「やったぞ!登頂成功!」
二人組の登山家が山頂で記念撮影をしようとした時、雲行きが変わった。
「急いで降りよう!」
相棒がそう言うとその言葉に従い降り始める。だが焦りすぎたのか脚を行きに撮られ斜面を滑る。片方がピックでブレーキを掛けるがもう片方がそのまま落ち、二人同時に谷に落ちてしまった。
パレードの後のMRR基地男士更衣室ではエースが浮かれていた。
「これで僕もロボマスターだ。」
「ああ。だが俺たちはこれからもっとレスキューの現場で動かなければならない。責任も重大だぞ。」
誠がエースに向けそう言った。
「ま、あれ以上の災害が起きないことを俺は願うがな。」
「そうだね。」
太陽の言葉に大地が相槌を打った。
その頃小百合の部屋ではケーキにクリームを塗っていた。
「小百合、あと少しよ!」
「いきなりパーティーが始まったら、皆さんびっくりするでしょうね。」
「みんな立派な役割を得たんですものね。女子のロボマスターが選ばれたのが私としては嬉しいわ。」
その時警報が鳴った。
〈救助指令!ヒマラヤ山脈、チョモレスト山頂付近いてアタック隊二名行方不明。遭難の模様。出場、レッドウィングスジェットチーム。並びにサイバトロン、ソニックボンバー。〉
「キター!」
そのことに鈴は喜ぶ。
「鈴、不謹慎だぞ。」
鈴を太陽が注意する。
「まあまあ、鈴は子供なんだよ。」
「お前もな。」
エースの言葉に太陽がツッコミを入れる。
大回転ベースにジェットたちが乗り、ウィングライナーが来る。
「ジェットチーム、搭乗完了。」
「ジェットチームの搭乗確認。」
アリスがアナウンスをするとエースが確認をする。
「了解。コンテナ、ロック。」
海がコンテナをロックする。
「射出レーン、準備よし!」
小百合が確認をする。
「出場準備、よし!ウィングライナー、出動!」
鈴がそう言うとウィングライナーは起動し、出動する。
「ソニックボンバー。」
「了解!ソニックボンバー、出場する!」
ソニックボンバーも出場する。
ヨーロッパ中央を東西に横切るアルプス山脈チョモレストの麓。そこにレッドウィングスはいた。
「あんな山の上で救助をするのか?」
「検索範囲が広いですね。」
エースと海がそう言うと海が冷静に対処する。
「まずはこのベースキャンプで情報を集めましょう。」
「だな。」
「大丈夫だって。アタシとジェットで救助するから。」
海の言葉に耐油が相槌を打つと鈴がそう言い、ジェットへ乗り込む。
「ああ、もう・・・・・ボン、一緒に行ってやってくれ。」
「わん!」
ボンは鈴に付いて行く。
「鈴、雪山を甘く見てたら痛い目に遭うよ。」
「そうだ。いつもみたいに突っ走ってたら他人を巻き込むことになるぞ。」
ボンの言葉に宮島が相槌を打つ。
「わかってますって。ジェットチーム、出動!」
ウィングライナーからジェットチームが出場する。
「ジェーット!」
ベースキャンプでは太陽たちが相談をしていた。
「アタックキャンプに一人、第五キャンプに三人残されている。それ以外は全員、ベースキャンプに戻っている。」
「遭難者二名以外に四名ですね?こちらエース。鈴、応答せよ。」
「こちら鈴。要救助者更に四名あり。吹雪のため、第五キャンプに三名、アタックキャンプに一名動けない状態よ。これからキャンプの位置情報を送るわ。」
「了解!」
スカイロボとソニックボンバーを使った救助で着々とレスキューは進んだ。
そしてジェットは雪山で倒れている登山家を一人見つけた。
「要救助者発見。ただちに救出する。」
鈴はジェットから降りて要救助者の元へと向かう。
「いいか鈴。人間の身体は高い所で生きられるようにできていない。俺のコックピットで高度純度を行ったが、外で動ける時間は限られている。」
「すぐ戻ればいいんでしょ?」
鈴はそう答えると要救助者へ寄り添う。
「マシンロボレスキューです。大丈夫ですか?」
「足が折れている。」
「鈴、応急ギプスを使え。」
「わかったわ。」
鈴は応急ギプスで応急処置を施し、ソリを持ってくる。
「これに横になってください。」
「折角登頂に成功したというのにな・・・無事に帰れなきゃ意味が無い。この遠征は失敗だ。」
その人はショックを受け、落ち込んでいた。
「さあ、行きましょう。」
鈴は要救助者をジェットに乗せる。
「要救助者、一名収容。」
ジェットが確認した時、ベースキャンプにいる太陽のサバイバルナチュラルが反応した。
「鈴、すぐにそこから動いて合流しろ!」
「大丈夫よ。それにちょっとアタシの勘で気になることがあるから。」
「待て鈴!鈴!」
鈴は返事をしない。
「ジェット、後はお願い。」
「了解した。」
ジェットはそう答えるとベースキャンプへと戻った。
その直後であった。南側斜面で雪崩が発生した。
「ヤバイな・・・・・北側にも雪崩が起きるぞ。」
太陽はそう言うと鈴がいる方を見た。
「・・・・・・・・・・・無事に戻ってこいよ。」
その後、ジェットがベースキャンプに戻り要救助者を降ろすと鈴の方へと飛んで行った。
だがその頃鈴は行きの足場が崩れ、そのまま谷へ落ちていた。幸いにも雪がクッションになり、事なきを得ていた。
風が強く吹く谷の多く深くに鈴とボンは落ちていた。
「危なかったー。アタシってすごい強運。」
そんな時ボンが鈴に声を掛ける。
「鈴、ここだ!」
「ジェット、要救助者発見!」
「了解!位置を確認した。すぐに向かう。」
ジェットは鈴の方へ急いで向かった。
「もしーもし、聞こえますかー?」
鈴が要救助者の耳元で大声で叫ぶと反応があった。鈴は酸素マスクをかぶせる。そんな時奥から足音が聞こえ、鈴はその方向を見るとそこにはジェイの姿があった。
「マシンロボレスキューの遙鈴です。怪我はないですか?」
鈴はジェイを要救助者と勘違いして問う。
「それがお前の名か?」
「え?」
「俺と戦え!」
ジェイはそう言うとマフラーを鈴の足に絡ませ足を取る。
「きゃっ!」
「ステルス、マシンロボを倒せ!」
ジェイが通信機でステルスロボに指示を出す。
「鈴!」
ボンが叫ぶとその先にはジェイの後ろにいるビークルモードのステルスロボがいた。
「あれは、あの時の!」
ステルスはジェットの方へ向かう。鈴は懐からK-BOYを取り出してジェットに通信を入れる。
「ジェット!ステルスがそっちに行ったわ!っ!」
鈴が気付くをジェイが足を振り、鈴の顔を蹴っていた。
一方ジェットロボはステルスロボと空中戦になり、ジェットロボはステルスロボから逃げていた。
「今度こそ貴様を倒す!」
ステルスロボはジェットロボへビームを放つ。ジェットはそれをかわす。
その頃鈴は淵に追いやられ、ジェイに踏みつけられていた。
「アンタがステルスのロボマスターだったのね。」
その言葉にジェイは笑った。
「このまま落としてやる。」
ジェイは鈴を溝へ落そうとする。そんなジェイの足を鈴は力強く掴む。
「落ちてたまるものですか!」
そんな鈴をジェイは蹴っ飛ばした。
「俺と戦え!」
「二次災害を出すわけにはいかないのよ・・・・何なのよアンタ?レスキューの邪魔ばかりして!」
「俺はジェイ。デザスターの戦士。」
「デザスターの・・・・戦士?」
その頃ジェットロボはステルスロボから逃げていた。
「逃がさん!」
ステルスロボはジェットロボにビーム砲を放つ。ジェットロボは回避するとステルスロボの後ろを取る。
「これ以上レスキューの妨害をするな!」
「俺の後ろを取ったくらいで、勝ったと思うなよ!」
ステルスロボはそう言うとジェットエンジンを吹かし加速する。ジェットロボは後を追うが追うだけで精いっぱいであった。
ステルスロボは背面飛行に移るとビームガンを上に飛ばし変形、ジェットロボを殴る。ジェットは殴られ態勢を崩す。そこをステルスがビーム砲をキャッチし、ジェットロボに照準を合わせる。
「鈴、ジェットが危ない!」
エースからの通信が入り鈴はK-BOYで指示を出す。
「ジェット、ロボモードよ!」
「モードチェンジ!変形完了!」
「シューティング、バレッド!」
ステルスの攻撃をジェットロボは紙一重でかわした。
その時であった。ステルスロボの足元からミサイル群がステルスロボに向かってくる。
「小癪な!」
ステルスは上昇しながらビーム砲で撃ち落としてゆく。
「この攻撃・・・・・・・・・・・またお前か!」
「そういうこった。悪いがお前をぶっ壊してやる!」
ソニックボンバーはそう言うとガトリングを放った。
一方その頃太陽は鈴の援護に向かっていた。
「おらぁ!」
「ぐっ!」
ジェイを太陽が殴り飛ばした。
「大丈夫か、鈴?」
「ええ・・・・・・・・ちょっと体が痛いだけよ。」
「そっか。要救助者を!」
「わかったわ!」
鈴は要救助者の方へ向かう。要救助者の目は虚ろになっていた。
「もしもーし、聞こえますか?」
鈴は耳を傾ける。
「聞こえますか!死なせてたまるもんですか!」
鈴は蘇生処置を施し始める。
「誰も、死なせないわ!一人も!」
「戦いの最中に何をしている?おい!」
「お前は黙ってろ!」
太陽はジェイとつかみ合いになる。
「おら!」
太陽はジェイに頭突きをするとジェイも仕返しに頭突きをする。
鈴の懸命な処置により要救助者は息を吹き返した。
「なんでお前は俺たちを襲う?」
「何故人間を助ける?」
「助けるのに理由がいるのか!お前が戦う理由はなんだ!」
「俺は戦士だ!デザスターの戦士として、お前たちマシンロボレスキューを倒す!」
「それが理由かよ!死んだら父さんや母さん、大切な人みんなに会えなくなっちまうんだぞ!」
「それがどうした?」
「お前・・・・・・・・うらぁ!」
太陽は更に強い頭突きをする。
「がっ!」
ジェイは後ろに下がる。鼻血が出ていた。
「ジェット!ハイパーモード、合体はじめ!」
「ハイパーモード、合体はじめ!スカイロボ各機へ、ハイパーモードへシステムを移行!合体準備よし!四番機よし!五番機よし!二番機よし!三番機よし!起動、各部異常なし!レスキュー合体、ハイパージェットロボ!」
ジェットはハイパーモードに合体する。
「やっと戦う気になったか。」
ジェイは笑った。
「アタシとジェットは、アンタなんかに負けない!」
鈴はそう言った。
一方ジェットはステルス機能を使い姿を消した。
「ん!どこだ?」
「消えやがって・・・・」
ハイパージェットロボとソニックボンバーは辺りを見る。すると後ろからビームが放たれ、ハイパージェットにダメージを与える。
「ぐぁああああ!」
「ジェット!」
鈴が声を上げる。
「大丈夫だ。大したことはない。奴の位置さえ掴めれば・・・・」
「ビームを撃ってくるところにジェットパンチャーを放って!」
「了解した!」
そして後ろからビームが放たれる。ハイパージェットロボはそれを避けると腕を構える。
「ジェットパンチャー!」
ハイパージェットロボはジェットパンチャーを放つがステルスは左に反らし回避していた。
「ふ。」
ステルスロボは勝ち誇った顔をした。が、それをソニックボンバーが阻止する。
「させるかよ!喰らいやがれ!」
ソニックボンバーはステルスロボに向けガトリングを放った。
「くっ!シューティングバレッド!」
ステルスロボはビームを放つがソニックボンバーはフラップソードでビームを防ぐ。その間にハイパージェットロボの腕が戻る。
「フィンガーフラッシュ、パー!」
ハイパージェットロボのフィンガーフラッシュが放たれるがそこにステルスロボはいなかった。
「なにっ!」
ハイパージェットロボは驚く。
「後ろだ、ジェット!」
ジェットが後ろを振り向いた途端、ステルスロボのビームが炸裂した。
「いい加減にしろ!フォースチップ、イグニッション!」
ソニックボンバーにフォースチップがイグニッションされる。
「ギャラクシーキャリバー!」
ソニックボンバーのギャラクシーキャリバーが放たれるがステルスロボに回避される。
その時であった。太陽たちがいる斜面から雪崩が発生する。
「ジェイ!」
ステルスロボはジェイの元へ駆けつける。
「鈴、太陽!」
ハイパージェットロボは向かおうとするがステルスロボのビームにより深手を負っているためまともに動けなかった。
「ジェット!」
ソニックボンバーはハイパージェットロボを支える。
一方太陽は、逃げ場のない状況をどう打破するか考えていると偶然にも開いていた穴を見つけた。
「鈴、あの穴まで一緒に運ぶぞ!ジェイ、お前も逃げろ!」
「なに!」
太陽の言葉にジェイは驚く。
「一人も死なせたくないんだ!」
そう言ったと途端、谷に雪崩が流れ込む。
ジェイをステルスが回収し、ステルス機能で姿を消した。そして雪崩が谷に流れ込んだ。
そして吹雪が止んだ後、エースと海による救出活動が行われた。
狭い所にはソニックボンバーは入れないため、ハイパージェットロボは太陽と鈴のK-BOYの信号を頼りに掘っていると、奇跡的にドーム状になっている場所があった。そこには鈴と太陽、そして要救助者の姿があった。
「太陽!鈴!」
「太陽君!鈴さん!」
「太陽、鈴!すぐに助けてやるぞ!」
ハイパージェットロボは雪を掻きわける。二人の目にはみんなの姿があった。
「ジェット・・・・・・・・・・・・・無事だったのね?」
「わかりますか?もう大丈夫ですよ。」
鈴は喜び、太陽は要救助者に声を掛ける。要救助者は太陽の声を聞くと二人の肩を掴み言った。「ありがとう。」と。
そして要救助者は担架に乗せられた。
鈴はハイパージェットロボを見て敬礼した。
「レスキュー完了!」
「レスキュー完了!」
しかしジェットの身体は限界が来ていた。ジョットロボ本体からも、スカイロボからもスパークを起こしていた。その光景に鈴は衝撃を受ける。
「ジェット―――――――!」
ウィングライナーにジェットチームは収納され、太陽と鈴は毛布にくるまれていた。
「太陽君、鈴ちゃんは怪我はないのね?」
「でもジェットが・・・・」
マリーの言葉に鈴が言った。すると宮島が事実を告げる。
「レスキュー隊員の負傷。ついに二次災害を出してしまったか。帰ったら詳しい報告を聞かせてもらうぞ。」
「ステルスのロボマスターに会ったの?」
海が問おうとすると太陽が止めた。
「海、今じゃなくていい。少し・・・・・・・・・・・・・時間をやってあげてくれ。」
太陽がそう言うとその場で話は終わり、MRR基地に帰投するまで何もしゃべらなかった。
基地に戻るとすぐにジェットチームの整備が行われることになった。が、整備の人ですら深刻なダメージにより帰投できたことすら奇跡に感じられた。
だが、自分のせいでジェットロボが傷ついたことに鈴は後悔し、その日、基地を出て行ってしまった。
追記
誤字報告機能を感想と勘違いしている人がいたので報告します。
誤字報告機能は第三者がその作者の作品の誤字を修正してあげる機能です。乾燥枠とはまた別ですのでそこの理解をお願いします。