カイザーGの一件から数か月が経った。
カイザーGの引き起こした災害によってもたらされた被害は甚大であり、犠牲もそれ相応の数がであった。
モールダイブの活躍もあって壊れた街の復興作業は予想をはるかに上回る勢いで修復されてた。
そしてカイザーG本体が壊れた直後、世界の各情報機関にマスコミに過去にマシンロボプロジェクトが兵器運用に転用されたこと、そしてその思いを踏みにじられカイザー博士がより良い世界にしようとプロトタイプのマシンAIが作られ、暴走してデザスターが結成されたことが公表された。
このことを隠そうにも隠し切れないため、当然当時兵器運用を提案したトップは攻められ、辞職せざるを得なくなった人も数多い。
だが、カイザーGが去ったとしても災害は起こる。マシンロボレスキューも世界各国に出場が要請された。
そのワケはカイザーGの起こした災害である。災害によって各国のレスキュー機関に甚大な損害が与えられた。そのため各国のレスキュー機関や舞台の資材も不足している。猫の手、いや子供の手も借りたいほどの状況であることに変わりはない。
そして太陽はと言うと・・・・・・
「どうやったらバーベキューでここまでの火事になるのかな?」
「さあな。バカの考えることはわからんと言うことだ。」
熱帯地方の森林火災の消火に当たっていた。
本来であればマシンロボレスキュー初任教育課程修了日の指揮を迎える筈であったが、不発弾に森林火災、ビル火災に車両暴走などと言った災害が発生していた。
太陽はそのうちの一つを担当していた。
「太陽、ところであのことは考えているのか?」
「あ、あー・・・・・・・・正直、まだ早いかなぁ~って思ってる。」
「そうか?早くしないと誰かに彼女を・・・・・・」
「わかってるって!でもな、その・・・・・・は、初めてなんだよ。分かるだろ?」
「まあな。お互い、ずっと仕事一筋だったんだ。イロコイなんかの経験はゼロだからな。」
個人的話をしながらもちゃんと仕事をしている太陽とコンボイ。
消火が終わったのは日本時間の夕方ごろであった。
「こちら太陽。森林火災の鎮火を確認しました。」
『了解。それで悪いんだけど鈴ちゃんの方に合流してくれない?』
「何がったんですか?」
『潜水艦から救難信号が発せられて、今鈴ちゃんが向かっているんだけど、潜水艦はとてもマシンロボ一機では救出できるほどの規模じゃないわ。全マシンロボの大隊出場が必要になります。太陽君も向かってあげて。』
「了解。行くぞ、ギャラクシーコンボイ。」
「ああ。」
マリーの指示に従って太陽は鈴が向かう地点へと向かう。
太陽が向かっていると各マシンロボと各サイバトロンが集合していた。
「マシンロボレスキュー全隊員の現着を確認!頼むぞ、みんな!」
トランスポーターで潜水艦が停止している地点をサークルを形成、その周りを飛行系のマシンロボが旋回していた。
「状況確認。ただちに引き上げ佐合を開始する。」
「潜水艦の現在位置、深324mの海底。引き上げケーブル用意!」
誠と大地が指示を出すとエースがK-BOYを取り出し叫ぶ。
「マシンコマンダー!リーダー合体、はじめ!」
エースのK-BOYの顔が開き、目が光る。
「イエローリーダ、搭乗よし!」
「ブルーリーダー、搭乗よし!」
「レッドリーダー、搭乗よし!」
各コマンダーにドリルロボ、ポリスロボ、ファイヤーロボが搭乗する。
「イエローコマンダーよし!」
「ブルーコマンダーよし!」
指揮者塔にエースが乗る。
「起動、各部異常なし!リーダー合体、マシンコマンダーロボ!」
「ジャイロチーム、引き上げケーブル投下!」
進の指示でジャイロチームが引き上げケーブルを海へ投下する。それを海中にいるサブマリンチームが潜水艦へ取り付ける。海面に取っ手付きの浮が出る。
ジェットロボ、マシンコマンダー、Vテルスロボがそれを手に取り引き上げようと作業に入る。
潜水艦は海面へ引き上げられるかと思われた。だが、潜水艦が止まっていた場所が崩れ、さらに深くへと沈み始める。潜水艦の底からサブマリンチームが押すが沈む速度は変わらなかった。
「サイバトロン、救助作業の補助を開始するぞ!」
『了解!』
コンボイの指示で海面からはコンボイとソニックボンバー、海底ではサイドス、ライガージャック、ファングウルフ、モールダイブ、ファーストが手伝う。
『うぉおおおおおおおおおおおお!』
総員全力で引き上げるが一向に船は上がらなかった。
「どうするの、太陽!」
「何か手立ては何のか!」
鈴とジェイがそう言うと太陽は言った。
「各マシンロボハイパーモードへ合体。同時にトランスフォーマーはフォースチップのエネルギーを出力に回せ!」
「出来るの?」
「出来る出来ないの問題じゃない、やるんだ!いいな!」
『了解!』
『ハイパーモード、合体はじめ!』
各マシンロボハイパーモードへ合体をすると出力を上げて引き上げる。
「こっちも行くぞ!」
『フォースチップ、イグニッション!』
各トランスフォーマーフォースチップをイグニッションし、それを推進力へと変換する。
『うぉおおおおおおおおおおおおお!』
『はぁああああああああああああああ!』
マシンロボレスキューとトランスフォーマの戦力のレスキュー活動によって潜水艦は無事海面へ浮上させレスキューを完了した。
乗員乗客は海難救助隊に任せ、太陽たちはMRR基地へ帰投した。
MRR基地の廊下で太陽以外はぐったりしていた。流石の小百合も壁に手を掛け座っている状態であった。
そんな太陽たちに宮島が近づいてくる。
「こら、お前たち。さっさと着替えんか。皆さんお待ちかねだぞ。」
その言葉を聞くなり不満を言う一同。
『やるの!』
「もちろんだ。」
式が始まったのは丁度夜明け前。
MRRの旗が風で靡き、揺れていた。電光掲示板には“マシンロボレスキュー 第一期 初任教育課程修了式”と表示されていた。
ブラッドが壇上に立ち、太陽たちに言葉を贈る。
「マシンロボレスキューの諸君。君たちは初任教育課程を終え、今日この日より、一人前のレスキュー隊員としての第一歩を踏み出します。そしてまた、君たちと同じくマシンロボレスキューも新しい一歩を踏み出すことになりました。」
その言葉を聞くと太陽たちは驚く。
「紹介します。宮島武蔵教官です。」
宮島のコケる姿がスクリーンに映し出された。宮島はこういう場面でも緊張してしまうのである。
「じゃあブラッド長官は?」
鈴が太陽の顔を見ながら疑問に思う。そんな時言葉詰まりしながらも宮島は言った。
「た、ただ今より!ご紹介預かりました、宮島武蔵であります!この度、ブラッド長官と、水道橋通博士が設立される、国際ハイパーレスキュー隊への赴任が決まり、わたくし、宮島武蔵が新長官に任命されました!」
宮島はそう言うとブラッドの方を向く。側にいた来賓、及びマリーと佐々木もブラッドの方を向いた。
「マシンロボレスキュー長官、謹んで拝命いたします。」
宮島が敬礼すると太陽たちも敬礼をした。そしてマシンロボとガラゴロ、サイバトロンも敬礼をした。ブラッドも敬礼をすると観客からは拍手が送られた。
「宮島教官、後を頼みます。」
「お任せください。」