ゼロの名の戦士―その未来を守るために―   作:水卵

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Episode05:コンタクト

一週間ぶりの更新です。





Episode05:CONTACT

 一人の少年が歩いていた。一切のクセがなく、ストレートに伸びている髪は赤茶色に染められており、その濁った瞳は『この世のすべてに興味がないよ』とでも言いたげだった。

 服装は、都内でも有名な私立高校の制服、白を基準とした珍しい制服だ。学校の帰り、と見て捉えることはできるのだが、それなら通学の時に持っているはずのカバンが見当たらない。少年はその手に何も持たずに歩いているのだ。

 ドン、と向かいから歩いてきたサラリーマンと肩がぶつかる。サラリーマンはすぐさま少年の方へ頭を下げるが、少年は無視して先に進む。その後ろでは、少年の態度に不満を感じたサラリーマンが少年の背中を睨んでいたが、次の瞬間にはまるで何もなかったかのように歩き始める。

 少年はサラリーマンなど見ていなかった。濁った瞳は視界に映るモノをただ右から左に流していく。少年の瞳は、()()()()()()()()()()。しかしふと、意識を前に向けてみれば、美少女と言える女子高生がイヤホンで音楽を聞きながら歩いてくるのが見えた。このままいけば女子高生は自分とすれ違うだろう。

 少年の濁った瞳が、少女を捉えた。

 そして──、

 

 

 

 

 少年はすれ違いざまに、女子高生の長い髪を撫でた。

 

 

 

 

 まるでそこに髪があったから撫でた、とでも言いたげな少年は、振り返りこちらを不審な瞳で見てくる少女を気にする様子もなく、町の中へと消えていく。

 少年は路地へと入ると言う。

 

「これでぼくは、多くの人に『観測』してもらったよ。()()()()()()()()()()()()()?」

 

 ふふふ、と少年は薄く笑い、

 

「そろそろ姿を現してくれないと、また()()()()()()? といっても、もう遅いけどね」

 

 そう言うと、少年は再び歩き出す。

 少年は、人ごみの中に溶けるように消えていった。

 

 

 

 

 ♢♦♢♦♢♦

 

 

 

 

「…………」

 

 おそらく真姫は、自分でもわかるほどの間抜けな顔をしているだろう。

 一体どんな因果が働けば、今朝会った青年と町でばったり遭遇できるだろうか。もしこの世に神様が存在するのならば「どういうつもりだ?」と迫っていたに違いない。

 いや、絶対に迫っていた。なぜよりにもよってこの場面なのだ? 自分一人が町を歩いている時ならまだしも、いまここにいるのはこういった話を面白おかしくする連中ばかりだ。絶対にいい方向に転ばないと断言できる。

 

「へぇー、あれが真姫ちゃんたちが会った人なん?」

 

「ええ、そうね……」

 

 いろいろ思考を巡らせていると、希からあの青年がそうなのか問われ、渋々答える真姫。今更はぐらかしたところで、いい方向には転ばない。ならばここは正直に言ってしまうのも手だろうと、真姫は思った。

 

「なんか、凛が言ってたのとは違うわね。すごく陽気そうな人だわ」

 

「というか、町中でスキップとかどういう神経してるのよ。真姫ってああいうのがタイプなの?」

 

「違うわよ!」

 

 絵里が素直に感想を言う中、ジト目で見てきたにこに大声で吠える真姫。

 たしかに見た目から推測するに年齢は10代後半、3年生メンバーと同い年かそれ以上だろう。そんな年齢の青年が、街の中で陽気にスキップをしているとなると色々と視線を集めるモノである。

 なおも真姫たちの目の前で、陽気にスキップする青年は道先の角を曲って行く。青年の姿が見えなくなったところで、真姫は視線の端でスタートダッシュを切る少女を捉え、同時に自分の背中が押された。

 

「追いかけるにゃ!」

 

「ちょっと、なんで追いかけるのよ!」

 

「ほらほら真姫ちゃん! 追いかけないと見失ってしまうで!」

 

「押さないでよ!」

 

 スタートダッシュを切る凛は、その足の速さを生かして真っ先に消えた青年を追う。一方、真姫は希に背中を押されつつも最終的に自分の足で駆け出し、その後ろに絵里、にこ、花陽の三人が続いた。

 青年の曲った角を曲りしばらくしたところで、道の真ん中で立ち止まっている凛の背中が見えた。

 まさか見失ったのか? と真姫は一瞬考えたが、凛の足の速さを考えればあの距離で見失うはずはない。元は陸上部に入ろうとしていただけあって、その足の速さは折り紙付きだ。μ'sの中でも一番足が速い彼女が見失うはずがない。ならばなぜ立ち止まっているのか、その答えは凛の目の前にあった。

 目の前に聳え立つのは、都内にあるスーパーの一つ。その店内へと青年が入って行ったのだ。こうなってしまっては、さすがに後を追うのに迷いが生じる。

 

「どうするにゃ?」

 

 振り返りこちらに聞いてくる凛。

 その問いに対する選択肢はもちろん二つ。『追う』か『追わない』かだ。真姫としてはこのまま『追わない』を選択してほしいのだが、残念ながらそうならないのがこのメンバーの特徴。おそらく答えずとも必然的に『追う』が選択されるだろう。凛が聞いたのは、あくまで一種の確認のためだ。

 などと考えている中、希が「もちろん行くに決まってるやん」と答えるより先に動く人物がいた。

 ──―矢澤にこだ。彼女はほかの人たちの答えを聞く間もなくスーパーに向け歩き出す。その背中に希の声がかかるが、にこは立ち止まることなく答えながらスーパーに向かう。

 

「どうせみんな行くんでしょ? なら、ついでに夕飯の買い物もしときたいのよ」

 

 そう言って一人早足でスーパーに入店していくにこ。以前、真姫たちは矢澤家にお邪魔したことがあり、その時判明したのだが、母親は多忙であまり家に居ず、家事などはすべてにこがやっているらしい。さらに言うならば、経済状況もあまりよくないらしく、本日の様なスーパーのポイントがn倍の日にまとめて買い物をするらしい。

 真姫たちも後を追い入店してみれば、買い物かごを手にチラシとにらめっこしながら買うものをかごへ入れていくにこの姿があった。遠目から値段を確認してみれば、割引きの品を手に取っている当たり、彼女の苦労が見て取れる。

 

「にこっち、苦労してるんやな」

 

「……そうね」

 

 今度何かお裾分けでも持って行こうか? などと思う真姫だった。

 

「こら、いつまでも見てるとにこに失礼よ。私たちはあくまで青年を追ってきたんでしょ? あまりお店に迷惑かけないように探しましょ」

 

 やはり絵里も青年のことを気になっていたのか、率先して店内を回り始める。まさか絵里までもそちら側に回るとは思っていなかった真姫は、軽くショックを受けつつも自分の心の中にある『詰まり』を解決するべく青年を探す。

『詩音』、その単語が真姫の中で詰まっていた。おそらく探している青年の名前だと思われるが、あの青年と面識はないはずだ。親戚や今までの小学校中学校のクラスメイトの名前を思い出してみるが、『詩音』という名前の人物はいない。

 それなのにこの心にある『詰まり』は一体何なのだろうか? 

 

「……詩音」

 

 やはり、何か引っかかった。

 

 

 

 

 ♢♦♢♦♢♦

 

 

 

 

 一方、真姫達が探している青年──詩音は買い物かごを乗せたカートを押しながら店内を回っていた。

 

「ねぇ、詩音。今日の夕飯は何が食べたい?」

 

『シイタケと原型が残ってるトマトと苦いものがなければなんでもいい』

 

「……詩音、好き嫌いは良くない」

 

『うるせ、ふぁーあぁ』

 

「その大きなあくび、もしかして詩音昨日夜更かししたね?」

 

『いいだろ、北極からの星空なんてめったに見れないんだから』

 

「詩音、いくらゼロライナーの権限を持ってるからって、あまり好き勝手に使っちゃいけない」

 

『うるせえ』

 

「……仕方ない。それなら今後のことも考えてスタミナ満点の料理にしよう。まずはお肉だ!」

 

 そう宣言すると詩音はカートを押してお肉売り場に行く。

 傍から見れば独り言で今日作るメニューを決めたアレな人に見えてしまうが、正確に言うなれば現在の詩音の体を操っている意識は『デネブ』なのである。

 そもそもデネブは『イマジン』という存在であり、デネブ本来の体はまさに怪人のような容姿をしている。その為デネブ自身がスーパーなど街中で買い物をしようものなら、その容姿から周囲から恐れられ、警察を呼ばれるのではないかと詩音は考えていた。テレビの撮影、などという安易な誤魔化しで騙せられるのならそうしたいが、もしもの時のためにそれは控えている。さらに考えられる可能性の一つとして、デネブを発見した敵側のイマジンが問答無用で襲ってくることだ。それが一番最悪であるため、詩音は自分の体を貸している。

 それならば詩音が買い物をすればいい、となるかもしれないが、残念ながら詩音の家事スキルはゼロに近く、詩音の食事はほとんどデネブが作っている。その為献立を考えるデネブが買い物した方が一番良いのだ。

 以上の理由から詩音は買い物をする時などはデネブに体を貸している。髪が伸び緑色のメッシュ、瞳の色が緑になるのはデネブが憑依している証拠だ。

 お肉コーナーに着いたD詩音(デネブが憑いた詩音)は夕飯の献立候補からそれに一番合ったお肉を探していく。お目当てのモノを見つけ次第買い物かごに入れていき、脳内で立てた献立に必要な材料を揃えていく。

 そして野菜コーナーに差し掛かったところで、詩音から忠告が入った。

 

『シイタケ入れんなよ』

 

「さーて、野菜はどれにしようかな」

 

『シイタケ入れんなよ』

 

「よし、これにしよう」

 

『シイタケ入れんなよ』

 

 D詩音が野菜を手に取り品質を確認するたびに、『シイタケ入れんなよ』と忠告を入れる詩音。理由は単純、詩音はシイタケが嫌いなのである。

 しかし、デネブとしては何としても詩音のシイタケ嫌いを直したいと思っているため、他の野菜をかごに入れるのと同時にシイタケを籠の中に投入。 

 すぐさま詩音が怒鳴り声がデネブの脳内に声が響く。

 

『ごオラああああああああああ、デネブ!! シイタケ入れんじゃねええええええええ!!』

 

 

 

 

 ♦♢♦♢♦♢

 

 

 

 

(さあて、買い忘れはないわよね)

 

 一方、特に青年に対する興味もなく真姫達とは別行動で自分の目的を執行中のにこ。手に持ったチラシとかごの中を見比べ、買い忘れがないかを確認していく。ここ最近は『ラブライブ!』優勝に向けてのハードな練習が続き、買い物がろくにできていなかったので、ポイントが十倍である今日中にある程度買っておきたいと考えていた。

 

(……あとは、卵ぐらいかしらね)

 

 チラシに書かれている卵二パックセットの商品。にこが普段買っている卵とは別の商品であり、少々値段も高いものなのだが、セットで販売されているためそこだけを見ると少々安かった。家にある卵もなくなりかけていたし、卵特売の日まで待とうかと思っていたが、ここで卵を買えば目標ポイントに届く。それに昨日、妹たちがオムライスを食べたいと言っていたことを思い出したにこは、迷うことなく卵購入を決意。店内には夕飯の材料を買いに来た主婦の影も多くなりはじめ、早くいかなければ売り切れてしまう。

 幸い、まだ卵は残っていた。今一度財布の中を見て買えることを確認したにこは、卵のパックに向けて手を伸ばす。

 その時、横からもう一つの手が伸び、にこがとろうとしていた卵のパックに触れた。

 ん? ともう一つの手の主の方へと視線を向けて、にこは驚いた。そこにいたのは、真姫たちが追っている青年だった。予想外の人物との遭遇に驚くにこだったが、人間の条件反射により互いに手に取ろうとしていたパックから手を引き、お互いに頭を下げていた。

 

「すいません」

 

「いえ、こちらこそ」

 

 青年の謝罪を受けたにこは改めてパックに手を伸ばす。今度はお互いに一緒のものを取ることなく、互いに別々のパックを手に取った。

 

「よし、これで卵はオーケーだ。……だから詩音、好き嫌いは良くない。大丈夫、卵を使ったシイタケ料理ならきっと好き嫌いもなくせるから」

 

 突然、独り言を始めた青年。まるで好き嫌いを言う子供をなだめる母親のように独り言を言う青年に、怪訝な視線を向けるにこ。頭を押さえるアクションや耳元で大声を出されたときにする耳を抑えるアクションなどをしながら、独り言を続ける青年はレジへと向かっていった。

 

「…………」

 

 青年の独り言劇に唖然とするにこ。凛から聞いた青年のイメージや先ほど見たステップをしているところなど、陽気を通り越して何かあるのではないかと考える。正直、あまりいい印象はなかった。

 とにかく、にこも後を続いてレジへと並び会計を済ませる。そして外に出たところで、なぜか真姫たちに囲まれている青年の姿があった。女子高生五人に囲まれるという何とも奇妙な場面を目撃したにこ。本当ならこのまま関わらずに帰りたいところだが、こちらに気付いた希の視線が突き刺さり、渋々真姫たちの元へ向かった。

 さらによく見れば、青年の前には何やら顔を赤く染めている真姫が立たされており、ある意味完全に公開処刑告白バージョンとなっていた。

 

「何やってるのよ、あんたたち」

 

「お帰りにこっち。ウチらはただ詩音君と真姫ちゃんが逃げへんように囲ってるだけやで」

 

「いや、なんで真姫まで囲むのよ」

 

「そら、恥ずかしがってる真姫ちゃんが逃げようとするからや。好きな相手にはちゃんと好きって言わんとな」

 

「だから! 私はこいつのことなんか好きじゃないわよ!!」

 

「いや~、照れるなぁ」

 

「どこに照れる要素があるのよ!?」

 

 何やら早々に場が混乱し始めた。

 詩音に向かい声を上げる真姫、そしてその様子を面白そうに見る希たち。どうやらこれ、囲むことで自分たちがさらに楽しめるようにしたのではないかと希の方を見るが、にこの視線に気付いた彼女はブイ! とブイサインを返してきた。うん、確信犯である。

 なおもぎゃあぎゃあ言い合っている詩音と真姫──正確には真姫の一方的だが──の近くに、一人の少女が近寄った。

 凛だ。

 彼女は詩音の前に出ると、

 

「シオンさん、お願いがあるにゃ」

 

「なんだ?」

 

 いつになく真剣な声音で言う凛に、周囲は何ごとだ? と顔を合わせる。

 そして彼女は真剣な顔をして、告げる。

 

「今朝くれたキャンディ、もっと頂戴にゃ!!」

 

『…………へ?』

 

「かよちんならわかるよね!? あのキャンディの美味しさ。あのほっぺたが落ちるようなちょうどいいミルクの濃厚さがたまらないんだにゃ~。だからシオンさん! キャンディもっとくださいにゃ!!」

 

 頭を下げてお願いするあたり、この少女本気である。

 真剣な顔して一体何を言うのだと真姫たちは身構えていたが、要は『キャンディが美味しかったからもっと頂戴』というおねだりだったのだ。身構えて損した、とため息を吐く真姫だったが凛の言う通り今朝詩音から貰ったキャンディは美味しかったので真姫ももらえるならばほしかったのだ。もちろん、周囲には秘密だが。

 

「もちろんいいぞ!」

 

 詩音はキャンディが好評なことが嬉しかったのかイキイキとした表情で懐からキャンディを取り出す。さらには小さなバスケット籠を取り出し、そこにある大量のキャンディを凛だけでなく真姫たちにも配り始める。

 もちろんにこも受け取るのだが、なぜかにこの分だけ周りに比べて多かった。身長で子ども扱いされたのか? と思ったが、詩音の口から『妹たちの分ね』と言われ逆に驚きで身構えてしまう。

 凛の方は待ちきれないのか貰ったキャンディをさっそく一つ開け、口に放り込んだ。「ほにゃ~」と満足そうな声を上げてキャンディを堪能する凛。

 希たちも次々にキャンディを食べては感嘆の声を出しているところを見ると、よほどおいしいのだろうか。にこも一つ開封し口の中に入れてみると、確かに濃厚なミルクが口いっぱいに広がり市販に撃っているキャンディに比べても、圧倒的においしかった。

 

(これならチビたちも喜びそうね)

 

「いや~、まさかデネブキャンディがこんなに好評だなんて、嬉しいなー」

 

 青年も満足の様子だった。

 

「キャンディも美味しいけど、本題に入らなくて大丈夫なの?」

 

「えりちの言う通りやね。凛ちゃんの要件も済んだみたいやし、さあ真姫ちゃん。ビシッと言ってみよな」

 

「ゔぇえ!?」

 

 おそらく真姫はこのままキャンディによって本来の話が流れるとでも思っていたのだろう。完璧にうろたえていた。先ほどまでみんなキャンディに引き寄せられていたが、本来この青年を探していたのは真姫のためだ。練習に集中できない真姫の問題を解決するために、青年を探していた。この絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。

 凛も自分の要件が終わって満足したのか、去り際に真姫の背中を押した。

 再び真姫と詩音を中心に組まれる円陣。今度はにこもきっちり参加──雰囲気的に参加──しており、逃げ場はなかった。

 場の空気でそれを察したのか、真姫は覚悟を決め一度深呼吸をする。

 

(いや、別にこれ本当に告白するわけじゃないでしょ)

 

 何やら空気的に真姫の告白という公開処刑の空気が流れているが、実際は違うだろうとにこは心の中でツッコんだ。

 

「ふう。あ、あの!」

 

「ん?」

 

「あの、その……えっと……、私と前に、どこかで会ったこと、……ありますか?」

 

(って、何言ってんのよ私!? これじゃもう半分告白の様なものじゃない!?)

 

 自分の発言に心の中で壮大なツッコミを入れる真姫。周囲のメンバーも、一歩間違えれば告白のように解釈できる真姫の言葉を聞いて非常にワクワクしていた。特に、少しもじもじとしている当たり、余計にその効果が上乗せされている。

 

「それは──」

 

 と詩音が答えようとしたところで、異変が起きた。

 詩音の背筋が伸びたかと思われた次の瞬間、詩音の体から何かがはじき出され、髪から緑のメッシュが消えさらに長さが短くなる。ドサッと先ほどまで詩音がいたところには黒い怪人が倒れ込み、駆け出した詩音は真姫の肩を掴み横へ押し飛ばし、絵里と希の間からこちらに腕を伸ばし突撃してきた男と衝突。突き出されていた腕を掴み、両足に力を入れ踏みとどまる。

 そして、先ほどとは違う声音の声が詩音の口から放たれる。

 

「ったく、んなもん振り回すんじゃねえよ」

 

 一体何が起きたのか。一瞬の出来事で思考が止まっていたμ’sのメンバーだったが、花陽が悲鳴を上げたことで全員の思考が回り始める。

 そして、男の手に持っていたものを見て、背筋が凍った。

 男が握っていたのは、刃渡り数センチほどの────―ナイフだった。

 

 




う~ん、なんだかなぁ。
正直最後の襲われ方は変えるかもです。

次回
Episode06に続きます。


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