紫「私がここにいるのはお前のおかげなんだ、アルペジオ。」
?「そういうこっちゃ!君はいい奴やで!」
アルA「和那……。」
和「……アルペジオ君がいなかったら、うち今頃、荷田君とも付き合えなかったし、紫杏もここにおらへんかったやろう……。アンタには感謝してもしきれないんよ!」
?「そうでやんすよ!」
?「アルペジオ君は、私達の家族同然の人です!」
アルA「荷田……奈桜……。」
荷「アルペジオ君がいたから、オイラ彼女が出来たでやんす!野球ももっと好きになれたでやんす!感謝感謝でやんす!」
奈「そうです!アルペジオ君がいたから私も学校を楽しめたんですよ!…………それに。」
アルA「……?」
奈「…………アルペジオ君がいなかったら……私、桜空と仲直り出来なかったかもしれません……。」
芳「お姉ちゃん……。」
奈「全部……全部アルペジオ君のおかげなのに…………いなかったらよかったなんて……思うわけないじゃないですかぁ……泣」
アルA「………………また、」
芳「?」
アルA「また、みんなに救われたな。俺は。」
芳「アルペジオ君……。」
アルA「…………みんな、」
一同「?」
アルA「………………ありがとう……泣」
一同「…………こちらこそ、ありがとう!」
白「………………K、私……間違ってたのかな……。アンタを殺した時は……しょうがないって言い聞かせてたけど……間違ってたのかな……アンタとの思い出は……偽物じゃなかったのかな…………教えてよ……K……。」
もしかしたら、やっぱり俺は間違いをしていたのかもしれない。結局、俺がしていることはこの先の未来を捏造していることなのだから。…………だけど、それでも俺は今日を生きていく。この仲間とともに、新たな未来を掴み続けながら。
ちょっとシリアス路線で。