よく晴れた日に大地はMRR基地に帰る途中の道で空を飛ぶ飛行機を呆然と見ていた。
偶然通りかかった白いワゴンが止まる。後部座席に乗っていたのは小百合であった。
ワゴン車に乗っても大地は黄昏ていた。そんな大地に小百合は話しかける。
「何かございましたの?」
「え?・・・・・・・・やっぱり小百合さんにはわかっちゃうんだ。」
大地は小百合に話した。
入院している自分の父親が会社を任せると言った。それに加え父親は体調が悪かった。
大地はそのことを太陽に相談した。
「そっか・・・・・・・・・まあ、親父さんもいつ死ぬかわからないからそんなこと言ったんだろうな。」
「うん・・・・・・・・・・」
大地は俯く。
「太陽君、僕どうしたらいいかな?」
「それは俺に相談することじゃないだろ。」
太陽は大地の頭を小突いた。
「あて。」
「俺がお前の人生に口出しをしても意味ないだろ。お前の人生はお前が決めろ。」
「太陽君・・・・」
「ま、俺は人生最後を宇宙の平和のために使ったがな。」
太陽はそう言うと笑い、そして自分の部屋へと戻った。
翌日、ジェイの入隊祝いのパーティーが開かれた。
ケンと大地で漫才をするはずが大地自身自分の家族のことを話し、結局漫才は失敗した。
そして大地はブラッドに辞表を提出した。
そのことを翌日太陽たちは知らされた。
が、格納庫で掃除をしていた太陽は納得してなかった。
(自分で悔いの無いようにって言ったが・・・・・あの時のアイツの目、こっちの方にまだ未練がある目をしてたな。)
太陽はそう思うと海を見る。
「まぁ・・・・・・・・・俺が口出しすることじゃないか。」
太陽はそう呟いた。
それからしばらくして指令室で待機しているとアラームが鳴り響いた。
「郊外工業地域にガラゴロ出現!マシンロボレスキューに出場要請!通報者は・・・・・・大地君です!」
「現状には資材が多数!避難誘導には厄介な代物だな・・・・」
海が現状を報告し、エースが追加情報を言うと弱音を吐いた。
「大丈夫ですわ!」
「力仕事ならこのドリルロボとイエローギアーズにお任せっす!」
小百合とショウが言うとケン、誠、太陽、ジェイが続いて言う。
「ほかならぬ大地君のピンチだからね!」
「ジェット、ポリス、ドリル、各リーダーロボマシンコマンダーに搭載完了。」
「ガラゴロの方は俺たちとジェイが引き受けます。」
「ガラゴロから、工業地域を守る!」
そんなレスキュー隊員を見てブラッドは頷いた。
「マシンコマンダー及びVステルス、ギャラクシーコンボイ及びイエローギアーズの出場を許可します!」
ブラッドが出場許可を出しギアダンプ、Vステルス、コンボイが現状へ向かった。
大地が両親の安否を確認するとマシンコマンダーが現着した。そのことに大地は気づく。
「マシンコマンダー!」
マシンコマンダーからジェットロボ、ポリスロボ、ドリルロボが出て消火作業に入る。
「ドリル・・・・」
ドリルの姿に目を奪われている大地の側にギアダンプが現着する。
Vステルスロボとコンボイも後から到着して消火作業に入る。
「大地君、大丈夫っすか?」
ショウと小百合が大地家族の元へ駆けつけてくる。
「外傷はないけど煙を吸い込んでいる。酸素吸入の用意を!」
「はい!」
大地の指示に二人は従い、両親に酸素マスクを付ける。そんな現場で働く大地の姿に大地の父は驚いた顔をしていた。
そこへケンと誠、鈴が駆け付けてくる。
「大丈夫ですか!」
「延焼が酷い!ここで働いている人たちの把握と火点の特定を・・・・・大地?」
誠がやるべきことを口にしようとした時に大地の異変に気付いた。その目は燃えている格納庫に向けられていた。
すると火災現場になっている建物から三機のガラゴロが姿を現した。
「ガラゴロ確認!」
「ポリス戻れ!行くぞ、鈴!」
「ええ!」
二人に続いて大地も向かおうとするが今の自分はマシンロボレスキューでないことに大地は気づいた。
そんな大地に小百合がロボットモードのK-BOYを差し出した。
「あっ!」
「長官から預かってきましたわ。でも、使用するかしないかは大地さんにお任せするそうです。」
小百合がそう言うと大地は視線を両親の方へ向ける。
「長官が・・・・」
大地は家業とレスキューの狭間で迷っていた。だが大地自身、気づいていた。自分が今何をしたいのかを。
「K-BOY!」
大地がそう言うとK-BOYは変形し、大地の手に収まる。
その光景にイエローギアーズは喜ぶ。
大地はK-BOYを掲げ、叫ぶ。
「リーダー合体、はじめ!」
大地のK-BOYの顔が開き、目が光る。
「イエローリーダー、搭乗よし!」
「ブルーリーダー、搭乗よし!」
「レッドリーダー、搭乗よし!」
各マシンロボがそれぞれのコマンダーに搭乗する。
「イエローコマンダーよし!」
「ブルーコマンダーよし!」
「レッドコマンダーよし!」
指揮者塔に大地が搭乗する。
「起動、各部異常なし!リーダー合体、マシンコマンダーロボ!」
マシンコマンダーロボに合体するとドリルロボが大地に話しかける。
「大地、ちょっとばかり久しぶりじゃねぇか。」
「ドリル。」
唯一のパートナーであるドリルに別れも告げずに去ったことに大地は罪悪感を抱いていた。
「何も言うな。俺はお前が決めたこと認めるぜ。ロボマスターじゃなく、おめぇという男に惚れこんでるんだからな。」
「ドリル。」
大地はその言葉を聞くと胸が軽くなった。軽蔑されてもおかしくない自分を許してくれたドリルロボの言葉、それだけで大地は救われた。
そんな大地にジェイが話しかける。
「大地、いいのか?ここに戻って来て?」
「ジェイ君。」
「お前は家族を守りたいからマシンロボレスキューを辞めたんだろ?」
「そうだよ。でもわかったんだ。パパやママだけじゃない、友達や皆、もっと大勢の人たち。僕が守りたいのはそういう人たちが暮らしているこの世界全部なんだ!」
大地自身、ようやく自分御本心に気づいたことに太陽は微笑んだ。
「大地、Vモードに合体だ。グズグズしている暇はない。一騎に障害を排除する。」
「了解。ジェイ君!」
「よし!」
「「Vモード、合体はじめ!」」
二人のK-BOYの顔が開き、目が光る。
「「Vモード、合体はじめ!」」
「パワーウィング、左右よし!クエンチャーガン、よし!Vステルス、メガブースターよし!起動、各部異常なし!リーダー合体、マシンコマンダーロボV!」
マシンコマンダーロボVに合体すると太陽たちも続く。
「ギャラクシーコンボイ、俺たちも!」
「ああ!!」
「「ギャラクシーコンボイ、スーパーモード!」」
コンボイはスーパーモードに変形する。
「ゾーン、展開!」
マシンコマンダーロボVが指を三本立ててゾーンを展開する。ゾーンが形成され、マシンコマンダーロボVとコンボイは三機のガラゴロと対峙する。
三機のガラゴロは正面から二機に接近してくる。
「三対二で勝てると思うな!」
「三対二だと?」
「それは違うぜ!」
コンボイと太陽がそう言うとマシンコマンダーロボは言った。
「私の中には、各リーダーと熱きレスキュー隊員の魂が込められているんだ!」
「だったらもっと熱くしちゃうぜ!」
一機のガラゴロがマシンコマンダーロボVに熱風を浴びせようとするがコンボイが放水して相殺する。
「ビリビリしちゃいな!」
もう一機のガラゴロがコンセント型のアームをコンボイに飛ばすとマシンコマンダーロボVがそのコードを掴んだ。
「負けるもんか・・・・・僕は決めたんだ!」
大地の言葉に応える様にマシンコマンダーロボVはコードを振り回しガラゴロを地面に叩きつける。
「こっちも威力上げるぞ!」
「了解した!」
コンボイは放水に力を上げてガラゴロを水浸しにする。
「大地、決めるぞ!」
「うん!コマンダー!」
「デュアルトルネード!」
マシンコマンダーロボのデュアルトルネードが二機のガラゴロに炸裂する。ガラゴロ二機が爆発すると残った一機は逃げようとする。
「「逃がすか!フォースチップ、イグニッション!」」
コンボイにフォースチップがイグニッションされる。
「「ギャラクシーキャノン、フルバースト!」」
コンボイのギャラクシーキャノンが炸裂し、ガラゴロは爆発した。
「そうさ・・・・・もう、迷ったりしない!」
大地の目に一点の曇りもなかった。
「戦闘による二次災害、無し!」
コマンダーロボVは周りを見渡して確認する。
その後大地はマシンロボレスキューに戻ってきた。
夜に大志館の屋上で太陽が父親のことについて聞いた。
「結局戻って来たんだな。」
「うん。でも驚いたよ。」
「なにがだ?」
「パパったら僕を戻すためにわざと余命が短いふりをしてたんだよ。」
それを聞くと太陽は笑った。
「笑い事じゃないってば!」
「ごめんごめん。でもさ、それほど大事に思ってるって事じゃん。」
「・・・・・・・・うん。そうだね。」
太陽の言葉に大地は笑って答えた。