翡翠色のアスタリスク   作:サバ缶みそ味

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ごめんね。原作本当に疎くて申し訳ありません。




不明と風紀と時々まな板

「ユリス、すこし聞きたい事があるんだけどいいかな?」

 

綾斗が転入してから数日後、ユリスは鳳凰星武祭に出場することを考えているが自身の性格が仇となりなかなかペアとなる人が見つからないことを知り、なんなら自分が相方になろうかと言うが彼女は頑なに断る始末。そのまま話は続き結局なんやかんやでとりあえずは朝の自主トレには付き合ってもやらんことはない(?)という感じに至ったのであった。

 

「今なんだか適当な解説が流れたような気が・・・。それよりなんだ、綾斗?」

 

「亨介のことなんだけど、どうしてユリスやレスターは亨介と決闘したがるんだい?」

 

「ああ・・・亨介のことか。」

 

ユリスは手をかざして学生の情報の映像を映した。星導館学園の生徒である千利亨介のデータが出ていた。

 

「私は入学当時はあいつをただちょっかいをだす馬鹿者としか見ておらず、レスター含め、『冒頭の十二人』もただ色々と騒ぎを起こす痴れ者だから相手にもししていなかった。だがある出来事でそれは変わった。」

 

「ある出来事?」

 

「生徒ひとりひとりの身体能力と星脈世代が持つオーラ『星辰力』等やステータスを測る身体測定は行われいるのは知っているな?」

 

「確かにそれは知っているよ」

 

「それは亨介を測定した時に起こった。」

 

ユリスは亨介のステータスのデータを映した。そのデータを見た綾斗は目を見開いた。

 

 

『測定結果:不明』 

 

どのステータスもエラーを起こし測定数値が不明の状態であった。

 

「測定不明!?」

 

「機器にはなんの故障も無かった。へらへらしてるくせに実力を隠していることがわかってな、だからこそ私もレスターもあいつの化けの皮をはがそうとしていたんだ。それに、あいつはある理由で隠していると考えた」

 

「ある理由?」

 

「・・・あいつは既に純星煌式武装を持っておりそれを隠している。」

 

純星煌式武装。ふつう、万応素の結晶した鉱石『マナダイト』を核に作られた武具は煌武装が主に使われているが極めて純度の高いマナダイト、『ウルム=マナダイト』を核とした武器の総称である。強力、特殊な力を秘めているがその反面に『代償』を必要とされる。また、武器自身に意思のようなものを宿っており、所有者との相性によって触れることさえままならない。

 

「まさか。純星煌式武装は総合企業財体が有して各学園が委任して管理されているはずだよ。亨介が所持するのは難しいはずだと思うな。」

 

「そこなんだ。そのはずなんだが、なぜかクローディアが亨介の素性を知っている。」

 

「で、教えてくれないから亨介に無理やりでもはかせようとしているわけなんだね」

 

ユリスはため息をついて頷いた。ごり押しでもやろうとしても結果はノーのであった。

 

「だが、あと一人亨介の能力について詳しく知っている人物がいる。」

 

「誰か知っているの?」

 

「風紀委員長の水無月風香だ。夜吹の情報によると風香は目の前で亨介が能力を使ったのを目の当たりにしたらしい。」

 

「なるほど。そこでこれから風紀委員のところへ行って詳しく聞こうということなんだ。」

 

 

*********

 

「風香。失礼するぞ」

 

風紀委員室は木製の床と壁になっておりアンティークの椅子とテーブルが置かれ、古い黒檀の箪笥がぽつんと置かれていた。しかし部屋の隅には『第一懲罰房』と書かれた鉄の扉があった。

 

「これはこれはユリスさんに転入生さん。なにかごよーですかい?」

 

水無月風香は椅子にもたれかかってのんびりと湯呑に入れたお茶を啜っていた。

 

「いやなに、今日こそは亨介のことおとあの時お前が見たものを詳しく話してもらおうと思ってな。」

「あ、僕は天霧綾斗。よろしく。」

 

よろしくお願いごぜーやす。と握手をした風香はユリスを見てきっぱりと答えた。

 

「申訳ねーんですが、そいつは無理な話ですぜ。」

 

「・・・・とりあえず理由は?」

 

うーんと風香は深く考え込んでいた。深く考えているわりには湯呑にお茶を注ぎ、飲み、お団子を食べながらのんびりとしていた。そうだと合点に至ったのかキリッとして答えた。

 

「はっきり言ってうちもよくわからねーんですよ。」

 

その答えにイラッときたのかユリスは風香を睨み付けたがそんなこともお構いなく風香は説明を続けた。

 

「確かにうちは見たのだけども・・・なんかこう・・いろいろ振り回してた的な?そのあとうちに気づいた亨介はなぜかすっきりした顔で『クラスのみんなには内緒だよっ☆』とぬかしやがりましたねぇ。うん、やっぱ秘密にしとこ」

 

堪忍袋の緒が切れたユリスは風香に無理やりにでも問い詰めようとしたが綾斗に止められた。

 

「綾斗!なぜ止める!さすがの私も我慢の限界だ!」

 

「ユリス落ち着いて!相手は風紀委員だよっ!」

 

はっと気づいたユリスは落ち着きを取り戻した。その様子を見ていた風香はにやりとしていた。

 

「さっすがクローディアさんのお墨付きですねー。物分かりが早くて助かりやすよ。」

 

「このままユリスが手を出していたら生徒に暴行を加えたっていうわけであの懲罰房行きにされてたかもしれないからね。」

 

「正解でーす。もしそうなってたら前に来てた人と同じ末路を辿ってましたよ?」

 

風香は懲罰房の中のモニターを二人に見せた。その映像を見て二人はギョッとしていた。懲罰房の中にはレスターがいた。レスターは(川´_ゝ`)みたいな顔して正座したまま反省文を書かされていたのであった。

 

「まったく、教えてくれないからって怒り任せに扉を破壊するのはいけねーことです。反省してもらいたいですねー」

 

「・・・『冒頭の十二人』でさえ懲罰房に入れるんだ。水無月風香もかなりの腕を持っている。敵に回したくないものだ。」

 

ユリスは問い詰めるのはあきらめたようでため息をついていた。ふとモニターを見つめていた綾斗はなにかに気づいた。

 

「っ!?ユリス、ちょっとこれを見てよ!」

 

「?どうかしたのか?レスターの奴がしびれを切らして暴れだしたのか?」

 

「反省文を書いているレスター…………の横っ!!」

 

綾斗が指をさす方を見た。しょんぼりと反省文を書いているレスターの横にしょんぼりと体育座りで落ち込んでいるサザンの姿があった。その様子を見たユリスはうわぁ・・とものすごく引いた。風香はドヤ顔してブイサインをだした。

 

「今朝クローディアさんと序列一位さんと協力して捕まえたんですよー。これでちったぁ大人しくなってほしーです。」

 

「・・・綾斗。とりあえず見なかったことにしよう。」

 

「・・・うん。それが一番いいかもね。」

 

懲罰房で体育座りをしてしょんぼりとしていたサザンはぐずついていた。

 

「グスッ・・・カレーが食べたいよぅ。おうち帰りたいよぅ・・・」

 

***********

 

「いっっっきしぃ!!!」

 

亨介は大きな声で夜の八時に集まって踊りだすおじさんたちのようなクシャミをした。

 

「ものすごいクシャミをするな、お前。」

 

「夜吹~、絶対誰か俺の噂をしてたよ。よっしゃ次いってみよー。」

 

「するな!鼻をほじるな!」

 

「ほんと朝から快調だね亨介。」

 

朝から始まるコントのような漫才のようなやり取りには慣れてきた綾斗だった。ふと前の席の方を見ていると昨日空席だったところが今日は埋まっていることに気づいた。青い綺麗な髪をした少女が机に突っ伏して寝息を立てている。綾斗は見たことがあるような人物だと思いその少女を見つめていた。その視線の気配に気づいたのかその少女はむくりと起き上がりその気配の方へ顔を向けた。その顔を見た綾斗は固まった。

 

「さ、紗夜・・・紗夜なのか?」

 

紗夜と呼ばれた少女は眠たそうに眼をこすりながら綾斗を見た。そして首をかしげて答えた。

 

「・・・綾斗?」

 

「紗夜!」

「綾斗!」

 

亨介と英士郎は間を割り込むようにしてお互いを呼んだ。ユリスは外野で茶化す二人にげんこつをいれた。

 

「外野は黙っていろ。」

 

ささ話を続けてとユリスは綾斗と紗夜に催促した。

 

「あ、あははは・・・かれこれ六年ぶりかな?」

 

「うーん・・・久しぶり、綾斗。」

 

「へーい、おふたりは知り合いなのかい?」

 

黙っていられなかった亨介は茶化すようにふたりに聞いた。

 

「まあ幼馴染みなんだ。」

 

「へいへーい。幼馴染の割には紗夜は反応薄いな。」

 

同じく黙っていられなかった英士郎も二人を茶化した。

 

「うーん、紗夜は昔からこんな感じだったからね。これでも驚いているよ、たぶん。」

 

「ん、ちょおびっくり。」

 

紗夜は無表情でダブルピースをした。綾斗は久しぶりの再会に紗夜をまじまじと見つめた。くりくりとした瞳、ふんわりとした雰囲気、身長も最後に別れたあの日から変わっていなかった。

 

「あんまり変わってないような・・・・」

 

「ぬー、綾斗が大きくなっただけ。来年から成長する予定だもん。」

 

紗夜はぷくりと頬を膨らませた。

 

「いやー世の中は狭いもんだな。これぞ運命の再会ってやつだな!」

 

「運命の再会・・・。うん、夜吹はいいこという。」

 

ぐっとサムズアップをする紗夜。こういうノリは変わってないなと綾斗は実感していた。

 

「ふーむなるほど・・・・」

 

亨介はなぜか納得したかのように頷いていた。何度も頷きながらユリスをまじまじと見つめる。

 

「な、なんだ!?」

 

突然にまじまじと見られて焦っているユリスだが亨介はそれを気にせずなるほどなるほどとつぶやいて頷き再び紗夜をまじまじと見つめる。その様子に紗夜は首をかしげた。

 

「?きょーすけ、どしたの?」

 

納得した亨介は夜吹と同じようなことを言おうとした。

 

「いやー世の中は狭いもんだな。これぞ運命の『まな板』ってやつだな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと起きたことについて天霧綾斗氏は語った。

 

 

 

 あ、どうも天霧綾斗です。ええ、僕もびっくりしましたよ。紗夜、紗々宮紗夜とは長い付き合いのある幼馴染なんですけどね。僕が知ってる紗夜はちょっと無表情のように見えるんですけどこうおっとりとした感じでノリはいい子なんですよ。

 ふだんはのびのび~っとしてるんですけど、あの時は違ってました。亨介が『まな板』って言った瞬間です。瞬間ですよ。紗夜がものすごい勢いで亨介に鉄山靠をかましたんです。え?鉄山靠ってなんですかって?ええと「てつざんこう」っていう名前の中国に伝わる拳法『八極拳』の技でして、所謂体当たりみたいな感じですけど背中というより、肩の下、脇から腰にかけての体の側面を相手に当てる技です。全体重で加速してぶつけますからかなりの威力がありますよ。かなりふっとびますね。

 その鉄山靠をくらった亨介は『ウワラバッ!!』って情けない悲鳴をあげてふっとんで後ろの壁にめり込みましたよ。紗夜のあの目はやばかったです。ええ。一部始終を見ていたユリスも英士郎もドン引きでしたよ。あの後なかったことにしました。HRにきた匡子先生も「あっ(察し)」って言ったあと普通にHRを始めてましたし。それから亨介は風香が教室にやってきて無言で回収されました。そうですね、英士郎の言うことまねるとこれぞ口は災いの門ですね。これからですか?とりあえずユリス達と一緒に亨介の様子を見に行こうかなと思います。どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうもご愛読ありがとうございます。

原作ルートブレイクしております。いろいろ端折っています。申し訳ございません。

そして紗夜ファンの皆さま本当にすみませんでしたっっ!!(焼き土下座

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