ウルトラマンアーザ   作:仁。

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第七話始まります


ダイキは目覚めました。

        デデーン


ユウジは過保護にレベルアップしました。


   登場怪獣

         暗黒染体地底怪獣  テレスドン



第七話 地底の闇

夜、会社からかいる人、出かける人。様々な人が、出歩くその広い道を闊歩していた。

「?なんだ揺れてる地震k———————!!!!!」

「陥没だーーーーっ!!!!」

一人のサラリーマンの足元に大きく罅が入り、いそいで、その場から逃げるように後ずさって走り出す。

 

次の瞬間にその道路は陥没し、そこには広く真っ暗闇の空間が広がっていた…

 

 

そして、誰も気づかなかったが、怪獣の尻尾がそこにあり、怪獣の鳴き声と妖しい女の笑い声が響いていた。

 

 

◆◆◆

 

 

バードンが現れた日から、昏睡状態であったが、目を覚まし、回復したあと、復帰したダイキを囲み、それぞれ復活の祝いの言葉を投げかける。それにダイキは照れくさそうに受け取った。が、次の瞬間、肩を掴まれた。

ユウジにである。

 

「………ユ、ユウジ?」

 

肩を掴むユウジは俯いており、表情をうかがう事ができない。そして、かっとダイキに詰め寄る。

「顔近いよユウ「ダイキッ!!!」はっはいっ!」

いきなり大きく名前をよばれ、声を裏返りつつ返事をする。

「いいか、お・ま・え・の!お前の相棒として言うからな!」

「う、うん…」

「いいか!絶対だぞ!勝手に遠くいくなよ?はぐれるし、お前めっちゃすぐ無茶するからな、絶対だぞ!!!いいな!!!」

 

「じっGIG・・・!!!!!」

その剣幕な表情に頷くほかなかったダイキであった。

その返事に納得したのかユウジは頷いて、肩から手を下した。

「過保護だよ…ユウジ…」

「んーまぁ、ユウジも、ダイキがあんなことになって自分を責めてたから、大目に見てやってくれな。」

ぼやいたダイキにフォローの言葉を入れる。

「そうそう、ダイキが目が目覚めないことに‥ずっと俺のせいだ…って言って暗かったのなんの、ね?」

「ゆ、ユウジ…!!!ありがとう!!!!!」

2人の言葉に、目を嬉しそうに煌かせ、ユウジは、照れてうろたえた。

 

「ダイキ。」

 

その時隊長が入ってきて、ダイキに話しかける。

「あ、アイハラ隊長!」

呼ばれたことに、駆け足で、アイハラ隊長のそばまで走り出す。

「ああ、もう体調の具合は大丈夫か?」

「はいっ!この通り復活しました!」

 

はきはきしたダイキの姿にほほえましく少し笑ってからそうかと答える。

「それならよかった、だが…」

「?」

 

「もう無茶して”戦う”なよ、ダイキ。………みんなもだぞ!」

少し含みのある言い方に違和感を覚えるが、皆と同じように返事をした。

 

 

 

 

「最近、地面が陥没して、建物や地面が崩れ落ちる現象が起きている。」

しばらく、立って静かになったそこから、アイハラ隊長は口を開く。

「陥没って、なんですか?」

「落ち込むこと。沈みくぼむこと。ということだぞ、ダイキ。」

「なるほど。」

湧き出るダイキの疑問にアイハラ隊長は、すかさずその言葉を教える。

ダイキは、勉強になったと頭の中にそれをインプットした。

 

「…それで、最近起きている事故のことですよね、やっぱりただの事故ではない。感じですね。」

「ああ、そうだ。怪獣の鳴き声を聞いたとか、そういうのだ。主に地下鉄の被害が大きく、地下鉄の運営は止めざるを得ない状況となっているそうだ。サコミズ隊…ゴホンっ総監から早急に解決しろと頼まれた。」

 

自分でも直したと思った慣れた呼び方をしそうになるが、すぐに訂正する隊長。そして気を取り直して。

「いつも陥没が起きるのは夜だ。ダイキとユウジ、ユキとシン両名、夜までに陥没が起きた周辺の調査と、パトロールを頼んだ!」

 

「「G.I.G!!」」

 

四名は、隊長の指示に従い、出かけて行った。

 

 

 

 

数時間して、陥没したとされる場所にたどり着いて、すぐに順応し、その道路を治そうとする工事する人に、お辞儀をする。

「あぁ、RUYSの、それじゃあ、やっぱり怪獣関連ですか?」

「いえ、それはまだわかりません。とりあえず調査しますので、失礼します。」

不安そうな工事の人に安心させるように力強い返事を返した。

 

「よし、ここが、陥没した場所だな、うわ、深っ…」

「ユウジ、足場に気を付けなよ、」

「わかってるって、なんか反応でたか?」

意外と深い穴を除くユウジの後ろから、RUYSメモリーディスプレイにある機能で、怪獣の残留エネルギーを感知しようと、くるくると見まわしながら、話しかける。

「…うーん…いまは、まだ、って感じかなぁ、かすかな反応はあるよ。」

「うわっビミョー…」

そういって、ダイキも穴の中を覗く。相変わらずその穴の底は、暗黒の闇に包まれ、見えなかった。

「…よし、ダイキ!別の場所に行こうぜ」

「ねぇ、ユウジ。」

次に行こうと誘うユウジをさえ切って、穴を眺めながらじっと考えつつ話しかけた。そのことにダイキのそばにいく。

「なにかあったのか?」

「いや、なにがある、わけではないけど、この国の道路の地下に空洞なの?」

「んなわけあるか!怪獣が歩くだけで陥没するわっ!………いやまて、この都会の道路の地下にある、空間って言えば、ここら辺は地下鉄が走ってた場所…だったはず…」

「あぁ地下鉄といえばあそこに地下鉄の入り口だね。」

地下鉄という言葉を聞いて、地下鉄の入口の存在に気づいた。

「ちょっとまって、ユキ達にも聞いてみる。」

そういって、RUYSメモリーディスプレイにある液晶パネルを開き、ユキ達のどちらかにRUYSメモリーディスプレイに通信を繋ぐ。

「こちらダイキ、ちょっといいかな?」

『こちらシン、どうした?何かあったか?』

シンと繋がったのかシンの顔が、ディスプレイについてある透明な液晶パネルに移る。その横にユキがいるのか、ちらちらと見えていた。

「そっちって、南町だったよね?近くに地下鉄ってある?」

『…ちょっと待ってくれ…………ほんとだ地下鉄あるぞ!?気づかなかった!良く気付いたな!』

「うんまぁちょっとね。」

「まぁ、それはそれで、ここから南町って地下鉄でつながってたよな?ここの陥没が昨日で、そっちは一昨日だったよな。」

『馬鹿ユウジにしてはいい所につくわね。』

「んだとこらっ!!!」

『はいはい喧嘩しないケンカしない、そうなら、怪獣は地下鉄を通って、だから、地下鉄付近の近くばかり陥没してんだな』

通信を通して、四人で推察をする。

「っていうことは地下鉄の中を調査すればいいんだな!」

『そういうこったな、まぁ、入る前に、隊長に報告しないとけよ。』

「っはいっ!」

そういって、通信を斬り、シンの顔がパネルから消え、そのパネルを閉じて左肩のポーチにしまった。

 

アイハラ隊長に推察したことを報告し、地下鉄を調査するという趣旨を伝えた。

 

 

 

 

 

「運営できないってこういうことかぁ…」

光も届かず、懐中電灯で壁を照らしながら、歩く。照らされた壁は、ボロボロで、壁に怪獣の爪あとらしきものもそこにあった。

「あきらかに、怪獣の仕業だなぁ、何の怪獣だ?」

「ユウヘイに聞く?」

「いあ、思いつくのが地底怪獣くらいだし、これだけじゃ、まだ判断できないだろ…地底怪獣種類多いしな。」

足場に気を付けながら、前に進む。

「そっか…、ん!?誰かいる…女?」

「本当だ?まさかあの時の女か!?追うぞ!」

そうしたら、目の前に妖しい人影があり、シルエットから女とわかり、所々に現れる謎の女だと悟り、ユウジは走り出す。

「あ、ああ!!」

女は、自分たちを追っていることに気づき、走り出す。自然とダイキ達の足も速くなる。

「とんだ足の速さ!?人間じゃねぇな!?」

そして、行き止まりなのか、謎の女は、止まった。

「っはぁ!お前!バードンの時にもいただろ!なにもんだ!!!!」

ユウジは、息を切らしながらも、銃を女に突きつける。

 

「ふふっあはははははは!」

 

急に謎の女は笑い出した。その笑い声が、封鎖された空間に響き渡る。その不穏な雰囲気にダイキとユウジは、息をのむ。

 

 

 

 

    「私は闇、アンジュ。貴様どもの敵だ。」

 

 

「!!!」

女がそう言った瞬間に、ダイキ達がいるその場所が激しく揺れる。

 

「お前たち光のな!!!!!行くがいい!!!テレスドン!!!!」

 

そう叫んだアンジュの後ろに、怪獣が現れた。

「か、怪獣・・!!!逃げるぞ!!!このままだとやばい!!!!」

「あ、ああ!!!」

足止めに光線をぶっばなすが、あまり聞かず、テレスドンは進行を止めなかった。

そのため、二人は自分たちが入った入口に向かって走る。

 

怪獣が現れたことにより、天井から、コンクリートの塊が落ちてくる。それのすれすれを避けながら、待機しているであろうユキ達に通信する。

 

「こちらユウジ!!!!怪獣が現れました!避難を頼む!!!!!」

『わかった!生きて帰ってきなさいよ!!!』

「おうっっ!!!!」

ダイキも、後ろを狙撃して牽制しながら、走りながら、ユウジについていく。

そして、入口である光が見える。

 

「あと少しだ!がんばれ!!ダイキ!!」

「っはい!」

 

あと一歩、その光に届くところで、

 

<ぎゃあおおおおおおお!!!!!>

 

ユウジの真上の天井が崩れ、ユウジをめがけて落ちてくる。

「!!!う、うわぁああああ!!!!」

「ユウジ!!!!」

 

瓦礫に埋もれるその瞬間あたりは光に包まれた。

その光は、地上に移動し

 

 

「デェアァっ!!」

 

 

そして地上にウルトラマンアーザが現れた。

アーザは何かを持っているのか手をゆっくり優しく地面に下した。開いた手の中から、ユウジが下りて、アーザを見上げた。

「…助けてくれたのか、ありがとう!」

そして、お礼を言われ、アーザは、ユウジが生きていることを確認してゆっくり頷いた。

 

<きゃああおおおおおおあおおお!!!>

 

後ろから、テレスドンが地下から姿を現す。そして、アーザの姿を視認するとアーザに向かって体を高速回転させて体当たりする。ダイキとユウジが地下に突入してから数時間、すでに、辺りは暗く夜となっていた。

「でゅ…はぁぁあああ!!デュアぁ!!!!!」

体当たりしてきたテレスドンを受け止め、回転が止まるまで、掴む。そして、動きが止まったテレスドンを遠くへ投げ飛ばす。

投げ飛ばされたテレスドンは、そこから溶岩熱線を吐き、アーザに攻撃した。

「フッ!」

しかし、アーザは、紅いシールドを展開し、一分ほど放たれた熱線をふさぎ続けた。

其れすらふさがれたテレスドンは、イラつくように雄叫びをあげる。そして、地下に潜って姿を消した。

 

(消えた…!!!)

姿は見えないが、怪獣の気配は感じられるので、逃げたわけではない、そのとき

 

”アーザ、後ろから溶岩熱戦ですよ!”

 

「!!デュア!」

という地球の声が、聞こえそして次には”後ろから”溶岩熱戦が地面から放たれるのを教えられその声を信じ側転し、放たれた熱戦を避ける。

”次は7時の方向から熱線です”

「デュアっ!!!」

”!今度は真下です!”

地球が真下と教えた通りにアーザはバックステップで退き襲う熱戦を避けた。

「でゅ、デュアっ!!」

(いい加減に!!地面から出てこい!!!!!)

光の剣を右手からだし、そのまま大きく振りかぶって、そこにいるであろうその場所の地面にその件を突き立てた。

 

<!?きゃおおおおおお!?!?>

 

 

「デェアァ!!!!!・・・・!!っ!?ウッ…ハァ…ハァ…」

(くそっ、ダメージがまだ残って……)

痛みから大きく暴れ、そこの地面が陥没し尻尾が見える。すかさずアーザはその尻尾を掴み、力まかせに、そこから引きずり出し、地上へ地引きずり戻した。そしてそのまま数回地面にたたきつけ、ようとしたが、突如肩を抑え、膝をつく、そのすきを突かれ高速回転の体当たりを食らい、そのまま組み敷かれ、カラータイマーが青から赤に変わったの感じた。

 

「どうした・・・!?まさか、バードンとの戦いの傷まだ癒えていないのか…あんのバカヤロー!!」

 

ユウジは、急いで、RUYSカービクトチェイサーに乗り込み、ユウヘイに通信を繋ぐ

「なぁユウヘイ!テレスドンって怪獣しってっか?」

『もちろん知ってますよ!初代ウルトラマンと戦ったとされる怪獣です地下4万メートルの世界に生息し、地上への侵出を目論む地底人たちの尖兵。地底人たちがウルトラマンを洗脳するまでの間、科学特捜隊の注意を引き付けておくため、夜間に都市部を破壊する。科学特捜隊のナパーム弾にも耐える皮膚を持っているそうです!!!』

「当たり前だよな!さすがユウヘイ!!!!弱点はなんだ?」

『光です!怪獣は極めて暗い闇の中の地下で生きてますから、激しい光に弱いはずです!』

「助かるぜ!サンキューな!!!」

 

通信を斬ったユウジは、そのまま運転し、援護できる距離まで近づく。

 

「激しい光と言えば、照明弾だな!!!!これでも喰らえ!」

そう言って勢いよく発射ボタンを押し、テレスドンの目の前まで飛んでいき、その物体に気づいたその瞬間それは、一瞬にして光を発し輝いた。

急にもたらされた光にテレスドンは目を抑え、アーザから離れ、

 

「!!!フッ、デュア!!!」

そして、テレスドンに向かって、アーザストリームシュートを放ち、禍々しいオーラが染み出て消え、テレスドンは、爆発した。

 

「……。」

(うわ…ボロボロ…ごめん地球…)

”いえ、気にしないでください。大丈夫ですから”

地面がボロボロで、痛そうな状況にいたたまれなかったのか、アーザは、地面に手を向け、光をボロボロになったその地面に当てる。それによって、破壊された部位はたちまち治っていき、綺麗な状態となった。

 

「壊れた建物とか道路とか治っていく……やっぱりウルトラマンすげぇな・・・ さすが俺たちの仲間だぜ…」

 

◆◆◆

 

「ユウジ――――!!!!」

「ダイキ―――!!!おま、お前どこにいってたんだよ!?!?」

ユウジを見つけ、すぐに駆け寄るが、逆に詰め寄られてしまう。

「ウェ!?ど、どっかに消えたのはユウジの方だよ???」

「そういえばそうだった!、でも俺はアーザに助けられたけど、お前は…?」

怪訝そうな顔になるユウジに戸惑い、言い訳を考える。

「俺もアーザに助けられてたよ、ユウジが気づかなかっただけだって」

「まじか」

「まじだ」

「マジで」

「ショータイ厶!」

 

そこまで行ったとき、二人の間に一拍空気が止まる。

「……なんかよくない気がする…でもお前、良く知ってんな。」

「まぁな」

「……まぁ、かえるかー…やっぱり怪獣の仕業だったなー」

「そうだなぁー」

 

2人は雑談しながら、RUYSカーピクドチェイサーαに乗り込み、帰っていった。

 




次回

「なんだろうこの花。」

「あぁ、最近道端に生えてきた花だな。最近人気らしいぞ?」
「そうかなぁ形歪じゃん…臭そう…」


「この花粉には幻を見せる効果があるんです!失ったものとか会いたい人とか、あらゆる幻を見せて誘惑するんです!」


「まるで、食虫植物の怪獣だな…」


「………母上…‥…」



「これは違う!!!!!俺は…っ!!!」



                      第八話 誘惑の花道


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