ある一人の男が転生する。その先に待つのは空の女神の加護か、激動の日々か。答えは自ら切り開いた先にある......はず。

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カッとして書いた。反省も後悔もしてる。


閃の軌跡 ある平民に転生した男の軌跡?

  俺は転生というものをしたらしい。といっても特に前世のことを事細かに覚えているわけでない。だが、この世界についてある程度は知っている。

  英雄伝説の軌跡シリーズと呼ばれている作品の舞台であるゼムリア大陸。その閃の軌跡の舞台のエレボニア帝国だ。

  一般家庭て生まれ育った俺は成長するにしたがって前世の記憶を思い出していった。そして自分の立ち位置を確認して頭を抱えた。メインキャラとは言わないまでも、十分に物語に関わるキャラだったからだ。なのでまず剣を習った。この先に起こる内戦を生き抜くには武を鍛えておくのは必須だと思ったからだ。物語で無事だからといって今の自分が無事に生き抜けるかはわからない。自分でいうのもなんだが同年代と比べれば強いほうまで鍛えることができた。そして...

「アラン、どうしたの?」

「いや、なんでもないよ、ブリジット」

「そう?でもよかったわ。あなたと一緒にトールズ士官学院に通えるなんて」

「あぁ、せっかくブリジットの両親に認められたんだ。こんな所で躓いていられないからな。」

  そう俺が転生したのは閃の軌跡の主人公たちの同級生で平民クラスでフェンシング部のアランであった。物語では幼なじみで貴族のブリジットと疎遠になってしまったところを、主人公であるリィンの手助けによって関係を改善することになる。そして続編の終盤では見事に恋人同士となる。

  しかし、こんな可愛い幼なじみがいるのに変に意地を張って疎遠になるなんてとんでもない。剣の鍛練に勉強を頑張る傍ら彼女との関係も続けていった。そして帝国の貴族としては珍しく平民にも理解があるブリジットの両親にも認められ、一年ほど前に恋人同士なったのだ。

「でも、トールズではクラスが別れてしまうのよね。残念だわ」

 ブリジットが少し悲しそうに呟いた。

「それは仕方ないさ。ていうかどこでもそうなんだし。それでもトールズは結構貴族と平民の垣根がないほうらしいから」

  そう言って慰める。実際トールズ士官学院は帝国では貴族と平民がある程度対等に過ごせる数少ない場所だ。

 物語ではⅦ組という貴族と平民が一緒のクラスが舞台となったが、実際に帝国で暮らすとあのクラスがどれだけ特異なのかがよく分かる。それだけほとんどの帝国民にとって貴族と平民の差は決定的なものだ。

「何はともあれ一緒の学院に通えるんだ。楽しく過ごそう」

  そうブリジットに笑いかけながら立ち上がる。

「そうね。家でアランのご両親も呼んでお祝いするそうだからそろそろいきましょう」

「そうだな。そういえば制服とかもとどいてるんだっけ?」

「えぇ、家で預かっているわ。まだ私も見ていないのだけれど」

「じゃあ行こうか」

  そしてブリジットの家でお互いの両親に合格を祝ってもらい、制服を着た姿で写真を撮ろうとなった時にそれが判明した。

「アラン、どうしたの?制服を見て固まって...あら、同じ色の制服なのね」

「な、なんで。なんで紅い制服なんだよー!」

  気がついたら俺はそう叫び、まさにorz状態になっていた。

(空の女神よ。これは試練にしては厳しすぎないでしょうか)

  心配するブリジットや両親たちをよそに、俺はそんなことを考え、軽く絶望していた。




閃の軌跡2クリア記念。なんだかんだいってアランは閃の軌跡ではかなり幸せな奴だと思う。そう考えたら妄想が爆発してしまった。


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