【ラブライブ μ's物語 Vol.1】Can't stop lovin'you! ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~   作:スターダイヤモンド

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やりたいことは その9 ~似た者同士?~

 

 

 

 

花陽のお米ーターは満たされた。

 

μ'sに平和が訪れ、一行は宿泊先のホテルへと向かう。

 

 

 

その道中…。

 

 

 

「ウチ、ひとつ提案があるんやけど」

と希が切り出した。

「提案?」

「うん。今日の泊まる部屋、シャッフルしたらどうやろか?」

 

 

 

「!」

 

 

 

この唐突な言葉に、ピクッと反応したのは、にこ、真姫、ことり…。

 

3人とも、同室となった『相方』のせいで寝不足気味である。

だから、今日はグッスリ眠りたい…と望む彼女たちにとって、この提案は『渡りに舟』だと言っていい。

 

 

 

ただし、リスクもある。

 

 

 

…穂乃果の寝相の悪さから逃れられるならいいけど、海未やことりと一緒になっても、会話が続かないし…

…真姫じゃ…変に緊張するし…

 

 

 

…希のおかしなペースに巻き込まれる心配はなくなるけど…かと言って、他のメンバーと一緒になっても、間が持てないし…

 

 

 

…海未ちゃんがトランプやらなきゃ、別に一緒でもいいんだけど…

…今日も…やるよね…

 

 

 

「凛は別に替わらなくてもいいにゃ!かよちんと一緒だし」

「そうね。わざわざ、そんなことしなくても…どうせ寝るだけなんだし…」

「えっ!えりちは、寝るだけなん?同室になった人と、あんなことしたり、こんなことしたりはしないん?ウチなんか真姫ちゃんと…」

「ちょっと!おかしなことを言わないでよ!」

「色んな話をした…って言おうとしただけなんやけど…」

「ま、紛らわしい言い方しないで…」

「折角の…というか、μ's最後の旅行やん。ウチはまだまだみんなと喋って、色んなことを知りたいと思ってるんやけどね…。こういうときじゃなきゃ、聴けないこととかあったりするやん」

「まぁ、それは、わからなくはないけど…」

絵里は希の意見に、一定の理解を示した。

 

 

 

「シャッフル賛成!!」

にこは『部費の予算会議』で『周りに同意を促した時のように』自ら手を挙げた。

 

 

 

「にこっち!?」

「にこちゃん!」

「にこ…」

「考えてみれば、アタシも海未やことりと、そんなに深い話とかしたことないし…先輩として教えたいこともあるし…」

「そ、そうだね!ことりもいいと思う」

「ことり!?」

「海未ちゃんも、たまには穂乃果ちゃん以外の人と、お喋りした方がいいと思うよ」

「な、なんですか!その言い方は!まるで私が、穂乃果としか話してないみたいじゃないですか!」

 

 

 

「…」

全員が無言で海未の顔を見る。

 

 

 

「えっ?えっ?なんですか、その反応は!?」

「まぁまぁ、海未ちゃん、事実なんやから怒らないの」

「うぅ…」

「私も賛成…。雪穂や亜里沙も入ってくることだし、そういうことにも、慣れておかないと…」

「ふ~ん…」

凛が、真姫を怪訝な顔をして見る。

「なに?…」

「なんか、みんな裏があるにゃ!」

「裏?」

「凛とかよちんを引き離そうとしてるにゃ!」

「そ、そんなわけないでしょ!」

「そ、そうよ」

にこと真姫が全力で否定。

「怪しいにゃ!」

「そ、そんなことないよ!たまには違う人と一緒もいいかな…って話で…」

「…う~ん…ことりちゃんが言うなら信じるにゃ!」

 

 

 

「なんでよ!」

にこと真姫の声がシンクロして、お互いに恥ずかしそうに顔をみる。

だが心の中は少し違った。

 

 

 

…確かに凛が言う通り、真姫がこんなことを言うのは、おかしいわね…

…まさか本当に、希にあんなことやそんなことをされて…部屋から逃げ出そうとしてる?…

 

 

 

…考えてみれば、にこちゃんが海未やことりと話がしたい…なんて、にわかに信じられないものね…

…穂乃果の寝相が悪くて眠れなかったとは聴いたけど…本当にそれだけの理由?…

 

 

 

「なに2人とも見つめ合ってるん?」

 

 

 

「!」

 

 

 

 

「まぁ、いいんやけど…。じゃあ、シャッフルをするってことで…」

「仕方ないですね。特別、反対する理由はありませんので…」

「そうね。それでどうやって、決めるの?」

「そうやね…こんなんどうやろ?今、えりちたちがいる部屋をA、ウチの部屋をB、ことりちゃんのとこをC、凛ちゃんのとこをDとして…ジャンケンで『勝った人から強制的に』A、B、C、Dに振り分けていくっていうのは」

「強制的に?」

「勝った人から部屋を『選択』にしてしまうと、結局、いつものペアになりそうやん」

「なるほど。強制にすれば、ギャンブル性が高くなるってことね!面白いわ、やってやろうじゃないの!」

「にこちゃん、そんな熱くなる話じゃ…」

これまで、この件に関して静かに聴いていた穂乃果だったが、思わずそう口にした。

しかし

「アタシはアンタの寝相の悪さから、逃れたいだけなの!」

と反撃されてしまう。

「うっ!ストレート過ぎるよ…」

「まぁまぁ…じゃあ、誰がどの部屋になっても、恨みっこ無しで!」

「うん、わかった!」

「はい、了解しました!」

「いっくにゃ~!」

 

 

 

「最初はμ's!ジャンケンポン!」

 

 

 

「あっ!」

「…希ちゃん、イチ抜けにゃ…」

 

 

 

…まぁ、言い出しっぺは、得てしてこんなことになるんよ…

…これで、花陽ちゃんと2人きりはないやん…

 

 

 

「最初はμ's!ジャンケンポン!アイコでしょ!」

 

 

 

「にゃ~!凛にゃ!…って、ことは…」

「ウチと一緒にやね!」

「待って!最初は3人部屋だよね?…次、海ちゃんが勝っちゃうと、合宿と同じ組み合わせになっちゃうにゃ!」

「凛!なんですか、私を厄介者みたいに!」

「部屋で特訓とか言われても困るにゃ!」

「本番は明日ですよ。そんなことは言いません!」

「ホテルやから、遭難の心配もないしね…」

「うぅ…。しかし、こればかりは運ですから…いきますよ?最初はμ's、ジャンケン…」

 

 

 

 

「3人目はえりち!」

「私は部屋の移動なし!しかも、希と一緒…ちょっと、面白味に掛けるわね…」

「でも、凛ちゃんと一緒って、珍しいんやない?」

「そういえばそうね」

希と絵里の間に挟まれた凛は、2人の胸元を眺める。

そして一言。

 

 

 

「なんか不本意にゃ~…」

 

 

 

 

次に勝ち抜けしたのは、ことり。

固唾を飲んで、残りのメンバーのジャンケンを見守る。

 

 

 

そして…

 

 

 

「あっ!」

ことりと真姫が、同時に声を出した。

 

 

 

…えっと、取り敢えず、海未ちゃんは回避!…

…でも、花陽ちゃんとは一緒になれず…

…それで…真姫ちゃんと?…

 

 

 

…残念!花陽とは…一緒になれなかった…

…ことりとねぇ…

…2人きりって、あまりないから、ちょっと、緊張するわね…

 

 

 

 

「これで残りは4人やね」

 

 

 

…なによ、このパターン…

…天国なら花陽、地獄なら穂乃果…

…どちらとも言えないのが、海未…

…まぁ、海未なら寝るのは早そうだし…

 

 

 

「…って、穂乃果ぁ!なんでアンタ、グーを出すのよ!」

「そういう、にこちゃんこそ!!」

海未と花陽はチョキ…。

 

 

 

「さすがネタ要員にゃ!」

「こんなこと…って…。まさにスピリチュアルやね!…ということは…」

 

 

 

「…はい。私と花陽が同室ですね!」

「はい、よろしくお願いします!」

 

 

 

「この2人も珍しいわね…」

「あ、でも『放送事故コンビ』でしょ?」

真姫の言葉に、絵里もその時の事を思い出した。

「『園田海未役の…園田海未』って言ったときの…」

「名言にゃ!」

 

「なにか言いましたか?」

 

「にゃ?な、なんでもないにゃ!かよちんをよろしく頼むにゃ!」

「えぇ!もちろんです!」

 

 

 

…花陽ちゃん、大丈夫かな?…

…トランプ地獄に嵌まらないかな?…

 

 

 

 

 

~つづく~

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