半月くらい空いてしまいました。
では、どうぞ!!
城に通された二人は、七乃の案内で城の中を歩いていた。
二人は先程の街並みの事を聞こうと思っていた。
しかし―――――
孫策&周瑜
「「・・・・・・・・・・・」」
二人は七乃に話かけるのを忘れるほどに、城内の様子に驚いていた。
城内は街で見た風景とは様変わりし、1年前に孫策が見た状況より少し良くなっているだけ。
壁を薄汚れており、壊れている扉はそのままだったり、あまりにも酷い状態だった。
そんな二人の驚いた顔見ていた七乃は、
七乃
「すみません。街を復興させるのが精一杯で城内の改修はまだなんです~」
周瑜
「い、いや・・・・・・」
七乃
「別に気を遣わなくても大丈夫ですよ。私たちも分かっていることですから」
孫策
「分かっていて直さなかったの?」
七乃
「そうですね・・・・・・美羽さまがどうしても街やその他の土地の復興をしたいと
言いまして、それらを優先してしまい、城内の改修に回せる人員もお金もなくなって
しまいましたから」
そう気楽な様子で話している七乃に対して、二人はかつての美羽の性格とは明らかに
違っていた。かつての美羽は母親にベッタリで、蜂蜜が大好物。そしてなにより我が儘な
性格だった。
しかし、今の話を聞いていてそのイメージが一気に崩れていった。
七乃
「まぁ、あんな事もあれば誰でも変わりますよ・・・・・・あんな目に遭えば(ボソ)」
孫策
「・・・・・・?」
その七乃の呟きに疑問を抱いた孫策は質問しようとしたが、
七乃
「こちらに美羽さまがいらっしゃいます。今の時間だと歌の練習をしている頃なの
ですが・・・・・」
そう言いながら扉を開けると、
美羽
「これ、一刀! 妾は今練習中なのじゃ!」
一刀
「ダメ・・・・・・みんなと遊ぶ」
???
「そうだよ~。みんなと遊ぼうよ、美羽さま」
???
「兎羅・・・・・亀羅、まだ掃除している」
兎羅
「え~! お姉ちゃんも一緒に遊ぼうよ~」
???
「くぅ・・・・・・」
一刀
「美々・・・・・・虫取りしないの?」
美々
「・・・・・・っ! そうだった。みーさま、虫取りしに行~く」
三人の目の前には美羽が一刀や他の子供たちに囲まて、遊びに連れ出そうと戯れていた。
七乃
「あら~、皆さんに囲まれていましたか~」
孫策
「なにあれ?」
周瑜
「さぁ・・・・・・」
孫策に周瑜はそんな状況に付いていけず困惑の表情を浮かべるばかり。
七乃は美羽の下に行き、一刀や他の子供たちの静止かかる。
七乃
「ほら皆さん。今はダメですよ」
一刀
「七乃・・・・・・ケチ」
七乃
「ケチでも何でもダメなものはダメですよ。美羽さま、孫策さんと周瑜さんが来ていますよ」
美羽
「そうなのかえ? ほれ、今日はダメじゃから別の日にするのじゃ」
そう美羽が言うと、一刀以外の子供たちは、王座の間から出て行った。
一刀はそのまま美羽が座っている椅子の横で、猫のように包まり寝る体制に入っていた。
美羽
「・・・・・・それで、今回はどうしたのだ?」
孫策
「え?」
美羽
「“え?”ではなかろう。妾に用事があって来たのではないのか?」
孫策
「え、えぇ。今日は袁術ちゃんにお土産と建業の近況報告に来たの・・・・・・」
美羽
「そうかの」
孫策
「じゃあ、冥琳。説明宜しく」
周瑜
「あぁ、建業では今――――――」
それから、建業や周辺の状勢、塩の専売の状態や賊での被害・討伐などの詳しい事まで話した。
美羽
「そうかの・・・・・・ここより、賊の被害は大きいのか」
孫策
「野放しにされている場所よりはマシだけど、襲われた村での被害はそれなりに多いわ」
七乃
「仕方がありませんよ、美羽さま。私たちには一刀くんや桃香さん達がいますし、
それに・・・・・」
美羽
「そうじゃの・・・・・・“アレ”があるから妾たちの対応が早くできるからの」
孫策
「“アレ”? それってどう言うものなの? 私たちの被害を抑える為にも教えて
欲しいんだけど」
七乃
「それはちょっと無理ですね。教えてもまねできる方法じゃありませんし・・・・・・」
美羽
「うむ・・・・・・これは妾たちにとっての“消えない傷”だからの・・・・・・
あまり言うものでもないしの」
孫策
「・・・・・・そう。まぁ、私たちも無理に聞こうとは思わないわ。ごめんなさいね。
無理な事聞いて」
美羽
「良いのじゃ。お詫びにはならんが、今日はゆっくり休んでいって欲しいのじゃ。
兎羅! 亀羅!」
そう美羽が呼ぶと、王座の脇からピョンっと出て来た。
兎羅
「何ですか、美羽さま?」
美羽
「兎羅はこの二人の料理を作って来るのだ。晩酌は琥珀に任せるから、後で伝えて
おくのだ。亀々羅は客室の準備なのじゃ。この城で一番いい部屋の掃除を頼むのじゃ」
亀羅
「了解・・・・・・」
美羽
「七乃は客室の準備が出来るまで二人の世話を任せるのだ。妾はここに残って練習を続けるの
だ。何かあった場合はすぐに教えるのだぞ?」
七乃
「分かりました~。ではお二人ともこちらへどうぞ」
孫策
「え、えぇ・・・・・・」
そう言って二人は流されるままに王座の間から出て行った。
そして七乃に案内されたのは、城内の他の場所より幾分かマシな中庭に出ていた。
まだ、所々草木が足りないがほかの場所よりも整備されており、真新しい華や木が
植えられていた。
そんな場所に建てられている東屋で、お茶を出されていた。
七乃
「ふぅ~。今日はお疲れ様です。見慣れない光景ばかりで色々疲れましたよね」
周瑜
「いや、そんなには・・・・・・」
七乃
「別に隠さなていいですよ。正直、おかしいですよね・・・・・・殆ど子供しか街なんて」
孫策
「それは・・・・・・まぁ、そうだったけど。袁術ちゃんに一体何があったの?
この1年であまりにも変わり過ぎているからビックリなんだけど」
周瑜
「そうだな。我らも南陽で起きた反乱については詳しくは分からないしな」
七乃
「そう・・・・・・ですね。これからの事を考えてお二人には知っておいてもらった方が
良いですね。美羽さまはあまり言いたがらないですけど」
机の上に置いてあるお茶を飲み、ひと息着き
七乃
「1年前で南陽で起きた反乱は、蘭羽さま・・・・・・袁逢さまとそれに従う臣下を嫌う人
たちが起こしたんです」
孫策
「権力争い・・・・・・?」
七乃
「ぶちゃけて言ってしまうとそうなりますね。本当の目的は美羽さまを傀儡として、
やりたい放題するのが目的だったみたいですけど」
周瑜
「それで、どうなったのだ?」
七乃
「ここまでは知っていると思いますが、袁逢さまも好意的な臣下も全員が殺されました
・・・・・・本当ならこれ程の被害は出ることは無かったんですけどね」
孫策
「・・・・・・何があったの?」
七乃
「反乱した人たちはどこで知り合ったか知りませんけど、賊を南陽の各村や街に送り込んで
いたのです。大人は皆殺しに遭って、子供だけをこの宛に集めてきました。そこである術士に
よってある事が行われました」
孫策
「ある事?」
七乃
「・・・・・・まぁ、濁してもしょうがありませんね。呪詛を掛けられたんですよ。
南陽の民は」
孫策&周瑜
「「・・・・・・っ!?」」
七乃
「あっ。別に死ぬような重いものではありませんよ。私や琥珀さんは問題はないんです。
あまり影響が出ませんから。でも子供たちにとっては辛いものですね」
周瑜
「・・・・・・言いにくい事なら言わなくても良いが、一体どんな呪詛だったのだ?」
七乃
「全員に掛けられたのは、年齢と精神が成長しなくなる呪いですよ。その他にも個別に違う
呪詛を掛けられています」
孫策
「年齢と精神が成長しない? どういう事?」
七乃
「簡単に言いますと、これからいくら時を重ねても老けませんし、精神は子供のままという事
です。そして私たちは病気や毒などで死ぬことはありません」
周瑜
「・・・・・・し、死なないのか?」
七乃
「そこまでじゃありませんよ。剣で斬られたりしたら死にますよ。不老ではありますけど、
不死ではありませんから」
孫策
「酷いわね・・・・・・でも何で反乱者たちは、そんな事をしようとしたのかしら?」
七乃
「これは私の推測でしかないんですが、思い通りに動く人形が欲しかったんだと思います。
その人たちが持っていた計画には、最後に服従の呪詛を掛ける予定だったので」
周瑜
「だが、一体どうやってそこから助かったのだ? 味方になってくれる者などいなかった
だろうに・・・・・・?」
七乃
「一刀くんが助けに来てくれたんですよ」
孫策
「一刀くんって・・・・・・さっき王座の間で私たちが話している間、ずっと寝ていた子?」
七乃
「そうです。一つ聞きますけど、一刀くんは何歳だと思いますか?」
孫策
「何歳って・・・・・・普通に5、6歳ででしょ?」
七乃
「違いますよ。一刀くんは200歳を超えていますよ」
孫策&周瑜
「「・・・・・・え?」」
孫策
「・・・・・・冗談でしょ?」
七乃
「いいえ、本当ですよ。一応確認も取れていますし」
そう言いながら七乃は、一冊の本を出した。
七乃
「ええっと・・・・・・ああ、ありました。ここに漢王朝が・・・・・・どっちかっていうと
宦官ですけど、宦官が奴隷に使用している焼き印の紋章があるんですけど、一刀くんにその
焼印があったんですよ。それも・・・・・・200年前に使用されていたものが」
周瑜
「ということは、あの一刀っていう子供は・・・・・・」
七乃
「はい、恐らく200年前に様々な呪詛を受けて来たんですね。20年前から自由の身に
なったって言ってましたし、それより前までは宦官の下で無理矢理殺しをやってきた
そうですから」
孫策
「最低ね・・・・・・」
七乃
「もっと詳しい話を聞きたいなら、桃香さんや桜葉さんに聞くといいかもしれませんね。
あの二人も同じ時期に呪詛を受けておりますから、私よりも詳しい筈ですよ」
孫策
「今、名前が出た二人は?」
七乃
「劉備さんと簡雍さんです。でも、この名前も何回か変えている名前の一つだそうですけど。
この南陽にいる数少ない大人です。城に常駐している500の兵の大将をしています」
周瑜
「兵がいるのか?」
七乃
「まぁ、元々はお二人が拠点にしていた、安豊安豊のある傭兵の街からの出向という
形ですね。指揮官格が4人いまして、桃香さんと桜葉さんはそのうちの2人なんです」
孫策
「あとの2人は?」
七乃
「楓ちゃんと香風ちゃんですか? お二人とも今は安豊で他の部下の方を見ていますよ」
孫策
「そう・・・・・・」
七乃
「私から話せるのはこんなものですね」
孫策
「辛い目に遭ってきたのね・・・・・・私たちなんかよりも」
七乃
「もう過ぎた事ですし、気にしていませんよ♪」
そう言うと七乃は、席を立ち
七乃
「もう少ししたら、お部屋の準備も整うのでそれまでゆっくりしていてください・・・・・
あぁ、それと・・・・・・あまり街中に出るのはお勧めしませんから」
孫策
「えぇ、さっき通ってきた時に感じたけど・・・・・・もしかして大人が嫌いなの?」
七乃
「そうですね・・・・・・街どころか、南陽の殆どの子供たちは大人が嫌いですね
まぁ、親身に接してあげれば大抵の子は懐いてくれますけど」
周瑜
「それだと、大人に懐柔されてしまうのではないか?」
七乃
「その為に、南陽での移住を禁止しているんです。呪われた私たちが暮らせる最後の場所です
から、ここは・・・・・・では、私は政務がありますので」
そう言い残し、七乃は東屋から離れていった。
孫策
「“呪われた私たちが暮らせる最後の場所”・・・・・・ね」
周瑜
「どうしたの、雪蓮?」
孫策
「今の話聞いちゃったら、袁術ちゃんを殺す気になんか出てこないなぁ~って思ったの」
周瑜
「そうだな・・・・・・如何なる理由があろうとも子供を巻き込むのは大義名分に
反するからな。それに・・・・・・」
孫策
「えぇ・・・・・・袁術ちゃんを殺したりしたら南陽の子供たちが暴走するのは目に見えてる
もんね。暴走した時に一体どんな悪評が立つかなんて考えたくもないわ」
周瑜
「・・・・・・そうだな」
二人が話している後ろから、
???
「いや~・・・・・・その言葉が聞けて良かったよ~、お二人さん♪」
そこには、白髪を靡かせ腰の2本の直刀に手を掛けている少女だった。
孫策&周瑜
「「・・・・・・っ!?」」
???
「安心しましたよ。お二人が美羽さまに敵意が無いのが分かって・・・・・・もし敵意が
あったら、これでサクッしているところでした」
孫策
「あなた・・・・・・何者? それにいつから此処に?」
???
「おっと自己紹介してませんでしたね。私は張郃儁乂って言います。美羽さまの裏方で
身辺警護をしています」
周瑜
「・・・・・・それで張郃よ。今の言葉は一体どういうことだ?」
張郃
「どうもこうも無いですよ? 美羽さまに危害が加わる可能性があるなら監視するのが
役目ですし・・・・・・でも、美羽さまこの事知りませんけどね。私が勝手にやって
いることだし」
孫策
「独断でやってるの?」
張郃
「そうですよ。でもこれでお二人に気を遣わなくても大丈夫なのが分かりましたから、
私の仕事が一つ減りましたけど」
孫策
「なら、良かったわ。もう袁術ちゃんを殺すなんて考えてないわよ・・・・・・
というか、考えられないからね。南陽の子供たちはみんなあの子を頼っているのね」
張郃
「そうですね。私もここに来てなかったら、どうなっていたか分かりませんし・・・・・・」
周瑜
「・・・・・・? もしかして貴殿も呪いに・・・・・・?」
張郃
「ですね。90年くらい前に呪いを受けてそのままですね。50年前までは宦官に仕えていた
んですけど・・・・・・あいつ等のやり方が嫌だったんで、逃げてきたんです」
孫策
「貴女も・・・・・・」
張郃
「ここにいる『舞華』の兵以外の大人は全員呪い持ちなんですよ。私も雪も、桃香さんや
桜葉さんも・・・・・みんな過去に傷を持っているんです」
孫策
「・・・・・・そう」
張郃
「じゃあ、話も済みましたし私はこれで失礼しますね」
張郃は後ろを振り返り立ち去ろうしたが、
張郃
「あ、そうそう。今日の宴の準備は楽しみにしていてください」
後ろを向きながらそう言い残すと、近くにあった木に飛び乗り消えていった。
と言う訳で、今回はここまでです。
美羽たちの現状が分かる回でした。
実際はこんな流れにして続きが書けるかかなり心配です!
なんと書けるように頑張っていきます。
では、さようなら~!!