私のフロム脳力が足りない部分が多々ありますが、まあこんなもんかな感じで見ていってくれたら幸いです。
夢を見る・・・
火と闇の狭間に揺れ、火の熱に縋る儚い世界・・・
不死の使命を志す不死人が目指す最後の場所、最初の火の炉たる巨大な大樹の虚の中、今にも消えそうなか細い火が灯る篝火、その火を私は見つめていた。
なにもかもが自分には分不相応な大業、それこそ一国の英雄でも手に余るような血反吐と殺意に満ち満ちた旅だった。
私は自身の不死の呪いを消すために神の息づく土地、ロードランを巡りその方法を探し出そうとした。
火より生み出されしデーモン、おとぎ話でしか聞いたこともなかったドラゴン、古代より生き続ける神々など数多の人外たちとの戦い。
その果てに知った不死に課された使命。
そして・・・闇に堕ちた小ロンド遺跡にて知らされた不死の火継ぎの真実・・・
不死は我々人間が持つ、神々たちが見出した火の力、「王のソウル」の一つたるダークソウルの力の発現であり、火の消えた世界こそが闇の眷属たる人間の時代の到来を意味すること・・・
最後の篝火にて私は・・・一つの選択をすることになる。
火継ぎを行えば再び世界に火の熱が巡り不安定となった生と死の境も,不死人の発生も収まり世界は以前と同じ神々と共に生きる安寧を取り戻す。その代わりに私は世界の火の薪となりその身を捧げることになる。火継ぎを否定すれば、火の熱は消え神々は力を失い世界は闇に満たされダークソウルの所有者たる人間による世界が生まれる。
正直に言えばふざけるなという状況だろう。不死の病を治したいと旅をしてきたのにその果てに知らされたのはそもそもそんな方法はなく、お前の使命は人柱だ、その身を捧げろと言ってきているのだ。使命を示した神々にしても人間の真実を隠して美辞麗句をもって「不死の英雄」などと持て囃すのだからなお性質が悪い。
だが、迷って足掻き続けた旅の果てで、私は答えを見つけた。我々はその在り方に負の力を内在している。欲望のままにすべてを飲み込もうとする闇のソウルたる性質を・・・。それでも自分たちはそれではないんだと無意識に心が叫んでいる。その火の温かさを縁にして今日の人間の今があるんだと私は思う。このまま世界に闇が訪れれば強きソウルを持たない弱い人々は不死の世界の中絶望の淵に立たされる。この地で心折れた亡者たちのように。
なにより私はそれが許せない。何度も死を繰り返し摩耗してしまった記憶の中で焼きついたものがある。どこかの村で、丘の上から見た人々が笑顔を浮かべていた姿を。もう今の私にはそれがどのような意味を持っているのかはわからない。ただそれを思うと深い悲しみと穏やかな気持ちが溢れてくる。この最後の選択の瞬間よぎったこの記憶が私の選択を決めてくれたということは、消えてしまったかつての私のかけがえのない思い出だったのだろう。
理由は、それだけでいい。何もかもなくなってしまった私にとって、この記憶こそ私を私たらしめてきた熱だったのだから。
不死の呪いを解く方法はなかった。けど私が薪となることで続く願いがある。
どうか、あの笑顔が消えずに続きますように・・・
誰も見ていないひとりぼっちの火の炉の篝火で、どこともしれない不死人は篝火に火を灯し、薪の王となった。
目が覚めた。
かつての私の夢を見ていたようだ。
広漠とした剣の荒野の中央、私は篝火の前で体を休めている。
どれだけ年月が経ったのか。火継ぎは、今も続いている。火は燃え尽き、次代の薪たる英雄がその身を燃やし世界を回している。もはや火継ぎは「儀式」へと在り方を変え、薪たる強大なソウルの持ち主が火の炉たる玉座へとくべられる。薪の王たちが、何度も何度も、数えきれない程無数に骸となって積み重なり、火の熱を支えている。人々は未来に希望をみていない。いつ終わりが来るのかといつかの終末の到来に怯え、失望している。
もはや「私」はかつての私ではない。くべられた・・・「俺」「僕」「わし」・・・不死人の意識が混在した内の、主人格の一つとして取り込まれた存在となっていた。私の中で摩耗したかつての思いが叫んでいる。
こんな未来を望んでいたのではない。火継ぎは次の未来に願いを託す希望に満ちたものではなかったのか。これではただ不治の病に侵された病人を無理やり延命させるような所業ではないか。笑顔は、私を支えてくれた熱はどこに行ったのだ。
既に選択は為されてしまった。自分の選択は正しいのだと、そう断言することが今の私にはできない。私にできることはただ待つことだけだ。ただ待つだけなのだ・・・。
篝火から離れた門の向こうより、強大なソウルが近づいてくるのを感じた。次の薪たる英雄が来たのだろう。私は目の前の篝火に刺さった大剣を引き抜いた。火継ぎの前に立ちはだかる障害として、薪の英雄へと最後の試練を与えるために灰まみれの体を持ち上げた。
次なる英雄よ、答えてほしい。火継ぎは本当に正しかったのか、私の選択は間違っていたのか。君の答えを、教えてくれ。
というわけで、ある不死人の独白でした。主にプレイヤーの分身の扱いのため、男か女か、容姿についてはあえて描写していません。人それぞれの思い描くキャラがあることがダークソウルの醍醐味と言えるためイメージを壊したくないので。
ちなみにこの不死人は平凡な村人でしたが、不死人になったことで村中から生きてることが地獄のような扱いを不死院に連れて行かれるまで受け、ロードランでのデスループで記憶がぶっ壊けた結果、不死人になる前の都合の良い記憶だけが残ったという設定です。
最後に、太陽万歳!Y (ボス戦前で助けてくれた太陽の戦士一同に向けて)