【ラブライブ μ's物語 Vol.1】Can't stop lovin'you! ~花陽ちゃんへの愛が止まらない~   作:スターダイヤモンド

93 / 121
心のメロディ その12 ~ピカソより、ゴッホより…~

 

 

 

 

「わーい、ペンギンさんだ!」

「ヨチヨチしてて可愛いねぇ」

 

 

 

次に訪れたのは動物園。

 

 

 

…アルパカペアは、ここでも意気投合やね…

 

希は優しさ半分、羨ましさ半分という気持ちで2人を見ている。

 

 

 

「ピヨ、ピヨ…」

「え~、ことりちゃん、ペンギンさんはピヨピヨって鳴かないんじゃないかな?」

「じゃあ…チュン、チュン?」

「それも違うような…」

「ことりちゃん、花陽ちゃん、ウチが正解を教えてあげるよん!」

 

…ここら辺でウチをアピールしておかないと、花陽ちゃんに忘れらちゃうからね…

 

「ズバリ…『ブフォフォ~~~』」

「うそ?象さん?」

「ラッパ?」

 

 

ブゥォ~ブフォフォ~

 

 

「うわっ、本当にそうだ!」

「ペンギンさんて、あんな鳴き声なんだね…」

「希ちゃん、物知りだねぇ!」

「あれ?言わなかったっけ?ウチ、ペンギンと一緒に南十字星を見たって!」

「あっ!」

 

班が違ったので直接聴いたわけではないが、それは合宿の時、海未と凛に、希が語った話だ。

 

 

ことりと花陽は、顔を見合わせて言った。

「あれって本当だったの?」

 

ふふふ~ん…とドヤ顔の希。

 

…アピール成功!…

 

「さて、えりちたちは…お、あんなとこに…」

3人は、絵里たちがいるところに移動した。

「フラミンゴ?」

「穂乃果ちゃん、みんなで並んで、なにしてるん?」

「片足立ち…フラミンゴの真似だよ。よっと…とっ、とっ…」

 

そんな中、見事なバランスで微動だにしないのは、絵里。

 

「おお~~!!!!! 」

「さすが片足立ちのプロですね !」

海未は感嘆の声。

「アタシだって、それくらい…よっ!」

「にこちゃん、それじゃ『シェーッ!!』に、なってるにゃ」

 

あははは…

 

「どうせ、アタシはオチ担当よ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボウリング場…。

 

学年別に分かれ、3チームの対抗戦。

しかし、ここでも、絵里の独壇場だった。

 

 

 

9フレームを終わって、フルマーク…いやオールストライク。

 

もう他のメンバーも、自分のスコアには興味ない。

固唾を飲んで、投球を見守る。

 

 

 

 

…ボウリング初挑戦やって言ってたけど…ビギナーズラックでは片付けられんね…

…えりち、恐るべし!…

 

希は親友の潜在能力の高さに、驚きを隠しきれなかった。

 

 

 

迎えた、10フレーム…。

 

 

 

1投目…ストライク!

2投目…ストライク!

 

そして…3投目…

 

 

 

「パンチアウトぉ~!!」

メンバーは自分のことのように、飛び上がり、抱き合って喜んだ。

 

 

「ボウリングって楽しい~!!」

 

 

 

「ハラショー…」

いつもは絵里が言う決めゼリフ。

この瞬間だけは、メンバーが使うこととなった。

 

 

 

スタッフに導かれて、記念撮影。

 

 

 

‐パーフェクト達成者 絢瀬絵里さんとその友人‐

 

 

 

 

みんな笑顔で写真に収まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・センティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ』 …なんやって」

 

美術館に移動した一行。

 

絵里ばかりに活躍させじ…と希が自慢気にメンバーに教える。

 

「それがピカソの本名にゃ?」

「希は本当に博学なのですね。前も落語の『寿限無』を語っていましたし…」

凛と海未…合宿で一夜をテントで共にした2人。

希が語った南十字星の話は、未だ半信半疑でいるが、ここまで色々な知識を披露されると、まんざら嘘でもないのでは…と思えるようになってきた。

 

「因みに、ちゃんと意味があって『小さな使徒よ お前は神が与えた人間である 神の恵みである 聖母マリアの救いである 渦巻く三位一体 それはキリスト教徒の戦いである…ツルハシ便利』」

「ツルハシ?」

「便利?」

その説明に、メンバーが口々に疑問符を投げ掛ける。

「まぁ、そこは説明が必要なんやけど…それはまた、別の機会に…ね」

「希ちゃんはピカソが好きにゃ?」

「ウチ?ウチが好きな画家は…ダリなんよ」

「ダリ…って誰?」

「にこちゃん、寒いにゃ…」

「そんなつもりじゃ、なかったんだけど」

「希はダリですか。私はマグリットです」

 

…希も海未も、やはり少し変わってるわ…

 

真姫は『自分の理解を越えた性格の2人』が、シュールレアリズムの画家を選んだことに、なんとなく納得した。

 

「真姫ちゃんは、誰が好きなん?」

「えっ?私?私は…ミケランジェロかしら」

「ことりはモネかな」

「あ、わかります!花陽もモネは好きです!」

「柔らかなタッチがいいよね?」

「はい!」

「私は…ドガね」

「えりちはドガなんやね。バレリーナの絵が多いから?」

「そうね。単純かしら」

「いいんやない、それは人それぞれやし」

「画家の好みひとつでも、結構性格が出るわね」

「穂乃果ちゃんは?」

「えっ?」

ことりの急な『フリ』に、一瞬焦る穂乃果。

「わ、私は…イルカの絵を描く人…」

「ラッセン?」

「そう、その人…ラッセンが好き!」

 

 

 

…ここにきて、まさかの芸人ネタ?…

 

…しかもビミョーに古いにゃ…

 

 

 

にこと凛が、穂乃果に冷たい視線を送る。

ことりと花陽、それに希は苦笑い。

 

絵里、海未、真姫は「なにかあった?」と言う顔をしている。

 

どうやらそれは、当の本人も同じようで

「穂乃果、変なこと言った?」

と訊いた。

 

 

 

…ネタじゃないのかい!…

 

…なお、たちが悪いにゃ…

 

 

 

ギャグには厳しい、2人だった…。

 

 

 

 

 

~つづく~

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。