ただ君に片想いをしていよう。   作:三三一体

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リアルで色々あって遅れましたm(_ _)m



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《黒の剣士》その英雄がGGO内に降り立ったのと同時刻、廃工場エリア。

薄暗い廃工場エリア、薄く赤い線が二筋と太い帯の様な薄紫色の筋が一筋、さながら一種のアートの様に踊る三筋の光。

其処に重なる連続のマルズフラッシュが更にその光景を飾る。

薄く赤い二筋は《闇風(ヤミカゼ)》。

小柄な体に最低限のプロテクターだけを備えたダークブルーのコンバットスーツ、サイドアームすら持たず腰にプラズマグレネードを一つ装着すのみ、ヘルメットすら被らず薄赤いゴーグルが怪しく光る。

細身のM900Aを両手に携え前傾した上体はゴーグルが光の筋を残す程のダッシュ中にも関わらず殆ど揺れない。

霞む程の勢いで動く両足が一層そのダッシュ速度を物語りその動きは兵士というより、まるで《忍者》の動き。

 

その二筋の光に相対する薄紫色の光は《フォトンソード》『光剣』。

片側に登山用のカラビナに似た金具が下がり、もう一方は少し太くなっていて中央から薄紫の光の筋が伸び《闇風》のM900Aから放たれる銃弾を悉く斬り落とす。

《闇風》が【動】ならば此方は【静】、凄まじい速度で動く相手に対し少しの足捌きと尋常ならざる剣速のみで捌き斬り機を伺う様に《闇風》を観察する。

薄暗い廃工場エリア内に差し込む光を受け伺えるその者は《闇風》に比べ幾らか身長は高いが細身に黒の手触りの良さそうなストレートの長髪を背中の中程で一つに束ね、闇風同様軽装に黒に近い灰色のコート、腰には本来『光剣』には不要の鞘が二つ(・・)、そして酷く美しい顔立ちをしていた。

 

一進一退と言って差し支えない共にAGI極に近いステータススタイルの超高速近距離戦闘、遠距離中距離が主体のこのGGOに置いて恐らく最速の攻防を展開する高次元な闘い、その光景が如実に双方の実力を表している。

 

其れまで観察に徹していた男、人によっては女にすら見える顔立ちの彼が動く。

 

闇風の弾幕がキレるその一瞬、その好機に『光剣』を鞘に収める(・・・・・)

 

 

本来必要としない光剣の鞘、そのアイテムの効果。

種類は約24種、モンスタードロップ限定のアイテム。

効果は単純な物で鞘に収めてからその鞘に設定された必要ステータス以上のアクションの最初の一撃に対して効果を与えると言うもの。

そして彼の使う【飛閃】、その効果もまた単純明快、

 

斬撃を飛ばす効果。

 

 

”一閃”

 

相対する相手の光剣を抜くその挙動を見た時点で闇風、彼は既に回避行動をとっていた。

相手はGGO内で数少ない光剣使い、その頂点付近に位置する者、彼の使う【飛閃】は周知、それ故の回避、だが其処で疑問が生まれた。

 

(斬撃が来ない?)

初めは斬撃が垂直に飛んできたが故見えていないのだと思った、だが余りにも遅い。

急な挙動、体勢が崩れたその瞬間。

 

 

 

視界が薄紫色に染まる。

 

 

 

「なっ!?」

 

驚きは一瞬。

闇風、GGO内現最強に近い彼が最後に思った事、其れは自らを見事討った相手への賞賛だった。

 

 

 

 

 

「ふう…」

 

光剣を鞘に収め一息付く。

今回の相手は矢張り一筋縄では行かない者だった。

細身に黒の手触りの良さそうなストレートの長髪を背中の中程で一つに束ね、闇風同様軽装に黒に近い灰色のコート、腰には本来『光剣』には不要の鞘が二つ(・・)、そして酷く美しい顔立ちをした彼。

一宮 楓 のGGOアバター《カエデ》はそう思いながらエリアの出口へと向かう。

 

 

【剣鬼】【百人斬り】【ゲーム選択を間違えた人】【公式リアルチート侍】様々な異名を持つ彼、《カエデ》。

 

「さて、依頼は完了。次は…誰を斬りに行こうか」

 

デスゲームを生き残った彼、そのプレイスタイルは結局変わる事は無かった。

 

第三回《バレット・オブ・バレッツ》その申し込み終了時間、五時間前の事だった。

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