突如、A市上空に現れた巨大な宇宙船。その巨大宇宙船が街の上空に留まると何の宣告もなしに砲撃を放ち、街を一瞬で瓦礫の山へと変えた。
大予言者シババワが残した予言による災害。その対策で協会本部に集められていたS級ヒーローたちは様子を見るために建物の屋上へと移動するも……そこには瓦礫と化した建物の残骸がどこまでも続く、見るも無惨な変わり果てた街の光景があった。
さらに二回目の攻撃の前兆か…? 宇宙船の下部、船底部分の所々から光が発したと思った瞬間、轟音とともに巨大な砲弾がヒーローたちに向かって幾つも撃ち出された。
迫り来る巨大な弾丸にボーボボ、首領パッチ、天の助は――――
「「ああ、もう~さっきから「ボッボッボッボッ」うっさいわねぇ~~~」」
「「遠近法、無視して攻撃してるゥ――――っ!!!?」」
「でもこれで邪魔されずに宇宙船に乗り込むことができるな、ちょっと行ってくるぜ」
サイタマはそう言うと屋上の床を蹴って跳躍。高速で一直線に飛んでいき宇宙船へと消えていく。
「なんという身体能力だ。悔しいが俺たちには真似できんな…」
「ここは俺に任せろボーボボ! プルプル真拳奥義『ところてんトランポリン』これで宇宙船まで跳んでいけるぞ! さあ、俺に乗って跳ぶんだ!」
天の助が体をトランポリンの形に変形させるが…
「別にいいよ。俺たち普通に空、飛んで行けるし」
「ええっ!?」
ボーボボ、首領パッチの二人は体に黄金のオーラを纏わせて宙に浮くと…「ドギュン!!」と派手な音を出して宇宙船を目指して飛んでいく。体を変形したままの天の助が取り残されて静寂が場を支配する。
「ちょっと待ってくれよ―、俺を置いて行かないでくれよ―」
場の空気に耐えられなくなった天の助が二人のあとを追って飛んでいった。
「ふはははは! よくぞここまで来たな侵入者!」
一足先に宇宙船に乗り込んだサイタマを待ち構えていたのは幹部を名乗るグロリバース。食虫植物のような頭と両手が特徴的な異星人だ。そこへ――――
「ピアノミサイルゥ!!!!」
ボーボボが黄金色のピアノを押しながら爆走、グロリバースを轢いて更にピアノの下敷きにする。
「他にも侵入者がいたのか…この俺様にケガを負わせるとは中々ヤるじゃねぇか…」
下敷きになったグロリバースがピアノを押し退けようと両手に力を込め始める。
「時間もないのにザコが粘るな! もう一丁、ピアノミサイルゥ!!!!」
どこから調達したのか、もう一台のピアノ、合計二台のピアノに押し潰されてグロリバースは完全に沈黙した。
「やっと追いついたぜサイタマ。単独行動は危険だ。俺たちもついていくぞ?」
ボーボボの両隣には首領パッチと天の助が立っていた。
「ボーボボ、のんびりしてる暇はなさそうだ。騒ぎを聞きつけた連中がやって来るぞ」
天の助の言う通りに夥しい数の足音がボーボボたちに近づいていく。
「そこまでだ! 地球人! 大人しく言う通りにしろ!」
銃を持った宇宙人が殺到。ボーボボたちを囲んで銃口を向けるが…
「安心しろ。侵入者はこの通り、この首領パッチ様と天の助が捕まえた」
首領パッチと天の助が持つ縄、それぞれのその先には虚ろな表情で両手首を縄で縛られたサイタマとボーボボの姿が…
「おお、よくやった。これでボロス様も大喜びになるに違いない」
「へっへっへ、ボスに直に報告したいからよォ~、ちょっと部屋まで案内してくれねぇか? 何せ俺たち二人は新人なもんで――」
「おう、いいぜ。ついてきな」
首領パッチの言葉をあっさり信用して案内を始めてしまう。
「ここがボロス様のいる部屋だ。くれぐれも粗相のないようにな?」
――と案内された場所は大きな扉がある部屋の前。
「ヴァカめっ! 俺たち二人も地球人なんだよ!」
部屋まで案内した宇宙人を背後からネギと大根で斬りつける首領パッチと天の助。宇宙人は突然の奇襲に躱わすことができずに「ぎゃ―!?」という絶叫とともに背中から血を勢いよく噴出して倒れた。
「よっしゃ――! あとはボスをボコって終わりだ! 行くぞバカども!」
「「イエッサ――――!!!!」」
熱くなったボーボボに敬礼で応える二人。そんな三人と倒れた宇宙人を見て「お前らヒデェな…」と呟くサイタマ。
四人は扉を砕いて中へと侵入する。
「ようこそ我が船へ」
あまりの広大さに認識できない広さの空間。その中で待ち構えていた人物が二人。言葉をかけてきたのは単眼の男。
「我々の船で随分と舐めたマネをしてくれたな。貴様らは船員を騙してここまで来たと思ってるようだが、実際はこの場で処分するために敢えて泳がせていたんだよ」
単眼の男の隣に立つ黒いタコのような外見の宇宙人が喋る。
「貴様らは宇宙一の念動力使い…ゲリュガンシュプが挽き肉にしてくれる!」
大小の瓦礫を浮かせて纏わせ、竜巻のように周囲を流れる。
首領パッチと天の助が未来的な銃で応戦するがゲリュガンシュプの周囲に浮いている瓦礫に阻まれる。
「俺たちのネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲が通用しねぇ!」
「ボーボボ隊長、奴を倒すにはどうすればいいんですか?」
切羽詰まった天の助に位の高そうな軍服姿のボーボボが答える。
「奴を大釜に入れて茹でるんです」
大釜に入れられ「ぐつぐつ」と煮込まれているゲリュガンシュプ。やがて黒かった体が赤く変化する。
「赤くなったら食べ頃です」
足の一本を輪切りにして食するボーボボたち。
「何をやらすんじゃ!? 地球人!」
大釜から這い出て、瓦礫の破片を浮かせてボーボボたちにぶつけていく。
「なあ、ちょっとその銃をくれないか?」
瓦礫をぶつけられながらも、サイタマは首領パッチに銃を指差して要求してきた。
「別にいいが奴の周囲に浮いてる瓦礫のせいで攻撃が届かないぞ?」
「いや、別にいいよ。こうやって使うから」
言うや否、手渡された銃を投げるサイタマ。ゲリュガンシュプの頭部を砕いて更に飛んでいく。
頭部を左右に割かれたゲリュガンシュプの体は力なく床に横たわって動かなくなる。
一部始終を見ていた単眼の男は自分の仲間が倒されたのにも関わらずボーボボたちを称賛した。
素晴らしい、と。
(´・ω・)にゃもし。
ここまで読んでくれて、ありがとー。
元ネタの幾つかはガンガン作品からです。とりあえずボロスと戦って完結にする。