BIOHAZARD CODE:M.A.G.I.C.A.   作:B.O.A.

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・1998年10月1日

ラクーン市がアメリカ軍の滅菌作戦により、地図上から消滅する。





バイオハザード3 ~ラクーン市崩壊~


chapter 4-5

・白鴎女子高等学校、校舎。

 

 

 

 

 

 

目的:首謀者を取り押さえる。

 

 

 

「キイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」

ダララララララララララララララ!!!!

 

あちこちで跳ね回るアヌビスに、竜二とクリスが弾丸を放つ。

だが、極端に敏捷性の高いアヌビスは、天井や壁を跳ね回って弾丸を避ける。

 

「コイツ等、ちょこまかと…………!!」

 

無駄弾を消費し、思わず毒づく竜二。

 

「どうした? 君達はこの程度なのか?」

 

机に座って悠々と言う覆面の男。

 

「随分と余裕だな。あの子達を追わなくて良いのか?」

 

クリスの言葉に、男はニヤリと笑みを見せる。

 

(?)

 

二人が疑問に思った時だった。

 

 

 

 

 

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

「!!?」

 

凄まじい咆哮が教室に響く。

 

「何だ!!?」

 

二人が窓の外を見ると、グラウンドに“青っぽい巨体”が見えた。

 

「アイツは……!!」

「クソッ! 先回りされたか……!!」

「どうするかね? 彼女達の元に行くのかな?」

 

険しい顔になった二人に、男が挑発するように言う。

 

「クリス。ここは俺に任してくれ」

「大丈夫なのか?」

「室内だし、“アレ”を使っても目立たんだろう」

 

一旦考え込んだクリスだが、直ぐに決断して、

 

「分かった。彼女達は任せろ」

「頼むぞ」

 

クリスが教室から去ろうとするが、

 

 

 

 

 

 

「そう簡単に行かせると思うか?」

「キイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

 

 

 

 

 

廊下は、アヌビスやリッカーで埋めつくされていた。

 

「クリス!?」

「心配するな。無理矢理でも通して貰うからな!!」

 

アサルトライフルを向けて、クリスは廊下のB.O.W.の群に向かって行く。

その銃声が少しずつ遠のいて行く。

 

(大丈夫そうだな)

 

アヌビスに銃弾を放ちながら、竜二は思う。

 

 

 

 

 

 

 

「余所見してて良いのか?」

「!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

声に振り向くと、何時の間にか目の前に男がいた。

 

「ハアッ!!!」

「ッ!?」

 

男が繰り出す掌底を、横に身体を逸らして躱す。

 

 

 

 

 

 

「キイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」

「ッがあああ!!?」

 

 

 

 

 

 

そこにアヌビスが飛び付き、背中に喰い付く。

 

「このッ!!」

 

竜二は、アヌビスの頭を背中越しに掴んで無理矢理引き剥がす。

肉が引き千切れ、その背中から血が噴き出す。

それを気にも掛けず、掴んだアヌビスを投げ捨てようとするが、

 

「キイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」

「ッ!!?」

 

それより早く、複数のアヌビスが同時に飛び掛かる。

 

「ちぃッ!!」

 

竜二は掴んだアヌビスで、周囲を薙ぎ払う。

 

「キイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!??」

 

薙ぎ払われて、悲鳴を上げてぶっ飛ばされるアヌビス達。

 

 

 

 

 

 

 

「甘いな」

「!!?」

 

その下から一瞬で男が迫り、竜二の目の前に立つ。

 

「ッく!?」

 

咄嗟にアヌビスを叩きつけようとする竜二。

 

 

 

 

 

 

ガシィッ!!!

「!!!??」

 

その手を何か掴まれて、そちらを向く竜二。

 

 

 

 

掴んでいたのは、撃たれて倒れていた筈のテロリストの一人だった。

 

 

 

 

 

 

「クソッ!!?」

 

それだけでなく、次々と教室にテロリスト達が入ってくる。

少し下がった首謀者の男の後ろに立った彼等は、

 

 

 

ジャキッ!!!

 

 

 

竜二にマシンガンを向ける。

 

「嘘だろ……!!!」

「嘘じゃないんだ」

 

竜二の呟きに男が答えて、

 

 

 

 

 

 

 

ダラララララララララララララララララララララララ!!!!!!

 

テロリスト達が竜二に発砲する。

 

 

 

 

 

 

 

「ぐあああああああああああああッ!!!!!」

 

咄嗟に腕から触手を出して盾にするが、防ぎ切れない銃弾が身体を貫く。

 

「調子に乗んな!!!!」

 

痺れを切らした竜二が、触手を伸ばして右から左へ一気に薙ぎ払う。

 

「がはあッ!!!」

 

テロリスト達は一斉に教室の壁に叩きつけられる。

 

 

 

 

 

 

「喰らえッ!!!」

「なッ!?」

 

竜二と共に撃たれた筈のテロリストが、手を掴んだまま目の前で手榴弾のピンを抜く。

 

「ッちぃ!!!」

 

テロリストを跳ね飛ばし、廊下の通路へ飛び込む竜二。

 

 

 

 

 

 

ダァァアアン!!!!!!

 

教室一室が手榴弾の爆炎に包まれる。

 

 

 

 

 

 

「危ねぇ……!!」

「そうだな」

「!!?」

 

立ち上がるよりも前に、男がストンプを竜二に叩き込む。

 

 

 

 

 

ドゴォン!!!!

「があああああぁぁぁぁああああああッ!!!!」

 

その一撃で床が抜け、竜二は一階に叩き落とされる。

 

 

 

 

 

 

「ふぅん……」

 

自分で開けた穴から、一階に降りる男。

竜二の様子を確かめようとして、

 

 

 

 

 

 

 

 

「お返しだ」

「!?」

 

 

 

 

 

 

 

後ろからマシンガンを撃ち込まれる。

 

「ぐあああああああああああああッ!!!!」

 

悲鳴を上げて倒れる男。

対して竜二はウィンチェスターに持ち替えて、

 

「終わりじゃ無いだろう?」

「ああ」

 

直ぐに立ち上がる男に、竜二は右手でウィンチェスターを撃つ。

一部は男を捉えるが、男は瞬時に移動し致命打を避ける。

直様竜二に近付いて、男は右ストレートを放つ。

竜二は触手を伸ばして迎撃しようとするも、

 

「くうぅッ!!!」

 

間に合わずに、左手でカバーしようとする。

 

 

 

 

 

 

ドゴッッッッッ!!!!!!

「ぐううううううううううううううううううぅぅッ!!!??」

 

 

 

 

 

凄まじい衝撃音と共に、竜二が10m以上後退する。

 

「まだまだ行くぞ」

 

男が身構え、身体がブレる程の速度で突進する。

 

(クソッ!!!)

 

竜二は横の一室の扉を破って転がり込む。

 

 

 

 

 

 

ズドドドドドドドドォォ!!!!!

 

床を捲り上げる様に停止する男。

 

「何処に逃げる気だ?」

 

男が竜二の飛び込んだ部屋に入る。

 

 

 

 

 

「逃げる気なんてねぇよ」

 

空き教室の中央に立って、竜二は両手を軽く振る。

 

 

 

 

 

 

「ほう」

 

男は少し感嘆すると、

 

「銃を使わんのか」

「素で散弾を躱す奴に使っても無駄だろ」

「フハハハッ。確かにな」

 

両腕の触手すら仕舞った竜二は、

 

「来いよ、おっさん」

「若造が。痛い目に遭わせてやる」

 

正面から一気に突っ込んでくる男。

繰り出した右拳を横に身体を反らして躱し、竜二も右フックを繰り出す。

 

「当たらんわ!!」

 

それを後ろに引いて躱した男に、竜二は回し蹴りを繰り出す。

それも難なく躱し、男が反撃しようとして、

 

「!!!」

 

身体がブレる程の速度で、一気に後退する。

 

 

 

 

 

「どうしたよ?」

 

そう言う竜二の背中から、黒っぽい甲殻で覆われた“尾”が生えていた。

その先には白いトゲが十字に並び、それが“高速で回転している”。

 

 

 

 

 

 

「また奇妙な物を……!!」

「使い所が難しいけどな。これ」

 

竜二が言うや否や、男に真っ直ぐ突っ込んでいく。

そのまま近付いて、“扇止”を繰り出す。

 

「ぬうぅ!!」

 

同時に大きく振り回される尾の“電ノコ”を、男は身体を反らして躱す。

 

「まだだ!!」

 

竜二は尾を床に突き立てて支えにし、続け様に掌底を出す。

 

「ぐああッ!!!」

 

吹き飛ぶ男に竜二が接近するも、

 

「なあッ!!?」

「甘いわ!!」

 

繰り出した右拳を難なく掴まれる。

 

「はあッ!!!」

「がはあぁッ!!!?」

 

鳩尾に拳がめり込み、竜二の身体はくの字に曲がる。

男は続けて膝蹴りを叩き込み、更に曲がった竜二の身体を掴む。

放り投げようとした直後、

 

「ッ!!?」

 

尾がしなり、男の顔に迫る。

顔を傾けて躱すも、覆面の頬が切られて血が噴き出す。

 

「らあッ!!!」

「ぐおおおッ!!?」

 

その隙に復帰した竜二が、その足を強く踏み付ける。

続けて悶絶する男の胴体に右拳を入れると、折れ曲がった男の顎にアッパーを入れる。

 

「ぐああッ!!?」

 

顎を上げて直立した男に、竜二は追撃のコンビネーションパンチを叩き込む。

ぶっ倒れる男にストンプを入れようとして、

 

「ッく!?」

 

男がその足を掴む。

 

「ぬおおッ!!!」

「うおおおおッ!!?」

 

足を払いのけられ、竜二がたじろぐ。

 

(あークソッ。リミッター付いてると、やっぱり戦い辛いな…………)

 

実は、リミッター有りで“尾”を生やすと、その他の“変異”を殆ど起こせなくなる。

格闘戦で手数を増やす為に生やしたのだが、実の所、身体能力は再生力以外は人より多少強いレベルでしかない。

だが、腕の触手ではどうしても腕の動きを邪魔してしまう。

また、脚力強化しても小回りが利かないので、狭い場所では効果は薄いのだ。

それ故に選んだ選択だった。

 

(やっぱり、銃を使うべきかなぁ)

 

クリスやジル辺りなら格闘戦で銃も使えるだろうが、実の所、竜二はそこまで射撃が得意では無い。

しっかり狙えば当たるのだが、そもそも、隠密行動が主の彼がサイレンサーも無いウィンチェスターを使ってるのは、根本的に射撃が苦手だからである。

 

「やってくれるな……」

 

男がゆっくりと立ち上がって言う。

 

「今のは効いたぞ」

「だったら、そのまま倒れていて欲しいのだがな」

「悪いが、そうしてはいられない。私には、まだやる事があるのでな!!」

 

言うや否や、男は凄まじい速度で突っ込んでくる。

対して、竜二は尾を水平に振って迎撃しようとするが、

 

 

 

 

 

 

ジャリィッ!!!!!!

「何!!?」

 

 

 

 

 

男が構えた左腕に遮られ、アスファルトの上でコンクリートを引き擦った様な音を立てる。

咄嗟にガードをしようとしたが、

 

 

 

 

 

ドォンッ!!!!!!!

「ぐ、があああああああぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!?」

 

 

 

 

 

直後に出された右ストレートに間に合わず、正面から真面に受けた竜二の身体は、室の壁を突き抜け、姿が見えなくなる。

 

「…………」

 

壁に空いた穴を静かに見詰める男。

 

 

 

 

 

「…………痛ってぇ」

 

 

 

 

 

後頭部を摩りながら、竜二が教室に戻ってくる。

 

「伊達に“人外”じゃないってか?」

「それはお互い様だろう」

「そうだな…………。んで? まだ続けるか?」

「無論、そのつもr…………ッ!!!?」

 

急に顔を顰めて、男は俯く。

 

「…………そうか、“ここまでか”」

「何?」

 

男がポツリと言った言葉に、竜二は眉を顰める。

 

「時間が無い。予定と大幅に違うが、仕方あるまい」

 

男が静かに言った直後、

 

 

 

 

 

 

 

ドオオオオオォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオンン!!!!!!!

 

「何だ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

竜二の後ろの天井が崩れ、砂埃が部屋を覆う。

 

「クソッ!?」

 

何なんだ、と竜二が言おうとした時だった。

 

 

 

 

 

 

ビュオンッ!!!!!!

 

「がッッ!!?」

 

煙の奥から伸びた“何か”に横殴りに弾き飛ばされる。

 

ガシャァアアアアアン!!!!!!

 

教室の窓を突き破り、竜二はグラウンドの方に跳ね飛ばされる。

 

 

 

「ッくうううぅぅぅ!!!」

 

身体を空中で捻って尾を突き立て、どうにか着地する竜二。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え!? あの、だいじょ…………ッ!!?」

(!? しまった!!!)

 

竜二が前を見ると、妙なドームの中で口元を覆って驚愕している織莉子がいた。

竜二が声を掛けるより早く、

 

 

 

 

 

 

ドオオオオォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオンンン!!!!!

 

 

 

 

 

 

凄まじい衝撃音と共に、教室の壁一面が吹き飛ぶ。

 

「ッ!!!?」

 

砂埃が舞い上がり、正面が全く見えなくなる。

竜二が腕を上げて目を覆っていると、

 

 

 

 

 

 

 

「竜二!! 無事か!!?」

「お兄さん!!」

「竜二!!」

 

 

 

 

 

 

 

遠くからクリスとキリカ、更にピアーズまでもが走ってくる。

 

「ッ!!?」

「…………、タイミングの悪い」

 

三人が竜二の背から生える大きな尾に目を奪われるのを見て、竜二は大きく溜息を着く。

 

「お、お兄さん…………?」

「話は後だ」

 

恐る恐る尋ねるキリカにそう返し、竜二は尾を引っ込める。

 

 

 

 

 

「それよりも、先ずはアレだ」

「ギュォォォォォォォォォォォォォォ…………!!!」

 

砂埃が晴れて、壁を壊した“何か”の姿が見えてくる。

 

 

 

 

 

 

 

「マジかよ…………」

「うぎゃ~。ぐっちゃぐちゃだ~…………」

「此奴は流石に酷いな…………」

「悪夢ですね…………」

「…………もう嫌よ…………」

 

五者五様の反応を受けているその“何か”は、言わば“人肉スライム”だった。

手榴弾で吹っ飛んだテロリスト達の身体を繋ぎ、所々から昆虫のような鎌状の足を付けたら、当に目の前のそれその物である。

 

「それが最後の切り札か?」

「切り札というより、捨て駒かな」

 

男が顔の覆面に手を伸ばし、それを外す。

 

「私も含めて、だが」

 

その素顔が、日の元に晒される。

 

 

 

 

 

 

 

 

「え…………、お父……様…………?」

「久しぶりだな。織莉子」

 

“美国久臣”は、愛娘を向いて言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ? 織莉子のお父様? 何で??」

「…………ああ、クソッ。そう言う事か」

 

訳が分からない様子のキリカの横で、クリスは何かに気付いて思わず舌打ちする。

 

「……どうして? 何で、お父様が!!?」

「全てはこの国と……、いや、お前の為だ。初めからお前を殺す気は無かった。ただ、この国のこの現状で、お前を残して置きたくなかったのだ」

「だからって!!?」

「親として、自身の不覚をお前に残す訳には行かなかった。どんな犠牲を払っても、だ」

 

言いながら久臣がスライムの前に進むと、スライムから肉の“芽”が伸びる。

 

「時間が無いのでな。そろそろ、終わりにしよう」

「お父様、もうやめて下さい!! お願いです!!! お父様!!!」

 

泣きながら懇願する織莉子だったが、対し久臣は悲しく笑うと、

 

「元々、既に人では無い身だ。今更、後戻りは出来ん」

 

久臣が両腕を挙げると、スライムの肉の芽が絡みつく。

 

「あ、ああああああ…………、そんな…………」

「織莉子…………」

 

その手が、足が、頭が飲み込まれて行く。

 

「頼む…………」

 

茫然としている織莉子を向いて、絞り出すように、

 

 

 

 

 

 

 

「どうか…………、私を、恨んででも…………、生キテ…………、ク……レ…………」

「嫌、お父様、いやぁ…………、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

等々絶叫を上げて崩れ落ちた織莉子の前で、

 

「ギュォォォォォォォォォォ…………!!!!」

 

久臣を飲み込んだスライムが、ゆっくりと動き出す。

 

「ッ! ピアーズ!!」

「了解!!」

「織莉子!!」

 

クリスとキリカ、ピアーズがそれぞれの武器を手に取る。

 

 

 

 

 

 

「何でだよ…………」

 

 

 

 

 

 

 

ポツリと、今まで黙っていた竜二が声を出す。

 

「何でだ? 何で、そんな簡単に捨てられる? 手に入る物じゃないんだぞ…………? 取り返せないんだぞ…………?」

 

微かに身体が震え出す。体温が上がるのを感じる。

 

「自分の為になら、まだ納得出来る。だけど、お前はあの子の為なんだろ? あの子の為に命を掛けたんだろ? 」

 

身体の奥で、“つっかえ”がある様に感じる。

リミッターが、竜二の“異常”を止めようとしているのだ。

 

「だったら、まだ何かあった筈だ。国外に逃げるでも。セキュリティを万全にするでも。幾らでもあった筈だ」

 

でも、止められない。止まらない。

赤く輝く瞳で前のスライムを睨む。

 

『竜二!? どうした!? 落ち着いてくれ!!』

「でも、どうしてだ…………?」

 

ジョージの声も、今は聞こえない。

 

「何で、コレを選ぶんだ…………!?」

 

拳を怒りで震わせながら、竜二は、

 

 

 

 

 

 

 

「何で、“こっち側”に来ちまうんだよぉぉぉぉォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

人に思えない絶叫を上げて、竜二の身体が“消える”。

直後、

 

 

 

 

 

ドガアアアァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアンンン!!!!!!

「「「「!!!??」」」」

 

 

 

 

 

スライムの姿が消え、教室の奥から凄まじい衝撃音と煙が立つ。

 

「ギュォォォォォォォォォォォォォォォォォ・・・・・・!!」

「ック、ガアアアアアアアアアアッ!!!」

 

竜二の声が聞こえるが、煙の所為で何が起こってるのかは、四人には分からなかった。

そして、

 

 

 

 

 

バスッッッッッッッッ!!!!!!

 

 

 

 

 

何かが抜ける様な音がした。

直後に出た“何か”は、後ろの廊下の壁も突き抜けて、

 

 

 

 

ビシャァッ!!!!!!!

 

 

 

 

校舎裏の林の樹木を数本突き抜け、最後の一本に大きな“赤いシミ”を付ける。

 

「ギュゥゥゥゥゥゥゥゥ…………」

「…………」

 

弱ったスライムの声が聞こえ、ズブリと何かを引き抜く音が響く。

 

「…………竜二…………?」

 

クリス達の前で、煙が漸く晴れてくる。

そこには、コートの右腕が二の腕から濡れている竜二と、胴体にポッカリと大穴の空いたスライムがいた。

既にスライムは瀕死らしく、虫の様な触手は全て力無く垂れている。

そこに、竜二は腰からウィンチェスターを引き抜き、止めの一撃を撃ち込もうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「-----、-----…………」

「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬目を見開くが、直後に銃の引き金に指を掛け、

 

 

 

 

 

ダァンッ!!!!!!!

 

 

 

 

 

一回、銃声が鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちら竜二。首謀者、“美国久臣”を殺害した」

『そうか……、身体はどうだ?』

「問題無い。さっきは悪かったな」

『何でも無いなら良いんだ。だが…………』

「分かっているよ……」

『彼が首謀者であった以上、疑いは俺達にも降りかかる。俺達は、彼と面識があるからな』

「“疑い”がある時点で、俺達はお終いだ。特に、俺は二度と日の元に出られないかもな」

『どうにか時間は稼ぐが……、覚悟はして置いてくれ』

「了解。……所で、あのデータはどうだった?」

『その事だが、一応調べは着いた。38件全て、BSAAや合衆国のデータベースに無い取引だった。だが、その内の幾つかは経緯不明だったB.O.W.の輸送ルートに一致している。捏造の可能性はかなり低いな』

「そうか……。空前のスキャンダルだな」

『それと、今久臣の情報も入ったのだが、一部の経費が大幅に改竄されているようだ。恐らくこの分で、B.O.W.を買ったと見ても良いな』

「……………………」

『? どうした? 気になる事があるのか?』

「……いや、随分タイミングが良いなと思ってな」

『分からなくもないが、仮に彼が嵌められていたとして、一体どう証明する気だ?』

「…………さあ、ね」

 

通信を切って、竜二は静かに思案する。

 

(今回の件……、不可解な事が余りに多過ぎる。俺達は、敵に完全に踊らされている)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(一体、何があるってんだ…………?この国で…………)

 

 

 

 

 




どうも、B.O.A.です。

今回は本当に書き辛かったです^^;
早くもスランプかこれ…………?

そして現在、B.O.W.戦用BGMを探しているのですが、中々見つからないのです。(T_T)
本家以外でそれっぽいBGMが有ったら、教えてください。orz

それでは、また次回で。
感想等、お待ちしてます(^-^)/


PS:BGM~メタルギアライジングリベンジェンスより「Red Sun」
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