【ラブライブ μ's物語 Vol.1】Can't stop lovin'you! ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~   作:スターダイヤモンド

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先輩禁止! その22 ~追加発注~

 

 

 

 

「ご飯炊けたよぅ!」

炊飯器のメロディーがなると同時に、花陽の大きな声が部屋に響いた。

「ハンバーグ、オムレツ…目玉焼き…サラダの盛り付け完了!」

と、こちらはにこ。

「お味噌汁、よそりました!」

「はい、アンタたち…折り紙は終わりにして、ご飯の時間よぅ!」

「は~い」

にこの呼び掛けに3妹弟が隣の部屋からやってきて、席に着いた。

「じゃあ、みんなで手を合わせて…いただきます」

「いただきます!」

にこの音頭で、3妹弟+花陽が食事を始まった。

 

「う~ん、やっぱり新米は美味しいねぇ!」

「今日はね、花陽が持ってきてくれたお米で、ご飯を炊いたんだよ」

「そう言われてみれば…いつもよりもご飯がふっくらしていて、なおかつ甘く感じられます」

「お、こころちゃん、それがわかるとは、舌が肥えてるねぇ…うん、にこちゃん、ハンバーグも美味しい」

「にこちゃん、オムレツも美味しいよ」

「にこちゃん、お味噌汁、美味しいねぇ」

花陽は一口食べる度に、感想を述べる。

「花陽さま、お姉さまの作るお食事が美味しいのは、当たり前です!」

「そうか…そうだよね。じゃあ、そんなお姉ちゃんを持ったこころちゃんたちは幸せ者だね」

「はい?」

「こころちゃんたちにとって、料理上手のお姉ちゃんは当たり前の存在かも知れないけど、みんながみんな、そういうワケじゃないんだから」

「はい…」

「花陽は姉妹(きょうだい)がいないから、みんながすごく羨ましいな。私にも、にこちゃんみたいな、素敵なお姉さんがいたらいいのに…って思うんだよ」

「素敵なお姉さんだなんて…」

と言いながら、まんざらでもない様子のにこ。

「だったら、花陽お姉さまは、にこお姉さまの妹になれば良いのではないでしょうか。そうしたら、自然とわたくしたちのお姉さまになります」

「あ、そっか!そうしてもいい?」

「はい、ここあは賛成です。そうしたら、毎日、折り紙、教えてもらえますものね」

「そうだね」

「花陽お姉さまが、にこお姉さまの妹になってもいいでょ?」

「何、勝手に話を進めてるよ。アンタたちはお喋りはいいから、早く食べなさい」

にこは照れ隠しなのか、3妹弟の食事を急(せ)かした。

 

 

 

「ごちそうさまでした」

全員が食事を終えると、手を合わせて挨拶を行った。

「今日も美味しかったです」

「いっぱい食べました」

「そう言ってもらえると、作った甲斐がありますね」

「まあね」

こころたちは食べ終わった食器を、流し台へと運んでいる。

「本当に、しっかりしてますね」

「アタシみたいな環境の家は、みんなこうじゃない?自然とそうなるわよ」

「そうなんですかね…」

「じゃあ、アタシは洗い物するから…」

「あ、花陽がやりますよ」

「いいから、いいから…洗い物はアタシがやるわよ。その代わりアンタは、妹たちをお風呂に入れて!」

「はい、お風呂ですね、わかりまし…お風呂…お風呂ぉ!?」

「声が大きいわよ!」

「す、すみません…って、花陽がお風呂に入れるんですか?」

「やったことある?」

「ないです」

「じゃあ、やってみて。何事も経験よ!」

「それはそうですが…いきなりハードルが高いです」

「大丈夫よ。こころもここあも自分で洗えるし…」

「こたろう君は?」

「『こた』は…うん、大丈夫…」

にこの目線が、一瞬、あさっての方向を見た。

「間がありましたけど…」

「ん?」

「お風呂ですよ?お風呂…」

「花陽はさっき、こころたちのお姉さんになるって言ってなかったっけ?」

「…言いましたねぇ…」

「はい、決まり!…簡単だって!順番に頭と身体を洗って出せばいいから。そうしたら、拭くのはこっちでやるし」

「う~ん、その追加発注は強引過ぎますぅ…」

しかし、花陽は諦めたのか、顔は笑っていた。

「仕方ないです…にこちゃんのお願いじゃ、断れません」

「さすが、わが妹よ」

「調子いいです」

と花陽が言ったと同時に、風呂のお湯が張ったことを知らせるアラームが鳴った。

 

 

 

「お風呂沸いたよぅ!」

 

 

 

「…それ、私のマネですか?」

「似てるでしょ?」

「似て…ますかね?」

「使っていいから」

「いつ、使うんですか!」

「決まってるじゃない、お風呂が沸いたとき」

「まぁ、そうですけど」

「ご飯炊けたよぅ!お風呂も沸いたよぅ!…ご飯にする?お風呂にする?それとも…ア・タ…シ?う~ん、ダメダメ。焦らない、焦らない!にこは逃げないんだか…」

「お姉さま?」

「のわっ!アンタたち!何してるの!」

「それはこころのセリフです。お風呂と呼ばれて来てみれば、お姉さまはひとり芝居の真っ最中でしたけど」

「こ、今度のライブで寸劇があるのよ!これはその練習なの!」

「にこちゃん、またそんなこと言って…」

「それより、今日は花陽がアンタたちをお風呂に入れてくれるんだって」

「えっ!花陽さまが?」

「うん…。イヤ…かな?」

「いえ…恐縮です…」

「難しい言葉を知ってるねぇ」

思わずこころの頭を撫でる。

「じゃあ、早く入ろうか」

「は、はい。お願いします!」

「ん?緊張してる?」

「え?えぇ…いや…」

「お姉ちゃんもだよ。仲間だね」

「は、はい…」

「よし、みんなでお風呂場に行こう!」

花陽はここあとこたろうの手を繋ぐと、歩き始めた。

 

 

 

「お風呂場は反対側です!」

「ぴゃあ!」

こころの冷静な突っ込みに、足を滑らせ、ひっくり返った花陽であった…。

 

 

 

 

 

~つづく~

 

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