旧魔法王国からの転生譚   作:秋野よなか

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 かなーり御無沙汰になってしまってますが、早起きして六話目を投下。
 深夜アニメで「灰と幻想のグリムガル」の放映が終わってから、友人に勧められ書き出した本作品ですが、目標は在ってもそろそろ短編から連載に変えるか検討中、そこまで書き終わらんのよ……。


 干物って美味しいよね。けど偶に噛んだ時にゴリッと固いのは勘弁なのじゃー! ……歯が欠けよった。

 キイツとミクミ、それにバルバラと言う名の二人が“先生”と呼んだ女性を加え約束のパルートを四人で注文待ちして簡易的なテーブル席に座っていた時に、暇を持て余してかキイツが「あのなー」と語り出すには以前はバルバラを「ねーちゃん」呼びでもよかったそうじゃが、先日から「ねーちゃんじゃなく、せ・ん・せ・い。と呼びな」と言われたとぼやく。

 何でもバルバラは盗賊ギルドで所属するギルド員に、盗賊の動きや技術などを手解きする教師役でもある助言者(メンター)と呼ばれる程の腕を持ち、新しくギルド員に登録した初心者の担当になった時に「先生」と呼ばれたのが余程御気に召したようで、それが切っ掛だったらしい。

 

「スッゲー自慢されたんだぜ!」とキイツが話し終えると、隣に座っていたバルバラに「余計な事は言わなくていい!」と頭を小突かれた姿を見て、ミクミも「わたしも混ぜてー」と声を上げ一緒になってキイツの柔らかそうな頬をぷにぷにと突いている。

 

 そんな風にワシの正面で繰り広げられる癒し空間に頬を弛めていると、我に返ったバルバラに子供だけで街を出て森に行くのは当然許されてない事だし、キイツとミクミの二人はよく知らない“ワシみたいな怪しい奴”に簡単に着いて行くなと叱られ、ワシは子供三人だけで街を出るのは自殺行為だとたっぷりと怒られた。

 

 ……ワシの身長から子供のように見えたのは仕方ないとしても、怪しい奴だと言われた上に怒られるのは理不尽じゃっ!

 

 続けられるバルバラの説教の内容としては、例え一人でなく三人だろうと街の外に出るなら“戦える大人”が付いてない子供=死が待ち受けているのが辺境での常識であり、伊達に要塞都市等と呼ばれている人間族と他種族の“境界線”では無いのじゃと、デッドヘッド監視砦方面や旧市街ダムローから来るゴブリンに加え、稀に遭遇するゾンビ、それに突発的なオーク達の強襲の危険性を語って聞かせる。

 

 以前聞いたたオークの情報よりも更に詳しい事が聞けそうなので、ワシはわくわくしながらバルバラの話に耳を傾けた。

 

 尤もワシの右斜め向かいに座るキイツとミクミは全然聞いている様子は無く、「なっ? オレの言った通りパルートはうめーだろ!」「うん、本当においしーねー」とニコニコ顔で届いたばかりの出来たてパルートを頬張っていたが、噛み付いた時にパンの間から肉汁が垂れだし「こらこらあんた達、もっと上手に食べな」と文句混じりに手拭いで、バルバラに口の端を拭われて擽ったそうに笑顔で嫌がる二人の様はまるで本当の親子のようじゃ。

 

 バルバラたちを見て少しだけ転生の際、記憶が流れ込んだ時に見た小さな赤子であったワシを見下ろし胸に抱く母上を思いだす。

 

 もし今思ったままを口に出したならば、ワシはどうなっていたであろう? 最初に出会った時に見た眼鏡の奥に宿る鋭い眼光がワシを射抜いた事を思い出しに寒気を覚える。しかもバルバラと目が合った時に、さり気なく腰のダガーに左手が添えられていたのは冗談じゃよな? ……これだから高位の盗賊は油断ならぬ。別に恥ずかしがる様な事では無いであろうに、全く照れ屋な小娘は面倒でいかん。もっと堂々と己の欲に忠実でなければな。

 

 しかし、こんな些細な事で本気で腹を立てられては少々怖いのぅ。詠唱の動きを阻害する防具を本来着られない魔術師(ソーサラー)の天敵は、前衛に立ち鎧を着て武器を振り回す脳筋(戦士)ではなく、視界の影から襲い掛かる暗殺者(盗賊)なのは間違い無いのじゃからな。

 

 まあバルバラが気を取り直し教えてくれる話からすると、やはりゴブリンよりもオークの方が一枚上手のようで、戦いを生業にする者の間でよく言われるのが「辺境ではオークを一対一で仕留めて一人前だ」そうで、ゴブリン程度を倒せても自慢にはならず一人前とは認められないそうじゃ。

 前衛職は別として、魔法を主として使う者には中々に厳しい難易度に感じるのは、基本的に本来ワシは後衛を担当する司祭(プリ―スト)でもあり魔術師(ソーサラー)だからじゃろうか? 一応神官戦士の真似事も出来なくは無いが、今の装備では少々無理があるのじゃよ。

 

 まあ兎に角そうやってテーブルの向かいに座るバルバラは、二体の違いや特徴を色々と身振り手振りを交えて丁寧に説明してくれる。

 オークはゴブリンよりも体格に優れ、鍛えた筋肉と厚い脂肪層がダガーの刃先程度なら鈍らせ狙った箇所を刺しても致命傷にならず、中々手強く見習い義勇兵が最初に相対するには荷が重い相手でもあると付け加えられた。

 バルバラの実践から培ったらしい話を聞きながら、自分の分を粗方食べ終わったキイツが名残惜しそうに手に着いた肉汁とソースを舐め取り、まだワシの手元の皿にあるパルートを見つめて話を合わせるように呟く。

 

「今日見たゴブリン一匹くらいならオレだって倒せそうだけど、まだオークは無理だなぁ。一度だけ姿を遠目に見たんだけど、図体はでかいし鎧を着ててあれじゃダガーの刃が全然通らないぜー」

 

「んー、それなら、罠に引っ掛けよー? きっと二人ならできるし、トオルも居てくれれば絶対倒せるよねー」

 

 ミクミも丁度食べ終わったのか、キイツの残念そうな呟きに対し所々つっかえながら答える……指を舐めながら喋るからそうなったのじゃが、二人とも喋りながらも視線がワシに向いているのに気付き、なるほどと思い快く食べかけのパルートを三つに割って大き目の二つを手渡す。

 

 実は二個目からはバルバラの奢りなのじゃが、ワシはやっと二個目に取りかかった所でキイツとミクミはもう三個を平らげており、その底なしの食欲に驚きながら「やったー!」と喜んで食べる二人と、此方に済まなそうに苦笑いをするバルバラに笑って首を振る。

 子供は少しくらい己の欲望に忠実で良いのじゃ、それを寛容に受け止めるのもまた偉大なるファラリス神の教えにも沿う事になるのじゃから。

 そう、まだワシが悩み多き若かりし日の頃『汝己の欲するがままに生きよ、しかして因果は汝に還らん』とあの時聞こえたのは、まさに今に続く天啓じゃったしな。

 

 しかし、バルバラの話を聞くと義勇兵団事務所前の高札を見てワシは賞金付のデッドスポットを当面の目標に据えはしたが、三人の話を総合するにデッドスポットの前に一度くらいはオークと対峙し、その強さと生態を確認するべきじゃろうなと、ワシは適当に相槌を打ちながらまだ温かい小さくなった残りのパルートを一口含んで噛み千切り思った。

 

 普段は人に溢れ活気を感じられるオルタナの街も、実際は正規兵や義勇兵の働きで支えられ割と限界に近い所で持ちこたえているのじゃと、辺境生まれの人間よりも本土から来た者ほど噂話には聞いていても、それを肌で感じられる者はどうやら少ないらしい。

 本土から辺境に渡る道は重要な補給路でもある為に、騎士を連れた正規兵の巡回や商人の雇った護衛等の後に続いて来れば、単独での旅よりも比較的安全に来られるのも原因の一つじゃろう事がバルバラの話からも窺える。

 

 戦う術を知らぬ者が辺境で生き抜くのは、本土で生きるよりも尚過酷だとキイツとミクミ、二人の頭を撫でながらバルバラに付け加えられた。

 二人の生い立ちは始終語られる事は無かったが、親兄弟が居る気配を感じないこの子らには真に今困難な生を送っているのじゃろう。

 

 それこそ身内の者が襲われ亡くなってでも無い限り、オルタナで普通に生活する上では滅多に他種族の暴威に曝される事がないので、危険に対する意識の格差は余計に開く。

 とは言っても西区生まれでそこに住む者と比べれば、閑静な住宅街である東区に住む一定以上の富裕層は、自前で雇った専属の警備も居るらしいので襲われる脅威など微塵も感じていないじゃろうな。

 それから森で出会ったゴブリンや黒狼の話になり、そこで更にペビー以外に意外と凶暴でいて直ぐ逃げだす穴鼠や、灰色狼にワシの知る三柱の神の内“白神エルリヒ”の眷族の白狼と、対となる黒狼を眷族とする“黒神ライギル”等新たな知識を得ることが出来た実に充実した時間じゃった。

 

 

 

 

 

 ――と言う話を、ワシが一日何をやっておったのか詳細を思い出しながら、夕飯を一緒に取ろうと待って居て機嫌を損ねたメリイと会話するだけで随分と緊張を強いられる時間じゃったのじゃが、全て己の所業の結果なので誰に文句を言える訳でも無く、昼間の森での狩の成果や西区に住む話に出てきたキイツとミクミの二人も、メリイに続き新たな弟子に迎えるかもしれないと説明すると更に不機嫌極まった様じゃ。

 そこまで話を聞いていたメリイには「私のことは放って置いて、もう新しい弟子を二人も迎える? ……トオルって随分と適当な師匠なのね」なんて言って、二人分の夕飯を無理矢理食べ終えた食器を持ち部屋の外へと持って行く。

 

 もうこれは、完全に怒り心頭で激おこぷんぷんなのじゃよ! ……うん? げきおこぷんぷんって何じゃ? ゲキオ・コプ・ンプンじゃと、まるで何かの呪文の詠唱みたいじゃな。

 

 食器が片付けられ何も無くなった卓に額を押し付けながら、ワシの居ない時間を気にしているじゃろうと思い、忘れぬうちに全部話したのが逆に機嫌を悪くさせる原因に成っててしもうたと後悔する。

 メリイが部屋に戻って来る前に何とかしてワシとの間に漂う雰囲気を払拭せねば、明日から顔も合わせてもくれぬかもしれぬ。

 

 いや、下手をすればこの部屋から追い出されるやも知れん。ヨロズ預かり商会に預けた3シルバーと首から下げた財布に入った1シルバーと36カパーでは、碌な宿にも止まれぬし魔術師(ソーサラー)の修行をさせる場所にも事欠くので、筆記道具だけを持って最悪晴れを願い野外授業かのぅ。

 

 そうこう考えている内に食器を食堂へと戻して部屋に入ってきたメリイは、やはり不機嫌そうにワシとは視線を合わさずに卓の向かい側へと座る。

 ……黙ってはいるが文句も言わず正面に座ると言う意味は、まだワシにもこの状況を挽回する機会があるのじゃと思うて最期の希望に縋り遠慮がちに口を開く。

 

「あー、そのじゃな。えっと、メリイはどうじゃった? いやほらな、メリイと出会った日に早々に分かれたパーティがおったじゃろ? 色好い返事は貰えたのかと思ってじゃな」

 

 なんでワシはこんなに緊張しておるんじゃろ? メリイとは同じ部屋で寝食を共にする師匠と弟子でありもう仲間の一員じゃと思っておる。

 じゃからこんな些細な事でやきもきするのは変なのじゃが、例えるなら屋敷の花瓶を誤って割ってしまい父上に叱られる時や、兄上が大事にしていた<エンチャント・ウェポン>の共通語魔法(コモン・ルーン)の指輪を、その構造がどうしても知りたくて勝手に分解して拳骨を貰う前の気分じゃ。

 

 己でもよく分らぬ不可解な胸に湧き上がる感情に内心首を傾げるが、メリイが溜息を吐き此方を向きその大きな瞳がワシと正面から合わさって、ようやっとその正体が分かった。

 ワシはメリイに、初めて出来た可愛く思う弟子に“嫌われる事を恐れている”のじゃと。

 

「どうだっていいでしょ。……って、そうじゃない。違うの」

 

 一度そこまで口に出した後、メリイは窓の外へと顔を逸らし深呼吸をする。

 卓の上に乗せていた手を所在無気に彷徨わせ、右手が左腕に添えられるとまるでそこが所定の位置だとでも言う様に、きゅっと掴むと少しだけ俯く。

 どうだってよい、と耳に入った瞬間息が詰まり息苦しさを感じたのじゃが、メリイの仕草は迷い子のそれで自分で言った言葉に悔いているようにしか見えず、ワシは心配になって立ち上がり傍まで寄ってメリイの肩に手を置きながら、もしや昼間何かあったのではないかと不安に駆られた。

 

「ごめんなさい。これじゃ折角トオルに一番弟子にして貰った意味が無いわね。いつの間にか苛立って相手に答える時の癖になるほど口にしていた。どうだっていい事なんて本当はある訳無いのにね。私が、悪かったわ」

 

 何か喋ろうとするが思う様に話す事が出来ず、不手際があったのはワシの方なので早々に謝り何か他の話題を振って気分を変えようかと考えた。こんな時ワシに吟遊詩人(バード)の才能が少しでもあれば、気の利いた言葉でもって気持ちを和らげたり出来るのじゃろうが、残念ながらワシは語り継がれる伝承知識を集めたりはしたが楽器を奏でながら歌唱で人を喜ばせる事など到底出来ぬ。

 じゃが、メリイが話した「一番弟子」と言う言葉の響きがとても嬉しくて、椅子に座る事でやっと背の高さが上になったワシはメリイの肩を軽く力を込めて一度叩く。

 

「ふははっ! ワシこそこんな可愛い一番弟子を放って置いて勝手にふらふらと出歩いて済まぬ。明日からは確りと魔術師(ソーサラー)の修行を始めようぞ」

 

 ニコニコしながらそう宣言すると、メリイは少しだけ恥ずかしいようなそれでいて困ったように、微かに口の端が笑みを形作った気がする。

 

 結局その後聞けた話では、前のパーティとの契約更新解除と登録はしない旨は伝える事を出来たそうじゃが、驚いた事に相手側がそもそもパーティ自体を解散していたそうじゃ。

 と言うのも暗闇に対し心を病んでいた男が居たが、更にその男に依存していたらしいもう一人の優男が「もう二度とあんな思いは嫌だっ!」と二人でオルタナを出奔したようで、仕方なく再編成する為にもパーティを一度解散して今迄着いていた悪い心象を払拭し、再度仲間を募る為の募集を開始していた。

 しかもその新たな仲間にはメリイではなく、一応不自然さを消す為に神官だと名乗っていたワシを誘えないか聞いてくれと、メリイと繋ぎを取れる仲介役に言伝を頼まれたそうで、無理矢理契約を続行されなかっただけ運が良かったかもしれないが、何とも複雑な気分でその話を聞いたとメリイは言う。

 確かに一応今迄パーティを組んでいたメリイよりも、ぽっと出のワシを勧誘したと言う話を聞けば残る気は更々無いにしても、何となく面白くはないじゃろうな。

 

 じゃからワシもメリイに対し苦笑いを浮かべ「それは随分と面倒な話しのようじゃな。悪いが一番弟子を置いてそんな誘いには乗れんのぅ」とだけ答える事にした。

 

 それにしても、嬉しさのあまり明日から魔術師(ソーサラー)の修業と勢いよく言ってみたものの、下位古代語(ロー・エンシェント)の書き取りも確かに必要な事なのじゃが、こちらで使われている文字で分かる様に翻訳した辞書代わりの本でも書き上げておいた方が、ワシが居ない時でも調べるのや練習する場合に困らないじゃろうから、やはり早急に沢山文字を書き込める本の類を揃える必要性を感じる。

 メリイと会話を続けながら、ワシは金の算段をつける為夜中にでも一人で狩に行こうかと考えておった。

 

(ふむ、どうせならバルバラの話や高札の周りで耳にした事にも出ていた件のオークが居ると言う、デッドヘッド監視砦かその近くに陣を展開しているらしいオーク野営地にでも、足を向けて行ってみるのも一興かもしれんのぅ)

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 メリイとの会話を終え時を告げる鐘が何度か鳴った後、ベッドに入って暫く深夜を過ぎた頃そろそろメリイも眠ったじゃろうと静まり返った部屋の扉を抜けて、幾分気温の下がった外へと出る。要塞都市なだけあって中央にそびえ立つ天望楼の辺りはまだ煌々と火が灯っており、市場が近くにある門では篝火が焚かれ夜間でも衛兵が傍に立ち警備に余念がないのが見えた。

 あそこにはオルタナの領主である辺境伯、ガーランド……何じゃったかな? 兎に角何某が住んでいるそうじゃが、直接その姿を目にした者はオルタナの住民でも中々おらぬそうじゃ。

 

「ふむ、流石にあのような場所に住んでいては住民と顔を会わせ難いしさぞ息苦しく窮屈なのじゃろうな。それともあのような高い場所に住むくらいじゃし、辺境伯の背中には翼でも生えておるかもしれんのぅ」

 

 ふと天望楼を見上げそんな事を思い付き、くだらぬ独り言を呟きながらその様を想像して、ふふっ、と笑いが零れたが、確かアレクラスト大陸には今想像した通りの種族も住んでおったなと顎を一撫でし、更に上を見上げて赤く染まる月を見る。

 赤く輝く光りの形が模様にも見える月は、まるで手の届かない程空高くに設置された巨大な転送門(ゲート)の魔法陣のようじゃなと何気なく思う。

 ただ月だけでなく、星の位置から方角を確かめるのも以前なら容易に出来たのじゃが、どうも月も変であれば星の配置までも変わったようで、ワシの知る占星学の知識ではそれも難しい。……遠くに出ようとも星の位置は変わらぬ筈じゃったと思うが記憶違いかのぅ?

 取りあえず古代語魔法<フライト>で一定の高度を保ちながら、北門を出た辺りで古代語魔法<ライト>を唱え地面を照らし、道を確かめつつ進んでみる事にした。

 

「しかし、こうも周りが暗いとうっかり目を離せば、目印の一つでも無いと直ぐに迷ってしまいそうじゃな。デッドヘッド監視砦辺りなら篝火でも焚いていそうなものじゃが……おや? 何ぞ向こうに明かりが見えたような気がするのじゃが、気のせいかのぅ?」

 

 そう呟きながら見間違いかと思うたが、一度速度を押さえその場で滞空して明かりの見えた方へ向き直すと今度こそ見間違いでは無く、小さいが松明か何かの赤く燃える物で明かりを灯している者が居る。

 さて、このような時間に義勇兵が門の外へ出掛け狩りをするものなのじゃろうか? 新たに転生し生前の記憶を一応取り戻しはしたが、転生した体が怪我か何かですっぽりとこの地での常識を失くしてしまったぽんこつらしいので、アレが普通なのかそれとも異常な行動なのか今一分からぬが、このまま近付いては何となく問題がありそうなので、ゆっくりと地上近くまで降りた後、ここは足音を立てずに済むようすいーっと楽々浮遊移動なのじゃよ。

 

 

 

 

「くそっ! カタリの馬鹿野郎が地図を持ってたくせに道を間違えやがって! 初心者かっつーの。こっちはまだゴミ掃除の巡回路じゃねえんじゃねえのかっ? どうすんだよミランダ! 下手をすりゃゴミだけでなくゴブ共も引寄せちまうだろっ」

 

「今はそんな風に泣き言ほざいている場合じゃないだろっ! アンタはそうやって口を無駄に動かすよりも剣を振り回すのが仕事だよっ! 分かったらさっさと目の前の相手をしっかり倒しなっ。シャニスは落ち着いてオーサカの言った事なんて気にせず、ジンジャーがカタリのを傷を治す間、代わりに旧市街側の開始位置に戻れる道を見つけるんだよ! 皆分かったね?」

 

 腹に響く低いがしっとりした音域でいて、そのくせどこか安心感を覚える声が響いた。

 敵との戦闘の最中でさえそんな頼もしさを保ちながらも、他の仲間に指示を出しそれぞれが応えるように動きだす。

 オーサカと呼ばれた光沢の残る板金鎧に身を包んだ男は両手持ちの剣を振り回し、目の前に迫ってきた錆の浮いた鎖帷子と真新しい血の付着する両手剣を装備した者と切り結び、打合わされた互いの剣が音を立て破片と火花を散らした。その横ではボロボロの革鎧に身を包んだ者が、とても身軽な体捌きで刃先の欠けたダガーを使い、手首や膝、武器を狙った攻撃をミランダへと繰り出す。

 

 カタリを絶対人の入れそうもない物陰から奇襲し、オーサカとミランダへ攻撃を加える者は、嘗てこの地で命を失い不死者の王の呪いによって魂を束縛され黄泉還りし虚ろなる者共。

 その白い頭骨の眼窩に納まっていた筈の眼球は既に腐り落ち、今はそこに虚無を湛える昏い穴だけが生者を呪う様に覗き、疲れを知らぬ肉の削げ落ちた肢体はまだ血の通った温かい存在を感じ取り、執拗に襲い掛かって来る。

 

 所謂()義勇兵だったらしいアンデッド達であった。

 

 杖の代わりに松明を掲げる者は神官衣を纏い、前衛の状況を把握しながらも血を流し倒れた者を魔法で回復しながら様子を窺い。シャニスと呼ばれていた弓を持った女性は視界の利かない暗い中、地図らしき物に目を通し辺りを見回して必死に道を探しているが、己の探しているものよりも先にオーサカがゴミ(、、)と揶揄した存在達が、カラカラとこの場に似つかわしくない軽い音を立て、更に増えた事に気付き腰の剣鉈を抜いて声を張り上げる。

 

「アンデッドっ!? 大変、ミランダ! 後ろから三体も近付いて来てる!」

 

「俺は……道を間違っちゃ、いない。何度も、何度も地図を確認したんだ。此処まで来る間に通った十字路、あそこで左に折れれば、新市街、だから不自然に思えても、地図通りに……」

 

 ジンジャーの治療の効果で傷は塞がったが、血が流れ過ぎたようでカタリの掠れた声には全く力が感じられない。

 やはりこの道は巡回路から疾うに外れていたのであろう、まともな巡回路であれば未帰還の義勇兵や正規兵の位置予測や喪失数を確認され、その都度定期的に駆除されている筈なのだ。

 それなのにこの襲い掛かって来るアンデッドの頻度は、流石におかしいと焦りを覚える心の中で己の内なる存在が囁く。

 だが、そう自分の口からその事が出るよりも先に、声を上げる者が居た。

 

「ちっ、あたしらもとことんツイて無いねぇ。報酬が良かったから金欠坊やの為にも引き受けた仕事だけど、カタリが地図を読み間違えたんじゃ無くて、こりゃあ、あたしら、嵌められたかも、邪魔だよアンタっ! ……知れないねぇ」

 

「これは流石に……困りましたねぇ。私も、無論この場に居て動ける者が助かるには、いや、止めましょう。生に限り有る身ですから、いつかは死も受け入れるのは当然なのでしょう。しかし光明神ルミアリスよ、今はその時では無いのです。だから皆さん! 必ず生きて帰りましょう!」

 

 その二人の声には苦渋の色が深く含まれていたが、威勢だけは衰えることは無く。ジンジャーはいつでも来いとばかりに魔法と細々とした傷の止血を終えた手に、腰に差していた杖を一振りすると伸ばして構え、ミランダは目の前の相手の攻撃を巧みに盾で逸らすとその勢いを追加したまま盾で殴りつけ、大きく体制を崩された相手に賺さず剣を突き入れる。

 しかしその相手はアンデッドであるが為に、生者であれば鋭く伸びた突きも致命傷であったろうが、残念ながら乾いた木材が軋むような音を立てて再び身を起こすと、名も知らぬ骸は既に役に立たない革鎧の胸部にぽっかりと穴を開けたまま、それが定めだとでもいう様にミランダへと襲い掛かるのであった。

 

「ちくしょー! このままじゃグレート剣士オーサカの華麗なる冒険の日々が終わっちまうじゃねーか! 折角こうして鎧も新調して超御機嫌だったのに一気に金が無くなって、さあバリバリ稼いで天空横丁の飲み屋のミーアちゃんを口説こうと思ってたのに、こんな所で俺ら全員死んじまってこいつ等みたいに干物になる? はっ、俺はそんなのぜってー認めねーよ!」

 

 叫んでいる内に精神が高揚してきたのか、将又単に怒りのせいか相手の使ってきた一本突き(ファストスラスト)鋼返し(スチルガード)を咄嗟に使い鎧の表面で受け流し憤怒の一撃(レイジブロー)から陽炎(ヘイズ)へと繋ぎ、相手の体を斜め下へ切り下した剣を強引に下段から振り上げVの字を描くように切り飛ばす。

 これには流石に痛みの激しい錆び付いた鎖帷子では耐えきれず、その小さく繋がれたリングを撒き散らし残った肉と骨をも破壊したが、連戦が続いたオーサカの疲労も尋常でなくぜーぜーと仰ぐ様に大きく肩で息をし始める。

 

 魔法の使用は精神を疲労させるが、肉体を酷使する技能(スキル)は使うと直接体の疲労に結びつき、難易度の高い技能を使う程その疲労度も同じく比例するのであった。

 骸一体を戦闘不能にまで破壊したのは僥倖だが、新たに現れた三体を考えると敵の手数を減らしたとは言え、このパーティの戦力の要の一つな戦士の疲れは手痛い支払いでもある。

 

 

 

 

「ほほー、流石グレート剣士オーサカよな、中々にやりおるようじゃのぅ。じゃがあのスケルトン? 否さゾンビなのか? よく分からぬがあのように巧みに動く死体なぞ、ワシの知識の中では死体に乗り移り生前の技能を使うゴーストとしか思えぬが、よくもまあ刃物の武器であのように防具ごと体を破壊するとはなんとも剛毅な男じゃな。しかしあの手勢で残り四体も相手にするのはちと厳しかろう、この様な時こそワシの出番じゃろうな! ここは一つ盛大に魔法を行使してみようかのぅ」

 

(ファイアーボール? いやダメじゃな、あ奴らまで吹き飛ばす。ブリザード……も変わらぬか、ならばライトニング――も巻き込むのぅ。ええい! ワシにどうすれと言うのじゃ! 派手な魔法は全て範囲に巻き込んでしまうではないか! 散れ! 散るのじゃ! その様に固まっていては守るには良いが、援軍など来ない戦いでは悪手じゃ! 誰か一人が囮になり残りの味方を逃がすのが上策であろうに、じゃからこそそこからの逆転劇が燃えあがるんじゃよ! 一人囮になる剣士が迫りくる……って、ああ! いかん! あのグレート剣士オーサカと名乗った恰好良かった男、既に剣を構え立っているだけでも限界のようじゃ。足が生まれたての仔馬みたいにプルプルしとるでのぅ。皆を率いていた盾をもった大柄で筋肉質な女はまだ大丈夫そうじゃが、横になった一人は動けないままじゃし狩人らしい軽装の女子が前に出て鉈? を振り回すなぞ無謀でしか……ああ、だから言わぬ事じゃ無い。 痛そうじゃが後ろで待機していた神官が直ぐに治療に向かったし大丈夫じゃろう。それにあ奴杖と松明の二刀流で相手を翻弄し怯ませるとは中々やりおる――ってそうじゃない! 危機に直面した若き戦士達、そこに颯爽と現れたワシが敵を魔法で迎撃し更に魔法で加護を施し、再び戦う活力を与えるそんな恰好良い場面にしたかった筈! 今度こそ行くぞっ! ワシ惨状! いや参上じゃー!)

 

 

 

 

「偉大なるファラリス神よ! 彼の命亡き者どもをその御手によりて聖なる光を放ち、払い浄め給え!<ホーリー・ライト>」

 

 結局古代語魔法では危なくて地味な攻撃しか出来ないと気付き、一瞬だけでも光って目立つ上にアンデッドの体に損傷も与えるので魔法の範囲内に納まるまで浮遊移動し、背後から<ホーリー・ライト>を放ったのじゃが、……何と言うか予想を上回る失敗をしてしもうた。

 

「うおっ!? 何だっ!? 目が! これじゃ敵が見えねぇ! それと一瞬見えた飛び出してきたちっこい子共と、あの光は何だってんだ!」

 

「くぅ、今のは何なんだい!? あんた達は無事かい? 絶対気を抜くんじゃないよ!」

 

「ミランダっ、さっき視界の端から何かが出て来て光ったんだよ!」

 

「ははっ! これはまた! ……ええ、今の大いなる光はきっと光明神ルミアリスの齎した奇跡に違いないでしょう」

 

「……何か、小さい女の子が跪いた格好で前に居るんだが、代わりにアンデッドが全部消えた……だと? どう言う事だ?」

 

 確かに、確かに目立ちはしたのじゃが、神聖魔法<ホーリー・ライト>が実に思いがけず良い働きをしたようで、最近神聖魔法の発動が頓に悪いし気合を入れて行使したら、手から放出した聖光が思ったよりも威力が増してしまい、グレート剣士オーサカ達のパーティを囲んでいたアンデッド共の精神抵抗を簡単にぶち破り、その仮初の肉体である骸を浄化し尽し一片の欠片も残さず朽ちさせ、地面にはアンデッドが使っていた装備品だけが残されている状況なのじゃった。

 

 ワシの脳内で描いた作戦ではこの後グレート剣士オーサカを、魂吸いの指輪の効果で古代語魔法<フル・ポテンシャル>で肉体強化すると同時に、古代語魔法<ヘイスト>で倍速化させ、次に武器を古代語魔法<ファイア・ウェポン>で魔法の炎を纏った剣を持った“超グレート剣士オーサカ”へと究極進化させるつもりじゃったのに、どうしてこうワシの描いた作戦は悉く失敗するのじゃ? これはもう悪運処の騒ぎでは無い程の大失敗なのじゃよ!

 

「くっ、普段目立たない様に自重していたツケが、まさか聖なる浄化の光(ホーリー・ライト)一発に出て来るとは飛んだ誤算なんじゃよ! しかもそれで近場のアンデッドが全て朽ち果てるとは、これでは折角ワシの考えた超グレート剣士オーサカとの剣乱業火な活躍計画も、もはや白紙に戻ってしまったのぅ」

 

 

 

 

 

「えっと、この子はいったいどこから現れたの? しかも言ってる事は全然要領を得ない内容だし、一応オーサカの名前だけは知っているみたいだけどさ。ねえオーサカ、あんたこの子とどう言う関係なの? さあっ! 今直ぐそこんところをきっちり白状なさい!」

 

「はぁっ!? ちょっと待て! 俺だってそこのちびっこいのは初めてみるし、しかも俺は一介の戦人(いくさびと)“グレート剣士オーサカ”であって、名詞に超なんて付けてねーぞ? それよかあのアンデッドどもを消し去ったのは、もしかしなくてもそいつなんじゃないのか?」

 

「まさか? そんな事より、あんたの名乗りが毎回違うじゃないの! 何よ一介の“いくさびと”って? ぶれっぶれなのよ。だいたいその“グレート剣士オーサカ”ってどっからでた名前なのさ? あんたは剣士じゃなくてただのいい格好しいの戦士じゃない。その言動で幼気な少女を惑わせた罪は重いわ! 大人しくあたしの裁きの鉄槌をくらいなさい!」

 

 少女の呟きを拾ったシャニスが、疲れ切ったと言わんばかりに両手剣を杖代わりにしていたオーサカへ詰め寄り、少女が彼の名を呼んだ事に対して疑わしいと迫りオーサカの頭を脇に抱えると力の限り締め上げ始める。

 それが本気だとは思わずに焦らず至極落ち着いた口調で、シャニスへと分かり易く説明しだすオーサカは、今起きた出来事にそれなりに動揺しているからなのかも知れない。

 とは言っても硬い兜があるので締め上げる際の痛みと負担は頭よりも首に掛かり、あのまま地面に倒れ込めばその捻り方によってはオーサカの頸椎を、普通では向く事のできない明後日の方向へと捩じるだろう。

 

 頑張れオーサカ! 負けるなグレート剣士オーサカ! きっと明日も君の頭は肩の上に乗っているに違いない。……ただしその向きがどうなっているかは夜空に浮かぶ赤い月だけが知っている。

 

 

「なるほどなるほど! カタリの言う様にあの神々しい光の御業は、この小さき勇敢な少女の起こした奇跡であったのですね。 きっと健気にも我らを救おうと飛び出した想いに心打たれた光明神ルミアリスが、その力の一端をこの場に顕現させたに違いない。さあ皆で光明神ルミアリスに感謝と、そしてこの地に散った者達へ安寧の祈りを捧げましょう」

 

「いや、まて……そうじゃない。俺は横になっていたから分かるが、この子の言う様に……信じ難いがさっきの尋常でない光は、確かにその子の手から放たれていた。 助かったとは言えあまりにも、あの力は異常だ」

 

「カタリ、折角ジンジャーが上手い事纏めようとしてんだから話に水を差すんじゃないよ。まあ、つまりはあたしらこの嬢ちゃんに救われたって事に違い無いんだから。命の借りと受けた恩は確り返さないと、あたしらみたいな義勇兵はやってられないんだよ。それはあんたにも分かるだろ?」

 

 勘違いしたままじゃれるシャニスの疑問に「そっちはマジでヤバいって!」と喚く坊やのオーサカや、参謀でもある要領の良いジンジャーと職業盗賊だがやたらと真面目なカタリの話から、大凡の予測を立てたミランダはさっきの異常な出来事を、突然現れた少女の起こした物では無いとジンジャーの言う様に、偶然起きた超自然現象だったと片付ける事にしたのである。

 

 ただでさえ酷使された夜間での連戦が続いた肉体疲労と、仲間の怪我で緊張を強いられ精神的に疲れてもいたし、面倒そうで酷く厄介な出来事は奇跡と言う名の分かり易い偶然に置き替え、遥か遠くの彼方へとぶん投げたとも言えた。

 だが、この良く分からない少女によって救われたのは確かだし、仕事を請け負って渡された地図で危うく皆と共に、アンデッドの仲間入りする罠に嵌められそうになった危機も間違い無く、少女には五人分の命を救ってくれた感謝と礼を、そしてあたしらを嵌めた正規軍の兵士には、いつか必ず借りを返すとミランダは胸に刻む。

 

 例え渡された地図を持って嘘の情報で嵌められたと付きつけた所で、地図をすり替えただの知らぬ存ぜぬと無視を決め込まれ、例えそれを認めても巡回路を間違えて教えた司令本部が悪い等と適当な言い逃れをされた挙句、運が悪ければ無礼だの何様だのと言われ、牢にぶち込まれるのが精々だろう。

 今回は拾った命と団章を持ち帰り、黙って報酬を受け取って湧いた怒りは酒で飲み干す。

 だが決してこの借りは忘れはしない。

 それがこの辺境で生死を掛けて戦う、あたしら義勇兵の生き様なのだから。

 

 カタリが血色の悪い顔でミランダの決意に満ちた表情を見て、「分かりましたよ」と呆れたように肩を竦めると、ジンジャーに肩を借りながらヨロヨロと立ち上がりまだ俯いたままの少女に向かって「助かった。ありがとよ」とやたらと渋い通りの良い声で礼を言う。

 隣に佇むジンジャーは嬉しそうに二度頷いた後、カタリに続いて「汝にルミアリスの光の加護を」と言って聖印を切ると爽やかさを感じる笑みを浮かべた。

 まだ向こうでじゃれ合っているオーサカとシャニスは放って置いて、ミランダは重く感じる体を起こし少女へと近寄ると立ち上がる様に手を差し伸べる。

 

「それで、嬢ちゃんはこんな場所へ何しに来たんだい? あたしらが言うのもおかしいけど真夜中にダムローへ足を踏み入れるなんて、普通の神経を持つ奴らなら絶対近寄りゃしないもんだよ? 何か大事な理由でもあったのかい?」

 

「終わってしもうた。ワシの描いた勝利の凱旋が……。あ、いや、えーと少しだけ待つのじゃ。コホン、先ずはお主らに新たに怪我が無くてよかった。ワシは単なる先を急ぐ一介の旅人であって、別段ここダムローに用があった訳では無いのじゃが、ふと気になる明かりが見えてのぅ。もう少し近寄ってよく見てみようと思い立ち寄った所、襲われておるお主らが居た為多少なりとも手助けをと思ってな」

 

 ワシは大柄で筋肉質な女ミランダの手を掴み、立ち上がろうとして丁度古代語魔法<フライト>の効果も切れておったのに気付き、よっこいせと起きながら理由を述べたのじゃが、ワシの手をとったミランダはまるで変な物を飲み込んでしまった様な表情で頷くと、小声で「やれやれ、オーサカの坊やが二人に増えた気分だよ」と言っておったが、何の事じゃろ? あそこに居るオーサカは、まさか分裂でもするのか!?

 

 まあ何はともあれ、一応若き戦士達を救えたので二度目の計画は強引に半分だけ成功した事にしたのじゃが、何かとても大事な事を忘れているような気がするのはワシだけじゃろうか?

 

 




 当作品を読む事で、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
 旧ソードワールドの内容は色々うろ覚えで書いた部分もあるので、誤字脱字、感想、ツッコミ等お待ちしております。

 感想の返信が遅れてしまった、ネOリベいらないよ様ごめんなさい。
 返信だけでも先に書いてしまおうとも思ったのですが、続きを更新した際に一緒にしたいと勝手に思い、遅くなりました事を深くお詫びいたします。

 そして、また《、、》オリキャラを増産してしまってごめんなさい。
 まだ原作のメインキャラ勢は、各ギルドで研修中な為に中々話に絡め難く前回に引き続き「灰と幻想のグリムガル」より逸脱しない程度(?)に、本来の作品には一切登場しない義勇兵を増やしています。
 知らずに読んでいる方(は流石にいらっしゃらないと思われますが)は、勘違いされないようご注意くださいませ。

 と言うかそろそろタグを追加するべきでしょうか? タグを忘れてんじゃねーよ!(笑) とお思いの方はどうか感想にでもツッコミお願い致します。
 

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