翌日の放課後。どうやら今日は昨日話していた、綾斗の純星煌式武装の適合率検査を行うらしい。星脈世代ではないレイは使うことができないのだが、純星煌式武装がどういうものか気になったので立ち会わせてもらえないかと聞いた。しかし、適合率検査を受ける者以外は保管庫に入れないらしい。
ただ、教室にいるのも暇なので、校舎をぶらぶらと歩いていると。レイの携帯端末に連絡がきた。
「レイ、あなたと綾斗にお願いしたいことがあります。今夜、お時間いただけませんか?」
「ああ、別にかまわないぞ。今からでもいいくらいだ。」
「いえ、今は少し忙しくてですね。また後で連絡します」
「ああ、わかった」
その晩、消灯時間まであと少しというところで、再びクローディアから連絡がきた。
「すみません、あれからまた一件会議がありまして遅くなってしまいました」
「ああ、俺は別に大丈夫だよ。ところでどこに行けばいいの?」
「ええ、お手数ですが、こちらまで来ていただけますか?」
「こちらって、女子寮?」
「はい、私の部屋です。部屋は東南の最上階です。窓を開けておきますので、どうぞお入りください」
「それって大丈夫なの?」
「はい、綾斗は、すぐ近くにいるということなので、先に始めていますね。それでは」
「ちょっ、クローディア?」
そう言われ一方的に切られてしまった。こちらから、連絡をとろうとしても、拒否されてしまう。しかしこのまま無視するわけにもいかないので、レイは仕方なく女子寮に向かうことにした。
女子寮についたレイは壁まで移動すると、わずかな足がかりを伝って最上階まで上る。目的の部屋の前まできたので中に入ろうとすると、ちょうど綾斗が部屋から出てきた。
「あ、レイそういえばレイも呼ばれていたんだったね。俺はもう済んだから先に帰るよ。じゃあね」
「ああ、じゃあな」
綾斗はここからいち早く立ち去りたいようで、足早に去っていった。
(まあ、そりゃあそうだろうな・・・)
レイも同じ気持ちなのでさっさと終わらせて帰ろう、と思い、ひとこと言ってから部屋の中に入った。
「おーい、クローディア、来たぞーって・・・すごい部屋だな」
シックな装いで統一された室内はとても広く、寮ではなく高級ホテルの間違いではないかと思ってしまってもおかしくはない。レイが落ち着かないでいると、奥の寝室から声が聞こえてきた。
「レイ、こっちです」
そうして、その寝室に入ると、バスローブを羽織っただけのクローディアがベッドに腰かけていた。
クローディアの格好に目のやり場に困りつつもソファに座る。クローディアをあまり見ないようにしていると、
「レイもなにか飲みますか?」
そこであまりクローディアのほうを見ないようにしていたのがあだとなったのか、クローディアがグラスに注いでいる液体を確認しないで答えてしまった。
「ああ、いただくよ。ちょうど喉が渇いていてね」
「ふふっ、分かりました」
「どうかしたのか?」
「いえ、なんでもありません」
なぜ笑ったのか分からなかったレイだったが、クローディアの渡してきたグラスを受け取る。
「これは何?」
グラスに入っているルビー色の液体について聞くと
「さあ、何でしょう?飲んでみてのお楽しみです」
そう言ってはぐらかされてしまった。せっかく注いでもらったものを無駄にするわけにもいかないので、レイはいっきにグラスを半分ほどまで空けた。
それを見て、かすかに笑うクローディア。
「レイはお酒は飲んだことはありますか?」
「ああ、前の世界でね、でもあんまり強いほうではないんだ」
「そうなんですか」
「てか、クローディア。これ・・酒だろ。まさか綾斗にも飲ませたのか?」
「ふふっ、そうですよ。でも綾斗には飲ませていませんよ」
「まあ、いいや。ところでそのお願いというのはなんだ?」
「はい、これをご覧ください」
クローディアが空間ウィンドウを操作し空間ウィンドウを複数枚展開した。それぞれ学生が映っている。
そこでレイは、原因はさまざまだが<鳳凰星武祭>にエントリーしていた序列上位の学生達が、ここしばらくの間にケガを負い出場を辞退せざる負えなくなってしまったということを聞いた。しかし、それは何者かが暗躍していた可能性があるとクローディアは答えた。
そして風紀委員はレスター・マクフェイルという生徒を有力な容疑者としていること、次に狙われる可能性が高いのはユリスだということもクローディアは話した。
「そして犯人はほかの学園の意向で動いてるとみて間違いないでしょう。犯人のほうは、犯行場所から考えてうちの学園の生徒でしょう」
「まあ、そう考えるのが妥当だろうな」
「ほかの学園が絡んでいる以上、こちらも迂闊には動けません。しかし星導館学院には、統合企業財体直轄の特務機関が存在します。上の許可が下りない限り私でも自由に動かすことはできませんが、風紀委員よりもはるかに強い権限もった組織です。ですが彼らを動かせば遠からずも相手もそのことに気づくでしょう。統合企業財体はお互いにその動向を厳しく監視していますからね」
やれやれと肩をすくめるクローディア
「まあ、そうなれば、そいつらは逃げてしまうだろうな。つまりは確実な証拠があればいいってことだな」
「はい、ですがそれまで、ユリスはまた襲撃受けると思います。」
「ああ、なるほどな。しばらくユリスを綾斗といっしょに守れってことか」
「はい、そうですユリスは人と距離を置く傾向があります。ですがレイも綾斗ほどではありませんが、ユリスは気を許していると思うので・・・・どうでしょうか?」
「ああ・・・・別にいいよ。・・・綾斗と二人ならカバーしあえると思うし」
酔いが回ってきたのか、頬を朱色に染め少し返答が遅いレイ。クローディアはほっとしたように、胸をなでおろす。
「そうそう、お願いというからには報酬も必要ですね」
クローディアはベッドから立ち上がるとゆっくりとレイに近づく。
レイはそれをただ見つめる。
そして、クローディアがしなだれかかってきた。
「せっかくですから、この私望んでくださってもいいんですよ・・・・?」
耳元でささやき、そのままゆっくりと押し倒していく。ほぼ馬乗りになった状態で、バスローブがずり落ち、肩から胸まで大きく露出する。また前のように慌てふためくと思っていたクローディア。だが帰ってきた反応は、
「じゃあ、・・・・そうしようかな」
「えっ?・・・きゃっ!」
一瞬驚いたクローディアだったが、すぐにレイに抱き寄せられ、逆にソファに押し倒される。
「レイ・・・もしかして酔っ払っているんですか?」
「んー、そんなことよりさ、どーなんだよ。くれるのか?」
酒に弱いとは言っていたが、ここまで弱いとは思っていなかったクローディア。しかし、すぐに妖艶な笑みを浮かべる。
「ええ、あなたが望むならいくらでも・・・」
そして、クローディアは顔をレイの顔に近づけていく・・・・が、
「・・・・えっ?・・あっ、ご、ごめん!クローディア。俺どうかしてた・・・」
寸前で、慌てて起き上がるレイ。
「あ、あのさ、さっき言ってたことだけど・・」
「ええ、ほんとですよ。そういうレイはどうなんですか?」
「あー、えーとあれは、酔っ払ってたから・・・」
それを聞き悲しそうにするクローディア。
「い、いや、思ってるよホントに思ってるから。」
それを聞き嬉しそうにするクローディア。そして再びレイに寄りかかる。
「じゃあ、私をお望みということですよね?でしたら、何をされてもかまいませんよ」
「うっ、そ、それはまた今度、き、今日は帰るよ!」
そう言ってクローディアのもとからするりと抜けると寝室から出る。
「あら、ではその今度というものに期待しましょう。それにしてもお酒は有効な手段ですね、もっと強いのを飲ませれば・・・」
出るときにそんなことが聞こえてきたが、気にしないことにした。
寮の自室に戻ったレイはさっきのことを考えていた。
(俺はクローディアのことをどう思ってるんだろう。)
酒の勢いとはいえ思ってもないこと言うわけがない。それはレイがクローディアを・・・
「まあ、考えてもしかたない、今はユリスを守ることを考えないと」
そして、ベッドに入るが結局クローディアのことが頭から離れず、眠れなかったという。
どうでしょうか?
なんかこういうのはあんまり得意でないんで
ちょっと不安です。
できればみなさんの感想をいただけると嬉しいです。、
これからは本当に忙しくなるんでたぶん週一か、週二が限界だと思います。
では、感想待ってます!