【ラブライブ μ's物語 Vol.1】Can't stop lovin'you! ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~   作:スターダイヤモンド

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心のメロディ その4 ~苦しい時にこそ、上を向いてみよう~

 

 

 

 

 

…暇やね…

 

…今日はえりちも、にこっちもいないし…久しぶりに学校の中を巡回してみますか…

 

…といきなり、アルパカ前で第一村人発見!…って、ことりちゃんやん…

 

 

 

「カヨパカさん、カヨパカさん、次の衣装はどんなのがいいですか?」

 

…カヨパカさん?…

 

「そうですね…『ユメノトビラ』は淡い色で清楚な感じ…『Dancing stars on me』はハロウィーンベースの賑やかな衣装…『Snow halation』が雪をイメージした白だったので…順番から言っても、次はパッと明るい、華やかなのがいいと思います」

 

…花陽ちゃん?…カヨパカ…あぁ、そういうこと…

 

「やっぱり、そう思う?」

「春になりますし」

「そうだね」

「あの…カヨパカの意見を言ってもいいですか?」

「うん!」

「カヨパカは…『START:DASH!!』の衣装がいいと思います!』

「えっ?制服?」

「違いますよ…μ'sのファーストライブをやった、あの時の衣装です」

「あ!…でも、どうして?」

「まだ歌詞は出来上がってないみたいだけど、海未ちゃんから今回はμ'sとして活動した、この1年間をテーマにする…って聴いてます」

「うん、言ってたね」

「だったら、あの日の3人が…9人になりました!っていうのもいいかな…って」

「ふむふむ…」

「それに、ひとりひとりのパーソナルカラーを衣装に使えば、ステージ上に9色のお花が咲いたようになるし…」

「うん、うん…さすがカヨパカさん。頼りになるなぁ…」

「でも、本当を言うと、カヨパカがあの衣装を着たいだけなんですけど」

「えっ?」

「あ、いやカヨパカの知り合いの…小泉さんの話です。スクールアイドルになったら、あんな衣装が着れるんだ!あのステージの上の人たちみたいな衣装が着れるんだ!って。だから…その子にとっては憧れの衣装なんです」

「カヨパカさん…」

「今でもあの時の光景は、忘れていないみたいですよ!3人ともすごく可愛くて、格好よくて…って」

「でもね、カヨパカさん…あの日、あの時…その『小泉花陽さん』が来てくれなかったら、あの衣装の御披露目はなかったかも知れないんだよ。だからことりは、小泉花陽さんに逆に感謝してます」

「ことりちゃん…」

「そうだねぇ…よし、頑張ろう!小泉花陽さんは手伝ってくれるかなぁ…」

「大丈夫です。ちゃんとカヨパカが伝えておきますよ」

「うん!カヨパカさん、毎回毎回相談に乗ってくれてありがとう!!じゃあ、ことりは生徒会の仕事があるから、先に戻るね…」

「はい」

「また、あとで」

 

 

 

…っと、思わず立ち聞きしたゃったやん…

…それにしても…

…ことりちゃんのカウンセラーが花陽ちゃんやったとは…

 

…気持ちはわかるけど…

…ウチも花陽ちゃんには何でも話せるし…

 

…そうか…ことりちゃんもか…

 

 

 

 

 

 

その頃部室では、海未がノートとにらめっこしていた。

 

「どう?進んでるにゃ?」

やってきたのは、凛。

この間も絵里が同じ台詞で、入室してきた。

どうやら、今の時期、海未に対するこの言葉は、某刑事ドラマに出てくる「よっ!ヒマか?」と変わらないくらいの日常句になっているようである。

 

「だいぶ進みましたよ。あとは真姫の作った曲に合わせて、言葉をどう重ねていくか…です」

「見てもいい?」

「はい」

 

 

 

…どんな明日が待ってるんだろう…

…毎日手探りだった…

 

…真っ直ぐな想いで、本気でぶつかり合った…

…喧嘩もした…

…励ましあって…泣いて、笑った…

 

…だけど、みんなが見ていたのは同じ夢、同じ未来…

…行くんだ…強い自分になって、変わり続けて…

 

…目指してきたのは、このステージ…

 

…好きなことを信じて…

…毎日ときめいて…

…今日まで進んできた…

 

…奇跡という言葉があるなら…

…それが今、この瞬間…

…みんなの想いが導いた場所…

…みんなで叶える物語…

 

…ひとつになった私たちの心…

 

 

 

「どうですか?まだまだ完成には、ほど遠いですが…」

「スゴいにゃ!まさにμ'sの1年が詰め込まれてるにゃ」

「もっと言いたい、伝えたいことはあるんですけどね」

「そうにゃ!例えば凛が、にこちゃんと川に落ちたこととか…海未ちゃんのせいで遭難しそうになったこととか」

「そういう個人的な出来事までは、盛り込めません…」

と苦笑いする海未。

 

「どう?海未ちゃん、少しは進んだ?」

やはり同じ台詞で入ってきたのは、穂乃果。

「生徒会の仕事は?」

「ちょっと休憩。ことりちゃんが来たから、代わってもらった」

「そうですか」

「真姫ちゃんの方は、順調そうだったよ」

「穂乃果ちゃん、海未ちゃんもバッチリだにゃ!」

「いえ、まだまだですが…」

「どれどれ…」

と穂乃果がノートを覗きこむ。

「あ…『みんなで叶える物語』…μ'sのキャッチフレーズだね」

「えぇ、これは絶対に外したくないワードです」

「うん、うん…いいねぇ…。なんか、これ見ただけで泣いちゃいそうだよ」

「色々ありましものね…」

「ありすぎにゃ!」

「穂乃果の生徒会長就任とか…」

「ですから、個人的な話題は盛り込みません!」

 

…穂乃果ちゃん、さっき凛も同じようなことを言ったにゃ…

 

…考えることは一緒だね…

 

「う、うん…まぁ、個人のことは置いておいても、本当にドラマチックな1年だった」

「なら、ドラマにしちゃえばいいにゃ!」

「ドラマ?」

「あ、いいかも!時間制限ないって言ってたよね?」

「演劇は対象外です」

「だから…オペラ?ミュージカル?」

「ミュージカル?」

「面白そうにゃ!」

「…確かに、興味なくはないですが…規定としてどうなんでしょう…」

 

 

 

 

 

沼津にある高校のスクールアイドルが、地区予選において、いきなりミュージカルを始めて観客を唖然させるのは、これより数年経ってからのことである…。

 

 

 

 

 

~つづく~

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