百花繚乱クロニクルセブン-僕らのセカイとキミのミライ-   作:白鷺 葵

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・タリエリがトチ狂っています。ご注意ください。


終極の海洋宮

 ベルク海洋宮殿は、アトランティス海洋帝国の最上層に存在する最後の宮殿だ。嘗ては12の海洋宮を有した最上層も、今ではここを残してすべて沈んだという。

 ミカゲをはじめとした旧ムラクモ13班の面々は、最上層の様子をちらりと見たことがある。トリスアギオンとの戦いの最中だったため、しっかり確認したわけではなかったが。

 透き通った青い外壁は、星晶石と似たような特色を持つ鉱物を使った建築様式らしい。絢爛豪華な装飾をまじまじと眺めながら、ミカゲは息を吐く。吐息は白くけぶった。

 

 滅びを迎えようとしている状況でも尚、周囲は沈黙を保ったまま。ここにいるルシェたちは、終わりの(とき)を粛々と待っている。

 海洋神殿は荘厳な佇まいを崩さない。抗うことを選んだ命たちを非難するが如く、威圧するような空気を漂わせていた。

 

 

「しっかし、いつ見ても仰々しい建物だぜ」

 

 

 海洋宮を見上げていたエーグルが、深く息を吐いた。その眼差しは、ベルグ海洋神殿ではなく、もっと別の場所へ向けられている。

 

 

「首都の奴らはいっつも涼しい顔をしてここから見下ろしてやがった。汗流して鉱山で働く、俺の親父や仲間たちをな」

 

「エーグル……」

 

「気にすんなよ。そりゃあ、平時のときにはいろいろあったさ。上層部と下層部の民はことあるごとに反目してたからな。……でも、もうそんなこと言っちゃいられない。ニアラを倒すためには、身分だ何だを乗り越えて協力し合わなきゃいけないんだ」

 

 

 心配そうに眉を下げたシキに、エーグルは笑って見せた。そうしてもう一度、荘厳な海洋宮殿を見上げる。海色の瞳は、何を思い返しているのだろう。

 竜が来る前の、不自由だけれど穏やかで平和だった時間だろうか。ニアラとの戦いで失われてしまった人々の面影だろうか。それを知っているのは、当人のみだ。

 

 

「……さて、行くか」

 

「だな。俺たちは懐かしさに浸るために来たんじゃない。これからを手に入れるために来たんだ」

 

 

 エーグルの言葉を聞いて、モルスが神妙な顔で頷いた。ウィータも真剣な面持ちで海洋宮殿を見上げる。事情は知らないが、クリュティエ姉弟もこの宮殿に思うことがあるらしい。

 そういえば、クリュティエ姉弟はクラディオンのルシェたちに比べて、身綺麗な格好をしているように思う。服の生地や装飾も、下層民のものより技巧が施されていた。

 どちらかといえば、ノーデンスに保護されているアトランティカのルシェたちに近い。……となると、この姉弟は元々上層区の出身者だろうか。

 

 エーグルとクリュティエ姉弟に先導されるような形で、新旧13班はベルク海洋宮殿の門へと向かう。案の定、見張りの兵士たちが配置されていた。

 

 

「アトランティカのときと同じく、相手が襲い掛かってくることもあり得るだろうな」

 

「……正直、戦闘は避けたいんですけど……」

 

 

 眉間に皺を寄せたソウセイとリヒトが、己の得物に手をかけた。兵士たちが襲い掛かってくれば、即座に戦闘を始められるような体制である。

 首都アトランティカを探索したとき、兵士とトラブルを起こしたことが余程面倒だったのだろう。ソウセイとリヒトの目は、どこか疲労感を滲ませていた。

 

 身に降りかかる火の粉は払わねばなるまい。だが、それが原因で対話の門が閉ざされるとなれば、一体どうすればいいのだろう。こちとら、一方的に殴られることを受容していられるマゾヒストではないのだ。イノリも眉間に皺を寄せ、難しそうな顔をしている。

 

 

「その心配はないぜ? ……俺たち、こう見えても、宮殿の奴らとは関わり合いが深いんだ」

 

「兵士たちや執政官は、私たちが説得してみます。……最悪でも、戦闘や厄介事は回避してみせましょう」

 

 

 憂いに満ちたイノリたちの背を押すかのように、モルスとウィータが名乗りを上げた。2人とも、真剣な眼差しで宮殿の門を睨みつけている。――否、2人が睨んでいるのは門ではなく、門の向こう側にいるであろう誰かだ。

 真剣な面持ちのクリュティエ姉弟を見た途端、エーグルが眉間に皺を寄せた。海色の瞳はハラハラしており、若干、誰かに対する哀れみを滲ませている。彼女たちが起こす行動で発生するであろう問題を心配しているらしい。

 

 ミカゲの脳裏によぎったのは、幼い頃のイノリの姿だった。冷めたような空色の瞳には侮蔑の色が浮かんでいる。

 彼女の口が動いた。『おじいちゃんなんて、大っ嫌い』――ああ、どうして今、そんな悍ましい記憶を思い出してしまったのだろう。

 その理由に思い至るよりも先に、見張りたちがこちらを見つける方が早かった。兵士たちは13班たちを呼び止める。

 

 

「そこの貴様、止まれ! ベルク海洋神殿に何の用だ!?」

 

「……よう、久しぶりだな」

 

「え、エーグル分隊長!?」

 

 

 エーグルの姿を見た途端、兵士たちは驚いたような声を上げた。分隊長という肩書に、イノリたちは思わず目を見張った。ミカゲはひっそり納得する。

 

 

(……成程な。自警団をまとめ上げる才能は、王国騎士団の分隊長という役職から来てたってことか)

 

 

 分隊長という役職は、現代の軍でいう軍曹クラスの人間が配属される。軍の中では一般兵たちが所属する兵の上、下士官の中で2番目の序列だ。しかも、身分で軍隊の序列が決まる世の中で、最下層出身という大きなハンデを背負った上で成り上がるのは並大抵のことではない。

 煌びやかな上流階級にあまりいい思い出のなさそうな素振りを見せたエーグルだ。分隊長という地位を確立するまで、さまざまな偏見や困難にぶち当たってきたに違いない。最も、そんな中で養われた反骨精神が、自警団結成に繋がったのであろう。

 

 だが、彼らの驚きは、エーグルの来訪だけではなかったらしい。モルスとウィータの姿を目にした見張りたちは、再び声を上げた。

 

 

「ああっ、モルス副分隊長!」

 

「ウィータ政務補佐官まで……!」

 

「おひさー! 元気にしてたー?」

 

「息災そうで何よりです、お2人とも」

 

 

 ……成程。エーグルの補佐として長らく共に戦っていたモルスや、執政官の下位に属する政務官の補佐をしていたウィータなら、上流階級が集うベルク海洋神殿に縁があるのは当然だ。意外なところに意外な縁が転がっているらしい。

 上流階層から流れてきた人々のパイプを辿れば王族関係者に繋がっていると睨んでいたイノリたちも、ここまでピンポイントで縁が続くとは思っていなかったようだ。4人は顔を見合わせ、目を瞬かせている。事実は小説より奇なり、だ。

 

 3人が「頼みがある」と告げれば、兵士たちは恭しく頭を下げた。「なんなりと仰ってください」という反応からして、3人は身分以上の人望を有していたらしい。

 早速、エーグルとクリュティエ姉弟は本題――執政官であるタリエリと面会したい――を告げる。兵士たちは顔を見合わせ、難しそうに唸った。

 執政官のタリエリは儀式――星晶石を破壊し、玉砕作戦を行うためのものだ――の準備で多忙だというのだ。それを聞いた面々の顔色が悪くなった。

 

 

「マジかよ!? もう星晶石を爆破させるってのか!?」

 

「こっちには何も聞いてないぞ! どういうことだよ!?」

 

「それが、執政官は『最早お触れは不要』と仰っていまして……」

 

 

 そう語る兵士の横顔は、暗い表情を湛えていた。

 

 

「この首都がフロワロに沈めば、ニアラを討つ手はなくなります。ニアラを海に沈めるのには最早一刻の猶予もないと、執政官殿は結論付けられたのです」

 

「なんてことを……! こちらはようやく帝竜メイヘムを打ち倒し、希望への足掛かりを掴んだというのに!!」

 

「あの野郎、トチ狂ってやがる……!」

 

 

 ウィータとエーグルは憤りを剥き出しにする。漸く灯った希望が吹き消されようとしている現状を、黙って見過ごすわけにはいかない。

 しかも、相手はこちらの事情には耳を貸してくれないのだ。腹立たしいと思うのも当然であろう。

 

 

「おい、今すぐタリエリを呼んでくれ! エーグル、ウィータ、モルスの3人がお前を殴りに来たってな!」

 

「それでも渋るようなら、『今すぐ出てこないと嫌いになります』とウィータが言っていたと伝えてください」

 

「『出てこなかったら一生顔を合わせない』ってモルスが言ってたって伝えといてくれ」

 

「――ウィータぁぁぁ! モルスぅぅぅ! お前たちの言うことを聞いて今すぐ出てきたから、私を嫌いにならないでくれぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

 

 

 クリュティエ姉弟が言い終わるや否や、コンマ数秒で海洋神殿の扉が蹴破られた。豪奢なローブに身を包んだルシェ族の執政官――タリエリは髪を振り乱し、ぜえはあと荒い呼吸を繰り返している。

 どこからどう見ても、執政官の格好は全力疾走に向いていない。タリエリの様子からして、本人の身体能力も運動向きではなさそうだ。にもかかわらず、彼は結構な距離を全力で駆け抜けてきた。

 それ以前の問題としては、執政官というお堅い肩書を粉微塵に吹っ飛ばすレベルで情けない声を響かせている点だろうか。鋭く知的なはずの目元は、現在大粒の涙をぽろぽろと量産している。

 

 それを見たクリュティエ姉弟以外の全員が、タリエリから一歩距離を取った。勿論、ミカゲたちもそっと一歩離れる。

 

 目的の相手がホイホイ釣れたのを確認した途端、クリュティエ姉弟の眼差しは一際厳しくなった。

 冷めた表情を浮かべた姉弟は、絶対零度の態度でもってタリエリを迎える。

 

 

「お久しぶりですね、()()()

 

「伯父上!? ってことは、タリエリとウィータたちは親戚だったの!?」

 

 

 ウィータの言葉に驚いたイノリの問いに、クリュティエ姉弟は無言のまま頷いた。それ以上の追及を拒むように、姉弟はタリエリと対峙する。無表情に近い姪と甥に対し、伯父は情けない表情を晒していた。

 

 

「伯父上。国民に何も伝えずに、星晶石を破壊するって本当なのか?」

 

「ああ。嘘偽りない本当のことだ。……だから伯父上を嫌いにならないでくれ。2人とも、玉砕派(こっち)に戻ってきてくれ」

 

「伯父上。貴方は国民の命を何だと思っているんですか?」

 

「アトランティスの民の心は常に1つ。愛するこの国と運命を共にすることだ。海から生まれた命は海へ還る、これがこの国の運命(さだめ)。……だから伯父上を嫌いにならないでくれ。一生顔を合わせないなんて、そんな酷いことを言うのはやめてくれ」

 

 

 …………なんだ、この会話は。

 

 ミカゲは思わずエーグルへと視線を向けた。イノリたちも、じっとエーグルを見つめる。「いつもこうなの?」と声に出して問いかけたのはシキだ。

 幾何の沈黙の後、エーグルは神妙な顔で頷く。この一件に関しては、すべてを諦めたような眼差しに、こちらは3人の力関係を理解させられてしまった。

 執政官は姪っ子と甥っ子を溺愛していた。しかも、姪と甥はそのことをきちんと理解している。終いには、どうすれば伯父を遠隔操作できるかも心得ていた。

 

 悲しいがな、ミカゲにはタリエリの気持ちは痛いほどよくわかる。遠い昔、孫に『おじいちゃん大嫌い』と言われ、誰にも知られぬところで泣き腫らした経験があった。

 蝶よ花よと可愛がっていた相手に嫌われることは、非常に耐えがたい出来事である。だからタリエリは、自身の理念を曲げずとも、言動が残念なことになってしまうのだ。

 

 

「勝手に決めないでください。伯父上のそういうところ、私やエーグルは好きになれないんですよ」

 

「何と言われようとも構わない。私は国のためになすべきことを成しているんだ。……でも、お前たちに真正面から否定されるのは凄く悲しい。頼むから伯父上を嫌いにならないでくれ」

 

「国民を見捨てる作戦のどこに、国のためになる要素があるんだよ。こんな矛盾を孕んだ作戦を決行してどうするんだ。何も残らないじゃないか」

 

「……ウィータ、モルス。俺たちがここに来たのは、タリエリと押し問答するためじゃないだろ」

 

 

 あまりにも脱線してしまった議論を押し戻すため、エーグルが深々とため息をついた。その横顔は非常にげんなりとしている。

 だが、出口のない言い争いを繰り広げていた3人が止まった。その隙を逃すまいと、エーグルは畳みかけた。

 

 

「タリエリ。俺たちに、ユトレロさまの形見を――竜殺剣を譲ってくれ」

 

「……エーグル。貴様、一体何を考えている?」

 

「決まってるだろ。竜殺剣でニアラを倒すんだよ!」

 

 

 先程までべそべそしていた態度は一転し、執政官は分隊長を睨みつけた。鋭い眼差しには、消えない疑念と刻まれた絶望が渦巻いている。今までの言動は何だったのかと疑いたくなるようなレベルであった。

 

 

「やはりか、愚か者め。身の程を弁えよと言ったであろう」

 

「へっ、勘違いすんなよ。竜殺剣を使うのは俺じゃねぇ。ウィータが託宣で予言した“遥かなる嚮後(きょうご)の来訪者”、渡来イノリと渡来ミカゲだ」

 

「――は?」

「――え?」

 

 

 まさか名指しされるとは思っていなくて、ミカゲはイノリと顔を見合わせた。確かにミカゲは嘗て竜殺剣の担い手となり、フォーマルハウトを屠っている。

 対するイノリは竜殺剣を使った経験は皆無だが、ミカゲの才能を受け継いでいるのだ。竜殺剣を扱う資格を得る可能性は充分あり得た。

 渡来祖父孫が名指しされて驚いたのは本人たちだけではない。まさか陸の民に竜殺剣を握らせるとは思わなかったのだろう。タリエリは大きく目を見開く。

 

 しかし、それも一瞬のこと。

 タリエリは深々とため息をつき、愚かだと一笑した。

 

 

「ユトレロさまでさえ扱いきれなかった竜殺剣を、よそ者風情が扱えるものか!」

 

「扱えるさ! ミカゲは実際、陸の国におけるドラゴンとの戦いで竜殺剣を使って真竜を倒したし、イノリはその力を継いでいる! この2人なら絶対に扱えるって俺は信じてる! この2人こそが、俺たちが渇望していた勇者だ! ユトレロさまの遺言とウィータの託宣通りだ!」

 

 

 タリエリは沈黙する。冷めた瞳が、ミカゲとイノリを睨みつけた。

 

 幾何かして、タリエリは鼻で笑った。

 若者たちの叫びを切り捨てるが如く、こちらにたいして背を向ける。

 

 

「話にならん」

 

「待てよタリエリ! ニアラを倒せば、みんな死なずに済むんだ! だから――」

 

「竜殺剣でニアラは倒せん。あんなものは、ただの迷信だ。……ユトレロ様が出陣すると仰られたときに、私がもっと強くお止めしていれば、王は死なずに済んだのだ」

 

 

 声色に滲む後悔は、ミカゲにも覚えがある。姉、友人、後輩、都庁・議事堂の避難民――嘗て、己が取り零してきたものが脳裏をよぎった。救えなかったものはあまりにも多く、後悔はどこまでも深い。

 鈍色のマントが風にはためいた。背中から漂う哀愁は、取り零してしまった命たちへの贖罪をしたいと願っている。己の命で贖えぬと分かっていても、それでも贖わなければ、失われた命に対して示しがつかないのだ。

 

 

「竜殺剣などに頼らずとも、必ずやニアラは倒す。……それが私に出来る、唯一の償いだ」

 

「――そうやって、伯父上は、自分自身の償いのために民を道連れにするのか。執政官の風上にも置けない、とんだ屑野郎だな」

 

 

 去ろうとする背中に言葉を投げかけたのは、モルスだ。翡翠の瞳は怒りで燃えている。

 タリエリは振り返らない。ただ、気のせいでなければ、彼の背中がびくりと跳ねたように思う。

 追い打ちと言わんばかりに、今度はウィータが深々とため息をついた。

 

 

「伯父上、貴方には失望しました。生きたいと願う民の声を封殺し、彼らを無理矢理殉じさせようとするなんて……貴方こそ野蛮な独裁者です」

 

 

 クリュティエ姉弟はそう言って、ちらりと互いの顔を見合わせる。何かを合図し合っているらしい。2人の意図に気づいたエーグルがぎょっと目を見開いた。

 彼が「待て」の「ま」の字を言い終わらないうちに、ウィータとモルスは容赦なく止めの一撃――最終兵器(リーサルウェポン)を、タリエリへと投下した。

 

 

「――そんな伯父上なんて、大っ嫌いです!」

「――そんな伯父上なんか、大っ嫌いだ!」

 

 

 タリエリは一瞬足を止めたが、すぐに速足で宮殿の中へと消えていった。兵士たちは執政官の背中を見送ると、すぐに警備体制に戻る。

 彼らの様子からして、イノリたちにタリエリの後を追わせてくれそうにない。世界が滅ぶ瀬戸際だというのに仕事に殉じるとは、見上げた根性だ。

 成す術なくそれを見送ったエーグルは、酷く困惑した眼差しを向けている。言葉にするなら「あーあ、面倒なことになった」だろうか。

 

 ミカゲの耳がおかしくなければ、どこか遠くからすすり泣く声が聞こえてきた。先程去ったタリエリの声だった。

 

 いい年したおじさんが、姪と甥に「大嫌い」と言われただけで泣いている。今までは執政官のプライドで抑え込んでいたようだが、結局耐え切れずに決壊したようだ。

 嫌な予感を覚えてウィータとモルスを見れば、お互いに「いい仕事した」と言わんばかりの清々しい笑みを浮かべている。やはり、計算づくだったらしい。

 

 

「みんな、今のうちに急ごうぜ! 儀式が始まるよりも先に、ウラニアさまを見つけて説得するんだ!」

 

「で、でも、タリエリさんと鉢合わせしたらマズイことになるんじゃ……」

 

「大丈夫です。今の私たちの言葉を聞いた伯父上なら、あと3時間は自室から出てきません。その間にウラニアさまの元に辿り着いて説得してしまえばこちらのものです!」

 

「ひええ……」

 

「宮殿への裏道は知っていますので、ささっと行っちゃいましょう! ちょっと面倒な道ですが、緊急事態ですからね」

 

「俺たちが先導するから、ついて来てくれ。ほらほら!」

 

 

 鬼だ。鬼がおる。ミカゲは背中を震わせた。

 

 伯父を泣かせてガッツポーズをとるクリュティエ姉弟の姿に困惑するイノリは、2人に引っ立てられるような形で宮殿への裏道へ連れていかれる。仲間たちは慌てた様子でその後を追った。

 疲れ切ったエーグルを見て、シキが心配そうに彼と並ぶ。その姿を見たヨツミは苦々しい表情を浮かべたままハイディングで姿をくらました。彼の気持ちは痛いほどわかるので、ミカゲは敢えて見てみぬフリをする。

 

 

『――おじいちゃん、大っ嫌い』

 

 

 幼い頃のイノリが浮かべた侮蔑の表情が浮かぶ。冷たい目でこちらを睨む空色の双瞼。

 心をざっくりと切り裂かれ、傷口を無理矢理広げられたような痛みが走る。

 ミカゲは誰にも知られぬよう細心の注意を払いながら、そっと目頭を押さえた。

 

 

 

■■■

 

 

 

「貴方は人竜戦士計画について、どれ程の知識を有していますか?」

 

「いつまで猫を被っているつもりですか? 俺は既に、貴方が誰であるか知っていますよ。白々しい」

 

()が貴方と顔を合わせたのは3()()()だと、何度も仰っているではありませんか。()()()()()()の如月ユウマさま」

 

 

 ユウマの目の前に立つコンシェルジュは、腹が立つくらい綺麗な笑みを浮かべている。彼はあくまでも()()()()()()()()()()ユウマに接するつもりらしい。

 正直な話、コンシェルジュに対する心証は最悪だ。口調は丁寧だが、奴の発言や態度は“ノーデンスに臨検へ向かう途中だったユウマたちを強襲した蜻蛉眼鏡”そのものである。

 

 今だって、彼はニコニコ笑いながら親指を下に向けるジェスチャーをしていた。正直思いっ切り殴ってやりたいのだが、実力的にも道義的にも憚られた。募る苛立ちを押し殺しながら、ユウマはコンシェルジュと対峙する。

 

 

「ところで、こちらの質問には答えていただけないのですか?」

 

「……まあ、大体のことは」

 

 

 コンシェルジュのしつこさに辟易したユウマは、敢えて彼の質問に答えることを選んだ。答えない限り、奴はユウマを茶化し続ける予感がしたためだ。

 彼と顔を合わせているだけでも途方もない疲労感を覚えるのだ。このままコンシェルジュと顔を合わせているだけで、無駄に体力を消費し続けてしまう。

 効率的な観点からも、精神衛生上の観点からも、コンシェルジュとの会話は必要最低限に留めておくべきだ。応答は、経費削減のために支払う必要経費である。

 

 

「俺を生み出すためのプロトタイプ(ひな型)になった計画であるということは理解していますよ。Dインストールは、嘗て日傘ナツメが人竜ミヅチに、あるいはタケハヤが人類戦士へ至るために使われた技術の応用である、とも」

 

 

 後半の情報は、個人的な興味から無許可で調べたものだ。ばれたらアクツからペナルティが課せられることは確実である。

 

 ユウマの答えを聞いたコンシェルジュは、少し驚いたように目を見張った。まるで、「如月ユウマがそこまでの知識を有していると思わなかった」と言わんばかりに。

 相手の反応に驚くユウマに対し、コンシェルジュはすぐに元の笑みを浮かべる。彼は納得したように頷くと、顎に手を当てて唸った。

 

 

「ふむ、成程。()()は、兵器を自称している割には、随分と自我が強いのですね」

 

「どういう意味です?」

 

「旧ムラクモ機関の遺産の中で、関係者が“負の遺産”とみなしている技術に精通していることがその証拠ですよ。アクツ総司令は、兵器にそんな情報を与えるはずがない。()()が確固たる己の意志を持ち、自分自身の手で調べない限り、この情報を手に入れることはできません」

 

 

 立石に水の如くつらつらと話すコンシェルジュは、口元を緩める。嘲りを含んだ嗤いではなく、喜びで綻んだ笑い方だ。

 ユウマは驚いて目を丸くした。自分に喧嘩を売ってきたり、理不尽な八つ当たりを振るってきた相手が、そんな風に笑うなんて予想外である。

 こちらが呆気にとられていることなど気にも留めず、コンシェルジュは満足げに笑う。サングラスから覗く瞳が、すっと細められた。

 

 喜ぶべきことだと表情で語るコンシェルジュであるが、殺竜兵器としての観点から論じれば、兵器の括りから外れようとしていることを意味していた。

 存在意義に反する行動をしているという事実に、ユウマはひっそり背徳感を覚える。これが明らかになれば、ユウマは処分対象者になるだろうから。

 

 

「では、人類戦士に至った者が残していった業を、貴方は知っていますか?」

 

「……は?」

 

「人を捨て、竜に至り、世界を救った。残された技術は、貴方を生み出した。その点から見れば、人類戦士は文字通り“救世主”と言えるでしょう。ですが、彼の行為が、誰に、どのような痛みや悲しみを背負わせたのか……残された負の遺産を、貴方は知っていますか?」

 

 

 コンシェルジュの口元から笑顔が消えた。サングラスに隔てられた瞳が、鋭くユウマに突きつけられる。この場にぴりぴりとした空気が漂い始め、ユウマは反射的に背を伸ばした。ごくり、と、生唾を飲む音がやけに響く。

 

 この男は何を言っているのだろう。人類戦士に至った命は、確かに世界を救い上げた。真竜と対抗できる可能性を残し、その技術が発展したおかげでユウマは生まれ落ちたのだ。故に、如月ユウマにとって、人類戦士計画は重要な意味を持っている。

 コンシェルジュの様子からして、彼は人類戦士計画を忌むべきものだと認識しているらしい。それは即ち、如月ユウマの存在否定を意味している。許せるはずがない。普段のユウマであれば、コンシェルジュに対して怒鳴っていてもおかしくなかった。

 だのに、怒りの言葉を吐き出そうとさえ思えない。それは、サングラス越しから覗く瞳が、悲痛に揺れているからだ。彼の人の瞳が、嘆きと悲しみで滲んでいるからだ。嘗て刻み込まれた痛みのすべてを知ってほしいのだと、叫んでいるように思えたからだ。

 

 

「Dインストールを続ければ、貴方は、他者や貴方ご自身が臨んだ存在――最強の殺竜兵器になれるでしょう。竜の力を取り込むのだから、もしかしたら能力だけでなく、外見すら人間でいられなくなるかもしれない。下手をすれば、力に飲まれた挙句、人類の敵に回るかもしれない」

 

 

 コンシェルジュの語る内容は、あくまでも可能性だ。そんなこと、絶対にありえない。否定しようと口を開いたユウマであるが、どうしてか、声が出なかった。

 この男は、()()()を知っているのだ――得体の知れぬ予感が、ユウマから反論の言葉を奪い取る。背中を撫でる悪寒は、一体何が原因だったのだろう。

 

 

「人類の敵になった貴方を誰が止めるのか、その役目を担った“誰か”が貴方を殺した後に何を思うのか。貴方は想像したことがありますか?」

 

「…………」

 

「……想像したことなんて、ないのでしょうね。貴方が考えていることは、“どうすれば自分は最強の兵器でいられるか”だけだ」

 

 

 コンシェルジュは深々とため息をついた。歪んだ笑みを浮かべる様子からして、彼はユウマに対して失望しているらしい。ユウマにとっては、別に痛くもかゆくもないが。

 

 しかし、彼はすぐにこちらへ向き直る。歪んだ笑みはいつの間にか、悪戯っぽく弧を描いていた。

 奴の笑みを見た途端、ユウマは碌なことにならないと直感した。それを口に出すより先に、コンシェルジュが肩を揺らす。

 

 

「なら、実際に、それを見て、考えてもらった方が早いのかもしれませんね」

 

「俺に何をさせようって言うんです?」

 

()()では何もしませんよ。いずれ、相応しい舞台が用意されるはずですからね。そのときを楽しみにしていてください。――では、私はこれで失礼いたします」

 

 

 コンシェルジュは恭しく一礼し、踵を返す。ユウマはその背中を追いかけようとして――次の瞬間、凄まじい突風が吹き荒れた。ユウマは慌てて身を庇う。吹き荒れた風が落ち着いた後、そこにはもう誰も居なかった。

 水のせせらぎが響く中、動かなくなった雑魚竜の死体が転がっている。放置された死体を見る限り、コンシェルジュはDz資材に一切の興味がないようだ。ドラゴンを一撃で殲滅したのは、あくまでも“ユウマと話をするため”だったらしい。

 張っていた緊張が解けていく。途端に、鉛のように重たい疲労感が背中へとのしかかってきた。夥しい量の雑魚竜や帝竜を倒したときでさえ感じない怠さに、ユウマは頭を抱えたくなる。本当に、あいつは何なのだろう。

 

 奴の言葉は、ユウマの中に得体の知れぬ疑念を芽生えさせた。言葉に出来ぬ感情を植え付けていった。

 明らかに、それは対竜兵器には不必要なものである。……でも、どうしてか、それを捨てる気にはなれなかった。

 

 

「……人類戦士の、業……」

 

 

 ユウマは思わず、コンシェルジュが残した言葉を反濁する。反射的に浮かんだのは、渡来イノリの後ろ姿だ。どうして今、彼女の姿が思い浮かんだのか、ユウマにはよくわからない。――分からない、けれど。

 

 涙に暮れる少女の幻――想像だというのに、やけにリアルだった――を胸の奥底にしまい込み、ユウマは転がっている死体からDzを回収する。

 己が指針として縋りついている“兵器としての物差し”が、軋んだ音を立てたような気がした。

 

 

 

■■■

 

 

 

「ねえ、エーグル。どうして貴方たちはこの裏道を知っているの?」

 

 

 ベルク海洋神殿に存在する裏道――王宮へ向かうための地下通路を進みながら、シキはエーグルに問いかけた。

 

 

「貴方は最下層区の出身でしょう? 言葉にすると乱暴だけど、アトランティスの身分制度は居住区の層で決められている訳だから、本来ならエーグルは王宮に詳しいはずがないのよね。なのに、どうして?」

 

「……まあ、当然の疑問だよなぁ」

 

 

 エーグルは苦笑し、静かに遠くを見つめる。彼が思い出しているのは、もう二度と戻ることのできない昔の風景だろうか。

 シキが疑問に思ったとき、彼はゆっくりと口を開いた。しみじみと響くエーグルの声には、懐かしさと寂しさが滲んでいた。

 

 

「その……俺の親父が、王家に仕える鍛冶師でさ。俺もガキの頃は王宮に住んでたんだ」

 

「王宮に?」

 

「ああ。ウィータとモルスも、元は王宮に住んでたんだよ。アイツんちは代々国の要職に就いていた家系だからな。俺たち、年が近いって理由でウラニアの遊び相手をさせられたりしてさ……アイツらと一緒に、王宮をあちこち探検したもんだぜ」

 

 

 彼の言葉から、シキは当時の光景を想像してみる。どこに行くにも一緒な仲良し4人組の姿が、視界の端を横切ったような気がした。

 嘗ての自分たち――イノリ、リヒト、ソウセイ、シキの仲良し4人組――の姿と重なって見えて、なんだか微笑ましい。

 「この裏道を見つけたとき、親父から大目玉喰らったっけ」と笑うエーグルの横顔は、どこにでもいる男の子のように見えて、なんだか親しみがわいてきた。

 

 やんちゃといえば、シキも色々やらかしたものである。世界救済会の役員として各地を飛び回る両親の代わりに、伯父のシロウや祖父母であるヨツミとシラユキが面倒を見てくれた。2人が亡くなった後は、ミカゲが後見人として自分たちを見守ってくれていた。彼が亡くなった後は、彼の関係者たちが後見人になってくれた。

 

 シロウの研究室を無断で探検し、薬品が入った瓶を割ってしまって怒られたことがあった。シラユキの口紅――祖父が贈ったものだったらしい――を使って壁中に落書きをして泣かれたことがあった。勿論、ヨツミからきっちりげんこつが叩きこまれたが。

 探検ごっこをしようと言い出すのはいつもシキで、探検ごっこに相応しい場所を検討するのがソウセイ、探検ごっこに必要なものをまとめるのがリヒト、盛り上がる自分たちを鶴の一声でまとめ上げるのはイノリの役目であった。……本当に、懐かしい。

 

 

「ふふっ。昔の貴方はやんちゃだったのね」

 

「は!? ……っつーか、俺の話はどうでもいいんだよ。とにかくウラニアを探さないと……」

 

 

 何やら顔を赤らめて、エーグルは不自然な挙動を取りつつ歩き出そうとする。シキは彼を呼び止めた。

 

 

「ねえ、エーグル」

 

「何だよ?」

 

「ニアラを倒して落ち着いたら、一度貴方とゆっくり話をしてみたいんだけど……良いかしら?」

 

 

 エーグルがぴたりと動作を止めた。ぎぎぎ、という軋んだ音を立てて、彼の首がぎこちなくシキに向けられた。こめかみには沢山の汗が浮かび、口元の笑みは引きつっている。

 気のせいでなければ、先程よりも顔が赤くなっているように見えた。挙動不審になるエーグルの姿は、兵士たちに敬愛された分隊長という役職とは結び付かない。

 年相応の照れ顔は、なんだか見ていて微笑ましい。可愛いとさえ思えてくる。口元を綻ばせたシキを見て、エーグルは何を思ったのだろう。突然ぶっきらぼうに声をかけてきた。

 

 

「……じゃあ、お前の話も聞かせてくれよ。交換条件だ」

 

「オーケイ。……ふふっ、俄然やる気が出てきたわね」

 

 

 真顔で噴出すエーグルを横目に、シキは戦闘態勢を整える。一歩遅れて、エーグルも短剣を構えた。先を進む自分たちを阻むかのごとく、ドラゴンが闊歩している。

 ミオからの情報では、このドラゴンはドラゴフォルバルという種族らしい。首都に跋扈していたエンシェンタスとは親戚のような関係だという。外見が似通っているのはその為か。

 

 

『ドラゴフォルバルは、2020年代の国分寺の砂漠地帯に生息していたドラゴンだよ。砂漠地帯では砂に潜って身を潜め、獲物が近づいてきた瞬間に砂から飛び出して捕食するみたい。でも、ここは砂地がないから、不意打ちされる危険性は低いよ』

 

「攻撃パターンはどうなってるんだ?」

 

『砂のブレスを吐き出して視界を潰してくるよ。盲目状態にされないよう注意して!』

 

「了解」

 

 

 ミオの分析を聞いた仲間たちは、顔を見合わせ頷いた。

 

 タイミングを計りながら、ドラゴンを背後から奇襲する。作戦は成功した。

 ドラゴンは驚いたようにこちらを見上げることしかできない。

 

 

「出オチだなっと!」

 

 

 真っ先に刀を引き抜いたのはミカゲだ。サムライの奇襲スキル、修羅の貫付け。相手よりも先に攻撃を仕掛ける一刀は、熟練のサムライであればマモノの群れを殲滅できる程の威力を誇る。

 

 ミカゲの攻撃を皮切りに、仲間たちはドラゴンに次々と襲い掛かっていく。イノリの双剣が、リヒトの召喚したマジュウが、ソウセイの拳銃が唸りを上げる。その後に、ウィータとモルスが続いてサポートした。

 勿論、旧ムラクモ13班の面々も攻撃を仕掛ける。ミカゲの刀が、ユイの音波攻撃が、ヒイナの二丁拳銃が、マサハルの拳が、リョウスケの援護が、ヨツミの短剣が、シラユキの属性攻撃が、ドラゴンの守りを打ち崩す。

 

 

「シキちゃん! エーグル!」

 

「了解!」

 

「任せろッ!」

 

 

 イノリの合図に、シキとエーグルが飛び出した。シキは拳に、エーグルは短剣にマナを集中させる。

 ドラゴフォルバルは身の危険を感じたのだろう。大きく口を開けて、砂のブレスを撃ち放つ。

 奴のブレスごと吹き飛ばし/切り裂くようにして、シキとエーグルは己の得物を振るった。

 

 

「せぇぇぇぇぇいッ!」

 

「うぉおおおおおッ!」

 

 

 シキのクーデグレイスと、エーグルのアイスソードがドラゴフォルバルに叩きこまれた。

 魚の形状をした砂魚竜は、高い悲鳴を上げて崩れ落ちる。それきり、奴は二度と動かなかった。

 

 

「流石ね、エーグル」

 

「おう。お前もな」

 

 

 それは、ごく自然な動作だった。ハイタッチすれば、互いの手が触れ合うのは当然である。勝利に喜んでいたエーグルは、はたと己の手を見て凍り付く。

 

 「あ」と掠れた声を零し、彼はまじまじと己の手を見つめる。程なくして、彼の顔は真っ赤に染まった。

 こめかみからだらだらと汗が流れ、首がぎこぎこと震えていた。それを見て、首振りベコを連想したのは何故だろう。

 

 

「……エーグル? どうかしたの?」

 

「な、なななななななんでもない! さ、先行こうぜ!! こっちだ」

 

「エーグル。そっちは反対方向だぞ」

 

「あっ間違った」

 

 

 シキに問われたエーグルは即座に跳ね起き、再び13班を案内するために先導する。だが、余程焦っていたのだろう。モルスに指摘され、彼は顔を青くした。

 慌てて先導し直すエーグルの様子に何か思うことがあったのだろう。クリュティエ姉弟は、目を細めてエーグルを茶化す。

 褐色の肌でも朱が栄えているあたり、相当照れくさいらしい。意地悪く笑う幼馴染の根掘り葉掘りに対し、彼は必死になって逃れようとしていた。

 

 シキが微笑ましく彼らのやり取りを見守っていたとき、殿役を務めていたヨツミが剣呑な表情を浮かべてエーグルの背中を見つめていた。いや、どちらかというと睨んでいると言った方が正しい。

 

 様子のおかしい祖父に声をかけようとしたが、祖母シラユキがヨツミの服の袖を引っ張った。海色の瞳は、彼に対する非難で満ち溢れている。

 妻からそんな眼差しを向けられることが耐えられなかったらしい。ヨツミは仕方がないと言わんばかりにため息をつき、引き下がった。

 

 

(……あれ、なんだったんだろう? まあ、いいか)

 

 

 周囲の警戒態勢に戻ったヨツミの背中を見送りながら、シキは前へ向き直る。そうして、仲間たちの背中を追いかけた。

 

 

 




様々な方面でトチ狂ったタリエリ伯父さん、意外と計算高いクリュティエ姉弟(=姪甥)、悲痛な叫びを宿したコンシェルジュ、コンシェルジュの言葉に影響を受けるユウマ、青春真っただ中なエーグルとシキでお送りいたしました。
ナナドラ3では、NPCとの共闘をしてみたかったです。その願望を込めて、今回はシキとエーグルにとどめを刺していただきました。ある意味「初めての共同作業」。次は「ダイナミックケーキ入刀」をしてみたいですね。でも誰でやろうかなぁ。
アトランティス編を書いていると、タリエリ、エーグルの父、クリュティエ姉弟の両親に絡んだネタを書きたくなってくる不思議。一応キャラクター設定も大体出来上がっているけれど、ここで小ネタを仕込まなければ永遠に出番がないんですよね。入るとしたら、エーグルの幼少期に絡んだネタと合体して、徹頭徹尾ギャグになると思われます。
最近、サブキャラたち(例.『U.E.72年』時間軸で死亡しているシズク=ナユタの友達一同等)の小ネタが浮かんでは消えていきます。形に出来る機会があったら、どこかに組み込んでみたいですね。
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