次話からは本編となります。
喫茶店から出て真っ直ぐ最寄りのバス停まで行く俺たち、杉並と義之と小恋とはここでお別れだ。
そして今俺たちはなんとも言えない雰囲気の中バス停に立っていた、まあ、原因を作ったのは俺であるが。
「そろそろ、話してもいいんじゃないかしらルルーシュ?」
「んっ、そうだな流石にこれ以上空気が悪くなるのは俺としても喜ばしくないしな」
「あら、その原因を作ったのが自分である事を忘れないで欲しいわね」
「ふっ、肝に銘じておこう」
「一応信じておいてあげるわ」
「「フフフフフフフ。」」
「うわぁ〜、杏ちゃんもルル君も物凄い悪い顔してる」
「おっおお、なんかあの笑みを見てると背筋にヒヤリとしたもんが・・・。」
そうこうしている間にバスがやって着たので取り敢えずは乗る事になった。
「さて、それじゃ。話してもらいましょうかルルーシュ。貴方卒パの裏で何をやっていたの?」
「ふっ、杏お前ならもう予想はついているだろう?」
「駄目よ。罪の告白は自分の口から告白するべきよ」
杏の有無を言わせない圧力に流石の俺も少し引く、残りの二人は既に顔を引きつらせており若干俺と杏と雰囲気に困惑している。
「さて、そうだな。俺の計画は磯鷲生徒会長のあの宣言時から動き出した」
話し始める俺を杏と茜、渉は静かに聞いていた。
生徒会長の口から豪華賞品が贈られると聞かされまず俺は協力者を募った、真っ先に杉並が協力すると快諾してくれた。
俺たちの事だ豪華賞品を巡って争い合うのは目に見えていたし、豪華賞品がもし俺たちが求める様な物でなければ徒労に終わってしまう可能性もある。
なので俺は卒パの裏で売り上げベスト3のクラスを予想をするという賭けをした、この賭けに参加した者達は殆ど俺たち付属二年のクラスに賭けていた。
たが、今回の卒パでは生徒会が主権を握っている。俺たちのクラスは十中八九失格か営業停止などの処分を受ける可能性は大だ。
なので俺は事前の調査で上位を狙えるクラスをいくつかピックアップし準備期間の間密かに偵察し接客態度やら細かくチェックし候補を三つに絞った。
そして次はもう一人の協力者との話し合いだ俺が協力者もとい共犯者として選んだのが白河である、小恋から白河がワンピースを欲しがっているとの情報を得たのでそれを利用させて貰った。
まあ、本人もかなり乗り気だったのが嬉しい誤算であったが。どうやら学園のアイドル様は根本的な所は俺たちと変わりない様だ。
協力の約束も得た彼女にやってもらう事は一つ俺がピックアップした三つの店の宣伝をしてもらうだけだ。
無論正体を隠してだが、態々白河に私物を持ってきて貰い学園内のトイレで着替えて貰った。その他の変装アイテムはこちらで用意した。
多少髪型や普段付けていない眼鏡などを付けるだけでも印象は大きく変わるものでバレる事はなかった。
こうして俺たち付属二年生は俺の予想通り失格になり俺が当たりをつけていた三クラスがトップを独占する結果になった。
裏で行われていた賭けも白河が上手く宣伝してくれたおかげで狙い通りの順位でかなり儲けさせて貰った。
「とまあ、こんなところだな」
バスの中では話終わらなかったので結果俺の家で話す事になってしまった。
「ふふっ、やってくれたわねルルーシュ」
「ルル君てば私たちに黙ってそんなことしてたなんて、酷い〜」
「あんまりじゃねぇーかよルルーシュ!!なんで誘ってくんなかったんだよー!」
こうして三者ともから色々言われたがこの日はこのまま解散となった、翌日この話を聞いたであろう義之と小恋からも苦言とお小言をいただいた。
そして何故か生徒会のお二人方からもメールと直接電話が来た、朝倉音姫からはメールで注意を。高坂まゆきは電話で次はぬっ殺すとの電話をいただいた。
まあ、次も勝つのは我々だかな。こうして俺の卒パは終わりを迎えた。
因みに。
「杏、お前いつ気付いたんだ?」
「ウチの部活の後輩と先輩が白河ななかそっくりの人と話したって自慢してたのよ」
「成る程その先輩と後輩の所属クラスが」
「そっ、一位と二位のクラスだったわ」
との事だった。やはり杏は勘がいい。
今回は短めです。