翡翠色のアスタリスク   作:サバ缶みそ味

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綺凛ちゃんはカワ(・∀・)イイ!! 以上。


ロリ巨乳とドーナツと時々決闘

襲撃事件が無事に解決し、数日経った星導館学園は平穏な時間が再び戻ってきていた。しかしその日の昼下がりにその静寂は崩される。中庭を亨介と綾斗が必死に走っている。

 

「ちょっと!?これからユリスと特訓があるのになんで俺まで追われてるの!?」

 

「綾斗、これが俗にいう一蓮托生ってやつだ」

 

「そんな托生いやなんだけど!?」

 

走りながら二人で言い合っている最中、背後から「フハハハハハハ!」と高笑いが響く。後ろを振り向けば悪役のようなスマイルでサザンが追いかけてくる。ギョッとした二人は足を速めて走り出した。

 

「綾斗、不運だったな。遂にお前の実力に気づいてしまったアイツはお前にもロックオンしたようだ。」

 

「それは困るよ!ユリスにあまり実力を他者にみせるなって言われてるのに!」

 

「フハハハハハ!!貴様ら、この帝王に挑まれ、そして跪くがいい!!」

 

このままでは一日中学園内を走り回り一日が終わってしまいかねない。これはまずいと感じた亨介が一つ提案を出す。

 

「綾斗、わたしにいい考えがある」

 

「なに改まってるの、こわいんだけど。と、とりあえず聞こうか」

 

「それはな…」

 

綾斗は亨介の話の続きを聞こうとしている時だった。ぐらりと体がよろけてこけてしまった。よく見ると亨介が足を引っかけている。計画通り、と悪い笑顔で亨介は綾斗を置いて走り出す。

 

「囮作戦じゃ、ヒャッハー!!」

 

「は、薄情者ーッ!!」

 

この後、綾斗はサザンに捕まり無理やり決闘されそうになったが、風紀委員長の水無月と大勢の風紀委員がサザンを取り押さえ事なきを得て無事にユリスと合流できたとのこと。

 

~*~

 

「ははっ、悪く思うなよ?」

 

ゲスな笑顔で亨介は走る。それでもあのアホの帝王が追いかけてくるかもしれないと安全な場所を求め走っていた。通路に入ったその時、通路に淡い銀色のツーサイドアップをした髪の小柄の女の子がこちらに気づかず走っており、亨介とその女の子が互いの存在に気づいた時にはぶつかる寸前であった。

 

「げっヤバッ!」

 

亨介はすぐさまステップをふみぶつかる少女をかわそうとした。しかし、その少女は亨介の真正面にいる。亨介と同様にステップをふみ避けようとしていたのだ。気づけば正面衝突間違いなしであった。

 

「ちょ、マジで!?」

 

亨介の驚きは虚しく現実のものとなった。そのまま少女と正面衝突になってしまった。ごつりとぶつかる音が響く。

 

「あいったー…。おい、大丈…ぶ…わおっ!」

 

こちらにはあまり被害はなく亨介は尻もちをついている少女に声をかけようとしていた。しかしそれはすぐさま驚きに変わった。ちょうど尻もちをついている少女のスカートが少々めくれていた。ふむ、これが世にいうラッキースケベか。タイツ越しのパンツ…あると思います!そんな感心を抱く亨介をよそにその少女は返事をした。

 

「あ、は、はい。大丈夫で…あっ!はううっ!ご、ごめんなさい!」

 

少女は少しして自分の体勢に気づいてすぐに両手でスカートを直す。しかし両手で隠すしぐさは豊満な胸を強調させた。その少女の胸は豊満であった。ごくりと凝視してしまった亨介は我に返った。いかん、邪念を抱くな!

 

「う、うむ!けがはなさそうだ!わりい、俺の不注意だったな」

 

亨介は少女に手を差し伸べた。少女は差し伸べる亨介を見てためらいを見せたがそれを振り払い照れながらその手を握り立ち上がった。

 

「い、いえ。私の方こそごめなさいです…えっと…」

 

「俺か?俺は千利亨介ってんだ。」

 

「は、はい!わ私は刀藤綺凛です!」

 

なんだろうか。ふわふわしてて、子犬のようでかわいらしいと亨介は感じてしまった。ふと気づくと刀藤の髪に小枝がちんまりとついている。

 

「…なんか髪に小枝がつてるぞ?」

 

「え?ふえええっ!?ど、どこですかー!?」

 

あうあうとどこについているのかと慌て始めた。そんな様子を見ていた亨介はにっこりとした。…アカン、なにこのかわいい生物。ついには涙目になりかけているので取ってあげることにした。

 

「ほら、これでとってやったぞ?」

 

「あ、ありがとう、です…」

 

照れながらも刀藤はぺこりとお礼をした。亨介はそのまま会話を続けようとしたとき

 

「綺凛!!なにをしている!!」

 

遠くに茶色のスーツを着た壮年の男性が刀藤に怒鳴った。刀藤はビクリと怯えた様な顔をして慌てだした。

 

「は、はい!ごめんなさいです!すぐに行きます!あ、あの千利先輩、失礼しました!」

 

刀藤は身だしなみを整え大急ぎでその男性のもとへ駆けて行った。

 

「刀藤…どっかで聞いたことがあるよーな…?」

 

歩き去っていく二人を見ながら亨介は首をかしげた。どこかで聞いたことがある気がするのである。

 

「うむ、何を考えているのだ?」

「いやまあ、あの子はなんか深いもん抱え込んでるなーって…あれ?俺は誰と話してんだ?」

 

ふと隣を見たら、そこにはサザンがいた。サザンはなるほどなるほどとうなずき亨介を見てにやりとした。

 

「ふっ、どうやら貴様はこの帝王と闘いたいようだな?」

 

「いや、なんでそうなるのか聞きたいんだけど?お前頭は脳筋か?」

 

「フハハハハ、案ずるな。俺は無駄な闘争はせん。3時のおやつを食べてから貴様に引導を渡してやろう!」

 

「や、意味わかんねーんだけど。」

 

~*~

 

夕方、星導館学園の正門から二人の少女が出歩いていた。彼女たちは落星工学に特化し、六花の学園で唯一『研究院』を持つ学園『アルルカント・アカデミー』の学生である。星導館学園には煌式武装の共同開発の契約のためと理由とサイレスを通して()()()()()()()をつぶした生徒の下見のために訪れていた。薄い茶色のポニーテールの少女が背伸びをして隣の金髪の小麦色の肌の少女ににやにやしていた。

 

「いやーまさかカミラがあの青髪に挑発するなんて珍しいよねー」

 

「エルネスタ、別に挑発ではなく率直な心情だ。…それより彼はどうだった?」

 

カミラはエルネスタを軽くにらむ。エルネスタはにししと笑う。

 

「うーん、もうちょっとデータが欲しいかなー。まあ大会では会長殿がうまいことやってくれたしーなんとかなるかなー?あとの不安要素はデッキブラシの彼かなー?」

 

「そうだな…あの煌式武装といい、あいつはよくわからん」

 

そうだねーとエルネスタは軽く返して空を見上げる。自分の願いを叶えるためにもうちょっと仕掛けてやろうと考えた。ふと後ろからギャーギャーとうるさい声が聞こえた。

 

「ぬっくぅ!許さんぞ、亨介!この帝王のドーナツを盗むとは、万死に値する!!」

 

「うるせー!てめーが最後まで残したてたからいらねーと思ったまでだ!」

 

「解せぬ!このサザン、大好物は最後に食べる派だ!あとこのオールドファッションは帝王が頂く!」

 

亨介とサザンが残り一つのオールドファッションをかけて激しい奪い合いをしていた。そんな様子を遠くで見ていたカミラとエルネスタは呆れていた。

 

「…あいつは気にしなくてもいいんじゃないか?」

 

「…かもねー」

 

*************

 

「くっそー…まさかドーナツが分解するなんて…」

 

昨日、サザンとオールドファッションの奪い合いの末、オールドファッションはイデオンの最終回の如く、いや喧嘩両成敗の如く粉々になったのであった。昨日のことを後悔している暇はない、今日もまたサザンのやつに追い回されると思い亨介はため息をついていた。そのとき、パシンと誰かが頬を叩かれた音がした。気になった亨介はその音の鳴る方へ向かった。そこには昨日に出会った刀藤と壮年の男性がいた。どうやら刀藤は壮年の男性に頬をはたかれたようだ。壮年の男性は刀藤をにらむ。

 

「その事はお前が考えることではないと言った筈だぞ、綺凛」

 

「…で、ですが、伯父様…」

 

刀藤は涙目で答えようとした。その伯父様と呼ばれた壮年の男性は眉間にしわを寄せ口調を荒らしくさせる。

 

「口答えも許した覚えもない!!」

 

男性は怒鳴り、再び刀藤を叩こうと手を挙げた。しかし、その手は振り下ろされず亨介の手に止められた。

 

「…誰だ、貴様は?」

 

「いやー、おっさん。事情はともかくいたい気な少女に暴力を振るうのは感心しませんな~?」

 

亨介はへつらいの笑みを浮かべながらもその男性の腕を強く握りしめていた。男性はフンと鼻でかえし腕を振り払う。

 

「ふん、これは伯父としての躾だ。部外者が口答えをするな」

 

「伯父…ねえ?」

 

「私は刀藤鋼一郎。そこの娘、刀藤綺凛は私の姪だ。」

 

亨介は刀藤をちらりと見た。彼女は怯えながらもうつむいている。鋼一郎は亨介を睨み付けた。

 

「わかったら、そこをどけ。そもそも星脈世代はその程度どうってことないだろう?」

 

さらにふかくうつむく刀藤だったが、亨介は彼女の前に立ち鋼一郎を遮る。

 

「星脈世代だといって、痛みは感じるし怪我もする。」

 

「千利…先輩?」

 

「ふっ…貴様、名前は?」

 

「ドーモ、千利亨介だ。」

 

そうかと鋼一郎はつぶやきモニターを開き亨介のデータを確認した。内容を見た鋼一郎は鼻で笑った。

 

「ふん、在名祭祀書にも載っていない雑魚か…ん?『Unkown』だと?…いいだろう!貴様がどうしてほしいか言ってみろ。」

 

「‥‥二度とこいつには暴力を振るうな」

 

「ああいいだろう。ただし、貴様が決闘に勝ったらのならばなぁ」

 

鋼一郎は刀藤に歩み寄る。そして彼女の肩に手を置いた。

 

「決闘のあいては()()()だ」

 

「!?伯父様!わ、私は!」

 

彼女の言い分を聞こうともせず鋼一郎は怒鳴った。

 

「綺凛!まさか私に逆らうつもりか!」

 

刀藤はビクリと怯え何も言えなくなってしまった。今度は逆に亨介が鋼一郎をにらむ。

 

「…おっさん。その子を自分の言うことしか聞けない人形にするつもりか?」

 

「ふん…貴様が口出しするなと言った筈だ。喜べ、貴様のような能力もわからん実力者でも相手をしてやるのだからな?」

 

鋼一郎は背を向いて距離を離れていく。気が付けば野次馬があちこち見ていた。なるほど、彼女の実力を見せつける当て馬というわけか、亨介は黙ってうなずく。刀藤は申し訳なく亨介を見る。

 

「ご、ごめんなさいです…。私は、刀藤綺凛は千利先輩に決闘を申請します。」

 

互いの校章が輝く。決闘を受けるとこれから彼女との決闘が始まってしまう。

 

「…おまえ、それでいいのか?」

 

「このまま千利先輩が退いてくだされば戦闘はなくなります…」

 

「それでもお前はいいのかと言っている」

 

刀藤は睨んだままの亨介の言葉に気づく。亨介が睨む先には鋼一郎がいる。もしこの戦闘を亨介が受理せず終われば亨介の負けとなり、彼女はまた暴力を振るわれるままである。彼女は軽く視線を落とした。

 

「…私のことは別にいいのです。…もうどうにもならないことですから…」

 

「…なら俺も退けねーな」

 

刀藤はそんな亨介に微笑む。

 

「…千利先輩は優しいです」

 

笑んだ後の彼女の表情が変わった。戦う姿勢に切り替わった。背負っている刀袋を解き煌式武装とは違う細い刀身、所謂日本刀を持つ。

 

「仕方ありません…私も、負けるわけにはいかないのです」

 

彼女は刀を抜き構えた。亨介は黙ったまま距離を置いた。

 

「…決闘を受諾する。」

 

亨介は右手の翡翠色のブレスレットを輝かせる。彼の手には翡翠色のデッキブラシがあり、そのデッキブラシを構えた。

 

「まいります!!」

 

声と同時に刀藤はかける。その速さはあっという間に亨介に近づくほどだ。速いと思ったころには目の前に刃先が迫ってきていた。

 

「あぶねっ!」

 

亨介は突きをかわしデッキブラシを横へ薙ぐ。刀藤はそれを刀でいなし切りかかる。再びブラシで防ぎカウンターでブラシの先で突く。刀藤が横薙ぎ、袈裟切り、突きなどで攻め、亨介はそれを躱したり防いだりしている。つばぜり合いになったとき互いの実力を知り軽く笑いあう。

 

「千利先輩…強いですね。びっくりしました」

「びっくらこいたのはこっちもさ」

 

つばぜり合いが解かれると同時に互いの攻防戦が始まる。歓声に沸く野次馬からこの事態をかぎつけた綾斗とユリスがのぞかせていた。

 

「あいつ、『疾風迅雷』と渡り合っているだと…あれほどの実力を隠していたのか‥」

 

「でも、亨介が押されているみたいだよ?あの子は一体…」

 

 

 刀藤は驚いていた。思った以上の力でこちらの太刀筋を躱したり防いだりし、隙があれば狙ってきている。油断をするとこちらがやられかねない。…ここで負けるわけにはいかない!

 

「はあっ!!」

 

刀藤は気力と勢いで強く刀を左へ薙ごうとした。亨介は左へ迫る刀を防ごうと身構えた。しかし、その刹那左へ迫る太刀筋が急に止まる。彼女が一歩前へ足が迫るや否や持ち手を変えて勢いよく速く右回転で刀を右は薙ぐ

 

「!!フェイントかよ!?」

 

すぐさまデッキブラシで右から迫る太刀筋を防ごうとした。しかし、刀の勢いが強く、そのデッキブラシは真っ二つになる。武器を失った亨介に狙いを定め下段から上へ切り上げてきた。ギョッとした亨介はバックステップでその太刀筋を躱す。

 

『校章破壊。勝者、刀藤綺凛』

 

「は?」

 

ブザーと試合終了の合図に亨介は驚いた。まだ、校章は壊されいないはずと自分の校章をみた。すると校章は「あ、ごめーんw斬られたんごーw」と返事をするかの如く今になってパキリと真っ二つにわれた。

 

「は、はあああっ!?」

 

亨介の驚きの声が虚しく響く。刀藤はゆっくりと刀を鞘へ戻す。鋼一郎は鼻で笑った。

 

「ふん、終わったか。ゆくぞ、綺凛」

 

勝負が終わりはっとした刀藤は慌てて刀袋をひろい、亨介にお辞儀をした。

 

「せ、千利先輩!ごめんなさいです!」

 

あわてて鋼一郎のあとを追いかけて行った。ぽかんとしていた亨介のところへユリスと綾斗が駆け寄ってきた。

 

「お前、やっぱり実力を隠していたな。」

 

「あっ、お前らも見てたのかよ」

 

「まあね。それよりもその純煌式武装、こわれちゃってるけど大丈夫?」

 

綾斗は亨介が手に持っている真っ二つになったデッキブラシを指さす。亨介は何事もなかったかのようにデッキブラシを見た。

 

「ああ、心配ご無用。すぐに直るさ」

 

亨介の合図ともにデッキブラシはちりちりと粒子を散らすように消えて亨介の右手についているブレスレットの形に戻った。

 

「まったく、まさかお前があの『疾風迅雷』に挑むなんてな」

 

「…は?疾風迅雷?誰それ?」

 

「俺も始めて知ったんだけど、刀藤綺凛、彼女の学園の序列一位の二つ名なんだってさ」

 

「マジか!?」

 

驚愕する亨介の様子を見て二人は苦笑いをした。やっぱり亨介のことだから知らなかったであろうと。

 

「それよりもさっさとこの場を離れるぞ。()()()()()()がしゃしゃり出るかもしれないからな」

 

「そうだね。()()()()()()は目立ちたがり屋だもんね。」

 

2人は亨介をつれてその場を離れていった。野次馬の中に()()()()()()ことサザンが悔しそうにしていた

 

「ぐぬぬぬ…」

 

 




88!!57!!82!!

綺凛ちゃんは天使 Yeha
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