目が覚めたら、何故か地面にクレーターが出来ていたり、城の様なものが壊れてたり、現代というよりは中世ヨーロッパ、と言えばいいのだろうか。そんな感じの暗い空の下にいた。はて、私は自宅のベッドで寝ていたはずだが。
「ここは…どこだ?何故私はこんな場所に?」
そう口にしたのだが、自分の声に違和感を覚えた。思ったより、やけに高い声のような…
《か、返してください!》
「だ、誰だ!?何処にいる?」
見渡しても誰もいないのに、声がする。怖い。私幽霊とかのオカルト苦手なのだが。
「え、何?私何か悪いことした?謝るから何もしないでくれ」
《え?えっと…取り敢えず、体を返してもらえれば…》
「体?」
体を返せって…私が他の人の体になってるみたいな言い方じゃないか。そんなこと…
「…あれ?」
よく見ると、服装がおかしい。白を基調とし、紫色のラインが所々に入った服。袖からギリギリ手が出るサイズや、お腹が出ているのが少し気になるが。そして、上着に似た色合いの前を大きく空けたロングスカートのような物の下に、ピンク色で足先辺りで黄色っぽい感じに色が変わっているズボン。私はこんな服持ってないし、女装癖もない。おまけに、髪も腰に届く物凄く量の多い金髪。そして高い声。
「…嘘だといってよ、バーニィ」
《ば、ばーにぃ?》
私、どうやら女の子の体になってしまったらしいです。
「さて、状況整理でもしよう」
《え、えっと…それよりも、体を返して欲しいんですが…》
「あ、そうだった。どうすればいいんだ?」
《え?…私にもよく…そろそろ来てしまうのかと思っていたら、いつの間にかあなたに体を取られてしまって…》
…来てしまうというのはよく分からないけど、悪意はないんだろうけどその言い方はキツイよ。それにして、私が急に体の乗っ取ったのか。念じたりすれば入れ替われたりしないだろうか。
「ぬぬぬぬ…」
《えと、どうしたんですか?》
「念じたりすれば戻れるかなと。…えい!」
という掛け声と共に両手を突き出す。しかし なにもおこらない
《えっと、少しいいですか?》
「ん、いいよ。私どうすりゃいいか分かんないから」
《えと、魔法って知ってますか?》
「…どゆこと?」
わざわざ魔法と切り出したから何かあるのだろうと、しっかり話を聞いてみた。どうやら、魔法というのは私が思っている話の中の物ではないらしく、式を作って使える物らしい。まあ、正しく理解することは出来無かったので、また今度教えてくれるらしい。が、問題はそこではない。
「要するに、その融合騎とユニゾンしてる状態に近いわけなのか」
《はい。どうにかして分かれられればいいんですけど…》
「私の体がどうなってるかが分からないから、最悪私が死ぬかもしれない、ということ?」
《はい。私としてもそれは嫌ですから、出来れば体を用意してから分かれた方がいいと思います》
「急に来てしまったのは私なのだから、気にしないが…まあいい。さて、振り出しに戻るわけなのだが」
《1つだけ、方法があります。けど、成功するかどうか…》
「言って。そろそろ罪悪感と体の違和感でどうかしそうだ」
《…ある融合型デバイスがあるんですが、そのデバイスは改悪されてしまい、起動すると暴走を始めてしまうんです。そのデバイスは、主を乗っ取ってしまうんですが、それと同じ事が出来れば入れ替わるだけなら出来るかもしれません》
「なるほど。じゃあやってくれ。私は一切分からないんだ」
《分かりました。…それじゃあ、始めます》
そう言った後、声が聞こえなくなる。そして、だんだん自分の意識が遠くなる…というよりは、急に別の場所に移動するような感覚がある(要するによく分からない感覚)。
そして意識が安定すると、先程まで見ていた景色に、少し紫色がかかったような光景が見える。
「どう?」
《…はい、大丈夫です。なんとか元に戻れました》
「そうか。…それにして、なんでこんなことになったのか…」
《私にも、よく…あれ?》
「どうしたんだ?」
《いえ、いつもならとっくに暴走しているはずなんですけど…何時まで経っても暴走しないんです》
「…その辺、詳しく教えてくれ」
で、色々聞いた。自分は紫天の書というデバイスの永遠結晶『エグザミア』という魔力を生み出す物を核としたシステム『アンブレイカブル・ダーク』(略称でシステムU-Dというらしい)なのだが、その核であるエグザミアの出力が多過ぎて暴走してしまい、自分自身ですら止めることが出来ないらしい。が、今はそのような事はなく、暴走する気配もない、とのこと。
「…なあ、1つ思ったのだけど」
《なんでしょう?》
「私がその、エグザミア…だっけ?それと同化してるということはない?無意識に制御してたり」
《え?そんな筈…いえ、でも…取り敢えず、なんかばーっと魔力開放出来たりしませんか?》
「え?…んー、どっせい!」
取り敢えず、体の中心から光を放出するイメージでばーっとやる。そうすると、地面にクレーターが増えたり黒い弾が飛んでいったりした。
「………何あれ?」
《魔力です》
「…あれが?」
《はい》
…何となくで言ってみたが、どうやら私の考え通りらしい。
《…えっと、どうしましょう》
「どうしましょうって言っても…私何も知らないし…」
《…そういえば、あなたは誰なんですか?私、何も聞いてないんですけど…》
「……人の名前を尋ねるときは、まず自分から名乗るべきじゃないか?」
《ふえ?あ、私はユーリ・エーベルヴァインです》
「ユーリか。私は…あれ?」
《どうしたんですか?》
「…自分の事、ほとんど思い出せないんだけど…」
《……え?》
本当に私をこんな状況にしたやつは誰だ。魔力ぶつけるぞ。
この設定、前々から浮かんではいましたが、さすがにもう勢いで始めるわけにはいかないと思っていました。ですが、夢にユーリが出て来たので、これは書くしかないなと思って始めました。つまりまた勢いだけで始めたので今後の展開は原作に介入することくらいしか考えてないです。ユーリに関すること以外の設定改変があるかどうかすら考えてませんが、それでもよければ見捨てないでください。ユーリ可愛い。頭撫でたい。