【ラブライブ μ's物語 Vol.1】Can't stop lovin'you! ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~   作:スターダイヤモンド

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先輩禁止! その14 ~花陽のハナ~

 

 

 

 

決勝戦の前にルール説明がなされた。

2部構成で行われ、前半戦は全10問の書き問題。

正解数の多い上位2名が、後半戦に進める。

 

その後半戦は3ポイント先取の早押し問題。

 

問題となる米の銘柄は、予選に登場した8品種と限定された。

これは不正解が続出して、イベントそのものがグダグダになるのを避けたものだと思われる。

裏を返せば、本当に「その世界の№1を決める」ような…そこまでマニアックな催しではないとも言えた。

 

 

「順調に後半戦に進めたとして…カギは早押しね」

絵里が心配そうに呟く。

「大丈夫。いざという時の花陽のダッシュスピードは、尋常じゃないんだから」

「にこ…。そうね…信じましょう」

「今のウチらには、静かに見守ることしかできないけどね」

「大丈夫。やるわよ、花陽なら」

にこは確信に満ちた表情をしていた。

 

 

ステージには5人の解答席が、横一列に並べられた。

その両端に、英玲奈と花陽。

 

「では、これより決勝戦を行います!イェイ!」

相変わらず女性司会者のテンションは、無駄に高い。

敗退者も含め、観客はそこそこ集まっているのだが、拍手はまばらだった。

 

「お集まりの皆さんも、もう少し盛り上がっていきましょう!」

恐らくこういう現場は慣れているのだろう。

あまり気にしていない様子だ。

 

「早速、第1問目と参りましょう!皆様の実力がいかほどのものなのか、まずは小手調べです。今からおにぎりをお配りしますので、こちらを食べて頂き、お米の銘柄を当ててください」

スタッフが海苔の付いていない、三角形のおにぎりを、各人に配膳する。

 

「シンキングタイムは20秒。解答はフリップにお願い致します。書き終わったら、ペンを置いてください。では、いきますよ…第1問!…レディ…ゴー!」

5人はそれぞれ一口食べただけで、すぐに解答を書き始めた。

 

「おぉ、さすがに早い!スラスラ、ペンが動く…はい、そこまでぇ!一斉にフリップを見せてください…。コシヒカリ、コシヒカリ、コシヒカリ、コシヒカリ…コシヒカリ…。全員、コシヒカリ!果たして正解は…」

司会者が、手にしたバインダーに挟まれた紙の文字を確認する。

 

そして…

「コシヒカリ!お見事!」

 

おぉ!

…と先程よりは大きな拍手が起こった。

 

「まぁ、これは予選をクリアした皆様には、サービス問題のようなもの。当てて当然というとこでしょうか。しか~し!…ここから残り9問…段々難易度が上がっていきますので、頑張ってくださいねぇ!」

時折、アクセントを強めながら、淀みなく進行をしていく司会者。

 

「…それでは、第2問!同じようにおにぎりを食べて、銘柄を当ててください。ただし先程と違うのは…今回のは塩がふってあります。果たしてその味に誤魔化されずに、正解を導きだすことが出来るのでしょうか…。準備はいいですか?…第2問!…レディ…ゴー!」

1問目同様、各人、口にするや否や、すぐに解答を書き始める。

 

「あきたこまち、あきたこまち、あきたこまち、あきたこまち…あきたこまち…はい、正解!!」

 

 

 

このような形式で、焼おにぎりや、お茶漬けやチャーハンなどに姿を変えたご飯が出題され、8問目まで終了。

問題が進むごとに、観客の感嘆の声と拍手が大きくなっていく。

 

ここまで4名が全問正解…ポイントに差はない。

自称「ミカリンスキー」のみ、6問目に躓き、7、8問目と3連続で不正解。

この時点で敗退が確定した。

 

 

 

「続いて、9問目。難易度がグッと上がります。皆様は目隠しをして、ご飯の匂いを10秒間嗅いで頂きます。その匂いだけで、解答をしてください。今回は食べることができません。よろしいですか…」

ひとりひとりにスタッフが付き、解答者はアイマスクを装着させられた。

 

「では、10秒間…いきますよう。ハイ、スタート!イチ、ニィ、サン…ジュウ!おっしま~い!アイマスクを外して、答えをフリップにお書きください!どうぞ!」

さすがにこれは簡単にはいかないようで、各々、時間いっぱいまで考えてから書き込んだ。

 

「さぁ、皆さんの解答を見てみましょう!統堂さん…ゆめぴりか…。水谷さんも、ゆめぴりか。湯川さんは…コシヒカリ…。小泉さん…ゆめぴりか!…なんと、湯川さんのみ、コシヒカリ!これが正解なら、湯川さん、一歩リード!!」

 

この展開にμ'sのメンバーも固唾を飲んで、ステージを見つめている。

8人全員が手を組み、祈っていた。

 

「正解は…」

女性司会者が持っていたバインダーを覗き込む。

「ゆめぴりか!!統堂さん、水谷さん、小泉さん正解!」

 

おぉ~!!

このイベントが始まってから、一番のどよめき起こった!

 

μ'sのメンバーも、思わずガッツポーズ!…からの…ハイタッチ!

「ハラショー!」

「かよちんのご飯センサーは、ハンパないにゃ!」

「犬並みの嗅覚だねぇ」

「穂乃果ちゃん、それ、誉めてるのかな?」

ことりは笑顔のまま、首を傾げた。

 

 

 

 

 

~つづく~

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